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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

溜まっている千葉日報新聞 - 2 ( 上原登志江さんの意見 )

2025-01-13 20:40:04 | 徒然の記

  令和6年12月16日 「特攻で戦死の兄忘れられず」 上原登志江さん

 最初の記事は、これです。誌面の4分の1 を占める大きな記事で、特攻出撃する兄と上原登志江さんの写真が2枚掲載されています。

  ・大声3回「さようなら」

 記事のタイトルが大きな文字で書かれています。登志江さんの写真には、ご本人が94才であることと松戸市在住であることが注書きされています。上品な顔立ちのご婦人は、千葉県松戸市の住民ですから同じ県民として関心が高まります。

 長い記事なので、書き出しの6行だけを紹介します。

 ・太平洋戦争中の1944年10月、旧日本軍はフィリピンで初めて特攻作戦を実行した。

 ・相手に体当たりする、無謀で決死の策に踏み切ってから80年。

 ・6千人以上に上ったとされる特攻戦死者のうち、22歳で戦死した学徒兵の上原良司は、敗戦を予見し、自身を「自由主義者」と称した遺書を残したことで知られる。

 ・「特攻は死刑みたいなもの」そう語る妹登志江さんは ( 94  松戸市 ) は、帰省した兄が家族に、「さようなら」と3回叫んだ大声が忘れられない。

 学徒兵の上原氏は、今日の日本の平和と繁栄のため命を捧げたご先祖ですから、記事を読むと胸に迫る思いがあります。兄を思う登志江さんが「特攻は死刑みたいなもの」と語る気持も、痛いほど分かります。

 この時私は 2年前の7月に特攻について書いた、「ねこ庭」の過去記事を思い出しました。記事を探しましたので、紹介します。

 ・大西瀧治郎中将は、大東亜戦争の末期「特攻隊」を創設した軍人として知られています。特攻隊を編制した直後、40名の隊員を前に、涙ながらに語った言葉をユーチューブで知りました。

 ・「特攻は統率の外道である。もう、戦争は続けるべきではない。」

 ・「ただこのまま、アメリカを本土に迎えた場合、歴史にみるインディアン、ハワイ民族のように、闘魂ある者は次々に各個撃破され、日本民族の再興の機会は永久に失われるであろう。」

 ・「しかし特攻により、敵を追い落とすことができれば、七分三分の講和ができる。そのために特攻を行ってでも、フィリピンを最後の戦場にしなければならない。」

 ・だがこれは、九分九厘成功の見込みなど無い。では何故、見込みの無いこのような強行、愚行をするのか。」

 ・「ここに信じてよいことがある。」

 ・「いかなる講和になろうとも、日本民族が、まさに滅びんとする時にあたって、身をもって防いだ若者たちがいたという歴史が残る限り、500年1000年後の世に、必ずや日本民族は再興するであろう。」

 ・敗戦の決定した翌日に、中将が割腹自決をしたことは知っていましたが、このような訓示を述べていたのは知りませんでした。

 ・それまで私は、戦前の軍人の多くは常に神懸かりなことを言い、神州不滅を妄信し戦争をしたと教えられていましたので、成功の見込みの無い愚行と知りながら、未来の国民を信じて命を捨てた彼らを知り、強い衝撃を受けました。

 ・中将の言葉を読みますと、当時の軍人がすべて神がかりではなかったと分かります。特攻を外道と認めた将軍と、愚行と知りつつ特攻を志願した兵士たちがいたのです。

 ・彼らは何のために、そうしたのか。

 ・たかだか二十代の若者だというのに、国の行く末を思い、大切な家族を守ろうと、この決断をしたのです。彼らはやはり英霊と呼ぶに相応しい人々であり、自然と頭が下がり涙が湧いてきます。

 ・守るべきもののための死が犬死でも無駄死にでもないのは、後世の者が敵と戦うと彼らが信じているからで、彼らの死を無意味なものにしているのは、死を恐れない決意の尊さを切り捨てる、戦後の反日思想ではないのでしょうか。

 つまり上原登志江さんの弟良司氏が、この40名の特攻隊員の中にいた一人だったということになります。氏の言葉は、大ベストセラーになった『きけわだつみのこえ』に収められていると聞きます。

 本は読みましたが、氏がどのような遺書を残していたのか覚えていません。妹の登志江さんが「特攻は死刑のようなもの」と言われるのなら、そのような内容だったのかもしれません。

 大西中将がフィリピンで40名の特攻隊を創設し、訓示した時、氏のような思いを抱いていた隊員がいたのだと知りましたが、そうでない隊員もいたと推測しています。

 当時の世相を考えますと半分半分とは言いませんが、良司氏のように特攻に批判的な学徒がいて不思議はありません。「ねこ庭」が疑問を抱くのは、80年経った今になり、共同通信社がこのような記事を配信する意図にあります。

 大西中将の訓話に賛同した隊員と、氏のように批判的だった隊員が混在していたことを言わず、「特攻は死刑のようなもの」と一つの意見に集約する同社に不純な意図を感じます。

 少なくとも特攻隊の中に「賛否二つの意見」があった事実は、すでに「ねこ庭」が検討していますので、共同通信社の世論誘導の意図が隠しても見えます。

 次回はこれについて、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に説明いたします。

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溜まっている千葉日報新聞 ( 令和7年1月 )

2025-01-13 16:21:36 | 徒然の記

 今日からまた、わき机に溜まっている新聞を読みます。沢山あっても読めないので、気になる記事のページだけを残しました。

  令和6年12月16日 「特攻で戦死の兄忘れられず」 上原登志江さん

  令和7年  1月  1日 「新しい平和論を」 ノンフィクション作家・保阪正康さん

  令和7年  1月  1日 「新春経済アンケート」 千葉県経済界トップ29名へのアンケート

  令和7年  1月  1日 「県選出国会議員に聞く」 衆議院議員23名へのアンケート  

  令和7年  1月  1日 「県選出国会議員に聞く」 参議院議員11名へのアンケート 

  令和7年  1月  3日 「大連立  選択肢ある」「首相や公明党が言及」 

  令和7年  1月  3日 「トランプ旋風再び」「どうなる世界」 

  令和7年  1月  4日 「寛容な欧州を諦めない」「分断の時代  幕開けか」 

 もっと気軽に記事を書くと決めていたのですが、ニュースを見るとそういかなくなると、「ねこ庭」を訪問される方が言われていましたけれど、同感です。

 見出しを読むだけで、愚にもつかないと思われる記事があります。

 8件のうち青色表示の5件が、共同通信社の配信記事ですが、どの記事を読むにしても、「ねこ庭」の判断基準は「戦後レジーム ( アメリカの日本弱体化計画 ) からの脱却」です。

