rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

馬脚を露す

2024-08-24 09:29:09 | 政治

馬脚を露す(ばきゃくをあらわす :芝居で馬の足を演ずる役者が、うっかりして姿を見られてしまうことから、取り繕っていた事などが露見してしまうこと)。

2020年、民主党大統領予備選を這う這うの体で退却し、当時アイオワ州の大統領予備選選挙スタッフにさえ一切事情を説明せずに突然撤退したことから「組織運営能力がゼロ」と厳しい評価を受けていたカマラ・ハリス女子。当時の選挙事務所は怒号が飛び交い、ボランティア学生は泣き崩れ、支持者からの詰問にスタッフが謝罪を続けるという阿鼻叫喚で、二度と関わりたくないという民主党員も多数とか。2020年、棚から牡丹餅で突如バイデン大統領から指名されて副大統領になった彼女は2024年、再び予備選挙も党内調整も全て省略して、次期大統領候補に指名されました。あり得ない粉飾キャンペーンでトランプ候補と僅差(逆転?)などと持ち上げられ、民主党大会に臨みましたが、流石に「空の器」(empty suit 米国ではかなり強い表現)と評される様に、直接言葉を話し始めると「馬脚が現れる」のも早かった様です。

日本では知られていないが、米国では前回のハリス氏予備選挙の醜態は伝説化しているようだ。 彼女は「中身がない」と酷評する当時は民主党だったTulsi Gabbard議員

 

I.  国家が食料品の価格統制を行う?

8月16日に急遽発表されたハリス・ウオルツ候補の政策アジェンダ  Fox Newsは「3つの災厄的な失敗」と手厳しい

次期ハリス大統領候補がぶち上げた経済政策にウオール街のみならず、普通の民主党系メディアも腰を抜かしてツッコミを入れています。保守系のフォックスニュースは「カマラ政策3つの災厄」として副大統領候補に支持率が高いペンシルベニア州知事のジョシュ・シャピロ氏を選ばず、超左派のワルツ氏を選んだ事、インフレ抑制のために食料品の価格統制や資金源のないバラマキ政策、現在進行中で自分達が行ってきたバイデノミクスが失敗であったと認めた事、の3点をあげています。特に経済価格統制は粗利益が少ない食品だけ行うことは不可能で、原材料、人件費、輸送費、エネルギーコスト全てを統制しないと誰も食品を作らなくなり、現在のベネズエラの様に食品棚がカラで配給制になり、ブラックマーケットでのみ高額で買えるという「崩壊したソ連経済を目指す政策」になります。ハリス氏が大学生レベルの経済知識もなく、米国副大統領を3年以上してきたことに驚愕せざるを得ませんが、民主党陣営がここまで酷い事をいつまで日本のメディアは隠し続けることができるでしょうか?

価格統制など無理だと全てのメディアから批判集中

元々食料品の粗利は市場平均と比べても非常に低い事を全く理解していない。

 

 

II.  クルスク侵攻はウクライナのトドメになるか?

 

未だにウクライナがロシア領土に直接侵攻したことを寿ぐ日本のメディアがあることには唖然としますが、8月初旬に始まったクルスク侵攻の実像が次第に明らかになるにつれて、この暴挙がウクライナの息の根を止める結果になりつつある事が解ってきました。以下に経過をまとめます。

2024年8月5日クルスク地方の脆弱なロシアの国境警備を約3,000名の整備された機械化ウクライナ部隊が突破してロシア領内に侵攻。軍事施設はほぼなく、住民の居住施設に対して攻撃を行い数日で30km近く侵攻した。攻撃計画は主にNATO、英国主導で行われたと言われる(ドイツは知らなかったと一応表明)。国境近くへのウクライナ部隊の集結は衛星画像などからロシア側も知っていたはずだが、上層部の指揮統制が取れておらず、無対応になったと言われる。

8月11日、ウクライナ軍はロシアが管理するザポリージャ原発をドローン攻撃。クルスク侵攻もクルスク原発攻略が目的の一つであったことが判明。しかし1週間で攻略予定であった原発までの行程の半分ほどでロシア軍に押し返され、目的は頓挫した。ウクライナ軍は引き続き侵攻部隊を増加させて1-3万名の部隊をロシア領内に侵入させたと見られている。そのうち数千名はポーランド、英国、米国などの外人傭兵部隊であることも確認された。ウクライナ側は東部防衛戦線から多数の軍を引き抜いてクルスク侵攻に当てたが、ロシア側は東部の部隊を移動させず、国内の予備軍とチェチェン、ワグネル軍などを予備部隊と合わせて対抗していて、規模はウクライナ軍の半分と言われている。

