そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

それでも北朝鮮の金正恩体制は崩壊しないと断言された

2017-02-28 | 安倍晋三
旅先で40年来の友人に会った。彼は北朝鮮(朝鮮民主主義共和国:DPRK)に、在日朝鮮人の帰国など長年関わってきた人物である。早速の挨拶として、「金正男が殺害されたことで、北朝鮮は大きく変わるのではないか。具体的には政権の崩壊時期が早まっているのでないか」という質問に、「それはない」と強く否定した。更に、「血統が唯一の権力者と背の証である、金正恩の根拠を自ら否定した。政権は崩壊する」と畳みかけても、「それはない」と否定された。
北朝鮮は何と言おうとも儒教の国である。耐えるということの加えて建前を残して、裏社会を作り不都合があれば、裏の裏社会さえ作る」と、彼はいうのである。
それにしても、恐怖政治を背景に、非生産的な核兵器やミサイルの開発を続けるには、資金的に困窮する。中国から外貨稼ぎの23%を占める石炭を今年いっぱいの限定付きであっても、失うことは大きいはずである。更にはシンガポールやインドネシアの国交も危くなっている。金正恩体制は存続するには、さらなる恐怖政治を続けるほかはなく、体制は様々な人材を失うことになる。唯一政権維持にとって有利な要因は、彼の若さである。
外交的な圧力と恐怖体制の国内政治の犠牲になるのは、一般国民である。北朝鮮の国民は耐えることに、何度も曝されて慣れているのかもしれない。
横田めぐみさんを救う会を立ち上げた友人は、拉致被害者の会は現在、「右翼ではなく暴力団に乗っ取られ資金源にされている」と教えてくれた。事務局長だった蓮池透さんは、「ある日、後ろを振り返れば右翼の集団になっていた」と、発言し首にされた。彼は拉致問題で、大きな障害になっていたのは安倍晋三だと暴露して、一層遠ざけられている。
「今や青い旗のバッチを付けているのは、国会議員と暴力団だけになってしまった。拉致は中国では年間30万人も起きている。他の国も拉致事件は数多くある。ほんの数十人の40年前の日本の拉致事件に世界は感心持っていない」と、彼は現実的な話をしてくれた。
最後に、それでも金正恩体制は続くのでしょうか訪ねたが、「体制は崩壊しないね」と結んだ。
国民の生活や人権を考えることなく、ただ体制維持しか目的がない国家が存続する不思議は、日本にも当てはまる。国民の生活を考えるのは政治ではなく、国家に身を捧げることこそ重要であると、言い続ける稲田朋美のような、そしてそれであるための彼女を評価し入閣させた、世襲三代目の安倍晋三とて本質的には変わるものではない。更には、安倍晋三にとって金正恩の核やミサイルは、自らの政権維持と安保関連法(戦争法)などの必要性に利用するために欠くことのできないものとしても存在している。
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「『アベ疑惑小学校』設立問題」で安倍広報機関と化したNHK

2017-02-27 | 安倍晋三
今日ラジオで、NHKは森友学園の籠池園長の言いたい放題をそのまま垂れ流し報道をした。籠池園長は、政治家の関与はなかったという発言を繰り返した。被告状態の人間が問われかねない案件を容易に肯定するわけがない。極右翼カルト教育を実践する幼稚園の園長が、罪に問われないことを否定する会見をそのまま報道しているのである。併せて国会での安倍晋三の「全く迷惑な話で困っている」と、大変立派な教育方針を持っているとした前言を否定する内容をも報道している。彼らだけの言い分を垂れ流した、とてもじゃないが公平な報道とは言えない。
そもそも、この事件が明るみになってから、2日遅れに各社報道が始まってからも黙していたNHKである。結局NHKは、事件発覚から4日も遅れて初めて報道している。「安倍疑惑小学校設立問題」(澤藤統一郎氏の命名に従う)は、その国有地売却問題に端を発しているが、NHKは一貫して腰を引いた報道を貫いている。安倍晋三の広報を引き受ける岩田明子を擁するNHKらしいと言えばそれまでであるが、政府の発言を否定しないと言った前会長の姿勢はいまだ貫かれている。
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”隠蔽”という言葉を使うと罪に問われるから使いません