 どんな著名人であっても、有力者でも、これについて語らない人物は評価に値しません。積み重ねてきた検討からの結論なので客観的な判断基準と思っています。

 朝日新聞やNHKと同じく「プレスコードの優等生」の共同通信社に、日本に役立つ記事の提供を期待する方が間違っています。例えば上記1月 3日の「大連立  選択肢ある」「首相や公明党が言及」の記事ですが、見出しだけで碌でもない内容が推測できます。

 「選択的夫婦別姓」は、最終的に日本の「戸籍制度」を崩壊させるばかりでなく、皇室の破壊につながることが「ねこ庭」の検討作業で明らかになりました。

 「選択的夫婦別姓」を主張する立憲民主党と、「選択的夫婦別姓」に賛成する亡国の石破氏が、公明党と共に連立の可能性を述べたという記事ですから、碌でもないに決まっています。

 8件の記事をどこまで紹介できるのか、やってみなければ分かりません。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、無用と判明次第切り上げようと思います。

 参考になると思われる方は読んで頂けば良いし、今年も同じかとうんざりされる方はスルーしてください。大事なのは、選挙の一票をどう使うかです。

 反日リベラルの石破氏が、野党と共に日本をダメにしてもOKという人もいるでしょう。自由民主党も野党もダメだと考える人は、積極的棄権の手もあります。

 日本のため諦めず頑張りたい人は、自由民主党の中にいる本物の保守政治家を探し、投票すれば良いのです。「ねこ庭」のように自分の選挙区の議員が、みんな反日リベラリストだったら、ネットで「草莽崛起」活動をする方法があります。

 誰が賛成してくれるのか分からなくても、ご先祖様に感謝し、尊敬している人たちが読んでくれて、賛成してくれるという希望があります。自己満足と言われても、自由民主党内にいて反日活動をする議員に比べたら、ずっと日本のために役立っているのではないでしょうか。

 前置きが長いのは何時ものことですが、次回から順番に記事を紹介します。びっくりする事実が、最初の記事から見つかりましたので楽しみにしていてください。

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女性皇族の考え「理解を」- 33 ( 「ねこ庭」の結論 )

2025-01-11 17:32:34 | 徒然の記

 本日は「ねこ庭」の恥ずかしい間違いについて、息子たちと訪問された方々に報告 ( 告白 ) いたします。

 1月8日のブログで、次のように書きました。

 ・陛下の考えられる「公務」というのが、「ねこ庭」が最も苦慮する部分です。憲法では「天皇の公務」と言わず、第七条に「天皇の国事行為」として明示しています。

 ・憲法の定める「国事行為」の中に、陛下と美智子様が最も重要視されている「公務」、いわゆる「被災地へのご訪問」は含まれていません。

 「被災地へのご訪問」は「国事行為」ではないので、強いて続けようとされなければ退位の必要はありません、というのが「ねこ庭」の考えでした。

 平成28年8月8日に陛下がNHKを通じて語られた「おことば」の中では、「被災地へのご訪問」が中心のように聞こえましたので、「国事行為」でない「ご公務」なら体調に合わせて減らされれば良いのにと、軽く考えておりました。

 天皇のお仕事は「国事行為」が中心なので、ご自分で作られた「ご公務」が負担になるからと、「譲位」を考えられるのは間違いでないのかと、そのように思っておりました。

 秋篠宮様の「ご発言」の真意を検討する過程で、女性皇族の方の「ご公務」を詳しく知り、自分の間違いに気づきました。天皇のお仕事は、憲法に定められた「国事行為」だけでなく、おなじ比重で「ご公務」があることを知りました。

 体のご負担になるのなら、お辞めになれば良いと簡単に考えていた間違いに気づきました。

 新年の祝賀行事、園遊会等の宮中行事、全国植樹祭・国民体育大会への出席など、どれも国民が陛下のご出席を期待している「ご公務」ですから、取捨選択は容易でありません。

 全国植樹祭や国民体育大会に昭和天皇が出席されたという記憶がありませんので、「開かれた皇室」を作るため、平成になって始められたのかも知れません。しかしお二人で地方へお出かけになることは、年を取ると難しくなります。

