Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

新しい林檎のかじり方

2012-04-09 14:54:10 | Weblog
たまたまなのか,裏で誰かがコーディネートしているのか,新型 iPad への自然な反応というべきなのか,DIME と日経トレンディがアップル製品の特集を組んでいる。DIME のほうはちょっとお洒落に「新しい林檎のかじり方」というタイトルの特集を組んでいる。

DIME (ダイム)
2012年 4/17号
小学館


単なる製品紹介に終わらないのが DIME らしい。「働く女子」やクリエイターの利用シーンの紹介は軽めのノリだが,「Steve Jobs forever!」という第2特集はけっこう情報価値がある。ポール・サフォー,中島聡,大谷和利といったグルがアップルやジョブズについて語っている。

これに対して日経トレンディは表紙で「Apple vs ライバルズ」と謳い,ガチで製品比較をしている。タイトルを拾うとタブレットについては「ウィンドウズ台頭も、iPad 優位」,スマホについては「それでも iPhone が上を行く」で,アンドロイド陣営から広告を取れるのかが心配になる。

日経 TRENDY (トレンディ)
2012年 05月号
日経BP社

しかし,電子ブックリーダーについては「楽天がアマゾン以上の「本命」に」と,ぼくにとっては意外な(だから情報価値のある)記事を載せている。スマートテレビについては,サムスン,LG,パナソニック等の製品が Apple TV や Google TV を上回るという(理由は他機器との連係)。

日本メーカーの名前が出てこないわけではないが,主役扱いされていないのは確か。また,上述の記事では,ハード系の市場で,グーグルが他社に対して優位に立っているところが1つもないのは本当だろうか。もう1つの特集「GREE vs DeNA 」もぼくのような門外漢には勉強になる。