やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

小澤征爾/斉藤記念オーケストラ

2005-07-01 | 古きテープから
1987年9月11日.ベルリン・フィルハーモニーホール
指揮:小澤征爾/斉藤記念オーケストラ

この日の公演は、前半が秋山和慶の指揮といふ変則的なものでした。
テープに残ってゐたのは、小澤征爾によるブラームスの交響曲第1番のみ。

ホールのせゐか、録音のせゐか、出だしのティンパニの連打から分厚い音が広がります。
それほど小澤征爾の音楽は(人柄は兎も角)好みでもないのですが、
見事に紡がれた一本の音、とまではゆかないまでも、これが日本のオーケストラか
と思ふほどの弦の響きの厚さには驚きです。

第二楽章で、ヴァイオリンのソロをとってゐたのは誰だったのだらうか?
とても、素敵な音色でした。
後半は、やはり金管の弱さが気になり、音の割れ方が汚れてゐます。

演奏後、ホール全体に「ブラボー」の声が渦巻いてゐましたが、演奏よりも、
メモリアル的な意味で「よくやった!」といふ拍手だったのでせうか。

ところで、斉藤記念オーケストラ、って今もあるのだらうか? (「・・)