 ・もちろん私たちは年々齢 ( よわい ) を重ねるわけですから、何らかの見直しというのは必要になると思います。

 59才の秋篠の宮様の誕生日のご発言ですから、80才を超えられた陛下が「ご公務」の負担を語られても不思議はありません。

 それを素直に聞けなかった「ねこ庭」の思い込みと、了見の狭さ・・・この二つが息子たちと訪問された方々へのご報告、すなわち間違いになります。

 気づかないまま過去記事で批判してきたのですから、陛下への無礼と己の無知とを書き残さなくてなりません。

  1.  思い込み

   ・憲法に規定されていなくても、天皇の「ご公務」は存在するのに、「国事行為」と「ご公務」を混同して考えていた

  2.  了見の狭さ

   ・陛下が危惧されている「被災地へのご訪問」は、昭和天皇への競争心から生まれた「ご公務」、という思い込みから抜け出せなかった

   ・「開かれた皇室」にしたいという、両陛下のお気持ちを率直に受け止められなかった

 以上が「ねこ庭」の反省ですが、客観的事実の整理という面から、ネット界と女性週刊誌が伝えていた情報も併せて紹介しておきます。

 ・陛下のご譲位発言は、皇太子殿下を皇位へつけるための美智子様の発案だった 

 ・NHKを通じたご譲位説明の「お言葉」報道は、美智子様の発案だった

 ・愛子天皇実現への陛下のご意向と皇室典範改正時の付帯事項は、美智子様の発案だった 

 今はあまり動画を見かけなくなりましたが、ジャーナリスト・政治評論家として有名だった篠原常一郎氏の次の意見もありました。

 ・天皇陛下を超えて、「高輪のご意向」 が宮内庁や政府を動かすとしたら、日本の中心が二つあることになるのでしょうか。

 ・退位された方が、いつまでも意見を述べられるのは、正しい在り方でしょうか。

 ・天皇がおられるのに、飛び越えて「ご意志」が伝わるのなら、天皇の権威が薄れます。

 ・こういうやり方は、歴史上よくない意味で語られた院政というのではないでしょうか。

 正確な言葉を忘れましたが、氏がそんな意味のことを述べていました。氏の情報源は、皇室記者、皇室関係者、皇室研究者といわれる人々で、内部でしか知り得ない話を外へ漏らす人間たちでした。

 「開かれた皇室」を作るため協力しているつもりなのでしょうが、行き過ぎた情報の発信は日本の根幹を腐らせます。

 今回でシリーズを終わりたいと思いますが、最後に「ねこ庭」の意見を述べさせていただきます。

  1.  上皇両陛下と皇室の方々が、皇室の崩壊を望まれているはずがない。

  2.  皇室の方々は、常に「国民のため」というお考えで動かれている。

  3.  善意でされていることが、皇室崩壊につながっていることに気づかれていない。

  4.  政府にも宮内庁内にも、敗戦以後の「アメリカの関与」に関する事実を両陛下に説明する、愛国の人物がいないのではないか。

 「ねこ庭」は、今年も千葉の片隅から「草莽崛起」の発信を続け、自分なりの国民の勤めを果たしていきますが、反日リベラルの石破内閣の成立を許した、現在の自由民主党の議員の不甲斐なさを見ていていますと、「皇室護持」がますます遠のいている感を深くします。

 現在進行形の問題なので、今は残念ながら、以上4点を述べるにとどめておきます。

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女性皇族の考え「理解を」- 32 ( 「ねこ庭」の意見 )

2025-01-10 18:00:39 | 徒然の記

 残る一条 ( 第13条 ) を調べました。

 〈「皇室典範」第13条 〉

  第十三条  皇族の身分を離れる親王又は王の妃並びに直系卑属及びその妃は、他の皇族と婚姻した女子及びその直系卑属を除き、同時に皇族の身分を離れる。

 前回検討した第12条との違いがどこにあるのか、転記して比較してみます。

 〈「皇室典範」第12条 〉

  第十二条  皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。

 皇族の男子でも女子でも、他の皇族と婚姻した場合は皇籍を離れないで良い、ということが書いてあります。沢山の宮家があり、その間での婚姻である限り、皇族の減少は無いということを婉曲的に定めています。

 日本が戦争に負け、GHQに関与され、「11宮家の皇籍離脱」と、「皇室財産の国有化 ( 没収 ) 」をされていなければ、「女性皇族の絶対的減少」は避けられていたことになります。

 天皇家と宮家が所有されていた財産は、減ったり増えたりする宮家を維持するための共有資産でもありました。今更言っても「鱓 (  ごまめ ) の歯軋り」ですが、これらは国民の目に触れないところでGHQが実行した「皇室崩壊 ( 日本弱体化計画 )」の一環でした。

 「天皇や皇族は、国民の税金で暮らしている。」

 「天皇家の人々を養っているのは、国民だ。」 

 GHQが余計なことをしなければ、天皇はおそらく世界有数の富豪のお一人で、国民の税金で暮らす必要がありませんでした。一例を挙げますと、明治時代に作られた東京帝国大学、現東京大学は、「国家有為の人材を育成するために」という、明治天皇のご寄付で作られた大学です。

 もう少し自由な意見を言わせて貰えば、現在の東大卒業生の中には、そのような経緯を知らず、「国家有為」の人材でなく「国家破壊」の人材になっている者が混じっている気がします。

 だからと言って「ねこ庭」は、何がなんでも昔が良かったと言っているのではありません。息子たちと「訪問された方々に、過去の事実の一つを紹介しているだけです。

 このまま進むと話がまた逸れますので、「宮様ご発言の真意」の本題に戻ります。宮様が言われているのは「女性宮家」の創設のご主張というより、皇室の方々の公務の工夫に重点があるように思われます。

 たとえば必ずご夫妻による出席でなく、いずれかお一方にするとか、出席の回数を減らすとか、出席する会を減らすとかの提案をされている気がします。人数が減るだけでなく、少ない皇族の方々が高齢化されるのですから、受け止めなくてならないご提案ではないでしょうか。

 ご結婚された眞子さまが女性皇族の一員として、どのような公務をされていたのかを、「讀賣新聞 オンライン」が記事にしていましたので紹介します。

  ・皇族女子の大きな役割は、天皇陛下 (61)の活動を支えることだ。

  ・20歳の成年になると、皇室行事に参加する。

  ・宮中では歌会始などの伝統行事や、神々に国民の幸せを祈る祭祀に参列するほか、国賓を招いた晩餐会では、華やかなドレスやティアラ姿で出席者をもてなす。

  ・皇族男子が減少する中で、皇室の幅広い活動の担い手にもなってきた。

  ・眞子さまは、日本テニス協会の名誉総裁と日本工芸会の総裁を務められてきた。

  ・秋篠宮さまと桂宮(2014年逝去)がそれぞれ務められた職で、皇族男子の仕事を引き継がれた形だ。

  ・国際親善も重要な公務の一つだ。

  ・眞子さまは2018年に日本人移住110周年を迎えたブラジル、19年には南米のペルー、ボリビアを巡るなど7か国を公式訪問された。

  ・皇太子待遇の 皇嗣の長女として、海外でも存在感を示されてきた。

 眞子さまが結婚され一般人になられた今は、残っている皇族方がその公務を引き継がれたことになります。

 ・これで佳子様が結婚されたら、減っていく女性皇族と残された高齢の皇族は、どうやって大切な公務を維持していけるのか。せめて「女性宮家」として残る道が開かれれば、佳子様も安心して結婚でき、親の自分も安心できる。