2017-02-25 | 安倍晋三
安倍晋三記念小学校を建設を目指していた森友学園へ国有地売却が、叩けば叩くほどに埃が増えている。8億円も差し引いた根拠を、財務省は確認できないし示すこともできない。その資料も見当たらないというのである。しかしながら、監査はまだ受けていないというのである。資料もないのでは受けられないのではないかという質問に、もごもご答えている。麻生大臣は、「何を調子のいいこと言っているんだ」と呟きながら、何も落ち度はないと答えている。
資料はなかったのではなく、不十分で自分たちに落ち度があり現場確認をしてもいなかったので、示さなかったのである。民進党はこれを”隠蔽”だと指摘した。これを稲田風に言えば、『”隠蔽”はしていない。資料は隠したし都合のいいことしか示さなかっただけである。”隠蔽”と言う言葉を用いれば責任が法的に問われることになるから、”隠蔽”ではない』ということになる。
この森友学園を巡る一連の経緯は、明らかに安倍晋三の名を借りた、極右翼カルト学校建設への各関係機関の政権への配慮が見て取れる。森友学園の裏に安倍晋三の姿があり、政権への恐れとすり寄りを示した官僚たちの配慮が見られる。
すでに名誉学長に決まっている安倍昭惠は、小学校の創設に思想的な共鳴を示している。安倍晋三も自らの名を冠した校名に反対はしていない。役職を降りたら受けると表明している。募金集めにも安倍晋三記念小学校の記載はある。直接土地の売買に関係はしていないと安倍晋三も主張しているが、安倍晋三には責任がある。
そもそも、騒音対策で国が買い上げた土地が、文教地区に適しているとすることが矛盾している。日本会議大阪支部幹部への恣意的な売却は、彼らには日本会議なら国も手を出さないだろうとする驕りすら見て取れる今回の、ドタバタ劇である。かつての宰相なら潔よく辞任したであろう案件である。安倍晋三にはそうした度量など見て取れない。
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報道規制下にあるのか、安倍晋三記念学院建設疑惑どこも報道しない

2017-02-21 | 報道
国会で民進党が盛んに追及し、関係機関は殆ど答えることができない、国有地の売却問題である。『安倍晋三記念小学校』は、現職の間はそうした名称にはしないないと言いながらまんざらでもない顔であった。
その森友学園であるが、近隣の土地に比較して、10分の一で購入したのではないかと、本ブログで指摘しては見たが、実際はそんなものでhなかった。国会で玉木議員が追及している。
国の返答であるが、土地の評価は9億円ほどであったが、汚染物質があるとして8億円減額した。これは汚染除去費用であるが、除去などした様子もない。さらにその後、埋設汚染物質除去をしてもらうということで1億3400万円にしたそうである。ところが、国はさらに汚染物質除去費用として、1億3176万円を補助しているのである。つまり、この学園は224万円を払うだけなのである。更には、木造建築の校舎に木造化推進の補助金、6200万円支払われている。
何のこっちゃ。国はこの経緯に不正があるかないかを指導することはできるが、内容の把握まではすることができない。
もう一つ不思議なことがある。今年4月開園が決まっているのに、まだ認可が下りていない。安倍晋三記念学園ですよ、名誉学長は安倍昭惠ですよと園児募集を呼び掛けているのに、まだ学園の許可が下りていない。悠然と構えているのは理由がある。認可権限は大阪の松井一郎知事が持っているからである。
松井一郎知事のためなら、審議などしなくてもカジノ法を通す安倍晋三である。森友学園の塚本幼稚園では、園児に教育勅語や五カ条の御聖文を暗唱させ、軍歌を歌わせる極右翼教育を実施している。「国家があってこそ国民があり、家庭があって個人がある」という教育方針は、人権条項を削除した自民党の憲法草案そのものである。安倍昭惠が感動したということである。学長は、ヘイトスピーチを繰り返す輩である。
今や日本のメディアは、北朝鮮の指導者の長男の暗殺でもちきりで、これでもかという報道攻勢である。国内の安倍晋三の国有地払い下げ不正問題は、全く扱っていない。マスコミは、安倍晋三の返り討ちになるのが怖いないであろうか?放送の許認可権を持つ政権への配慮で、委縮しているのであるか?週刊誌は、文春も新潮もSPA!もプレイボーイでさえ、安倍の疑惑を報じている。
日本の報道の自由度は、安倍政権になって先進国最低である。北朝鮮のお世継ぎを巡る事件を笑うことのできない、世襲三代目を首相に抱くこの国の行く末に暗澹たる思いである。

