当ブログ、思い入れがそう強いわけではないが、調べてみたらシルク関連のアップがけっこうあった。
というのは、ラスベガスで「Mystere」「O」は生で鑑賞したので、それなりに興味が維持されてきたのだ。
(2005年10月29日) 「アレグリア2」の日本公演を観て
(2006年 5月22日)シルク・エロワーズそしてシルク・ド・ソレイユ議論
(2006年 6月24日)ロベール・ルパージュ「アンデルセン・プロジェクト」公演。斬新なアイデア満載!
(2007年 2月17日)シルク・ドゥ・ソレイユ 「ドラリオン」感想!
(2007年 4月20日)ビートルズ 解散後30数年後の新作?!のドキュメントが今宵放送。LOVE...
(2008年11月 6日)モントリオール発シルク・ドゥ・ソレイユ が、なんと公演とは別にスポンサーとタイアップ
(2008年10月20日)シルク・ドゥ・ソレイユ Cirque du Soleil ZED 専用劇場ならではの感動。
(2008年10月25日)シルク・ドゥ・ソレイユ ディズニー感服の創造力(日経ビジネス記事)
(2008年12月13日)読後評:シルク・ドゥ・ソレイユ サーカスを変えた創造力 全世界に向けられたパワーに正直驚き!
(2009年 2月11日)シルク・ドゥ・ソレイユ Corteo 優れたエンタテイメントとはこういうものだ
(2009年10月15日)(悪いけど)あまり期待できないかも?な、 シルク・ドゥ・ソレイユ KOOZA
(あと、なぜか入手してしまった「KA」「LOVE」の実物を観るまで封印してあるサントラが2枚)
というわけで、マニアではないが、それなりにシルクを知っている当ブログの感想を。
タイトルにもあるように、シルク初心者にはOK。
だが、それなりにシルクを知ってきた人には不満が残る内容。
そもそも全く独立したラスベガスの7つのショー。
それらは「Mystere」「O」「KA」「ZUMANITY」「LOVE」「Criss Angel Believe」「Viva Elvis」
それらは個々のテーマとそのテーマから繋がった物語を持っている。
これを「強引」に合体させているのが今回の映画なのだ!
しかも現在のシルクが持つ問題点が、この映画に露呈している。
映画の中心になっている(というか、ならざるえない)のは、「Mystere」「O」、そして「KA」。
まず「Mystere」「O」を総合演出したのは、既にシルクを去ってしまったドラゴーニュ。
彼は独立して、まず行った仕事は、2007年12月15日まで5年間のロングランした驚異のショー、セリーヌ・ディオン「A New Day」
これはDVDなどにソフト化され、当ブログでも取り上げている。
(2008年04月27日Celine Dion 「A New Day」を生んだ敏腕プロデュースとは)
そこでも垣間見える彼の才能が「Mystere」「O」と特別なコンテンツにした。
次に何が起こるか予想がつかない「O」は、期待をいい意味で「裏切り続ける」凄い内容。
次に「KA」
セットの凄さでみせるのは、総合演出のロベール・ルパージュ。
彼のその後の活躍はメトロポリタン・オペラのワーグナー リング4作など大活躍中。
(当ブログでも追跡しつづけているので、言うまでもないだろうが)
この2人が去った後のシルクに、それまでの才能の煌めきがあるかというと、いまいち「ない」...
「Mystere」「O」「KA」それぞれの文脈を無視したハイライトだけみせられても「そりゃ無いだろ!」となってしまう。
その上に、残りの後半4作の映画内での存在感ははっきり言って「弱い」...
写真は、「O」のフィナーレなのだが、これをみているだけで怒りに近いものがこみ上げる(笑)
グローバル企業として拡大してきたシルクも、日本でさえ失敗する中(ZED)、現在の苦境が「映画」からさえも浮き出てきてしまう、というわけなのだ...
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そうと知って思い出してみると、納得する部分が多々ある映画でした。
なので私はダークシルクとか、エロワーズとか、派生して生まれたグループには興味が湧かないんですう。