 青字部分は全て「ねこ庭」の自由な推測です。

 「ANN news チャンネル」に出演していた、高島彩キャスター、板倉朋希アナウンサー、名古屋大学河西秀哉准教授の3人は、宮様のご発言を「女性宮家」創設への積極的な意見として説明していました。

 「ねこ庭」の自由な推測も「女性宮家」の意見につながりますが、中身が違います。積極的な「女性宮家」創設でなく、注意深く述べられた「女性宮家」へのご提案です。

 ・新年祝賀行事、園遊会等の宮中行事、全国植樹祭・国民体育大会等への出席

 ・慶事・弔辞に関連する諸外国訪問等

 宮内庁長官だけに一任するのでなく、衆参両院の政治家が全員で受け止める課題ではないでしょうか。

 自由な立場で言わせてもらう「ねこ庭」の意見は、次の通りになります。

  1.  長期的には、「11宮家の皇籍復帰」を優先し皇室の安定化を図る

  2.  短期的には、皇族の公務を緊急的に見直しし、縮小と中止を工夫する。

 次回は検討過程で発見した、「ねこ庭」が犯した重大な間違いについて報告しなければなりません。お恥ずかしい限りなので予告せず、次回で告白いたします。

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女性皇族の考え「理解を」- 31 ( 皇室典範・第12条 )

2025-01-10 13:29:45 | 徒然の記

 本日は自由な意見の一つとして、宮様「ご発言」の真意 について「ねこ庭」なりの解釈を紹介しようと思います。

  「該当する皇族は生身の人間で、その人たちがどういう状況になるのか、少なくとも宮内庁は、その人たちがどういう考えを持っているかを理解しておく必要がある。」

 秋篠宮様のご発言の対象となっているのは、30才になられた佳子様のことです。「女性宮家」との関係で意見を述べるのなら、何をおいても大事なのは「皇室典範」の第12条と13条です。

 法律の文章はややこしいので、一条ずつ調べました。

 〈「皇室典範」第12条 〉

  第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。

 ウイキペディアが次のように解説しています。

 ・女性皇族は一般の男性と結婚した場合、皇族の身分を離れることが皇室典範・第12条で定められています。

 ・皇族は私たちのような戸籍を持っていないため、この時に夫となる人を筆頭者とする戸籍を新たに作ってそこに入り、民間人となります。

 宮内庁のホームページを調べると、過去の事例が掲載されています。

   お名前         お続柄         ご結婚       ご幼少時のご称号

 池田隆政夫人  厚子    昭和天皇第4皇女子   昭和27年10月10日   順宮 ( よりのみや ) 

 島津久永夫人 貴子    昭和天皇第5皇女子   昭和35年3月10日      清宮 ( すがのみや )

  近衞忠煇夫人   甯子   崇仁親王第1女子    昭和41年12月18日

 千宗室夫人      容子     崇仁親王第2女子    昭和58年10月14日

 黒田夫人   清子     上皇第1皇女子     平成17年11月15日     紀宮 ( のりのみや  )

 千家国麿夫人   典子   憲仁親王第2女子    平成26年10月5日

 守谷慧夫人       絢子   憲仁親王第3女子             平成30年10月29日

 小室圭夫人       眞子   文仁親王第1女子     令和3年10月26日

 皇族以外の方と結婚された女性皇族は、このようにして民間人になっていかれました。もしもGHQが11宮家の皇籍離脱を強制していなかったら、他の宮家の中で適齢期の方と結ばれ、女性皇族の減少が進まなかった可能性が多分にあります。

 スペースが無くなりましたので今回はここまでとし、第13条の検討は次回にいたします。退屈された方は、自由にスルーしてください。

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女性皇族の考え「理解を」- 30 ( それぞれの立場での解釈 )

2025-01-09 18:06:28 | 徒然の記

 過去記事でも紹介しましたが、秋篠宮様の誕生日の記者会見でのご発言をネットで調べますと、次のようになっていました。

    NHK NEWS WEB   「宮様ご発言」全文公開

    読売新聞オンライン  「宮様ご発言」全文公開

    ANN news CH     「宮様ご発言」全動画公開・・( 朝日新聞系列 )

    産経ニュース     「宮様ご発言」動画を上中下分割して全公開

    日経ニュース     「宮様ご発言」冒頭部分のみの記事 残りは有料

    千葉日報新聞     「宮様ご発言」冒頭部分のみの記事 ( 共同通信社配信  )

    サタデーステーション  冒頭部分のみ記事だが、千葉日報より詳しい  ( ANN news配信  )

    Yahoo ニュース       冒頭部分のみの記事 

    47 NEW S             冒頭部分のみの記事 ( 共同通信社配信  )

    沖縄タイムズ       冒頭部分のみの記事 ( 共同通信社配信  )

    東京新聞          冒頭部分のみの記事 

    高知新聞          冒頭部分のみの記事 

 「宮様ご発言」を公開せず全文を有料にしている新聞が多いので、社名を一覧にします。

    京都新聞  佐賀新聞   北海道新聞   北國新聞   山陰中央新聞デジタル

    下野新聞  WEb  東奥  福井新聞D刊  日本海新聞  山梨日日新聞デジタル

    新潟日報デジタル  四国新聞 WEb 朝刊

 ネットの世界の状況なので、日刊紙については千葉日報以外を知りませんが、おそらく似た状況で報道されているのでないかと推測します。

 秋篠宮様のご発言が、マスコミ各社に重要視されている印になる気もします。

 記者の質問に一つずつ答えられていますので、宮様のご発言は文字数にすると非常な長さになります。冒頭部分のみを報道している各社の工夫も、分からないではありません。

 「NHK NEWS WEB」と「読売新聞オンライン」が同じく全文を伝えていますが、読み返しますと「読売新聞オンライン」の方が幾分詳しいようです。

 「読売新聞オンライン」の記事から、記者の質問と宮様のご発言を「女性宮家」に関する部分に絞って紹介します。

〈 記者の質問 〉

  ・殿下は2009年の記者会見で、今後の皇室の在り方を議論する際には、「将来当事者になる皇太子ほかの意見を聞く過程が必要」との考えを述べられましたが、

  ・今回の過程で、当事者のご意見を聴取する機会が必要とお考えでしょうか。

  ・佳子さまとは、ご家族の中で何か話し合われていますか。

〈 宮様のご回答 〉

  ・基本的にこれは皇室のシステム、制度に関わることでありますので、これについて私が何かお話しするという事は控えることにいたします。

  ・ただ一方で該当する皇族は生身の人間なわけで、その人たちがそれによってどういう状況になるのか、そのことについて私は、

  ・少なくとも、そういう人たちを生活や仕事の面でサポートする宮内庁のしかるべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っているかということを理解して、もしくは知っておく必要があるのではないかと思っております。

