そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

貿易赤字を兵器購入で埋め合わせる哀れな国家

2017-11-07 | 戦争

トランプが貿易赤字解消のためには、「アメリカにはいい武器が沢山ある。買ってくれ。これで日本も安全になる」とまで付け加えた。兵器をたくさん持てば、兵器の機能を高めれば抑止力が働き一層安全になるというのは、妄想でしかない。それらを満たしたアメリカが一番安全かと言えばそうではなく、武器も軍隊も(名目上)持っていない日本の方がよっぽど安全である。少なくとも小泉が海外派兵するまでは、日本は最も安全な国家であった。誰もが銃を持つアメリカ社会よりも、誰も持つことのできない日本の方が断然安全である。第二次世界大戦後、世界で起きた戦争や紛争でアメリカが関わっていないものはない。安全な社会は銃口からは生まれない。
こんな簡単な理屈は、威勢のいい国防論や国益や経済原則、そしてありもしない国家間の危機を創出することでいとも簡単に吹っ飛んでしまう。多くの国民は目の前の敵の悪口を言い合うのが好きである。誰もが瞬時に愛国者になる。国防や国益は票になるが、平和は票にはならないからである。
トランプが言っているからと、いいことに忠犬安倍晋三は武器を買うことになる。アメリカ国防省には、対外軍事事業であるFMS(Foreign Military Sales:対外有償軍事援助)がある。FMSの三原則は、〇価格はアメリカが決める 〇代金は購入国が事前に支払う 〇提供時間には柔軟性を持たせる と言うものである。
見事なアメリカ第一主義と言うか我儘と言うべきか、最新式高性能武器を開発しているアメリカでなければの横柄な態度である。これだから軍需産業は止められない。世界最大の軍事国家は何よりも兵器で世界を支配する。最も忠実な僕が安倍晋三である。

今回の会談の成果であるかのように装ってるが、日本はアメリカ軍事産業のお得意ともうなっているのである。先ずはステルス機のF35は165億円であるが42基の購入が決まっている。F35は膨大な維持費がかかり、アメリカでさえ持て余す始末である。イージス・アショア機は800億円であるがこれは2機、飛ぶ未亡人製造機のオスプレイは108億円であるが、これを17機の購入はもう決まっている。不評を気にして、徐々に増やしていく予定である。恐ろしい金額である。これらがアメリカの言いなりの金額で、前払いである。いい商売である。金額の合計を出す気にもなれない。
上の表を見れば一目瞭然である。安倍晋三が首相になって、民主党政権時代の10倍にもなっている。安倍がアメリカのポチと言われる所以である。
そもそも、貿易赤字は結果である。システムの問題のはずである。そちらを論ずることなく結果赤字と騒ぐには結構だが、問題の解決にはならない。単なる感情論でしかない。結果赤字を兵器の購入で穴埋めせよという発想が、アメリカらしいしトランプなら言いそうなことであるが、まさしく兵器を売る死の商人である。理性も理念の欠片もないトランプであり安倍晋三である。
これで国益が保たれたとは思えない。かえって危険が増した現実が国の周辺に広がっている。これが自動車を大量に輸出した見返りならば、なんと哀れな国に日本はなり下がった事であろうか。
コメント (2)
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