世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

映画「奇跡」

2011年06月18日 22時39分36秒 | Weblog
映画「奇跡」を観てきた。
この作品を知ったのは通勤中。電車内の広告で知った。
監督は是枝裕和氏。「歩いても 歩いても」「誰も知らない」を手掛けた監督だ。

あらすじ: 離婚した両親がやり直し、再び家族4人で暮らす日を夢見ている航一(前田航基)。母親と祖父母と鹿児島で暮らしながら、福岡で父親と暮らす弟・龍之介(前田旺志郎)と連絡を取っては家族を元通りにする方法に頭を悩ませる航一は、九州新幹線全線開通にまつわるうわさを聞きつけ、ある無謀な計画を立て始める。

以下、ネタばれあり。


前半は小学生の生活模様がじっくりと映し出されていた。
ノスタルジーとドキュメント的な作風、それらのバランスが塩梅良くて、さすが是枝監督だと思った。
後半は、九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を目撃すれば、奇跡が起きて、願いが叶う…そんな伝説を信じ、兄と弟、そしてそれぞれの友達が冒険に出る様子が描かれていた。
小さくて大きな冒険に出る少年少女たち。
それぞれの胸に秘めた願いを大切に持ち抱えながら。
すれ違う新幹線の轟音や風に各々の願いを大声で託すところでジーンときてしまった。
帰ってきた少年少女たちは、ひとまわり大きく成長を遂げる。
見終わった後に残るほのかな余韻は、彼らの成長を見届けられる歓びがあってからこそだと思う。

あとこの作品の愛すべきところは、クスッと笑える箇所が多いことだ。
樹木希林の天然のボケ具合は慣れているけれども、小学生ならではの珍回答が愛らしい。
冒頭の教室のシーン。
教師が、ある生徒に向かって「エグザイルになりたいですって何だ?先生は将来なりたい職業を書けと言ったんだ。エグザイルは職業か?」と怒る。ここで一発目、吹いた。他にも「昆虫」と書く生徒もいた。小学生の発想って凄い。

大人だけではない。
子どもに「仕分け」の意味を聞かれ、「無駄なことをなくすことだ」と説明しながら、「無駄も必要だ」と力説するダメ父を演じるオダギリジョーが、「自分の生活よりもっと大事なものがあるような大人になってほしい」と話す姿は、子ども以上に子どもっぽいのに憎めない大人として、不思議な説得力を持つ。

鹿児島には「かるかん」というお菓子がある。
私は1度だけ食したことがある。
この作品で、このお菓子が出てきた。
作中、「ぼんやりした味」だと言っていた航一が、最後の方で「くせになる」と言っていた。
この作品も、ぼんやり、いやほんのりして、後からじわじわ来る。

良作だった。

私が願う奇跡は何だろう。
梅雨真っ最中の夜、ちょっとだけ考えてみた。

それにしても桜島の火山灰があそこまでだとは知らなかった。



映画『奇跡』予告編

48時間のシンデレラ

2011年06月17日 23時01分26秒 | Weblog
もー、まったく嫌になってしまう。
仕事でとばっちりを受けるのには慣れているはずなんだが、もう、今日は「しらねーよ!」と絶叫したくなるようなことが勃発。
相手は偉い人だからリアルな絶叫はしなかったけれど。
かといって、同調はせず、粛々とその場をやり過ごした。
無駄な気も節電。

私だって一応は生のイキモノなんだからさ、あまり当たらないでほしいのね。
本当、そこんところ、シクヨロ。

「きっと君には言いやすいんだよ」
「きっと君には頼みやすいんだよ」
と、人は慰めてくれる。

しかし、雑用ばかりを言いつけられ、挙げ句、八つ当たりをされる当事者になると、これがけっこう辛いもんで。
盗んだバイクで走りたくなるって、マジで。
33(歳)の夜だっつーの。

傷つかないように、そっと「何もかも、どうでもいいです」という暗示をかけている。
すると、「それは現実からの逃げではないのか?」とココロの中で不協和音の奏でが鳴り響く。
でも、現状からの脱却方法が分からない。
だから定時後は勉強して感覚を麻痺させている。


