秋の残骸を発見。
濡れ落ち葉ってとても典雅だけれども掃除するのが大変だと母ヨーコたんが言っていた。先般、母が濡れ落ち葉を掃除して父にその旨を報告しても「ふーん」という反応だったとこぼしていた。父にはもう少し母を労わってもらいたい。
また母は「パパとは亮ちゃんとこうやって話すようには話せない。話が合わない」と。娘として嬉しいけれど、やはり切なさを感じてしまう。
さらに衝撃的な告白をされた。
もしも母が東京出身で東京で生きていたら、という話。
「ママは編み物が得意だし、もしかしたらニットデザイナーとして成功していたかもね。或いは料理研究家とか」
と私が言う私に対し、母は突如、
「ううん。築地」
と言った。
「え?築地?」
と問いただすと
「うん。築地場外市場で働きたかった。新鮮な食材を売ったりして、場内をターレで動き回るの」
とのこと。
44年間も母の娘をしていて初めて知った衝撃の事実である。
こういうことに就いて父がもう少し耳を傾けてくれたらいいのにと思う。
本を2冊読み終えた。
「成熟スイッチ」(林真理子)
人生本「野心のすすめ」から9年。林真理子先生が歯切れよく成熟した人生の在り方を指示してくださった。臆することなく堂々と自身の思ったことを説く真理子節、健在。真理子先生の隙間時間の使い方、見習いたい(本を持ち歩く習慣)。
「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」(山本文緒)
ある日突然がんを宣告され、余命4ヶ月を突き付けられる筆者。夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのような日々が始まる@軽井沢。
最初の方はくすっと笑えるところもあった。
以下引用
【38ページ】
私はこんな日記を書く意味があるんだろうか、とふと思う。
こんな、余命4ヶ月でもう出来る治療もないという救いのないテキストを誰も読みたくないのではないだろうか。
これ、『120日に後に死ぬフミオ』のタイトルで、ツィッターやブログにリアルタイムで更新したりするほうがバズったのではないか。
【55ページ】
急変とはまさにこのこと。奥歯をガチガチ鳴らしながら、エヴァンゲリオンのフォントで「様態急変!」「救急搬送!」と私の頭の中を文字が横切っていくのを見ていた。
終盤、余命が数週間だと宣告されてからは、何度か「うっ」と息が止まり、涙が出てしまうこともあった。
以下引用
【146ページ】
ふたりで暮らしてきた無人島だが、あと数週間で夫は本島へ帰り、私は無人島に残る時がもうすぐ来るらしい。
ここが一番切なかった…。
最後(最期)の数行を読み終えた後の不思議な感覚が忘れられない。
山本先生が本から幽体離脱して私に乗り移った気がした。
死ぬ間際の五感がダイレクトに伝わってきた。
ずっと「夫」と書いてきた夫のことを最期だけ「王子」と書いていたところ。
(山本先生は夫を王子と呼んでいたらしい)
意識の朦朧さが伝わってくる。
朦朧としながらも、山本先生は最期の最期まで作家だった。
お二方とも、作中に金原ひとみさんを推していた。
こりゃ読むっきゃない。ということで今日から「ミーツ・ザ・ワールド」を読んでいる。
濡れ落ち葉を来年も普通に見られると信じているけれど、来年、いや来月、いやいや明日、自分がいなくなることだって十分にある。
だからしたいことは躊躇しないでするべきだし、感謝している人にはありがとうって言うようにしようと寒空の下で思った。
今日の夕食は王将の餃子。
餃子を食べているときが一番幸せ。
帰宅したらマンションの宅配ボックスに先般ポチッたヘアケア剤が届いていた。
「リッチ シルキージェル」である。長崎の美容室から取り寄せている。
米粒3つ分を手のひらで擦り、髪の表面に塗ると面を張ったかのような光沢が宿る。もう5年ぐらいリピっている。これ1本で1年は持つのでコスパが良い。
師走で何かと忙しいが、ひとつひとつをこなしながら乗り越えられればと思う。
