夏が苦手だ。
クーラーの無い場所なんて、居たくない。
しかし、小学校入学から高校卒業まで、クーラーがない教室で授業を受けていたのも事実である。今考えると信じられない。しかも、下敷でパタパタ扇ぐことも禁じられていた。
家庭にもクーラーが1台存在していたのだが、我が家の出納係の母が「もったいない!」と言うものだから、年に数回しかつけなかった。
今の私の生活は、通勤時間や退社時間、駅から自宅や会社までの道のりでしか外気に触れない。
自分で生活費を支払っているのだから、母の目を気にしないでクーラーもバリバリ「強」に設定している。
しかし、なぜだか良心が咎めるんである。
いまだに母はクーラーをつけたがらない。
よく分からないのだが、「クーラー=贅沢品」と古い考えに縛られているのだと思う。
週末、1日中涼しい室内でゴロゴロしている私に、
電話で「いや~暑いねー」と話しかけてくる母。
「そうだね。暑いね。」
いかにも溶けてしまう手前みたいな声を出す私。
恐らく、私がクーラーを使用していることを母は知っているのだろうが、つい、いつも私は演技してしまう。
夏という季節は、秘密が多い。
しかも、秘密がけっこう似合う。
クーラーの無い場所なんて、居たくない。
しかし、小学校入学から高校卒業まで、クーラーがない教室で授業を受けていたのも事実である。今考えると信じられない。しかも、下敷でパタパタ扇ぐことも禁じられていた。
家庭にもクーラーが1台存在していたのだが、我が家の出納係の母が「もったいない!」と言うものだから、年に数回しかつけなかった。
今の私の生活は、通勤時間や退社時間、駅から自宅や会社までの道のりでしか外気に触れない。
自分で生活費を支払っているのだから、母の目を気にしないでクーラーもバリバリ「強」に設定している。
しかし、なぜだか良心が咎めるんである。
いまだに母はクーラーをつけたがらない。
よく分からないのだが、「クーラー=贅沢品」と古い考えに縛られているのだと思う。
週末、1日中涼しい室内でゴロゴロしている私に、
電話で「いや~暑いねー」と話しかけてくる母。
「そうだね。暑いね。」
いかにも溶けてしまう手前みたいな声を出す私。
恐らく、私がクーラーを使用していることを母は知っているのだろうが、つい、いつも私は演技してしまう。
夏という季節は、秘密が多い。
しかも、秘密がけっこう似合う。