週末は思いっきり、好きなことをしよう。
48時間は嫌なことを忘れよう。
馬車がカボチャになるまで。


単語帳。
クマさんだお。
こうでもしないと、覚えられない。


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理想と現実~美智子さんになりたくて2011~

2011年06月16日 22時49分16秒 | Weblog
理想を追って生きている。きっと誰しもそうだと思う。
私の理想像は昨年の朝ドラ「ゲゲゲの女房」に出ていた「こみち書房」の店主・美智子さん。松坂慶子演じる美智子さんはあたたかい人で、水木しげる夫妻や店に来る人々を優しく見守っていた。また、酷いことをされても相手を咎めず、終始穏やかだった。ああいう人間になることが私の理想である。

でも、なかなかなれない。
帰りに、携帯で母・ヨーコたんにその嘆きを聞いてもらい、励ましてもらった。
「亮ちゃんもたまにだけど美智子さんみたいになるときがあるよ。たまにだけど」と。
世間知らずな妹に物事を教えるときに、一瞬だけ美智子さんになるらしい、私。

定時で退社。今日は集中して図書館で勉強するつもりだった。しかし、会社の最寄り駅で電車が停車。どうやら路線の果てで人身事故があったらしい。繰り返されるアナウンスも相成り、苛々度数MAX。なんだよ?救出作業って。しかも今さ「救出作戦」って言いそうになったべ、駅員。だいだいさ、人身事故ってなんでラッシュ時に起きるんだろう。時間帯を考えろよ!空気読めよ!クソ!と静かに怒る。

ようやく図書館に到着。ノリノリなところで、隣に座ってきた殿方の風邪の様子が気になってしまう。咳、鼻水を啜る音から察するにかなり重症っぽい。テロリストか?感染が怖くてマッハで座席を移動。やれやれ。
閉館時間が迫り、参考書などを片付けながらふと後ろを振り返ったら、キモっぽい様相を呈した殿方が背後でハアハアしていた。

ぷっつん!

頭の中で何かが切れた。
昔同じ部署にいた後輩女子のお父様は有名なヤンキーで、彼曰く、怖い視線の送り方は一度視線を下部に落とし、その後、上昇させると効果的だと言っていたことを咄嗟に思い出して実行。
「チッ!」
という舌打ちも忘れない。
変態は私を何度も振り返りながら去っていった。キモい。
私にあと1%の理性が欠如していたら、恐らく彼を殴打していたに違いない。
ふん!


…嗚呼、これでは美智子さんへの道はまだまだである。
ガックシ。


夕御飯は図書館の下にある喫茶店のピザ。ここで夕御飯と一服するのが楽しみ。

占ってもらいたいこと

2011年06月16日 22時39分28秒 | Weblog
割と有名な占い師に占ってもらうことになった。
私自身、あまり占いには興味がない。
しかし、今、気になって気になって仕方がないことがある。

それは、はやぶさ2が小惑星の欠片を持って帰ってこられるのか否か、だ。

はやぶさ2は、はやぶさと同様に、小惑星からの物質を地球に持ち帰るサンプルリターン・ミッションである。
しかし、対象の小惑星が異なる。
はやぶさが探査したイトカワはS型と呼ばれるタイプに分類されるもので、岩石質の小惑星だった。
はやぶさ2が目指すのはC型と呼ばれる小惑星。
C型も岩石質だが、有機物や水をより多く含んだものと考えられている。
太陽系空間にある有機物や水がどのようなものなのか、そして地球上の生命や海の水との関係はどうなっているのか、非常に面白いテーマに挑戦するらしい。

打ち上げは2014年の予定。
小惑星に到着するのは2018年半ばで、1年半ほど小惑星に滞在して2019年末頃に小惑星から出発、そして2020年末頃に地球に帰還する予定らしい。

はやぶさの偉業が生かされますように。

2020年。
9年後の私は何をやっているのか、ということよりも、はやぶさ2がどうなんだかが気になる。


小惑星探査機はやぶさ2 Asteroid Probe HAYABUSA2
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つらつらと…

2011年06月15日 23時50分58秒 | Weblog
思ったことをつらつらと。

★ドラマ「下流の宴」
毎週火曜日は図書館に寄れない。
22時からのドラマ「下流の宴」を観るからだ。
放送前までにお風呂に入り、マニキュアを塗りながらまったりと観賞するのがいつもの行動パターン。
昨日の放送は凄かった。
「1千万円あげるから留学しなさい」という祖母の申し出を、あっさり断ってしまう翔。
そのあまりの覇気のなさに、由美子は思わず「死んでるのと同じ」とひどい言葉をぶつけてしまう。
その夜、沖縄から珠緒の弟の亮太が上京。何気なく亮太に貸した保険証が原因で、翔は「飛ばし携帯」事件に巻き込まれる。
謝罪のため珠緒の母も沖縄から駆けつけるが、その席で、由美子の物言いに耐えかねた珠緒が「私、医者になります」発言。