濡れ落ち葉ってとても典雅だけれども掃除するのが大変だと母ヨーコたんが言っていた。先般、母が濡れ落ち葉を掃除して父にその旨を報告しても「ふーん」という反応だったとこぼしていた。父にはもう少し母を労わってもらいたい。
また母は「パパとは亮ちゃんとこうやって話すようには話せない。話が合わない」と。娘として嬉しいけれど、やはり切なさを感じてしまう。
さらに衝撃的な告白をされた。
もしも母が東京出身で東京で生きていたら、という話。
「ママは編み物が得意だし、もしかしたらニットデザイナーとして成功していたかもね。或いは料理研究家とか」
と私が言う私に対し、母は突如、
「ううん。築地」
と言った。
「え?築地?」
と問いただすと
「うん。築地場外市場で働きたかった。新鮮な食材を売ったりして、場内をターレで動き回るの」
とのこと。
44年間も母の娘をしていて初めて知った衝撃の事実である。
こういうことに就いて父がもう少し耳を傾けてくれたらいいのにと思う。
本を2冊読み終えた。
「成熟スイッチ」(林真理子)
人生本「野心のすすめ」から9年。林真理子先生が歯切れよく成熟した人生の在り方を指示してくださった。臆することなく堂々と自身の思ったことを説く真理子節、健在。真理子先生の隙間時間の使い方、見習いたい(本を持ち歩く習慣)。
「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」(山本文緒)
ある日突然がんを宣告され、余命4ヶ月を突き付けられる筆者。夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのような日々が始まる@軽井沢。
最初の方はくすっと笑えるところもあった。
以下引用
【38ページ】
私はこんな日記を書く意味があるんだろうか、とふと思う。
こんな、余命4ヶ月でもう出来る治療もないという救いのないテキストを誰も読みたくないのではないだろうか。
これ、『120日に後に死ぬフミオ』のタイトルで、ツィッターやブログにリアルタイムで更新したりするほうがバズったのではないか。
【55ページ】
急変とはまさにこのこと。奥歯をガチガチ鳴らしながら、エヴァンゲリオンのフォントで「様態急変!」「救急搬送!」と私の頭の中を文字が横切っていくのを見ていた。
終盤、余命が数週間だと宣告されてからは、何度か「うっ」と息が止まり、涙が出てしまうこともあった。
以下引用
【146ページ】
ふたりで暮らしてきた無人島だが、あと数週間で夫は本島へ帰り、私は無人島に残る時がもうすぐ来るらしい。
ここが一番切なかった…。
最後(最期)の数行を読み終えた後の不思議な感覚が忘れられない。
山本先生が本から幽体離脱して私に乗り移った気がした。
死ぬ間際の五感がダイレクトに伝わってきた。
ずっと「夫」と書いてきた夫のことを最期だけ「王子」と書いていたところ。
(山本先生は夫を王子と呼んでいたらしい)
意識の朦朧さが伝わってくる。
朦朧としながらも、山本先生は最期の最期まで作家だった。
お二方とも、作中に金原ひとみさんを推していた。
こりゃ読むっきゃない。ということで今日から「ミーツ・ザ・ワールド」を読んでいる。
濡れ落ち葉を来年も普通に見られると信じているけれど、来年、いや来月、いやいや明日、自分がいなくなることだって十分にある。
だからしたいことは躊躇しないでするべきだし、感謝している人にはありがとうって言うようにしようと寒空の下で思った。
今日の夕食は王将の餃子。
餃子を食べているときが一番幸せ。
帰宅したらマンションの宅配ボックスに先般ポチッたヘアケア剤が届いていた。
「リッチ シルキージェル」である。長崎の美容室から取り寄せている。
米粒3つ分を手のひらで擦り、髪の表面に塗ると面を張ったかのような光沢が宿る。もう5年ぐらいリピっている。これ1本で1年は持つのでコスパが良い。
師走で何かと忙しいが、ひとつひとつをこなしながら乗り越えられればと思う。