「和声感」の充実を聴けた 西川典子 のドビュッシー
全ドビュッシープログラムで、「版画」から開始され、「前奏曲集」抜粋、「ベルガマスク組曲」、「練習曲集」抜粋、「レントより遅く」、「喜びの島」のプログラムに、アンコールに「アラベスク」第1番、「動き」、「装飾音のために」が演奏された 西川典子ピアノリサイタル。
西川典子 はドビュッシーの「和声の移ろい」に重点を置いた演奏を堪能させてくれた。
隠し味は「ペダル踏み替え」時に全部外さずに、少々響きを残して踏み直すことにより、「低音の保持音を残しながら」「旋律ライン」の透明度を保つペダリング
である。
この「低音保持音」の処理は、『ピアニストのドビュッシー観』を大きく左右する。センターペダルを使うピアニストもいる。(少なくない)
西川典子 の「和声感」は、私高本の感性に共鳴した。前奏曲集全2巻 などを聴いてみたいモノである。