由美子の物言いっぷりは本当に凄まじかった。
珠緒たちを露骨に下流と見做し、「うちはそちらとは違うんです」と上から目線。
観ながら絶句してしまった。

それにしても、人間に渦巻く本音の書きっぷりがやはり林真理子先生だなと感心する。
人間のドス黒さを書かせたらピカイチだと思う。
85年に発売された「モテたいやせたい結婚したい」という女の欲をすべて書き尽くしたエッセイ「ルンルンを買っておうちに帰ろう」。あれから25年後。「貧乏、下流はイヤ。学歴マンセー」という本音が「下流の宴」に凝縮されているのだと思う。

由美子は言う。
「努力しないあっち側(下流)の人間にはなっては駄目」と。
言っていることはわかるけれども、そこにひん曲った価値観や偏見が絡むから面白い。
今後の放送が楽しみだ。



★「複雑な心境」
自宅にいる社長に用事があったので電話をした。
最近、稟議決裁が滞っているので「お時間があるときにサインをしてください」とお願いした。
夕方17時半。
稟議書箱が置いてある社長席付近に座っている他部署の部長から、
「社長、サインしてくれたよ。取りにおいで」
と内線が入った。
社長、わざわざ決裁の為に出社してくださったっぽい。
彼もいい歳だ。老体に鞭を打って来てくださったのだろう。
なんか悪いことしたなという気持ちと、「でも仕事だから。決裁を待っている起案者がたくさんいるのだから」という複雑な心境に陥った。



★「掃除機の袋」
掃除機の中に入れる袋を100円ショップで買おうと思っているのに毎日忘れる。もう在庫が無い。
帰宅前に「なんか買うんだよな。はて。なんだっけ?」と一応は胸騒ぎがするものの、思い出せずに帰宅し、寝る前にようやく思い出す。しかし、翌日には忘れてしまう。一週間ずっとそう。毎日使用するものはそんなことはないのだが、たまにしか使用しない類のものはそのパターンが多い。困ってしまう。



★「はやぶさ ギネスに認定」
嬉しい!自分のことのように喜んでしまった。

また、はやぶさの偉業と帰還1周年を記念して、はやぶさを紹介した情報センター「はやぶさi(アイ)」が14日、東京・有楽町にオープンした。はやぶさに搭載した実物機器モデルや、レプリカなどが展示されているとのこと。期間は10月10日まで。
はやぶさの模型、微粒子を収納したカプセルのレプリカ、子探査機「ミネルバ」の実物モデルなどが所狭しと並んでいて、はやぶさの勇姿を映像で紹介したり、JAXAプロジェクトマネージャの川口淳一郎さんら、プロジェクトを支えた人たちのメッセージやインタビューも情報パネルで紹介されているとのこと。
これは行くしかないよな。てか通うしかない。
そして、事業仕分けでなくなった「JAXAi」の恨み節を晴らすかのようなネーミングに吹いた。

また角川のHPで素敵なお知らせが。
『はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』
大ヒット御礼!アンコール上映決定!!大ヒット記録を現在も更新中の『はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』ですが、ついに夏休みの期間限定でアンコール上映が決定いたしました。
しかも、値段も変わらず”今こそ!日本応援スペシャル・プライス”として500円(お一人様)で上映いたします。
【アンコール上映劇場】
角川シネマ有楽町
角川シネマ新宿
【上映期間】
7/2(土)~8/26(金)
連日、朝10時30分より上映
【料金】
500円(お一人様)

このことは先日の講演会で上坂浩光監督がアナウンスしていた。
嗚呼、嬉しい。
先日の講演会での上映を含めると8回ほど観賞したのだが、正直、また観たい。
これは行くしかないよな。てか通うしか(以下省略)。

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寄せ鍋的仕事

2011年06月14日 23時31分03秒 | Weblog
朝っぱらから、各部の女子トイレを行脚。
節電対策の一環で、蛍光灯とエア-タオルの数を数えるよう朝礼で命じられたんである。
ひい、ふう、みい…。
Excelで作った表をボードに挟み、そこに数を記入。
久々に自分が総務部の人だと認識した。

