2024年5月20日に国際刑事裁判所の検察官カリム・カーン氏はイスラエルのネタニヤフ首相、ギャラント国防省らに逮捕状を請求しました。また国際司法裁判所は5月24日イスラエルに対して、ガザ南部ラファへの攻撃の即時停止を命ずる暫定措置を出しました。これに先立つ5月10日には国連総会でパレスチナ正式加盟を支持する決議案可決に際して、イスラエルのエルダン国連大使は国連憲章をシュレッダーにかけるパフォーマンスを行い全世界の顰蹙を買いました。
他人への共感、特に他人の痛みを共感する脳内回路を生来持たないヒトを「サイコパス」と言います。これは個人レベルで、「共感する回路を持つ98%のヒト」が理解できない行動をする「2%のヒト」、場合によっては極めて残虐な犯罪を犯す可能性があるヒトを病理学的に判別するカテゴリーです。
自分たちの民族(国家)は、他の民族(国家)に対して何をしても許されると、信奉する宗教教義を自らの我欲煩悩を満たす上で都合良く解釈して「全ての暴虐を肯定する」事は「国家版サイコパス」と言えます。
ICJは5月24日ラファへの攻撃中止を命ずる裁定を出した。 他者に共感する回路を持たない国 イスラエル
サイコパスは脳の解剖学的欠陥なので治しようがない
I. ユダヤ教の「正しい解釈」は本当にサイコパス的だろうか?
元々ユダヤ教は選民思想であり、他民族への共感を持たないから現在シオニスト達が行っている事はユダヤ教の教義通りの事だ、という議論があります。しかしそれは本当でしょうか?普通宗教の教義はその宗教を信奉する際に、それを妨げる事を防ぐ上で敵を排除する事は是とするものであって、「宗教教義をダシにして、現世の我欲煩悩を追求することを是とする」ものではありません。敬虔なユダヤ教信者ほど、現在の極右シオニスト政権が行っている政策を嫌悪しているのが真実ではないでしょうか。以前から主張している様に、各種宗教には教義をダシにして現世利益を追求することを是とする都合の良い解釈が「神の仕掛けたワナ」として散りばめられていると考えます。我欲煩悩の奴隷となり現世利益を追求するためには神など必要ではありません。単に欲望に従えば良いのですから。それでは我欲の奴隷である自分が惨めで心苦しいから「神が認めた」というエクスキューズが欲しいため、そのような解釈をする(金目当ての)似非伝道師が存在し、それに飛びつく愚かなヒトが多数いるのが現世というものだと考えます。それは神が「修行の場」としてのこの世に仕掛けた「トラップ」であろうと思います。
II. 善悪二元論から一神教になって悪魔は肯定的存在へ?
古来の宗教であるゾロアスター教やマニ教は善悪二元論であり、ざっくりと神は善、悪魔は悪の存在として考えられてきました。それがユダヤ教以降の一神教になってから、悪魔は天使が堕落した者として「悪に誘う者」とされながらも、一方で「悪魔も神が認めた存在」という認識になり、最近の悪魔崇拝の思考においては、もう一ひねりして「悪魔は自由の象徴」として「我欲という自由を解放する肯定的な存在」と考えられる様になりました。現在の原理的強欲資本主義は我欲の解放・肯定という意味で悪魔教と通ずるものであり、善悪二元論では「悪」として単純に避けられていたものが「神のワナ」にハマった上反省することもなく逆に肯定する事になっているのではないでしょうか。
III. 政治は「現世利益の追求を調整する場」に過ぎない
