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世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

花の色は うつりにけりな いたづらに

2016年04月10日 | Weblog
先週、amazonでカソーダをポチった。
顔のシミ消しの効果を期待して・・・ポチ。
振込んでからやけに時間がかかるなと思っていたら、海外からやってきたらしい。

このいかにも「輸入品ですよ、私は」感が半端ない。


密輸でないのに密輸っぽい。ドキドキ。
遠い海から来たcooではなく、遠い海の外から来たカソーダ。



吉熊「カソーダで亮ちゃんのシミが消えるといいね」
ナグ「かそだ」

説明書は紙っぺら一枚で「塗って寝ろ。荒れたら病院に行け」ぐらいのシンプルな文言がちょろっと記載されているだけ。
大丈夫なのかな・・・。

そんな海外からの荷物を受け取ったのは8時過ぎ。
受け取った記憶が無いのは半分寝ていたからだ。
正式に起床したのは11時半。
よく寝た。

今日も天気はイマイチ。
土日に曇りや雨だと悲しくなる。
かといって平日の曇りや雨も仕事のモチベーションが削がれるから嫌だ。



洗濯機を回しながら英語の勉強をし、掃除をしたあと、夕方、酒とつまみを買って川べりに行った。
桜の花はだいぶ散ってしまったけれども、風が吹くと花びらがはらはらと舞って綺麗だ。





小野小町が
「花の色は うつりにけりな いたづらに
 わが身世にふる ながめせしまに」
と詠った。

意味は、桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降っている間に。
ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに。


38歳の自分には重すぎる和歌である。
クローズアップ現代で取り上げてもいいような種類の重さである。
日が残っている時間帯に酒持ってフラフラしている三十路の私は、この和歌を思い出して、ついドキっとしてしまう。

ため息を吐きながらブロックでできた階段に腰掛けて酒とつまみを出す。

氷結、うまー。


吉熊、食え。



桜はアレだけれども、芝桜は大変綺麗だった。



さようなら、桜。
また来年会いましょう。


橋を渡る際、綺麗な夕焼けが見えた。



橋を渡りながらあの和歌を口に乗せる。


「花の色は うつりにけりな いたづらに
 わが身世にふる ながめせしまに」


桜もそうだけれども一生も短い。
死んだらもう私は二度と生まれないのだと思う。
酔った頭でそう反芻する。
儚い一生をどう生きるか。
その考え方次第で一生がどのようなものになるのかが、きっと決まるのだろう。

桜の時期は毎年そんなことを考えている。
せわしなく散っていく薄紅色の花弁は、毎年、私の生き方や考え方を指南してくれるのである。


さて、カソーダ。海の外から私のためにやってきてくれた可愛い子。
今夜からシミに塗りこもう。効果が楽しみだ。