日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






冒頭、唸るような表現が。
<大企業には、出世のために上司の言いなりになり、本当にやりたいことは心の底に秘めて
<(そもそもやりたいことがないのかもしれませんが)
<重要な歯車になりきるといった、ある意味での優等生が数多く存在します。
<個人の金銭的利益を最大化するためにはそれが正解なのかもしれません。
<なぜなら、そのロールを完璧にこなすことにより、評価、出世といった見返りがあるからです。

大企業の体質的に うなづくところもあるので、このように ずばっ!とくるとなかなか小気味よい。
さすが、SONYを捨て→マイクロソフトでインフルエンサーを取り込む企画を成功→コンサルになった作者ならでは。

そういう表現はラスト近くにも。
<社員のマインドセットを変革し、新たな活動を企業のコアに埋め込もうとする時には、
<その活動をバックアップする新たな評価軸が同時に採用されなければなりません。
(中略)
<ソーシャルリスニングやエンゲージメント、そしてイノベーションを引き起こすプロセスに賛同し、
<高いマインドセットをもって実行する社員でも、「君の担当商品は結果を出していないから
<今回は高い評価は与えられないな」という近視眼的な人事評価をされた場合、どうなるでしょう?
<その社員のモチベーションは急激に下がり、評価に結びつきやすい仕事だけをしっかりこなすようになります。

ちょうど、「成果評価」での査定という方法で、2012年現在ホントにいいのか?という疑問がふつふつ、な最近ではあった。
なので、すんなりハマる表現ではある。
(上司にそう言われただけで、すぐ迎合して自分を貶めてしまうのようでは何だかなという感覚はあるが)


と、上記のように褒めたくなる部分もある一方、ここからはやや批判的な方向に移る。
振り返ると、するすると読めるのであまり気づかなかったが、なんか理想論的な記述が続く(現在はコンサルに転じているせいか?)
このため基本はOKなのだけれど、本当は違うのでは?! あくまでも理想論じゃないの?と突っ込みたくなるようなところも。

自分の意見としては、「ソーシャル・グラフ」を理解する社員の仲間の数を増やすことで、賢い企業なら少しずつでも進化していけるのではと考えている。
(ややオプティスティックすぎかも、だが)
一方でこの本の、妙にシステマチックな理想論は、実際の柔軟性に欠けるような感じがして、どうしても引っかかってくるのだ。
(その柔軟さはあくまでもコンサルが調整します、ということか?)
また、ネット側の人がはまりがちな落とし穴「マスメディア全否定」的な論調にも、ちょっとがっかりさせられた。

さらに最後。
作者が引っ張り出してきた表現で、個人的にはたまげた部分が。
Pink floydの表現した「壁」WALLのような、強大な力を持ったような「敵」がいるのでは、と主張する。

いやいや。
私からすると、「壁」を作っているのは、他ならぬ「自分」なのでは?
 


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