「日本はまだまだ大丈夫」と上念氏が言い、「ねこ庭」も賛成しました。しかしマスコミは石破内閣での自由民主党の支持率の低下を見て、政権交代だと騒ぎます。
下記に表示しているのは、日テレが調べた直近の政党支持率です。小数点以下を四捨五入し1%に満たない政党を割愛すると、公明党と社民党の名前が消えます。
上念氏が説明していましたが、支持率だけを見ますと、確かに野党第一党は国民民主党です。それでも日テレは順位を入れ替えて表示せず、オールド野党を優先しています。
2025年 令和7年政党支持率 日テレ 世論調査
自民党 26% ・・石破内閣
立憲民主民党 6%
日本維新の党 3%
国民民主党 12%
れいわ新選組 3%
共産党 1%
日本保守党 1%
支持政党なし 40%
自由民主党と国民民主党の支持率を合わせると、38%になります。表示されている反日左翼政党は1%台の支持率ですから、合計で13%にしかなりません。石破内閣が退陣して、真面目な保守議員が党内の掃除をすれば昔の自由民主党に戻れると「ねこ庭」は考えています。
国民民主党という受け皿があったから良かったと言う、上念氏の説明の意味がここにあります。支持率がまだ議員数につながっていませんが、この流れで選挙を何回か続けると、自由民主党と国民民主党で安定した政権与党が誕生します。
このためには25年度の予算成立後に、石破内閣の退陣が必要になります。氏が首相の座にいる限り、国民の支持が回復せず、離れていった保守層も戻りません。国民民主党との協力関係を主張している青山繁晴氏と西田昌司氏が、本気で党内の掃除にかかる番がきます。
大事なのは、「掃除」の中身です。自由民主党の掃除は、左翼政党の「掃除」とは内容が違います。共産党を見れば分かる通り、左翼政党の掃除は「党からの追放」ですが、自由民主党の「掃除」は聖徳太子の「和をもって尊しとなす」です。
反省し行いを改めれば、それでお咎めなしです。石破氏も以前のように党内でリベラルな理想論を述べる、反主流の議員の一人として存在が容認されます。手にしたことのない政権を持ったため、反対派の議員に非情な処罰をするという間違いをしました。
しかしこれも、以前に述べましたが氏一人の責任ではありません。他国の脅しに膝を屈し、安倍元首相を裏切った派閥の長老たちが石破氏を総裁にしたからです。まさに「驕れる者は久からず」で、政権与党の座に慢心した自由民主党の議員たちが招いた災いです。
「災い転じて福となす」「雨降って地固まる」と、自由民主党と国民のためにご先祖様が残した良い言葉が沢山あります。努力して力を合わせなければ、そうはなりませんので、これからの行動が大事になります。
息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、楽観論の根拠を示したいと考え、過去の政党支持率のデータを探しました。今年の支持率は日テレが教えてくれましたので、10年ごとに振り返る過去三回のデータを探してみました。
都合の良い年度のデータがありませんでしたので、それに近い間隔の情報で代用させてもらいますが、「ねこ庭」の目的はこれで十分です。うまい具合に「NHK放送文化研究所」の調査情報が見つかりましたので、紹介します。
〈 2015年 平成27年政党支持率 〉 ・・安倍内閣
自民党 39%
民主党 9%
公明党 4%
共産党 4%
維新の党 3%
社民党 1%
支持政党なし 40%
〈 2008年 平成20年政党支持率 〉 ・・麻生内閣
自民党 32%
民主党 23%
公明党 3%
共産党 3%
社民党 1%
支持政党なし 39%
〈 1998年 平成10年政党支持率 〉 ・・橋本内閣
自民党 31%
民主党 3%
自由党 1%
共産党 2%
公明党 2%
支持政党なし 58%
自由民主党の支持率は安倍内閣の時は39%、麻生内閣の時は32%、橋本内閣の時は31%です。今回自由民主党と国民民主党の支持率を合わせると、38%になるのなら過度に騒ぐ必要はないと、「ねこ庭」は考えますがどうなのでしょう。
反日左翼の立憲民主党との連合を考えるなど、とんでもない話ではないでしょうか。中道保守を明言し、国民の生活を第一と考える国民民主と安定与党が作れるのなら、曖昧な姿勢で与党になっている公明党と連立解消もできます。
公明党との連立内閣になったのは小渕内閣の時からなので、橋本内閣の時は公明党は野党です。過去三回のデータを見れば現在の26%の支持率が、自由民主党の崩壊の数字でないことが分かるのではないでしょうか。
けれども最終回で「ねこ庭」が言いたかったのは、このことではありません。本当に見てもらいたかったのは、茶色で表示した「支持政党なし」の数字です。マスコミはこれらの人々を、「支持政党なしの無関心層」と言って冷淡な扱いをしています。
まるで、何も考えない愚かな国民の集団のような報道をしてきました。しかし「ねこ庭」はこの人々が「中道保守層」の集まりで、日本の政治を左右にぶれさせなかった原動力と見ています。
「支持政党なしの無関心層」でなく、「政党を観察している中道保守層」としての役割を果たしていると思えてなりません。この層が自由民主党を超える数字で存在しているのは、日本の安全弁ではないのでしょうか。
この層の人々は常に政党の動きを観察し、自由民主党がダメなら保守系の少数党に投票し、反日左翼政党が跋扈しそうになると自由民主党に票を入れたりする。他国のことは知りませんが、日本独特の国民層と思えてなりません。
「政党を観察している中道保守層」が変わらない割合で存在しているから、日本はまだまだ大丈夫です。
シリーズの最後に言いたかったのは、この結論でした。おつき合いに感謝しながら、最終回を閉じます。