晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

ジェフリー・ディーヴァー 『ウォッチメイカー』

2021-03-20 | 日本人作家 た
緊急事態宣言の最中に「自粛疲れ」なる言葉を目にして、まあたしかにパーリーピーポーにとっては辛いのでしょうが、こちとら趣味は「読書と料理」で、休みの日はたいてい家で本を読んだり、自分でスコーンやパウンドケーキなど焼いて紅茶といっしょにいただきながらスポーツや園芸番組を観るといった英国文化圏のお年寄りのような生活をしているので、元来がインドア派(ステイホーム派って書いた方が時事ネタっぽいですかね)で、若い時はみんなで集まってワイワイとか人並みにしてましたが、だんだん年齢を重ねてくると一人でいたほうが気が楽でして、そう考えると読書という趣味はまさにうってつけ。

そんな話はさておき。

この本は10年くらい前に買ったもので、とりあえず本屋にあったリンカーン・ライムシリーズを買ってはみたもののじつはシリーズ7作目で、まだようやく3作か4作目を読み終えたばかりかそんな頃で、ちゃんと順番どおりに読もうとしてずっと読まずに置いてあったのですが、去年オンラインショップで買って、ちゃんと順番どおりに読んで、ようやく読めることに。
そういやこの前のブログでは「一気買いした」って書いたんですけど、これは別。まあどうでもいいですが。

ニューヨーク、ハドソン川の桟橋の突端に「何かがある」と管理人が見つけて近寄ってみると、そこには時計が。そして地面には血だまりが。桟橋の端にはひっかいた跡が。被害者は桟橋に必死にしがみついて力尽きて川に流されてしまったのか。そしてまだ別の現場から、口をテープでふさがれて仰向けにされ、金属の塊に喉を圧し潰されていた死体が発見されます。そして、そこにも時計が。時限爆弾などではなく、普通の時計。時計の下には、犯人のものと思われる手書きの紙が。

「冷たい月が満ちて地上の骸を照らし、誕生から始まる旅の終わりを告げている ウォッチメイカー」

リンカーン・ライムはこの事件の捜査をすることに。現場の鑑識はアメリア・サックスともうひとり、サックスの部下のロナルド・プラスキー。
サックスは別の事件の捜査をしていて、どちらかというとそちらの方に集中したい様子。その別件の捜査というのは、どうやら警官の汚職絡み。調べが進んでいくうちに、サックスの亡くなった父親が警官時代まで出来事まで話が遡り・・・

1件目の桟橋のほうは、遺体は見つからず、2件目の被害者の身元は判明、両方の現場にあった時計は、市内の時計屋で売られたもので、じつは同じ時計を10個売ったというのです。つまりこの後も殺人は続くということを意味しているのか。
とある工房にいた女性が耳慣れない音に気付きます。「チクタクチクタク・・・」時計?でもこんなところに時計なんて無いはず。忍び寄る犯人。ですがそこに警察が・・・

被害者たちの関連性はどうやら無さそうです。しかしこれらは計画性があって、場当たり的犯行ではありません。では犯人が次に狙うのは誰か。現場にある時計の意味とは。そして犯行の目的は。

今作も犯人が逮捕されたと思ったら別の展開が!そして思っていたことが違っていてさらに別の展開に!と、なかなか終わってくれません。もっとも、最初のビックリの段階で残りページがまだたっぷりあるので「ああこれはあれね、別の展開が待ち受けてるのね」と心の準備はできていましたが。

カリフォルニア州の捜査官で尋問のエキスパートというキャサリン・ダンスが初登場。あとがきによれば、彼女が主人公の作品もあるそうで、楽しみはまだまだ続きます。
コメント
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