政治が現世利益の調整の場であることは万人が認めることだと思います。100%自国の利益を追求することはできず、他者との妥協で結果的に50%以上の利益が確保できれば御の字とされます。政治が求める理想に宗教的教義が反映される事はあり得ますが、宗教は個人の生き方を決める物であって帰依する程度もヒトそれぞれである事が基本的人権で定められた「信教の自由」なのです。宗教の教義、まして「神のワナ」にハマった解釈を持って「国家の方針が肯定される」などあり得ない事は明白です。これをすれば「他国(民族)への共感」を欠いたサイコパス国家になる事は必然であり、これが現在のイスラエルの姿と言えるでしょう。現在のイスラエル政府への批判=反ユダヤ主義という、政治思想(シオニズム)と宗教(ユダヤ教信者)を同一と見なすという不合理で危険な決議を行ってしまった事が最大の誤りだったと言えます。政治批判を封じるために民族差別を封じる倫理規範を利用するというデタラメで幼稚な手段を用いたクズ達は多くの善良なユダヤ人達に対して万死に値するでしょう。
IV. サイコパス国家は一度解体するほかない
シュレッダーにかけられるのはどちらだろうか。
サイコパス国家が過去になかった訳ではなく、ヒトラーの「ドイツ第三帝国」や「戦前の神国日本」は、かなりそれに近かったと言えます。エスキモーは社会にどうしても調和しないどうしても部族内に一定数出てしまう「サイコパス」は長老が密かに湖に沈めて処分した、と言います。どうしても社会と生きられない「個人」は処分する以外社会の安寧は得られません。サイコパスになってしまった「国家」も一度処分して再度立て直す(この場合、国家の構成員を全員殺す必要などありません)以外、国際社会の安寧を得る手段はない様に思います。ICJの決議に従わず、国連の総意を否定する国家は「シュレッダーにかける」他ないのかもしれません。
昭和八年二月二十四日
国連の総意を否定。国連憲章を「シュレッダーにかける」イスラエルは、満洲国建国の大日本帝国の松岡全権と同じ立場なのですから、その場で国連から脱退しないと辻褄が合わない。
オランダハーグの平和宮殿に本部がある国連機関の国際司法裁判所( ICJ)創設は1945年。
対して名称が似ているが個人を対象にした国際犯罪を裁くICCの創設は新しいので同じオランダハーグにあるが本部は超近代ビル。間違いなくパレルモ条約(マフィアなどの組織犯罪対策)として2003年に創設されたと思われる。
示唆に富む記事が、
ペガサス・ブログ版ネタニヤフらの戦争犯罪を裁く国際裁判所の名称は [社会]
ネタニヤフらの戦争犯罪を裁く国際裁判所の名称は、「第2ニュルンベルク裁判所」とするのがいいだろう。
開催の場所も、同じニュルンベルクで。
ニュルンベルク裁判で首席検事を務めたアメリカ合衆国のロバート・H・ジャクソン
「きょう被告たちを裁くその同じ尺度で、月日は歴史がわれわれを裁くかもしれないことを、けっして忘れてはならない。被告たちに毒杯を突きつけることは、われわれ自身の唇に毒杯をあてがうことを意味しているのである。」
との、まさにその法廷での警告が記録*されている。
ナチスドイツは1945年に滅んでおらず、見かけや名称をアメリカNATOイスラエルとして復活していたとの怖い話で、
試験に下駄を履かせた教員組合とかラッパーのファンクラブごと一網打尽にしたり、政敵の第45代アメリカ大統領トランプを訴追しているのが近代民主主義の罪刑法定主義を逸脱するRIKO法(組織犯罪処罰法の共謀罪)
完璧に、発展した資本主義の最終形態である「ファシズム」の手口が丸々アメリカで復活しています。
この植民地に白人(ユダヤ人)を移住させるためのスローガンが、シオニズムだったのではないかと思います。
シオニズムは政治です。宗教とは全く関係ない。
シオニズム前のパレスチナは、マジョリティのムスリムと、ユダヤ人、クリスチャン、ドゥルーズが隣人として問題なく何世代にもわたり暮らしてきた。
それが、証拠かと思います。
ついでに一言言えば、イギリスは、支配した地域に必ず分断を置き土産にした。中東だけではありません。その分断にいまだに苦しむ国は多い。