有名投資家とはいえ、投資家の本なので、最初はちょっと退いていた(笑)
(投資でこうやって儲けよう!なんて内容だったら絶対読まない、と)
だが本の評判も良く、ピーター・ティールが考える、あるべき「起業」の考え方、を説く、という話と聞き、さっそく読破。
PayPal創業者であり、Facebook、LinkedIn、Yelpなどの初期投資家、ということもあるので。
第一章で、まずビックリ!
ドットコム・バブルの崩壊から企業化が学び、スタートアップ界の戒律化?した4つの教訓?
1.少しずつ段階的に前進すること
2.無駄なく柔軟であること
3.ライバルのものを改良すること
4.販売ではなくプロダクトに集中すること
これを全否定。
「真逆」の4つの法則を提示する!
1.小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい
2.出来の悪い計画でも、ないよりはいい
3.競争の激しい市場では収益が消失する
4.販売はプロダクトと同じくらい重要だ
特に1.、3.あたりはスタートアップというよりは、メジャー企業であるほど参考になりそうなサジェスチョンだと感じた。
というのは、いかに独占を築き、終盤を制する、という目標は、メジャーなほど実現可能性が高いからだ!
以下、その後で刺さったワードをメモ。
ほとんどの人はグローバリゼーションが世界の未来を左右すると思っているけれど、実はテクノロジーの方がはるかに重要だ
これまで富を創造してきた古い手法を世界に広めれば、生まれるのは富ではなく破壊だ。
資源の限られたこの世界で、新たなテクノロジーなきグローバリゼーションは持続不可能だ。
未来はどうなるかわからないという考え方が、何より今の社会に機能不全をもたらしている。
本質よりもプロセスが重んじられていることがその証拠だ。
具体的な計画がない場合、人は定石に従ってさまざまな選択肢を寄り集めたポートフォリオを作る。
彼らの世代は、偶然の力を過大評価し、計画の大切さを過小評価するよう、子どもの頃から刷り込まれてきたということだ。
そこで提示されるのが、
「明確な楽観主義」
「あいまいな楽観主義」(→あいまいな金融、あいまいな政治、あいまいな哲学、そして、あいまいな人生)
「明快な悲観主義」
「明快な楽観主義」
また「べき乗則」という概念も面白い!
時間と意思決定もまた「べき乗則」に従い、ある瞬間がほかのすべての瞬間よりも重要になる。
「べき乗則」を否定して正しい判断を下すことはできないし、いちばん大切なことはたいてい目の前にはない。
それが隠れていることもある。
それでも、べき乗則」の世界では、自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないわけにはいかなくなる。
結論:この本、コピーしたような起業ではなく、「創造」をとことん追求し、未来を拓こうとする、求心者の哲学。
| Trackback ( 0 )
|