「総務って何してんの?」
と、店勤務の同期に訊かれるのだが、本当、他の部署がやらないことをやる部としか言いようがない。
寄せ鍋状態だ。

午後はひたすら5月分の経費分析をする。
私の担当科目の一つに雑費がある。
他の科目に入れられない経費の寄せ集めである。
昨年対比させるのが難しい。
金額の増減の理由付けしようがないと悩むこともしばしばで、電卓片手によくフリーズしてしまう。

担当科目まで寄せ鍋だなんて。
私の存在意義は一言で言うと寄せ鍋という言葉で片付いてしまうのかもしれない。

「バルス!」
と滅びの言葉を心の中で唱えて残業終了。
明日は制服関係の打ち合わせ、明後日は株主総会のリハーサルだ。

本当、寄せ鍋だよな…。

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ありがとう、はやぶさ

2011年06月13日 23時23分21秒 | Weblog
小惑星探査機はやぶさが地球に帰還して、今日で一年になる。
私としては、帰還の翌日、はやぶさが最後に撮った地球の写真を見たときの衝撃の方が強かった。
朝、ニュースで観て涙が溢れてきてしまったほどだ。
長旅の最後に、はやぶさに地球を見せてあげたいという技術者の思いを知ったときは、もう頭の中が真っ白になってしまうぐらいに感動した。
それまであまり興味がなかったはやぶさや宇宙のことに興味を持ち、イベントや映画やプラネタリウムに足繁く通ったこの一年。
知れば知るほど、はやぶさには魂が宿っていたんだと思う。


そして、帰還前と帰還後では、明らかに私の人生観は変化した。

この一年は、はやぶさの生きざまをも追いかけていた。
今後は、はやぶさが教えてくれたことを行動力にシフトさせ、形にしていきたい。

あの日、星になったはやぶさへ。
ありがとう。

5分で解る「はやぶさ」の軌跡




言論規制

2011年06月13日 23時23分00秒 | Weblog
他のある部署では今日から「暑い」という言葉の使用を禁じられた。
「他の人を不快にさせてやる気を削ぐからだ」
というのがその部の長の意図らしい。

何その発言規制?

他部署のことなのに、なんだかひどく頭にきてしまった。

彼は寒がりだ。
節電で暖房を止められたオフィスにて。
みんなが凍えながら仕事をしている中、彼は足元に隠しヒーターを設置し、一人でぬくぬくしていた。
また、震災の日、帰宅難民の部下を置いて自分は定時に車で帰ったことは、社内では既に伝説になりつつある。

そういう人がそんな言論規制をする権利があるのだろうか。

今日も会社は暑かった。
暑いものは暑いんだから暑いと言って何が悪い。

英語だったら良いのかしらね。
「It is hot」って。

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はやぶさ地球帰還一周年記念講演会

2011年06月12日 23時32分39秒 | Weblog
小惑星探査機はやぶさが帰還して明日で一年。
今日は「はやぶさ地球帰還一周年記念講演会」に行ってきた。


先日、私に薦められて「Hayabusa Back To The Earth」を観てすっかりはやぶさファンになった他部署の先輩I姐さんも引き連れて。
独身実家通いの彼女は出かける前に
「今日ははやぶさの講演があるの」
とお母様に言ってきたそうだ。
お母様、あんまり理解していなかったっぽい。
「え?鳥?」
と訊かれたそうだ。



主催:日本スペースガード協会、学校法人三輪田学園
協力:JAXAはやぶさプロジェクト
後援:天文教育普及研究会、日本プラネタリウム協議会、はやぶさ大型映像制作委員会、月惑星研究会、ライブ!ユニバース
場所:三輪田学園中高等学校講堂



会場は凄く綺麗な女子校。


(1)開会「はやぶさ帰還1周年によせて」高橋典嗣(日本スペースガード協会理事長)

(2)「はやぶさ打ち上げから帰還までのエピソード」
細田聡史(JAXA 月惑星プログラムグループ)
→この方のお話、超面白かった。
はやぶさTwitterの中の人ある。
そんな彼の口から「こんなこともあろうかと」!
ネットをしないI姐さんは「?」だったが、私は大いに笑わせてもらった。

(3)「『はやぶさ』から『はやぶさ2』へ:小天体探査の意義と今後の展望」
吉川真(JAXA 宇宙科学研究所准教授・はやぶさプロジェクトサイエンティスト)
→この方はやぶさ2のプロジェクトを指揮するらしい。
いただいた冊子によると栃木出身とのこと。
親近感が湧く。


