日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



毎月 × 1のお楽しみ、MET ライブ・ビューイング 。 
数年前からはじまった、アメリカNYにある代表的オペラハウス、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)のライブ・ビューイング。
最新のオペラ公演を、高品質のHD映像と最新の音響で収録し、映画館で上映、というシリーズ。


先週の演目は、ロッシーニ「オリー伯爵」
実にイタリア人っぽいコメディ(原作はフランス)

主人公は、超プレーボーイ。
で、十字軍遠征に出ている貴族屋敷に残る女性たちを狙う。
オドロキはその方法。。。

まずはカツラをかぶって、立派な「宗教僧」に変装してすきを探る。
それがバレると次は、「尼僧」に変装して彼女の城に忍び込む!

特筆すべきは、舞台裏の解説でもふれているが、ベルカント唱法。
ファン・ディゴ・フローレス(写真)の声が、気持ちよくのびやかに響く。
観客にとって、これを浴びているだけで、ストーリーなんてどうでもよくなるのは間違いない(くらい気持ちいい)


というか!
このMETライブビューイングがそれだけ偉大だということの意味のような気もする。

過去「オペラをみる」ということに、内容に関する「予習」は必須だった。
オペラは原語が、イタリア・フランス・ドイツ語だけでなく、ロシア語やチェコ語etc..と、あまりに幅広い。
劇場の小さな字幕に頼ったとしても、歌は当然のこと、2時間3時間にわたる会話を理解するのは、非常に困難。

今回同行した人が、NYに行っていたときにしばらくはよくMETに行っていたが、やはりその点において、いつの間にか足が遠のいたと言っていた。
現地に住んでいる人でもそういう状況もありうるのに、外国へ遠征する人には、さらに「時差」との闘いも待っている(ヒャ~...)
これだけ、オペラを愛するには「困難」が控えているのである!


つまり、何が言いたいかというと、今回「オリー伯爵」に行くのに、私はほとんど「予習」なしで臨んだが、そんな私でも「全く問題ない」
歌手たちの素晴らしい歌声を、ストーリーラインも歌う内容も完全に理解した上で、堪能できる。
これは、原語の問題を簡単に突破してしまう「字幕」、そしてHDによる映像、音響、カメラワークによる。
今回の演目は珍しく、METオペラの醍醐味のひとつ「ステージの豪華さ・スケール」をあまり活用していない演出。
でも、全く不満の気持ちが起こらない理由が、ここにある。


今月は毎月のような月1回ではなく、めずらしく×3回も。
今回の「オリー伯爵」に続き、昨日からはじまった「カプリッチョ」(R シュトラウス)、そして駄目押しの今月末「イル・トロヴァトーレ」
と、お手軽コストとはいえ、月×3回あるとお財布にもけっこう響く(笑)

でも、それでも劇場へ足を向かせてしまうチカラが。
それは、「予習」ぬきでも全く問題なく、1発でそのコンテンツを理解し「忘れられない」体験を創造しているから!

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