追記:NHKは報道していないが朝日放送もTBSは、3日遅れだが本日(2月21日)報道した。
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「安倍晋三記念小學校」の戦前回帰の極右翼学園の怪

2017-02-19 | 安倍晋三
極右翼の学校が大阪の豊中市にあることはかねてから知ってはいた。園児たちに教育勅語を暗唱させる森友学園である。学校で日本唯一の神道の学校と自負している。
この学園は平成29年4月開校を目指すその名も、『瑞穂の國記念小學院(みづほのくにきねんせうがくゐん)』という旧仮名遣いも、旧態字も何とも恐ろしい気がする。
園長をはじめとする幹部職員は、日本会議のメンバーである。安倍晋三をいたく高く評価している。学園は「安倍晋三記念小學校」という名にすることで、寄付を募っていた。名誉園長には安倍晋三の妻の昭惠氏を迎え入れることも決まっている。
この学園の教育理念は、「皇室を尊ぶ。伊勢神宮・天照大御神外八百万神を通して日本人の原心(神ながらの心)、日本の国柄(神ながらの道)を感じる」とし、「愛国心の醸成。国家観を確立」や「教育勅語素読・解釈による日本人精神の育成(全教科の要)。道徳心を育て、教養人を育成」などと、ホームページに記載されている。冗談かと思われる、が本気である。
因みに、「瑞穂の国」とは米を作る国という意味である。ならば農民・食料を大事にしてほしいものであるが、安倍政権は露ほど考えていない。
この学園が国有地の建設用地取得にどういう手法を用いたかは良く解らないが、ほぼ評価の10分の一の価格で購入している。ほぼ無料といって良い。国会での疑惑追及に、安倍晋三は関与はしていない、もしそういう事実があれば(ばれたらと言った方が良いだろう)総理も議員も辞職すると言った。安倍晋三学園という名は、退職したらつけてもいいと回答している。さらにこの学園の教育方針が素晴らしいと、昭惠夫人の意見だというのであるが、自らの名を冠することと併せてまんざらでもなさそうである。
格安だったのは、土壌汚染があったためと回答しているが、豊洲も東京ガスに違法と思われるほどの汚染地であったが、自分たちで汚染除去すると言いながらも相場以上の価格で取得している。東京ガスは大喜びである。汚染の評価は実に身勝手で隠れ蓑になっている。安倍晋三にはばれないように圧力をかけて取得したとの報告が上がっているのであろう。首相としての矜持があるなら、だからこそ辞退するべきである。安倍晋三がそんなことするはずもない。
それにしてもこの古色蒼然とした戦前回帰の、支那人と韓国人を排斥せよとまで公然と発言するような学校があってもいいのだろうか。それを安倍夫婦は褒めちぎっている。安倍はこの国をこうした教育の下に置きたいのである。その方が問題である。
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事実と異なる代替え事実を連発する嘘つき大統領