(4)パネルディスカッションテーマ「はやぶさ物語と日本人の心」
座長: 田部一志(日本スペースガード協会理事)
パネリスト:小笠原雅弘(NEC 航空宇宙システム)
春日了(プラネターリアム銀河座、證願寺住職)
永山悦子(毎日新聞科学環境部記者)
→時間が押してしまい、パネルディスカッションではなくなってしまった。
しかし、お坊さん(春日了)!
素敵過ぎ。僧侶兼声楽家ってどんな肩書なんだ!?しかも自宅にプラネタリウムもあるっていうじゃん。
すげー。

(5)「『Hayabusa Back To The Earth』の制作」上坂浩光(本作品の監督)
→毎回観る度に私を嗚咽させるあの映画の生みの親。
映画を作る際、素人(一般人)としての感動を素直に表現したとのこと。
なるほど。
はやぶさの地球帰還をウーメラ砂漠で観た。その時のことを「自分の感情を超えた」と言っていたのが印象的だった。

(6)「Hayabusa Back To The Earth」上映
→恒例の号泣。ハンカチが涎や涙や鼻水でぐっしょりしてしまういつものパターン。
スイングバイのところより目からキセノンが出て仕方がなかった。
なんでだろ?と考えたのだが、私のある過去に重ねてしまうからだと判明。スイングバイとは地球の重力を利用してはやぶさの軌道を変えること。その姿が22歳の自分に重なるんである。上京する為に電車に乗った私を駅で見送る親が地球に見えて…なんとも。あの日、私は確かに親に背を押されて上京したんだ。そして人生探査機亮子は今日も東京を徘徊中。
最後の地球再突入シーンでは私だけでなく、周囲の人も大号泣。はやぶさの記念講演会が、なんか一周忌の法要に見えた。
1,000人近くの人と一緒に見ると感動がヒトシオ。本当、皆に愛されているんだな、はやぶさ。

(7)「『はやぶさ』が挑んだ人類初の往復の宇宙飛行、その7年間の歩み」
川口淳一郎(JAXA 宇宙科学研究所教授・はやぶさプロジェクトマネージャー)
→涙で濡れた頬を拭う。照明が点くと壇上には、はやぶさプロジェクトマネージャーの川口淳一郎先生が立っているという、なんとも贅沢なシチュエーション!鳥肌が立った。
I姐さんも大興奮!
粒子初期分析の流れなど、ちょっと難しい話もあったが、興味深く拝聴した。
東日本大震災で夢見るパワーを失いかけた人々に勇気を与えたいというようなことを話されていた。


(8)閉会の辞古宇田亮一(独立行政法人産業技術総合研究所)


冒頭と最後に歌があった。
最初のは「祈り」の「Back to my arms」(中谷泰子)
初めて聴いたときから「オシャレな曲だな」と気になっていたので、生で聴けて良かった。
Back to my arms


長丁場の講演会。
しかし、飽きる瞬間は一瞬もなかった。
そして、はやぶさが満身創痍で地球に帰還した感動、運用開発者たちの努力を実感した。



帰りは池袋の居酒屋「竹取百物語」で打ち上げ。
入口の竹林の中を進むI姐さん。


社内の話、今思っていること、これからのことなどを深く語らった。二人で紫煙を吐きながら。
I姐さんは私が店から本社に来たときに優しくしてくださった。初めは怖い人だと思っていたのだが、誉めたりすると顔を真っ赤にしてうつ向くところとか、超可愛い。
携帯でクーポンサイトを掲示すると一人3,000円以上だと2割引になるシステムなので、今現在の価格を店員に尋ねる私を彼女は尊敬の眼差しで見つめてきた。
「そういうところ、亮子さん、凄いよね」
だって。

乾杯。
今夜は飲んじゃいますよ。


デザートは梅酒のシャーベット。


吉熊は、注文ボタンを押す係を仰せつかっていた。


23時前に解散。
明日も仕事~!
素晴らしいお話を聞け、そしてお喋りによるデトックスで気分最高。
明日からもガンバルンバ!


お!さっそくニュースになってる!

