rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

Blackburn Roc & Nieman R-10

2019-08-13 17:49:09 | プラモデル

Blackburn Roc Mk I Special Hobby 1/72, Nieman R-10 Pavla models 1/72を作りました。どちらもチェコのプラモメーカーです。

Blackburn Rocはイギリス海軍が艦上戦闘機として1930年代後半に導入したもので、当時は第一次大戦の経験から操縦手は操縦に専念して銃手とは別で良いという考えが英国にあり、後方に多連装の旋回砲塔を持つ戦闘機が作られました。航空機の性能向上で、戦闘機は素早く敵機の後方に回ってできるだけ大口径の武器で一撃して離脱する方が有効であることが解って来たのですが、Blackburn Rocは低速低空で侵入してくる敵雷撃機の横から7.7mm多連装銃で射撃するという発想でこのような形になりました。実際には大方の予想通り、非力で重く、運動性能の悪い上に前方射撃ができないこの手の戦闘機は実戦の役に立たず、140機程作られましたが活躍する機会が殆どなく終わっています。同様に後部席に旋回砲塔を付けた戦闘機にBoulton Paul Defiantがありますが、これはマーリンエンジンを搭載したSpitfireに似た機体で、英国空軍が調達したものです。実はBlackburn Rocも設計はBlackburnで行われたものの、制作はBoulton Paul社でDefiantと同時期に作られたとされています。Rocも高性能なマーリンエンジンの搭載を希望したようですが、空軍に断られて同系の攻撃機であるSkuaなどに使われたブリストル・パーシュースエンジンを搭載しました。空軍のDefiantもメッサーシュミットなどには適わず、実戦の役に立たずに夜間戦闘機などに使用されたようです。

Blackburn Rocの実機  艦上攻撃機のBlackburn Skuaの方が戦闘機としてもまだ実用的であったようだ。      特徴的な後部の砲塔 実戦に出た数少ない機の塗装と説明されている。

モデルはエッチングやレジンなどの部品も多用したやや複雑な造りで、説明書も奇麗な仕上がりなのですが、機体内部の接着部位などの説明が明確でないため、組み上げてみると微妙に嵌らない場所が出て来たりします。透明部品の塗装は作者の腕が今ひとつな所ですが、四苦八苦して作った割には見栄えはもう一つかと。中学の頃作ったAirfixのDefiantと並べてみました。

 

   Special Hobby 1/72 Blackburn Rok 胴体はやや太めで脚は弱そうに見える。             形はより流麗な空軍のBaulton Paul Defiant (Airfix 1/72)と並べてみる。

Nieman (Kharkivハリコフ) R-10はソ連のやはり1930年代の軽爆撃機で、後のスホイ2型などの系譜に繫がって行きます。実戦ではノモンハン事変、ポーランド侵攻やフィンランドの冬戦争で使われた記録がありますが、対ドイツ戦ではやはりメッサーシュミットなどの高性能機に歯が立たず地上での破壊も多く損害が大きかったようです。ライトサイクロン700馬力のエンジンで時速350km、300kg爆弾搭載とやはり非力低速(デビュー時としては高性能ですが)でした。500機ほどの生産がありました。

  Nieman R-10 軽爆撃機の実機                            冬期簡易塗装を施したR-10 Pavla models 1/72

モデルはほぼ10年前のチェコ製Pavla modelsですが、型から自分で切り出して整形しながら作る様な荒削りな模型です。説明図にも「この部品は自分で作る」みたいな物がいくつかあり、風防や後部機銃の回転銃座などは型押ししたプラ版から正に自分で切り出して作るようになっていて、始めから1回ではうまく行かないのを見越して2回分制作できるように部品が入っています。銃塔はどの長さを使用して良いか組み立てねば解らず苦労しましたが、出来上がってみるとまあまあの見栄えになりました。塗装は冬期簡易塗装で、以前ポリカルポフPo-2を塗装したのと同様にしました。当時のソ連機はやや無骨な外形から、翼上面に国籍識別マークは付けなかったそうですが、スピットファイアなどスマートな連合軍機が供与されると、ドイツ機との識別が困難になり、翼上面にも付ける様になりました。ポーランドのカラシュとも少し趣が異なる外見です。

   Polikarpov Po-2 (ICM 1/72) と並べる。どちらも味のある渋い機体だと思う。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 岩手山登頂記 | トップ | 文在寅氏の狙いは離米・親中... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

プラモデル」カテゴリの最新記事