カンヌでパルムドールを獲得!
21年ぶりの快挙!
是枝 裕和監督 おめでとうございます!!!
ケイト・ブランシェットは審査員長になるや否や、女性監督の少なさアピール報道で目立っていた。
ので、評価もそっち方向にいっちゃうのではと邪推していた(笑)
がこの結果に。
インタビューでケイト・ブランシェットが語ったそう。
「インビジブル・ピープルに光を当てた映画が多かった」と(日経6/1文化面)
その瞬間、是枝 裕和監督 は悟ったとのこと。
初めて自分の創ってきたものはどんなテーマだったか、が言語化されたな、と!
(それまでは監督本人もコトバ化できてなかった)
物語が始まってみると、確かに登場するのは、世間的には「インビジブル・ピープル」たち。
東京の下町でギリギリの経済状態で生活するいち家族。
なのだけれど、何か様子が変。
実際の事件を元に、是枝 裕和監督 がイメージを積み上げて脚本を作成したそう。
「ふだんなら犯罪者として切り捨ててしまうような、私たちがあまり考えないような人たちを
題材にすることで、きれい事だけではない社会の側面を照らし出してみたい」
そして、
「今回は各世代で本当に僕が一番撮りたいと思う うまい役者を集めて映画を作りました。
話はシリアスだが、濃密な時間を役者たちと作れたことが作品の中にみなぎっている」
確かにメンツは最強。
リリー・フランキー
樹木 希林
安藤 サクラ
松岡 茉優
江本 明
そして子役の2人(城 桧吏、佐々木 みゆ)もいい。
子役のセリフは現場での俳優陣のやりとりの中から紡ぎあげたそう。
是枝 裕和監督 が現場の雰囲気を読みながら、芝居のアンサンブル を生み出した。
そして面白いのはこの演技の積み重ねの結果、観客側もこの家族サイドに取り込まれること。
後半には、いかにも世間的に常識的な質問が何度となく、主人公たちに浴びせかけられる。
が、鑑賞側もそのフツーの質問にドギマギさせられる状況に…
<きれい事だけではない社会の側面を照らし出してみたい
が達成されるわけだ!
<6月8日の公開が楽しみだあ!
パルムドール受賞記念?で今日から2日間の先行上映あり。
21年ぶり、を一足早く体験できるチャンスかも?
結論:観客に「家族って何?」を、芝居のアンサンブル で炙り出す、リーマンショック以降(ていうか現代)ならではドラマは確かにパルムドールの価値あり!
私生活でも母親であるこの2人の女優に注目ですね。
やっぱり2人とも凄い女優さんですわ。
30代から吹けメイクしてる方ですから堂に入ったものですね(笑)
にゃむばなな様
安藤 サクラ さんは10月〜NHK朝ドラのヒロインだそうですから
すごおいですね!
家族を演じる俳優たち、皆、凄かったですね。淡々としていて、その実、物語の中身は、非日常であり得ないもの。静かなドラマ、と言える作品と思いました。
まずは、家族の一員として名乗りを上げる事ではないでしょうか。人と支え合って行ける場所が家族で、そこに癒しを求めながら、次の場所に向かっていく、という考えで動く、祥太の心象は非常に複雑だと思いました。祥太こそが、家族が壊れるきっかけを作ってしまったのですが、そこに因果による報復を持ち込むのではなく、最後のバスでの会話こそが、父親らしい心の広さを見せた、最も輝ける瞬間だと思いました。情緒的になれば、子として育てて来た祥太は責められないのです。家族はひと時の廂であり、そこから皆が歩き出す、という、柴田夫妻にとっては、死んだわけでないですが、離散というマイナスの結果が出てしまいましたが、若い祥太にとっては人生の過渡期の物語だと思いました。
この壮絶な経験から、祥太は大人になれば、良い家族を築くのではないでしょうか。
家族を引き剥がした事件も、翔太に蓄積した矛盾が噴き出したかと...