「成功は我々の誇り」=はやぶさ帰還1年で講演会-東京(時事通信2011/06/12-19:45) 
 小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還1周年を記念する講演会が12日、東京都千代田区内で開かれ、プロジェクトマネジャーを務める宇宙航空研究開発機構の川口淳一郎教授が「発想も技術も全てオリジナル。どの国もやらなかったことを成功させたのは、我々の誇りだ」と振り返った。
 川口教授は約650人の聴衆を前に、はやぶさの計画から帰還、得られた成果などをユーモアを交えて説明。「帰還数日後に立ち寄ったコンビニの店員さんから『砂、入っているといいですね』と言われ驚いた」と笑いを誘った。


ネット中継の様子
http://www.ustream.tv/channel/hayabusa2011lecture

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紫陽花と人生

2011年06月11日 21時58分50秒 | Weblog
ずっと前。
某役員さんに「見合いをしないか」、と言われたことがあった。
当時、私は今よりも非婚主義を爆走中であった。
なのに30歳を目前に控えていたころ、周囲から「誰かいい人いないの?」「結婚は?」と言われまくっていた。そのことに対し、一種のヒステリーを起こしていた。軽く殺意も抱いていた。
普段から人とぶつかるのは好きではない。だからその都度「(結婚しないのは)宗教で…」とか「(そういう話題は)事務所を通してください」とか、挙げ句、視線を斜め30度下に向けながら「私にはクマがいるんで…」と返答していた。そのような直向きな努力をした結果、今では誰も私に結婚を推奨してこなくなった。努力は報われた。明けない夜はない。…まあ、きっと年齢的なこともあるんだろうが。
結婚は絶対に自分の人生ではあり得ないと幼稚園生の時から悟っている。幼稚園生の時からずっと、結婚したくない、するんだったらしんだ方がマシと親にも豪語していた。
遠く離れたイスカンダルとかで開催されていることぐらいにしか思えない。どうでもいい。超他人事。私には関係のないことなんである。

見合いを提唱された当時は認知がかなり歪んでいて、見合いをさせて寿退社に追い込む…これは新手のリストラか?と思い悩むほど落ち込んだ。
毎日不安で息苦しくてソラナックスが手放せなくなった。
心療内科の先生は「あなたが魅力的だから」と言っていたが自分にはそう思えなかった。

そんなときに頭を流れた歌が、小室哲哉作曲の「kimono beat」だ。松田聖子に楽曲を提供し、そして歌詞を変えて小室さん自ら歌っていた。小室さんの作った曲で三つの指に入るぐらい好き。Bメロからサビに移行するときの転調で昇天できる。
出だしは「紫陽花の花の色 ぼんやりと霞む雨」
毎年、紫陽花を鑑賞するときは必ずこの歌が脳内を巡回する。

お見合いさせられる女の様子が気になってやってきた男。
彼女の晴れやかな着物姿が綺麗で目を細める。
ついには彼女を見合いの席から奪う。
指と指を絡め、細い小路を走り抜ける。
今まで互いに意識はしていたけれど見合いを切っ掛けに本当の思いを知る男女。
ようやく着いた浜辺。
雨上がりの光を受け、彼女の振り袖の牡丹柄が風に舞う。
爽やかな間奏は、雨上がりの光の粒が舞いながら二人を包み込む、そんな情景を私に思い描かせる。

そんなこんなで、今日は王子の飛鳥山に紫陽花を見てきた。

すぐ隣は電車が走っている。


ビビットなピンクが麗しい。


なんて愛らしいのだろう。
暫し見とれてしまった。


青い紫陽花も好き。


凛とした佇まいが素敵。


紫陽花って下から見ると幾何学的だ。


吉熊、かくれんぼ。


吉熊、アフロヘア。


坂沿いの紫陽花。


飛鳥山の麓にある「さくら新道」
ドラマ「女王の教室」のロケ地にもなった飲み屋横町。
鬱蒼としたこの雰囲気、大好き!


見合い、「kimono beat」、紫陽花…これらは私の中でワンセットで位置付けられている。
そして、紫陽花を見ていると、将来のことを考えさせられる。
非婚主義を押し通した結果、私はどうなっているんだろう、とか。
同時に、紫陽花の花を見ながら、移り気しない確固たる自分を再確認するのであった。
これからも非婚街道まっしぐらだぜ!!

kimono beat


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チーム叶

2011年06月11日 12時51分33秒 | Weblog
昨夜は花金満喫!
二日酔いなう。

ことの発端は経理部M主任。
彼女は48歳。二人のお嬢さんと優しい夫がいるマダムである。
結婚前は日本を代表する金融系の本店に在籍していた。
そして、簿記検定1級を持っている。
スーパーウーマンなのである。
そんな彼女が、同じ経理部のO主任に
「総務の亮子ちゃんとCちゃん(私の後輩女子)と飲みたい」
と言った。
そして決行!