  ・少し質問からそれてしまいましたけれども、今の考えをお伝えいたします。

  ・もう一つ何でしたか。

〈 記者の質問 〉

  ・佳子さまとは、ご家族の中で何か話し合われていることはありますか。

〈 宮様のご回答 〉 

  ・そのことについて、話し合いをしているということはありません。

〈 記者の質問 〉

  ・昨年の記者会見で、殿下は皇室の公的ご活動見直しの必要性に言及されましたが、改めて現在の活動量についての受け止めもお願いします。

〈 宮様のご回答 〉 

  ・活動量というのは、実際に表れる数字と共にそれを行う側の年齢であったり、健康状態であったりすることによっても違ってくると思います。

  ・もちろん私たちは年々齢 ( よわい ) を重ねるわけですから、何らかの見直しというのは必要になると思います。

  ・でもその中でどういうことができるのか、まずシステムとかではなくて、その中でできることを考えていく必要があると思います。

  ・例えばですけれども、二つのものに出席依頼があったとします。もし活動量を少し抑えるというのであれば、夫婦単位であれば一人ずつ行くとか、そういう工夫はできるのではないかと思っております。以上です。

 「女性宮家」に関するご発言としては、これが全てですが、受け取る人間が自分たちなりの解釈をします。

  例えば朝日新聞系列の「ANN news チャンネル」に出演していた、高島彩キャスター、板倉朋希アナウンサー、名古屋大学河西秀哉准教授の3人は、宮様のご発言を「女性宮家」創設への前向きな意見として説明していました。

 次回はこれに倣い自由な意見の一つとして、「ねこ庭」なりの解釈を説明しようと思います。

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女性皇族の考え「理解を」- 29 ( 宮様「ご発言」の真意 )

2025-01-09 13:32:45 | 徒然の記

  5.  秋篠宮様のご長女眞子さまのご結婚のこと

 長いシリーズも、いよいよ最後の項目になりました。多くの事実を整理した上で意見を述べるのは、偏った思い込みを減らす長所がありますが、シリーズが長くなり、最初のテーマを忘れるという欠点もあります。

 今回はテーマを忘れたのでなく、項目につけたタイトルが適切だったのかという疑問に駆られています。両陛下の「おことば」を検討した過程で、皇室について新しく知りますと、タイトルにも慎重さが大事と思えてきました。

 元々のテーマは秋篠宮様のご長女眞子さまのことでなく、宮様の誕生日の会見の記事でした。

 回りくどいと感じられるかも知れませんが、正確を期すため、きっかけになった 11月30日の千葉日報新聞と12月12日の「」の記事を読み直しました。

  ・秋篠宮様は30日、59歳の誕生日を迎えられた。

  ・これに先立ち、東京赤坂御用地の赤坂東邸で記者会見し、皇族数確保策として、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案を巡り、

  ・「該当する皇族は生身の人間で、その人たちがどういう状況になるのか、少なくとも宮内庁は、その人たちがどういう考えを持っているかを理解しておく必要がある。」と述べた。

 千葉日報の記事では「ご発言」の真意が分からないため、「

  ・秋篠宮様の「皇族は生身の人間」発言で宮内庁長官「反省」

  ・宮内庁は、影響を受ける皇族の考えを理解する必要があると指摘されたことを受けて、西村泰彦長官が12日の定例記者会見で

  ・「まさにそのとおりで、十分お話を伺う機会はなかったと反省している」と述べました。

 NHKの報道は宮様の「ご発言」の全部を掲載していましたが、真意はやはり曖昧でした。

 そっくり同じ記事を「テレ朝  ニュース」で見つけましたが、結局よく分かりませんでした。

 皇族の方々は、ご自分のご発言が政治向きになることを避けておられますので、婉曲な言葉を使われます。宮様の真意を知るには、下記5項目を検討すれば分かるのではないかと考え、29回の長いブログとなりました。

  1.  GHQが皇籍離脱を強要した宮家の現在のお名前と人数

  2.  現在皇室にいらっやる方々のお名前と人数

  3.  現在残られている宮家のお名前と人数

  4.  上皇陛下のNHKを通じた「お言葉」のこと

  5.  秋篠宮様のご長女眞子さまのご結婚のこと

 この経過を考えますと最後の5. 項目のタイトルは、やはり〈 宮様「ご発言」の真意 〉と変えるのが適切ではないかと思いました。

 宮様の真意を知る鍵となる言葉は、次の2つです。

  1. 皇族数確保策として、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案に対する宮様のご発言

   ・「該当する皇族は生身の人間で、その人たちがどういう状況になるのか、少なくとも宮内庁は、その人たちがどういう考えを持っているかを理解しておく必要がある。」

  2. 宮様のご発言を受けた西村泰彦長官の、定例記者会見での言葉

   ・「まさにそのとおりで、十分お話を伺う機会はなかったと反省している」

 「ねこ庭」が危惧しているのは、秋篠宮様のご発言が「女性宮家」の創設を意味しているのではないかという点にあります。これもまた心の重い孤独の作業ですが、次回から進めたいと思います。

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「おことば」をめぐる諸事実について - 4 ( 『文藝春秋』の記事 )

