お菓子な時間

お菓子教室『 Rosen Bär 』のblog・・・

適正価格

2012-03-04 22:42:39 | 雑記
先日、税理士事務所で日々、数字と格闘している、生徒さんの久美ちゃんから、興味深い話を聞いた。
それは、身内の経営者陣の集まり、小さな異業種交流会での出来事。

そこには、ウェディングプランナー会社の社長。
美容院の社長。
ケーキ屋さん。
広告代理店の社長などなど…
数名での会。

久美ちゃんの興味深い話というのは、利益率の話。
卸の酒屋さんって、いくら利益があると思う?という話から。
ちなみに、美容院は、50%以上。
ほとんど技術料らしい。
学校に通い、国家試験を取得して、アシスタントを数年経験してから、ハサミを握るのだから、妥当なのかな。
手に職という事?
人件費もかかると思うし、家賃や光熱費もハンパないだろうから。
でも、材料の廃棄が必ずある菓子職人と比較したら、利益率あり過ぎだなぁ。
というより、菓子職人が安いのか!?
飲食は、3割が材料費。プラス光熱費、人件費、その他もろもろ・・・。
洋服は、半額以上。(だから、バーゲンも3割引きだとまだ利益があるみたい)

そんな話から、卸の酒屋はね…という話に。
なんと、儲けは4%!
えーっ!それって100円中、4円という事だよね。
大声をあげてしまった。
たった4円の儲けなのに、うちの教室の材料屋さんは、たった1つの洋梨の缶詰めも、快く配達してくれる。
ガソリン代を考えたら、それって…。
頭の下がる思いだった。

だけど、久美ちゃんの言うには…
だから、少々売り上げが落ちても大丈夫なんだと。

美容院は、2割落ちたら大変な事になる。
利益率が良い仕事ほど、厳しい。
お客様離れをさせないような、企業努力が必要だという事。
半分以上が儲けの美容院なんかは特に。
だから、不景気の今、美容業界が厳しいのだと納得した。

だから、4%の売り上げしかない酒屋は、こういう時代に強いのだと。
2割落ちてもビクともしない。
なるほど。納得。
薄利多売という事ですね。

正直、うちの教室は、利益率が良くない。
当たり前の事で自慢にはならないけど、材料は良いものを使っているし、生ものを扱っているのだから廃棄もある。
立地が良いので、諸経費もかなりかかるし。

当たり前だけど、専門学校を出て、国家資格も取得しているし、外部から仕事も頂けていて、それなりにキャリアも積んで来た。
それなのに、気づけば、趣味で自宅で開催している教室の先生より、安かったりして、ガーーーーーーン!!!
事実を知った時、ショックだったけど、来ていただいてこそ、教室としての意味があると思っているから。
他と比較した時に選んでいただける教室でなければならないと思っているから。

提供している物が、代金と釣りあっていると思って貰えているかどうかは、リピーター率が良いか悪いかという事、
続けてくださるか生徒さんんがいてくださるかどうかという事で、多少は判断出来る。
一人でやっているからこそ、やっている事への答えが判りやすい。

それは要するに、適正価格かどうかという事に繋がるのだと思う。
生徒さんに高いと思われたら、リピーターにはなって貰えない。
もちろん、全ての人に、適正価格だと思っていただく事は不可能な事である。
物の価値観は人によって違うから。
だけど、リピーター率があまりにも悪くなってしまった時、それは金額と、私の教室の在り方の両方から、
考え直さなければならないシグナルなのだと、そう思うのです。

もし、いつか何かが起きて、少し月謝を上げなければならなくなった時・・・。
そんな時が来たら、その時には、その金額に応じた、高いと思われない教室で、あらなければならない。
その金額で納得して貰えるような、リピーターになって貰える様な教室でなければ・・・。
こんな小さな教室も、たくさんの方に選んでいただける様に、適正価格だと思って頂ける様に頑張ります!!!

といっても、一番大事なのは、生徒さんとの関係性。
ちゃんと人間関係を築けるかどうか、信頼して頂けるかどうかなのだと思うのです。
心から、大事な生徒さんへ・・・
通っていただいて感謝。選んでいただいて感謝なのです。
御縁という物は、買えるものじゃないからこそ、何よりも大事なんですよね。
そんな事に気づけず、走り続けて来た20代があって、30代に片足をかけていた頃、大きな壁にぶち当たり、悩んで見付けた答え。

久美ちゃんの話を聞いて、少し安心出来た私です。
だけど、まだまだ100%じゃない。
返ってくださらなかった方もやっぱりいるから、そこはこれからの課題ですね!
また迷ったら、久美ちゃんに聞いてみよう。


コメント
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