8月20日の段階で、侵攻部隊は激しい攻防を繰り返し、犠牲は東部戦線における通常の倍と報道されている。西側メディアの多くは、クルスクがウクライナ兵と武器を消滅させる新たなロシア側の罠になりつつあると懸念を表明している。ウクライナ側は確保した土地を航空支援なく堅守する方針ですが、ロシア側は既に住民は退去させているので、強力な誘導爆弾で徹底的に破壊して捕虜は取らない方針を明確にしている。愚かな指導者に従っているウクライナ側の兵が気の毒でなりませんが、結果は侵攻軍の全滅しかありません。一方で兵力を引き揚げられて防御力の減弱した東部戦線はロシア側の進撃が続いており、ウクライナ軍はドニエプル川の対岸まで撤退を余儀なくされつつある。

クルスクにおけるウクライナ軍の武器損失率が東部戦線の倍であると報告するForbsの記事  東部戦線が崩壊するというキエフ・ポストの記事(赤矢印がロシアの進撃)

 

クルスク侵攻作戦は、戦術的には成功しましたが、戦争全体への戦略は極めて乏しく、戦略的価値は皆無のまま兵と武器の浪費という結果に終わりつつあります。Publicity stuntとして成功させるなら「夜陰に乗じて全部隊を退却させよ」と拙が前ブログで示した通りであったと思います。


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3 コメント

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Unknown (ローレライ)
2024-08-24 12:56:41
ソ連式経済を公約にしたカマラワルツコンビとバルジ作戦の失敗をなぞるNATOウクライナの末期症状!
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司法取引 (宗純)
2024-08-25 17:08:48
舌鋒鋭くオバマ政権の副大統領だったジョー・バイデンを民主党予備選討論会で、一方的に「女性の敵」と追及して名をあげた新米上院議員のカマラ・ハリスが突如、予備選から撤退したと思ったら、何故かバイデンの副大統領候補に指名された原因とは、たぶん、地方検事時代の使い慣れた手口の「司法取引」だった可能性が高い。
そもそもカルフォルニア州は民主党の牙城で必ず勝てるのですから、カマラ・ハリスを副大統領に選んで票を上乗せしても意味が無い。5割得票するだけで十分なのです。
バイデンの使命で大統領候補になって1カ月が経過したが未だに1回も記者会見を開いていないのですよ。知名度が低いので、本来なら出来るだけ記者会見で名前を売る必要があるが、たぶん、記者からの質問の受け答えに自信がないのでしょう。同じく、トランプとの討論会も司会者からの質問が怖いので身内のリベラルメディア側しか受け付けない。本来なら3回行われる討論会も9月10日の1回限りで終わりにしたいらしい。
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『異常も、日々続くと、正 常になる』 (宗純)
2024-08-26 09:54:26
デビッド・ボウイ、ビートたけし、坂本龍一主演の映画「戦場のメリー クリスマス」のキャッチコピーが、『異常も、日々続くと、正 常になる』

1983年大島渚監督の日本、イギリス合作映画『戦場のメリークリスマス』では太平洋戦争時ジャワ島の俘虜収容所長ヨノイ大尉(坂本龍一)ハラ軍曹(ビートたけし)と英軍捕虜のロレンス中佐とセリアズ少佐(デヴィッド・ボウイ)の立場は1945年9月2日の日本の敗北で180度過激に入れ替わる。

イギリスのボリス・ジョンソンが初めてウクライナの首都キエフ訪問は10時間の過酷な鉄道旅行だったことは報道されているし、日本の岸田首相キエフ訪問時も矢張り10時間の鉄道旅行だったことは報道された。
ところが、ロシアのプーチンと会談したインドのモディ首相のウクライナの首都キエフでゼレンスキーとの会談(インドのシャトル外交)では何も無し。よほどの知識とか注意力が無いと当然インドのモディは旅客機でキエフに入ったと勘違いする仕組み。
まさに『異常も、日々続くと、正 常になる』の見本のような話です
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