2025-01-08 20:21:31 | 徒然の記

  1.  平成28年8月8日の陛下の「おことば」は、陛下と美智子様で推敲されたお言葉だった 

  2.  風岡宮内庁長官の影響力は、ほとんどなかった。

 今回のテーマは、上記事実を証明する根拠を見つけることです。高橋氏の説明がその一つでしたが、さらに美智子様の陛下への影響力を証明する根拠を探しました。

 それが前回紹介した、平成21年9月の『文藝春秋』に掲載されていた皇室問題に関する6人の対談記事でした。

 座談会メンバーの人たちは、皇室問題の専門家、有識者と呼ばれるジャーナリストや評論家ですが、この中に共同通信社の高橋氏がいましたので驚かされました。

 現在はマスコミが秋篠宮家の紀子様を批判攻撃していますが、当時は皇太子だった現天皇・皇后両陛下への遠慮のない批判が溢れていました。平成21年9月の同誌による6人の座談も、当時の皇太子ご夫妻への厳しい批判が中心です。

 今回のテーマに無関係なので、6人の中の朝日新聞編集委員岩井克己氏と、精神科医香山リカ氏、高橋氏の談話部分のみを紹介します。以下は美智子様の、陛下への影響力を証明する根拠となる意見です。

  朝日新聞編集委員岩井克己氏 

  ・皇后様の発信能力、リテラシー能力というのは凄い。

  ・今の両陛下は言ってみれば共働きであり、皇后様は、皇室生まれの人の目に届かないものを補おうと、常に努力されているし、最強の副官のような存在だと思うんです。

 〈 精神科医香山リカ氏 

  ・両陛下のお気持ちを忖度する、行幸啓のプロデューサー的な方はいないのですか。

 〈 朝日新聞編集委員岩井克己氏 〉 

  ・プロデューサーは、両陛下ご自身でしょうね。昭和でしたら、侍従長の入江相政さんが、そういう立場だったでしょうけれど・・

 〈 元・共同通信・社会部部長高橋宏氏 〉・・現・皇室研究家

  ・偉大なる昭和天皇の後、というプレッシャーは、相当なものだったと思います。

  ・侍従の中には、昭和天皇からならばともかく、今の天皇からは勲章はもらいたくないんだ、という人もいたくらいです。

  ・そんな中で陛下は、独自の天皇像を作らなければならないというところに立たされた。即位後のお言葉からは、その強い意志が読み取れます。

 板垣恭介氏の著書『無頼記者』を読んで以来、皇室関係者には碌な人間がいないという気がしていましたが、今回で確信に変わりました。

 「報道の自由」か、「表現の自由」なのか、彼らは、戦後の皇室周辺にいる「獅子身中の虫」でないのかと思えてきました。その虫のおかげで、「ねこ庭」の検討材料を得ているのですから複雑な気持になります。

 高橋氏の意見を紹介したのは、今回の「お言葉」への美智子様の影響力を証明する部分があるからです。

  ・今上陛下が昭和天皇の偉大さを越えるため、「新しい天皇像」を、懸命に模索されたという事実が、その一つです。

  ・二つ目は、昭和天皇のように「二十四時間の天皇」でなく、「プライべートを大切する天皇」になられたことです。

  ・三つ目は、天皇として君臨するのでなく、国民と同位置にある天皇の演出を心掛けられたことです。お仕えする侍従たちへ、呼び捨てをやめられたことや沿道の国民への会釈がそれです。

  ・最も大きな変化は、災害地の現地訪問を必ず行われるようになり、美智子様を同伴され、古くからの侍従たちのご忠告にかかわらず、床に座り、被災者と語られるスタイルを作られたことです。

  ・こうしたご行為は、昭和天皇がなされなかったことであり、これにより今上陛下は、昭和天皇との違いを国民に示され、ご自分を完成された。

  ・隔てのないお姿は、「開かれた皇室」を広く伝えることとなり、多くの国民が親しみを感じる皇室改革でもあった。

 「ねこ庭」と違い上皇陛下に好感を抱く氏ですから、陛下への説明は好意的になり、その分だけ「ねこ庭」に違和感が生じます。

 「皇室」をガラス張りにし、中の方々を好き放題に座談のタネにして、「開かれた皇室」を伝えているというのですが、本当にそうなのでしょうか。

  ・父君 ( ちちぎみ ) を超えられようと、新しいスタイルと仕事を自らに課されたが、ご高齢となるにつれお身体の負担が大となり、今回の「お言葉」となっています。

 どこまで行っても父は父であり、子は子で、何の不都合があるのでしょう。それとも天皇という特別のお立場にある方には、親を超える思考が要るのでしょうか。

 学徒の勉強不足かも知れませんが、古代の歴史書を手にしましても、父君 ( ちちぎみ ) を超えられようと、新しい姿を探された天皇のお話を読んだことがありません。

 この辺りになりますと、やはり氏の考えとの間に溝が生じます。

  ・被災地へのご訪問は、陛下の心の中で天皇固有の公務となっており、摂政にお任せになってはという、周囲のご提案にうなづかれない理由がここにあります。

  ・天皇固有の公務をご自分ができなくなったら、退位し次に任せるしかないと、陛下は考えられている。

 陛下の考えられる「公務」というのが、「ねこ庭」が最も苦慮する部分です。憲法では「天皇の公務」と言わず、第七条に「天皇の国事行為」として明示されています。

 憲法の定める「国事行為」の中に、陛下と美智子様が最も重要視されている「公務」、いわゆる「被災地へのご訪問」は含まれていません。

 高橋氏も陛下の「被災地ご訪問」を天皇固有の「公務」として捉え、高齢化のために実行できなくなったら、次の天皇に任せるしかないというお考えに従っています。

 ここから、平成28年8月8日の陛下の「おことば」発言となり、「譲位」の意向となり、退位して上皇となられました。

 陛下の被災地へのご訪問で、当地の国民は元気づけられ、勇気も頂いたのですから、陛下のお考えに反対する気持はありません。

 激動の時代を生きられ、多くの国民に敬愛された昭和天皇の後を継がれ、父君 ( ちちぎみ ) に負けない天皇になりたいと、美智子様と真剣にお考えになったことも『文藝春秋』の記事で知ることができました。