場所は会社近くの居酒屋。
二百数十円均一のメニュー。
カラオケのリモコンのようなものを操作してオーダーするというハイテクな店だった。

M主任が中途採用で入社してから7年ぐらいになるが、こんなに面白い人だったとは知らなかった。
バブル絶頂期にいた金融業界のこと、ジュリアナのこと、過去の恋愛のこと、旦那さんのことが大好きなこと、朝4時に起きて3人分の弁当を作っていること…勉強になった。恋も仕事も遊び子育ても満喫してきた人生が彼女にはある。


会社への愚痴や噂話が一巡した頃、
「もうこうなったら、みんなでキャバクラに転職しちゃお。もしくは開店?」
という話になった。
それだけみんなストレスがたまってるんである。

「じゃ、私の源氏名は『桜沢 美咲』!」
と私が思いついてそう言うと、M主任は
「じゃあ、私は『叶 あおい』!」
…即興でここまで妄想できるなんて、凄い。さすがスーパーウーマンである。
ちなみにO主任は『矢吹 あい』…キャバ嬢にそういう名前、いそうじゃね?
どんなキャバクラになるんだか。
ちょっと楽しそう。

終盤ではM主任のことを
『叶姐さん』
と呼び、散々笑って腹筋を損傷し、0時近くに解散。

来月、このメンバー『チーム叶』でディズニシーに行くことになった。
あと、新大久保巡り、会社近くのディスコ(!)での乱舞も計画されている。

楽しいことは自分で作らないと!
そんな叶姐さんの生き方に刺激を受けた。

※盛り上がりすぎてブログ用の写真を撮れなかった。


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8月が降る彼方

2011年06月09日 23時27分00秒 | Weblog
6月の誕生石は真珠だ。真珠は有機物なので汗に弱い。この時期、着けた後の手入れが面倒で避けてしまう。
夏に近づくこの頃、私がよく身に付ける宝石は8月の誕生石・ペリドットだ。オリーブ色をした優しげな光を放つ。もちろん盛夏にも合うのだろうが、初夏の爽やかな雰囲気、若葉の季節に、このオリーブ色はより合うと私は思う。


そんなペリドットの雨が、1350光年の彼方で降っているらしい。


1350光年の彼方、宝石の雨降る星 NASA観測
(朝日新聞2011年6月4日15時7分)


地球から1350光年ほど離れた天体で、かんらん石という鉱石の結晶の雨が降っているらしいことがわかった。かんらん石の純度の高い結晶はペリドットと呼ばれる宝石で、実際に見られれば、かなり豪華な眺めだ。米航空宇宙局(NASA)が発表した。
 かんらん石は宇宙にありふれた鉱石。遠方の銀河にも存在することがわかっているが、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が、オリオン座にあるHOPS―68という天体を観測したところ、かんらん石の結晶に特有の光を観測した。
 このような結晶ができるには、かんらん石が一度、かなり高温になったあと冷やされなければならない。研究チームは、天体から噴き出す高温のジェットで熱せられたかんらん石が遠方まで吹き飛ばされて低温で結晶化し、再び天体に向けて降っているとみている。



すげー。
宝石が降ってるなんて、マジ、すげー。
光って1秒間に地球を7周半するんだよな、たしか。
その速さで1350年進んだ先のことが、今月末に行われる当社の株主総会よりも気になる私って…。

今日は精神的にそわそわしてしまい、参った。神経過敏というのだろうか。何をしてても集中できなかった。

1350光年先はちょっと遠い。
だったら、…嗚呼、月に帰りたい。
そう、私はかぐや姫なんである、実は。
私の為に、つばめの巣を取得しようと必死だった殿方もいたっけな。