2017-02-18 | トランプ
トランプの嘘が止まらない。1月20日の大統領就任式は不調どころか、反対者のデモも暴走も前代未聞であった。ところがトランプは、8年前のオバマの就任をうわ回っていたと言ってはばからない。上の左の写真は8年前のオバマ就任の時であるが120万人と言われている。右の今年のトランプの就任式であるが、150万人はいたというのである。一目瞭然のこうした嘘を平気でよく言えるものである。しかも、繰り返し発言している。反省どころか嘘を繰り返すのである。少し並べてみた。
「クリーンエネルギーは悪材料」嘘である。悪年の新雇用の43%は太陽光発電関係と史上最多であった。更に22%が化石エネルギーであった。新たなエネルギー開発は雇用を生んでいる。
得票はクリントンが上回ったので、「大統領選で不正投票があったのでクリントンの票が伸びた」と発言している。根拠も証拠も何一つ示していない。そんなもの存在していないのである。
自動車についての日米貿易実態については、1980年代のことしか喋っていない。これは論外である。
裁判所に止められた、中東7か国からの入国を禁止する。7か国をテロ国家としたこの大統領令は全く根拠がない。9.11の同時多発のテロ実行犯の国は一つも含まれてはいないし、トランプが事業進出している国も含まれていない。政治的目的不明であるが、トランプの恣意的意向は汲み取れる。
「温暖化は嘘」確かに温暖化をCO2に限定する主張に異論はなくはないが、大勢ではない。ましてや政治的に対応するべきことではない。事実関係は科学者に任せればいいが、化石エネルギーの起こしている問題は温暖化・異常気象だけではないからである。超大国が世界に及ぼ粗影響を考えれば、慎重に対応すべきことである。トランプにはその湯女裁量も知識も経験もない。
「メキシコ人はドラグの密売人と強姦者だけである。壁を作って入国を阻止する」思い込みもいいところである。雇用が奪われることに対するトランプ流の反論である。メキシコ人がアメリカ経済を支えていることや納税者でもあることを認めてはいあない。壁は本当に作るのだろうか。本ブログでもふれたが、トランプはアメリカが移民の国家であることを否定した。
昨日の記者会見は哀れである。記者から無根拠を突き付けられ、CNNの記者に「これからは”嘘の記事”とはこれから言わない。”大ウソの記事”と言う」、と発言したのである。論理は破たんしていても、無教養で粗野なトランプはどこ吹く風である。
人事もままならない。選挙戦で勝てると思わなかったのであろうが、経験者も適切なアドバイザーも呼び込めなかった。閣僚は3割も未定である。フリンは更迭されたが、後任者も決められないし、さらなる更迭者や辞職者も出てくるものと思われる。トランプは任期を全うできるはずがない。
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船村徹が亡くなった