 岩井氏が婉曲に説明していましたが、美智子様は「最強の副官」として、新しい形の天皇像、被災地へのご訪問、戦地への巡礼の旅、さらにもう一歩踏み込めば、今回の「お言葉」のリーク、皇太子ご夫妻への皇位の移譲など、全てに強い影響力を行使されている事実も分かりました。

 ということで、前回までの「ねこ庭」の推測は次のように訂正いたします。

  1.  平成28年8月8日の陛下の「おことば」は、陛下と美智子様で推敲されたお言葉だった 

  2.  風岡宮内庁長官の影響力は、ほとんどなかった。

 新しい事実を知りましたところで、再び本来の検討課題へ戻ります。

   4.  上皇陛下のNHKを通じた「お言葉」のこと

   5.  秋篠宮様のご長女眞子さまのご結婚のこと

 4.  項目の検討が終わりましたので、次回は、最後の5の項目となります。
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「おことば」をめぐる諸事実について - 3 ( 講談社プラスα文庫 )

2025-01-08 16:08:18 | 徒然の記

 「ねこ庭」の知らなかった事実が一つ見つかると、関連する新事実が出てきます。新事実が出てくると、当然「ねこ庭」の意見は修正を促されます。

 平成28年8月8日の「おことば」は、上皇陛下の個人的な意見でなく、国民の立場を常に思われている陛下の御心とコメントを寄せられた方が、正しかったことになります。

 陛下は、お言葉の中で次のように述べられていました。

 〈 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。〉

 ご自分の最後に際しては、昭和天皇のように長い期間、国民の暮らしに重い負担をかけたくない、社会を停滞させてはならないというお気持ちを述べられていたことがやっと理解できました。

 NHKの報道と、「戦後っ子」堀氏の遠慮のない記事の効用で、上皇陛下の真摯なお気持ちが伝わりました。

 そうなりますと、陛下の「おことば」に風岡長官の意見が強く影響しているという、「ねこ庭」の推測が揺らいできます。

  ・平成28年8月8日の陛下の「おことば」は、陛下ご自身の言葉だったのだろうか ? 

 この視点からデータを探しますと、言論の自由な日本なので、やはり情報が見つかりました。

 平成6年に、講談社プラスα文庫が出版した、『共同通信社 社会部』という本です。著者名の部分に、共同通信社社会部編  (高橋宏氏著 )と書かれています。高橋氏は共同通信社の社会部部長なので、実質の著者でしょうか。

 上皇陛下について、氏が次のように述べていました。

  ・天皇の几帳面な性格も、随所に現れている。

  ・例えば国賓が来日した際の、贈り物の交換だ。

  ・日本側からは陶器の花瓶や、蒔絵の宝石箱などを贈るが、天皇は自ら相手国によって何が一番ふさわしいか、じっくり、吟味して決める。

  ・気配りを示す、一例とも言える。

 氏も戦後世代の人物なのか、堀氏同様陛下に敬語や丁寧語を使いません。

  ・昭和天皇は、全部側近任せだった。

  ・今の天皇は、何かにつけて細かい面があり、来日直前まで決まらずやきもきすると漏らす、宮内庁職員もいる。

  ・お言葉にもぎりぎりまで手を入れるため、なかなか、決定版ができないこともあるという。

 昭和天皇のときには、こうした皇室の私的なことは外に漏れませんでしたが、平成時代以後は、良い悪いのお構いなしに「開かれた皇室」が進みます。

 氏に説明されなくても、上皇陛下がなぜこのように慎重なのか、「開かれ過ぎた皇室」のお陰で国民が既に知っています。

  ・陛下は天皇の座に就かれる以前から、なにごとも美智子様とご相談の上で決められている。

  ・「男女平等」を信条とされる陛下は、すべてお二人で相談され、しかもそれを国民に隠されず、「開かれた皇室」を作ろうと努力されている。

 「温故知新の読書」で「おおよそは知っていましたが、氏が説明するように具代的な事実は稀に知るくらいです。

 国賓への贈り物がなかなか決まらないのも、お言葉のお手入れに時間がかかるのも、美智子様の同意無しに陛下が先へ進まれないからです。

 陛下への美智子様の影響力については過去記事で書き、苦しい思いをその度にしました。しかし今回は、苦しくても「ねこ庭」の二つの推測を訂正しなくてなりません。

  1.  平成28年8月8日の陛下の「おことば」は、陛下と美智子様で推敲されたお言葉だった 

  2.  風岡宮内庁長官の影響力は、ほとんどなかった。

 この視点からネット内を探しますと、やはり情報が見つかりました。平成21年9月の文芸春秋に掲載されている、皇室問題に関する6人の対談記事です。

 出席者の名前は、ノンフィクション作家保坂正康氏、ジャーナリスト櫻井よしこ氏、皇室研究家高橋紘氏、朝日新聞編集委員岩井克己氏、精神科医香山リカ氏などでした。

 ここまで書いて「皇室研究家高橋紘氏」のところで手が止まりました。この高橋氏は、先程紹介した共同通信社社会部長の高橋氏と同一人物なのだろうか。それとも、同姓同名の別人なのか。

 ウィキペディアで経歴を調べますと、驚く事実が判明しました。

 〈 高橋紘 ( ひろし  )氏の経歴 〉 ・・ジャーナリスト、皇室研究者

   ・昭和16年12月東京都生まれ、平成23年9月死去  ( 69 ) 才

   ・早稲田大学卒業後、昭和40年共同通信社入社

   ・社会部部長・仙台支社長、ラジオ・テレビ局長、取締役事業本部長などを経て退職

   ・平成17年小泉政権下での、「皇室典範に関する有識者会議」のメンバー

   ・皇位継承問題に関し、女系天皇化を主張   

   ・平成20年まで、静岡福祉大学社会福祉学部教授(専攻・皇室制度、近現代日本史)   

