世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

人生3度目の年女なう

2014年12月09日 23時35分49秒 | Weblog
心療内科デー。
待ち時間2時間45分。
今日も最後の順番を免れた。その女性は時間が掛かる人なので、私と交換され、いつも一番最後なのだ。

待ち時間は先日購入した嶽本野ばら先生の「通り魔」を読んだ。読了。
コミュ障を持っているものの、仕事を真面目にこなしていた善良な青年が、ネットカフェ難民になり、人生をことごとく崩壊させていく話。最後の10ページ目からの疾走感が凄い。死者4名というくだりや生い立ちで、永山則夫を彷彿とさせた。身分証明をするものがない者の弱さは市橋達也の「逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録」を思い出した。
僅かな躓きをきっかけに、人生が、蟻地獄のように少しずつ少しずつ奈落の底へ沈んでいく様子が不気味だった。「タイマ」「十四歳の遠距離恋愛」と同じく、一気に読んでしまった。


さて診察。
健康診断の結果を見せた。昨年左の肺に映っていた謎の影は消えていることにクマ医師は安堵していたが、血液検査をしていないので「これではよく分かりませんね」と採血検査をするように進めてきた。ファイチは飲んでいるものの貧血の症状はあるので来年あたり受けようと思う。

仕事は、魔の歳末商戦で来週から土曜日も祝日も出勤になる。苦手な販売応援は免除されたが、毎年のことながら体力的に厳しい旨を報告。

最近、風呂上りに飲む水と一緒にソラナックスを飲むことにしている。
髪を乾かしたり化粧水で肌を整えたりしているうちに、意識がぽよよ~んとして眠気が誘われる。
コンタクトレンズを外し、布団に入る前、マイスリーを1錠飲んで寝る。すると凄く早く眠れることが判明した。
私には変なクセがある。風呂から上がった後、寝る間に探し物をするクセがあるんである。
それも突発的に浮かんだもの「あのスーツについていたあのベルト」とか「あのカシミアのピンクのマフラー」とか。
人間の証明の「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」状態である。

今すぐ必要なものではないのに気になると探さないと気が済まない。そして睡眠不足になるパターンが非常に多い。部屋もカオスである。しかし、風呂上りにソラナックスを飲むと、本当、どうでも良くなる。探す気力がなくなるんである。というか探す発想すら湧かない。

そんなことをクマ医師に話すと、彼は電子カルテに見入り、「いつ頃からですか」と問う。
最初に自覚したのはあのスーツのベルトを探していたときだから7年ほど前だろうか。
ちょうどコンセントや電気コンロの確認強迫に苛まれていたころだ。

「では、メモかふせんに『探すもの』を記して、後で探してみたらどうでしょうか」
と言われた。
まあね。それが一番だと私も思う・・・。そのときに「今すぐどうしても探したい」という欲求に打ち勝てればの話だが。

ということで、マイスリーは1日5ミリ×2錠が1錠になった。
3歩進んで2歩下がる感じだろうか。

依然PMSの症状は懸念されるが、仕事で悩むことも今のところない。
以前の私だったらダメージを受けるであろうことでも、今の私は落ち込まないで済んでいる。
ということは、私自身に耐性がついたのだろうか、とクマ医師に聞いてみたら、そうだと言う。
再三再四書くが、今年一年は本当に辛い一年だった。しかし、最後にいい感じで終われそうな気がしてきたので良かった。

今年は年女だった。サラブレッドのような煌びやかな馬ではなく、草原をぽくぽくと彷徨うポニーのような私だが、最後まで頑張れたのも年女の意地なのだろうか。

次回診察はクリスマスイブ。
予約を取る際に、受付の女子(むっちりさん)に
「あれ、○○さん。去年もイブに来ていましたよね」
と明るく言われた。

な ん で 覚 え て る の ?

彼女も24日に出勤らしく
「一緒です~」
と笑われた。

「あら、じゃあ、聖なる夜を一緒に過ごしましょう」
と述べると
「○○さん、美人なのに勿体無~い」
と謎の言葉を貰い、失笑。

・・・若いっていいわね。
彼女の誉め言葉は、「人生3度目の年女なう」の私にとって、少し早めのクリスマスプレゼントになった。




処方変更なし
ゾルピデム酒石酸塩、防風通聖散、カームダン、当帰芍薬散