2017-02-17 | 文化
船村徹が亡くなった。父親は馬などの家畜を診療する獣医だった。戦前だから獣医手と呼ばれていた時代である。船村徹が健康を害していることは、昨年文化勲章受章の時にその表情などから見て取れた。昨年栃木で大学の同窓会があり、船村徹記念館を訪ねた。演歌の大家となってからのキンキラキンの出し物が目に付いたが、それは私好みではなく、船村氏の大物の演歌を主体に見せびらかす記念館で少々失望した。
船村徹の神髄は1970年代までにある。それ以後演歌と呼ばれる前の、流行歌の作曲家として感性を磨いていた時代のものが、素晴らしい。それまでの流行歌の流れを曲の美しさによって詩を引き立たせていた。
それまでの作曲家が、古賀政男や吉田正や遠藤実などは音楽の基礎がなく、独学であったのに対して船村は、東洋音楽学校(現・東京音楽大学)ピアノ科卒という学歴が際立つ。
若いころは生意気そのものでポット出の田舎の男であった。そうしたところが、彼に斬新な曲を書かせたのであろうか。流行歌が演歌と呼ばれるようになったのは、1960年代後半からである。そうした演歌はヨナ抜けとよばれ、ファ(F,4)とシ(D,7)が抜けている。歌い易いが、単調極まりない。おまけに詞がほとんど似たものばかりになっている。日本の心と呼ぶには、演歌は相応しくない。
後に大家になってからの船村は、演歌を強調してはいたが、彼の曲はヨナ抜けがあまりないのも特徴である。船村がそれまでの大御所の作曲家と異なるのは、協定の縛りが強かったレコード会社にこだわらなかったことにある。キングレコード時代「別れの一本杉」(春日八郎)「ご機嫌さんよ達者かね」、「あの娘が泣いている波止場」(橋美智也)その後コロムビアレコードに移り、「柿の木坂の家」、「早く帰ってコ」(青木光一)はいずれも曲の流れが美しい、「王将」(村田英雄)、リサイタルでは最も客が静かに聞き入る「東京だよおっかさん」(島倉千代子)は、島倉のなき節を引き出している。異色なのは「宗谷岬」(ダ・カーポ)であるが、地元ではいつも流れている。
大衆曲の作曲家で文化勲章を受章したのは、船村徹が最初である。受賞のコメントで、「先輩たちを代表して受け取ったと考えています。もうすぐそちらに行くけどそう報告します」と、息を切らしながら述べていた。船村の数多くの曲に敬意を表し、ご冥福を祈りたい。
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働き方改革の前にすることがたくさんあるはず

2017-02-16 | 福祉社会
電通の入社9が月の新人女性社員が自殺した。長時間の時間外労働が彼女を圧迫したのであろうが、果たしてそれは時間だけのことか際めて疑わしい。一昨日の本ブログの記事を見てもらえばわかるが、酪農家の労働時間はそんなものではない。
この記事を拝借すると、一般的な酪農家は2.4人で年間8078時間働いている。一人当たり3365時間働いている。一日10時間ほど働いていることになる。しかも休日はない。基本的に酪農家に土日も祝日もない。それが嫌で辞めた酪農家もあるが、酪農に喜びを持つ人たちも少なくはない。
自ら命を絶った電通の新人女性社員は、自分で解決できないことが多くあったり大変だったろうが、酪農家ほどの労働時間があったとは思えない。では何が違うのかというと、労働の質でないかと思われる。働いたことが目に前に結果としてあらわれ、それを喜びとして確認できないからである。酪農家は、良い草が獲れたり、期待の子牛が生まれたりと、労働の結果を目のあたりにすることができる職業である。勿論その逆もあり、酪農家は落ち込んだりもする。経営も自らの責任結果としてみることもできる。
翻って、電通の子の無機質な事務所でコンピューターに向かっての作業からは、そうした結果を見ることができないし喜びもない。労働の質の濃淡や喜びや悲しみが実感できないのではないか。しかも上司に命令されて、自らの意思と異なる作業も数多くあったであろう。
この労災認定された女性の事故から私自身を振り返っても見た。最も忙しかった時には、獣医師を15名ほど抱える診療所であったが、病人が出たりしていたのでとても忙しかった。時間外が毎月100時間はあった。みなし時間として計算されているが、実労働時間も変わらない。それが半年も続いた。私は当時所長であったから更に上乗せする作業や実務があったが、多忙であったが労働荷重とは思わなかった。診療に行けば、病牛がいるので治療すると、酪農家は笑顔で応えてくれる。病牛が治ればさらに喜びがある。勿論その逆もある。他の獣医師もそれほど変わらなかった。私たちの仕事の結果は、目も前に確認することができるのである。
大動物の診療は往診しかなく、待つ酪農家も獣医師も結構な時間がかかる。それでも音を上げるようなことがなかったのは、好きな仕事だったこともあるし労働の質もある。組合とは36協定を結んでいて、時間外の対価は支払われてはいた。
働き方改革は重要なことではあるが、現行の労働三法を遵守していっれば何ら問題がない。労働組合すら結成できない、非正規雇用者を山のように生み出す制度を作った政権の責任である。組合にも加入できない、労働者の権利すら持つことができないようにした政府の、小泉・竹中改革こそ問題なのである。
その結果起きた格差を雇用制度に手を付けず進めようとする働き方改革は、日の当たる人たちだけを対象にした改革でしかない。
そしてそれ以前に、特に若者たちが自らの仕事の質を真剣に追及することはさらに重要なことなのである。
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体制の終焉を予告する金正恩の横暴な暗殺事件である

