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女の一代記シリーズ3 「悪女の一生~芝居と結婚した女優・杉村春子の生涯」

2005年11月27日 22時02分39秒 | Weblog
杉村春子は、はたして悪女だったのか?
事実婚、不倫、結婚で得たそれぞれのパートナーがたまたま結核で死に、彼女が彼等の死に目よりも仕事を優先したことが、彼女を簡単に「悪女」と位置づけてしまうことに、私は疑問を呈す。
臨終の際だけでなく、結婚生活を犠牲にして仕事を優先することを「悪」とするならば、毎日残業して平日、家族と顔を合わせたことがなかったうちの父は「悪」になってしまうのか。
…違う。
きっと「仕事>恋愛・結婚」という不等式を生きたのが杉村春子…、すなわち女性であったことから、彼女の生き様が伝説になったのであろう。
「女性はどんな時も感情に溺れて流される生物である」という世間に一般流布する常識が、ここで浮彫りになる。それから外れた生き方をした杉村春子は異端児と見なされ、「悪女」になるらしい。きっとそうした方が「世間一般的な常識を持つ視聴者」には分かりやすい→高視聴率、という番組製作サイドの意図も感じる。

杉村さん本人でも「自分は悪女」と悪ぶっていた。それが自らのアイデンティティを心地良いものにしていたかは分からない。
でも、自虐的に自ら悪人ぶらなくては、やってらんない時ってある。
親に対して、恋人に対して。

傷付かないために行う、私特有の防衛手段・威嚇だと思っていたが、杉村さんもそうだったのね…。

杉村春子を熱演した米倉涼子。
着飾るとやはり「黒革の手帖」の元子を彷彿とさせた。
撮影後にお父さんを亡くされたらしい。
天国でお父さんがこのドラマを観ていてほしいと祈りながら観た。
JJモデル時代から比べ、彼女は物凄く洗練されたと思う。
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