晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

平岩弓枝 『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』

2017-01-26 | 日本人作家 は
御宿かわせみの新シリーズの2巻目ですが、
手元にはいちおう次の3巻があって、まあ
どうにかして3巻までは当ブログで感想を
書けそうです。そのあとは・・・期待は
しないでください。

「かわせみ」に、華族の夫人が泊まることに
なったのですが、この家族夫人、麻太郎の
ことを知っているようで、さらに花世も、
どこか見覚えがあると・・・という表題作の
「華族夫人の忘れもの」。

「士族の娘」では、ある古代裂(こだいぎれ)屋
という、武家屋敷にあるような高価な表具や襖絵
のきれ布を売っているのですが、その店の用心棒に
源太郎がなって・・・

「牛鍋屋あんじゅ」では、築地の外国人居留区で
身元不明の男が水死します。その話とは別に、
麻太郎は人気の牛鍋屋に行こうと考えていた時に、
偶然、男の子と出会います。その母親が件の牛鍋屋
「あんじゅ」の女主人で、この女主人と水死の男
との繋がりは・・・

「麻太郎の休日」では、麻太郎の働いている診療所に、
少年が「親父を殺した」とピストルを持って駆け込んで
きます。
急いで家に行ってみると、その父親は生きていたのです。
ピストルには弾が入っておらず、ただ少年は「親父が
憎い」と・・・

「春風の殺人」では、麻太郎と源太郎が舟に乗って出かけ
ようとしたとき、船頭の知り合いだという芸者が舟に
相乗りすることに。
源太郎に依頼があり、ある富豪の相続人を探していると、
どうやらその富豪のひとり娘というのが先日、舟に乗って
きた芸者らしいのですが・・・

「西洋宿館の亡霊」では、「かわせみ」で千春がひょんな
ことから父、東吾が母に宛てた手紙を見つけて、そこには
麻太郎の出生の秘密が書いてあり、ショックを受けた千春は
麻太郎に会いに行こうとしますが横浜に出かけていると聞き、
千春はひとりで新橋駅から機関車に乗って横浜に行こうと
しますが、たまたま千春を見かけた源太郎がいっしょについて
行くことに。
麻太郎は横浜に住む高山仙蔵という師匠ともいえるお世話に
なった隠居の老人の診察に横浜に来ていて、源太郎にとって
も仙蔵は先生で、仙蔵宅に着いた千春と源太郎でしたが、
麻太郎は出かけていて、ふたりは宿屋に行くと、そこで
「ここに神林東吾という人が泊まってないか」という思い
がけない会話を耳にして・・・

時代設定が明治初期で、この新シリーズを「時代小説」
といっていいのかどうかわかりませんが、まだ世の中が
ゴタゴタしていて、まさに「端境期」という状態で、
ここからどうなっていくのか楽しみですね。

コメント
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