   ・平成23年9月30日に、転移性肝がんのため東京都内の病院で死去

 こういう人が「皇室典範に関する有識者会議」のメンバーであったとは、驚きが隠せません。その後大学教授となり、皇室制度について学生に講義をしていたのですから、「事実は小説より奇なり」とはこのことでしょうか。

 気持を落ち着かせて続きにかかろうと思いますので、少し時間を頂きたいと思います。

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「おことば」をめぐる諸事実について - 2 ( サンデー毎日の報道 )

2025-01-07 19:28:07 | 徒然の記

 『サンデー毎日』の記事は令和4年7月18日なので、つい最近です。同誌編集次長を退職してフリーになった堀和世 ( かずよ ) 氏の、署名入りの記事です。

 「特別連載・サンデー毎日が見た100年のスキャンダル/26」

 昭和時代を大切にする「ねこ庭」には、タイトルの「スキャンダル」という言葉が気になりますが、紹介に徹し作業を進めます。

  ・40代半ばから上の世代なら、2度の「改元」をつぶさに見てきたはずだ。

  ・生前退位に伴う令和の訪れと異なり、平成への代替わりは昭和天皇の過酷な闘病の過程でもあった。

  ・列島が自粛ムードに包まれる中、人々は息を詰めて「Xデー」へのカウントダウンを聞いた。

 昭和天皇の「崩御される日」を「Xデー」と呼び、カウントダウンなどと説明する馬鹿者の記事を我慢して紹介します。

  ・場立ちと呼ばれる証券マンが、手ぶりで注文をさばく立会場が東京証券取引所にあった頃、売買が殺到し混乱すると場内に笛が鳴り、取引が一時中断された。

  ・1988(昭和63)年9月20日、東証ではこの「笛吹き」が13回も行われたという。

   ・〈 紙、パルプ、インキ、印刷、印刷機械などの〝元号関連株〟は急騰した 〉と、本誌『サンデー毎日』同年10月9日号は伝える。

  ・前日の9月19日夜、昭和天皇は吹上御所の寝室で大量吐血。「天皇陛下ご容体急変」の報道に、カレンダーの刷り直しなど「改元需要」による株高を見込む投資家の買いが集中したのだ。

  ・事実、政府が新元号選定に動いた、と一斉に伝えられた。

  ・本誌同号は、〈 首相官邸や内閣内政審議室に、右翼団体などから脅しや抗議の電話が数十本かかってきた。「天皇がご存命中にけしからん」という指摘である。〉と書いた。

 闘病中の陛下に関わりなく、印刷会社関係の株価は動きます。右翼団体の抗議も株価の変動も「ねこ庭」には受容できますが、堀氏の記事にはまだ馴染めません。

  ・もっとも、肝心の昭和天皇の病状は密室に封じられていた。

  ・88年9月に腸の手術を受け、腹部にがんが見つかったが、「慢性膵炎(すいえん)」と発表されていた。大量吐血の後、数社が病気はがんだと報じた。

  ・しかし、告知されていない昭和天皇本人の目に触れるという宮内庁側の懸念に応じ、「がん報道」は控えられていった。

  ・一方、菊のカーテンの外側では、「陛下の下血止まらず」「陛下また200㏄輸血」といった記事が新聞に載らない日はなくなり、血圧や体温など定時の「ご容体」がテレビ画面に映るのが日常の光景となった。

  ・昭和天皇の病気が何なのかを知らないまま、少なくない国民が記帳の列に並んだ。

 昭和39年生まれの堀氏は、記事を書いた時58才です。戦後日教組時代の教育で育った、当時の言葉で言えば「現代っ子」です。皇室への敬意や礼儀を教えられなかった、「ねこ庭」以上の「戦後っ子」とも言えます。

 それだけに率直な叙述が、読者には当時の様子をよく伝えるのかも知れません。

  ・いわゆる〝自粛〟の波は瞬く間に全国に広がった。

  ・本誌10月30日号は「自粛列島」調査として、中止された名だたる祭りやイベントの一覧を掲載。

   ・東京の神田古本まつりが「まつり」を「市」と名前を変えて準備を進めたが、それでも中止に追い込まれたエピソードを拾い上げている。真相は不確定だが、秋祭りの中止決定後、夫婦心中した露天商のケースもあった。

  ・昭和天皇のがんが公になったのは89年1月7日、すなわち「崩御」があった朝に、藤森昭一宮内庁長官から死因として発表された。

   ・侍医に「いつ治るのか」と尋ねながら、前年9月の急変以来、ベッドを離れることはかなわなかった。

 お気の毒なことと「ねこ庭」は心が痛みますが、「戦後っ子」の氏は余計な感情に惑わされず記事を書きます。

  ・「昭和天皇 崩御」と題した本誌緊急増刊(1月28日号)には、〈 病名を覆い隠すことに終始していたとすれば、非常に切ない 〉として、がん告知を巡る国民的議論の高まりを期待する、医師の談話が載っている。

  ・平成の天皇(今の上皇さま)が2003年、前立腺がんの手術を受け、自ら病状の公表を望んだこととは対照的だ。

  ・その上皇さまが昭和天皇の闘病中、「自粛の行き過ぎは陛下のお心にかなうものではない」と、皇太子として発言したことは記憶されていてよさそうだ。

 これがまさに、客観的事実の一つです。堀氏が紹介しなければ知り得ない上皇陛下の「おことば」でした。

  ・本誌1989年1月29日号は、新天皇が即位後の第一声で国民を「皆さん」と呼んだことを〈 ちょっぴり新味を感じさせた 〉と書いている。  (ライター・堀和世)

 以上で署名入りの記事の紹介を終わりますが、元編集次長らしく同誌のPRを忘れないところはさすがです。最後まで読んで、氏の立ち位置も分かりました。

 氏は昭和天皇の時代に違和感を感じているが、平成時代以後の皇室については好意的な見方をしている、ということです。「ねこ庭」とちょうど反対の立場ですが、今回は「人生いろいろ、人間もいろいろ」という冷静な思考ができました。

 次回は、氏が教えてくれた貴重な事実を参考に検討作業、つまり賀屋氏を見習った「恨みと憎しみのない事実の整理」を試行します。

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