60-80分の「N響C定期」を大巾に時間越えしたウェルカム・コンサート
NHKホール全席N響定期会員は1200円、のウェルカム・コンサート。25才以下は全席500円。サントリーホールのB定期は毎回全席売り切れなので、NHKホールのA定期とC定期増員のための演奏会である。センターブロックは1~3階ほぼ完売であり、N響ファンの「センター好み」は圧倒的である。私高本 は、「チケット売り出し競争」に負けて、センターブロック弾かれた座席になってしまったw
チケット売り場に1人も来なかったウェルカム・コンサート
普段9800円とかで販売している座席を1200円(定期会員)とか500円(25才以下)とかで販売するウェルカム・コンサート。休憩無し。チラシに大々的に「75分でいいとこどり」が掲載されたが、上演時間は85分越えだった。熊倉の棒が遅かった曲は(知っている曲では)皆無だったので、制作部の意向だろう。指揮者・コンサートマスター・協奏曲ソリスト・N響在籍43年最長者 は理解できるが、ホルンやコントラバスのトゥッティを出すのはいかがなものか?(話もつまらなかった)
◎NHKホールの C定期&A定期 を1枚でも多く売る が目的。「特設売り場を設置」するも1人も来なかった
ので、成果は薄かった。
N響在籍43年最長者発言に、「N響生活43年で初めて演奏する曲が2曲」と言っていた(ニルセン「イスファハンの市場」、イベール「バレンシア」)が、その2曲を終盤に並べたプログラムビルディングが聴いた味わいを薄くした原因。更に言えば最終曲レスピーギ「「ローマの祭」から主顕祭」もパイプオルガン+ピアノ+10人打楽器奏者で喧しい曲だが、レスピーギなら「ローマの松」の方が聴き映えする。
全8曲で「鳴り」が良かったのは、チャイコフスキー「眠りの森の美女」とワーグナー「ワルキューレ」
パイプオルガンも無いし、打楽器も少ないが、「オーケストレーションの巧み」は圧倒的だった。選曲と配列に大問題のあった「ウェルカム・コンサート」になってしまった。
熊倉優とN響メンバーは力いっぱい演奏したが、空回りになってしまった演奏会だった。