HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

LE CINEMA DE SERGE GAINSBOURG

2015-05-10 09:05:57 | ROCK

01年に出た3枚組CD「LE CINEMA DE SERGE GAINSBOURG」は本当に
重宝した。05年4月の当ブログにも書いたが、ゲンスブールが映画のために書いた
曲を73曲も、まとめて聴くことができたのだから。

あれから14年。何と今度は5枚組131曲収録の豪華拡大版として再登場したのだから
これは素晴らしい。前回は縦長だった装丁は、CDサイズの洒落たボックスセットとなり
場所塞ぎにならないのも良い。

大幅に増えた曲数から解るように、前回漏れた曲が大量に含まれる中、今回初めて
マスターテープが発見されたという「LES CHEMINS DE KATMANDOU」からの4曲の
発掘が目玉なのは間違いないだろう。ゲンスブールと共に音楽を担当したジャン・クロード・
ヴァニエの娘が自宅でテープを発見したというのが泣かせる。

時期的には69年ということで時系列で並べると「SLOGAN」「LES CHEMINS DE
KATMANDOU」「LA HORSE」「CANNABIS」という並びになり、これらは全て
ゲンスブールとヴァニエの共同作業によるもので、個人的にはゲンスブールの仕事の中で
最も好きな時期と重なる。この時代の音源の発掘は大歓迎だ。

5枚目のディスクはボーナス的な趣もあり、オリジナルはジュリエット・グレコが
歌った『STRIP - TEASE』をニコが歌うバージョンや『GOODBYE EMMANUELLE』の
別バージョンは耳を惹くし、名曲『LA HORSE』の03年ディスコ・ミックスを
手軽に聴くことができるのも有難い。

これだけ詰まった5枚組が3500円弱で購入できるのも嬉しいと、いいことづくめの
コンピレーション。普段、1枚2000円弱で7インチを買っているのだから、これを
手にしなくてどうする、というものだ。

   

10年に数枚リリースされ、続編もアナウンスされていた7インチ再発もすっかり
忘れ去られてしまい、後が続かなかった。今回のCD再発を機会に、再び7インチ・
シリーズの再発が始まることを切に願う。


コメント
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