Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

法貴彩子+飯森範親「ラヴェル:ピアノ両手協奏曲」直前に吠える(No.1996)

2012-02-08 21:56:59 | 演奏会案内
 「吠える」シリーズがなぜか人気高い。私高本のキャラクターは「囁く」とか「呟く」だと思っていたので、やや意外。本日号は標題の演奏会について吠える。


ラヴェル : ピアノ協奏曲ト長調(両手協奏曲)


  この協奏曲についてはズバリ次が聴きどころ!

管楽器の彩りが「全ての協奏曲(ピアノ協奏曲に限らない)」中、ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」と並んで最も鮮やかであり、その上でピアノの技巧がド派手!


 協奏曲は『基本的にソリストの技巧をひけらかす曲』である。そのために、指揮者やオーケストラ団員のモチベーションが保てない演奏に陥る傾向にある。初期モーツァルトのピアノ協奏曲のファゴットとホルンパートは少なく言っても気合を保つには相当な集中力を要求されることだろう。プロオーケストラ団員だと「簡単過ぎて驚く」からだ(爆

ラヴェル「両手協奏曲」は、同じラヴェルの「ボレロ」に匹敵する「聴かせどころ」が各管楽器にあるのが特徴!


 これは聴衆には楽しみであるのだが、反面管楽器奏者は「万全で演奏するぞ!」と意欲(と技巧)を磨く必要性を意味する。私高本は良かった時に「聴いたままの絶賛批評」も掲載するが、悪いと「読響でティンパニの岡田全弘が降りると・・・」とか「N響の首席トランペット奏者=関山がブチ壊してくれた」と、ここ Piano Music Japan に掲載する。ブラヴォーが盛大に掛かった時はそのまま記載するし、ブーイングが出ても同じように記載する。先日も横浜みなとみらいホールでブーイングを聞いたばかりだ(泣
 ちなみに弦楽器も聴かせどころが多いことも附記しておきたい。

法貴彩子(ピアノ)


 今回が「法貴彩子 協奏曲デビュー」になるハズである。昨年までパリに留学していたのが原因。フランスでの活躍は全く知らない。仏語読めないからなあ(爆
 私高本が法貴彩子を聴いたのはシューマンのしかも歌曲。シューマンは歌曲に限らず、ピアノ曲に限らず、交響曲に限らず、「ガラッと風景が突然変わる」のではなく、「風景が晴れから曇りになってまた晴れになる」ような『細やかな情景描写の移ろい』的な変化が短い曲の中に描かれると映える。
 「法貴彩子のシューマン」はこれが素晴らしかったのだ。(岡原慎也のシューマン歌曲伴奏を越えて!)終演後に話したら話題がラヴェルばかり! 相当に入れ込んでいるようだった。
 それからわずか1ヶ月チョイの間に「2つのコンクール制覇」は唖然。どちらもシューマン使っていなかった(爆
 審査員が「提出協奏曲の変更を(指令と受け取って頂いても良い要請)に限りなく近い要請」で「ラヴェル両手」になった逸話が主催者発行誌に掲載されていた。この辺りの事情は「プログラムノート」や「ABC放送放映時」に流されることだろう。あれっ、関東在住の私高本は見れるのか?(泣

飯森範親


 公式ホームページにリンクを貼っておいたのでご覧頂いてほしい。

 以前も書いたが、私高本が「指揮者=飯森範親」にぶっ飛んだのは17年前の1995年の日本オペレッタ協会公演レハール「メリー・ウィドウ」。日本オペレッタ協会最高の「オーケストラ & 合唱団」演奏だった。(私高本が前妻に離婚されるまでの期間で、である。)
 但し、ソリストはこの1995年公演がベストでは無かった。また(まだ新国立劇場はオープンしていなかったが)同じオペレッタ日本語公演を実施していた 二期会 に比べるのは極めて困難なほどソリスト水準が低かった。その旨で飯森範親は寺崎裕則会長と衝突し、2度と日本オペレッタ協会公演の指揮台に立つことは無かった、と伝え聞いている。
 だが、翌年1996年秋公演からソリストを「歌えるソリスト」に替え始め、佐々木典子 を招くに至り「日本オペレッタ協会ソリスト全盛期」を迎えることになった。(関係者に尋ねると違った答えが返って来る可能性の方が大きい。何せ飯森範親を突き放したからなあ)

飯森範親HP の「ディスコグラフィー」を観て頂きたい。トップに ストラヴィンスキー「3大バレエ」が2枚に亘り掲載されている! 「20世紀の音楽」にも相当に興味を「今」寄せていることがわかる。今回の演奏会は

前半は村松稔之(カウンターテナー)を巡るオペラアリア&序曲&間奏曲、後半は「ラヴェル」で「法貴彩子(ピアノ)の両手」とバレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲


 後半プログラムの「統一性」に注目! これは相当にラヴェルに力が入っている。

もしかしたら『飯森範親が今最も力が入っている作曲家の1人=ラヴェル』と思える


 追記すると、マーラーはCDを多くリリースしているだけあり、継続して力が入っている様子。

東京交響楽団の「2012年度シーズンテーマ」は「マーラーの歌曲」だが、飯森範親は マーラー/ベリオ「若き日の歌」を選択


 これは「歌曲作曲家マーラー」のカテゴリーを設けている私高本は聴き逃せない。チケット争奪戦に負けずに取りに行く所存である。

大阪フィルハーモニー交響楽団


 大阪を代表するオーケストラである。HPにリンクを貼っておいたのでご覧頂きたい。私高本も定期演奏会を聴きに伺ったことがある。東京のオーケストラに双肩するオーケストラである。久しぶりに聴けるのが楽しみでならない!

 この顔合わせで ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 が聴けるのは楽しみでならない。安い 新幹線+ホテル を探索した結果「行きがこだま」になってしまう、と言う産まれてから初めてのアクシデントにも遭遇した(!)が、めげずに大阪に黙々と聴きに行くぞ。
コメント
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