緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

2013年度 Nコン課題曲を聴く

2013-03-23 23:03:55 | 合唱
こんにちは。
桜が見どころとなりました。例年よりも暖かい日が続いています。
久しぶりに合唱曲の話題です。
毎年、小学校、中学校、高等学校を対象にNHKが主催する合唱曲のコンクールがあります。略してNコンと言われているのですが、私はこのNコンの演奏を楽しみにしています。聴くのは高等学校の部が殆どです。
今までこのNコンでの演奏を、過去の大会にさかのぼりたくさん聴いてきました。
過去の演奏で、特に素晴らしい演奏は今までこのブログでいくつか紹介してきました。
その中でも真に深い大きな感動を与えてくれた演奏はわずかしかありません。
ここでは学校の名前を言いませんが、平成21年度、平成12年度、平成11年度の大会のある演奏は、私に非常に大きな影響を与えてくれたといっても過言ではありません。
だから毎年開催されるこのNコンで感動を与えてくれる演奏と出会うのが楽しみなんですね。
前置きが長くなりましたが、2013年度のNコンの課題曲がNHKのホームページで発表されていました。
高等学校の部は、「ここにいる」という曲です。



作詞は文月悠光(ふづき ゆみ)さん、作曲は新実徳英(にいみ とくひで)さんです。
さてNコンホームページで聴いてみた曲の印象ですが、詩も曲も難しいですね。
詩は平易な文体、表現でありながら言葉の裏にある作者の気持ちを読み取るのが大変難しいです。後半に「わたし」と「あなた」と出てくるが、「あなた」はもう一人の私なのか。
この詩を理解するにはかなりの時間を要しますね。作者はこれまでどんな人生を歩んできたのか。
この詩に出てくる「わたし」の置かれている状況はなんとなくわかるような気がしますが、簡単に答えは出てきそうにありません。
いい詩だと思います。
小説でもそうですが、読んだ瞬間に分かるものは後に何も残らない。読んだ後に何度も意味を考えさせてくれるものがいい。昔の小説や映画、ドラマがそうでしたね。
今はすぐに結論、結末が見えて、そしてすぐに次のものに移ろうとする。たくさんのものを得ようとあせっている。一つのことに何度も考えをめぐらすことが少なくなってしまった。
この課題曲の曲もすぐには覚えられないですね。理解するまでに何度も時間を要するような曲だと思います。
例年の親しみやすいわかりやすい詩や曲と違った傾向ですが、取り組みがいのあるものだと思います。
10月のコンクールで、この詩や曲の持つ意味を高校生がどのように表現してくれるか、聴くのが楽しみです。
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