月に帰還したら、餅つき要員のクマたちを周囲に侍らせよう。
そして、昨日「星ナビ」の広告で見た望遠鏡を使用して、地球の様子をつぶさに観察したい。

私が月に帰ったら、「亮子さんと吉熊はあそこにいるんだ」と思っていただけたら幸いだ。

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届けたいカプセル

2011年06月08日 23時36分55秒 | Weblog
心療内科デー。

待ち時間(2時間半)の前半は問題集を解いて過ごした。インテリアとして待合室に佇んでいる小型のテーブル(机の面積がはやぶさのカプセルぐらいしかない)を勝手に動かして、使用。癒し系BGM、壁から放出されるマイナスイオン…心療内科の待合室が勉強に適していることを地味に発見した。
後半は、先日購入した「星ナビ」を読む。魅惑のはやぶさ特集。分かりやすかった。イトカワに漂着し、もがいているはやぶさの写真がなんとも涙をそそる…。



さて診察。
いきなり、生理のことを訊かれた。
超ビビった。
着席して2秒後に「前回の月経はどうでしたか?」だぜ。
単刀直入すぎだべ。
忘れちゃったよ、そんなの。
忘れたということは大して重くなかったんだろう、きっと。…てか、もう早く閉経したい。

他にも気がかりなことがちょこちょこあるのだが、「私を頼ってください」というクマ医師の言葉に気持ちが楽になった。
薬よりもクマ医師への依存が高いのかもしれない、自分。

処方変更なし
パキシル、マイスリー、防風通聖散、ラベプラゾール



はやぶさが地球を発ったのが2003年。
その後、はやぶさが本格的な困難に陥った2005年は、思えば私にとっても大変な時期で、鬱と強迫性障害に襲われた。
コンセントの確認に手間取り、外出するのが困難になったりした。

はやぶさにも色々あったが、私にも色々あった。

はやぶさの生きざまは、私が今やっていることが実を結ぶと信じさせてくれる道しるべだと最近思う。
そして、はやぶさに運用を支えた技術者がいたように、私にも私を支えてくださる人…家族や友達、会社の人やクマ、クマ医師、ブログの読者様がいることも実感している。

支えてくださる皆さんに、私はどんなカプセルを届けることができるのだろうか。






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復活

2011年06月07日 23時15分13秒 | Weblog
朝。コンビニで私の愛飲している煙草・ピアニッシモが普通に売られているのを目撃。
つい感極まって「アヒャ!」と感嘆。
全米が泣くぐらい、感動。
レジのお兄さんの「?」の表情が痛かった。

ついに、ピアニッシモを入手!
久々に、と言いたいところだが、一昨日、最後の一箱を吸ったばかり。
しかし、「また買えばいいさ」という安心感が伴うのか否かでは味が断然違ってくる。

安堵感に包まれた煙は…
うまい!
うますぎる!
(十万石まんじゅうのCMふうに)


今日は定時上がり。
図書館へ行き、2時間ほどカリカリと。
22時から放映のドラマ「下流の宴」を観る為に、カフェにてマッハで夕ご飯。
最近、あまり食欲が無い。
急に暑くなったからだろうか。


今、やっとゆっくりまったり中。
こんな時はピアノの音色が沁みる。

フジ子・ヘミング リスト ため息






クールビズ

2011年06月06日 23時07分31秒 | Weblog
「いいよな。女性は。そういう格好ができて」
「ずるいよな」
と、方々で殿方社員に言われた。

今日は暑かった。しかし節電のため、当社はまだ冷房をつけない方針らしい。
ネクタイ、長袖着用の殿方社員は意識が朦朧としていた。過酷だと思う。吉熊上司なんてゆで上がっていた。

本社の女性社員は私服を着用する。
「暑いんだから仕方なくね?」と既に露出度高し。
私も今日はCLEAR IMPRESSIONの紺地に白の水玉模様のワンピに白のジャケットを羽織って出社。朝礼が終わるや否や、ジャケットを脱ぎ、二の腕がむき出しになったワンピ姿に。だって暑いんだもん。

トイレで人事部長に遭遇。
ぎゃ!しまった…。
彼女は大奥総取締のような女性で、服装云々にうるさい。
ネイルアートをしている社員がいると耳にするや否や別の建物にもすごすごと偵察に行くような人である。

鏡越しに、
「あらー。亮子ちゃん。ワンピース、素敵だわよー」
と言われた。

私の心に後ろめたさがあったのだろうか。
何も悪いことをしていないのに、
「すいません!ごめんなさい!ありがとうございます!((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル 」
と二の腕を隠しながら言ってしまう。

「いいのよう~。ハイカラで素敵よ~。暑いものねぇ。ホホホ」
と謎の笑みを浮かべて彼女はトイレを後にした。

こえーよ!


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