2017-02-15 | 朝鮮半島
北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の、金王朝三代目長男の金正男氏が暗殺された。北朝鮮は暗殺の地にビザなし渡航が可能なマレーシアを選んだ。報道は錯綜しているようであるが、男性に暗殺者が数人関わっていたようである。報道されている女性は、わざわざ暗殺場所として監視カメラが無数にある空港内が選ばれたが、それを計算されたダミーの可能性が高い。実行犯はすでに国外に脱出している。
金正男は、叔父であり自らの後見人でもあった中国寄りとされる張成沢氏の処刑によって、北朝鮮内での居所がなくなっていた。人の好さから無防備な日常であったようであるが、叔父の処刑後は資金をこれまでのように動かせなかったようである。それでも相当多額の資金運用で事業をしていたり、カジノでの豪遊が確認されている。金正恩から出されていた、「必ずやるべき命令」に期限がなく、金正男は中国を離れた無防備なマレーシアで暗殺された。中国はこの事件に触れないように振る舞っている。
この事件は、金正恩の怯えから命令が下されたものである。周辺の粛清も厳しく、昨年は58人も処刑されている。生産性のない核兵器とミサイル開発も同様に、金正恩の怯えからの政策である。北朝鮮の経済と国民生活を圧迫している。実兄の暗殺は、金正恩体制の終焉が見え始めた事件といえる。
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大型農業=機械依存農業=外部資本依存=経営効率の低下=労働時間の増大、これが攻める農業の実態

2017-02-14 | アベノミクス

安倍晋三は日本の農業を攻める農業にと転換を促す。攻める農業とは、大きくすることである。農業の規模を大きくすれば経営が安定するという、固定概念がある。農業は工業のように、商業のように徒に大きくすれば、効率が上がって経営が安定するというようなものではない。農業の持つ基本的な生産性は、規模とは無関係である。規模拡大することによって、粗収入が増えて機械屋さんも飼料屋さんも乳業メーカーさんも、沢山お金が回っているから農協さんもホクホクでお奨めなのである。
上の記事は(クリックすれば大きくなります)友人が送ってきたものであるが、それは全く農家のためになっていないことを、珍しく経済学者が語っている。つい先日の朝日新聞のコラム欄である。
一般的な酪農家は、働き手が2.4人で70.9頭搾乳している。粗収入が7592万円であるが経費が5979万円となっている。農家手取りが1613万円である。労働時間は8078時間であるから、時給は1997円になる。
一方、在来型の小規模農家では働き手が1.2人で28頭搾っている。粗収入が2775万円であるが経費が1035万円である。労働時間は3489時間であるから、時給は4987円になる。
この数字は根室地方ではもっとこの差は大きい。筆者は経済学者であろうが、酪農の現場はこの数字以上のものがある。上の一般的な農家は乳量が多く、労働の質が格段に濃いのである。簡単に言えば牛から目が離せない、小規模農家は牛が長生きしているので、それほどの負荷がかかっていない。
一見収入がどちらも多いように見えるが、休日のない労働時間を考えてください。そして、何よりも時給換算の労働評価が、ほぼ5倍も異なるのである。
かつては酪農家は誰もが小規模であったから、規模を大きくはしてみたが手取りは変わらないけど労働の価値は5分の一になってしまったというのが実態である。沢山働いた分を、周辺産業に吸い上げられたといってもよい。アベノミクスの攻める農業とは、周辺産業のためのものであって、農家や家畜には大きな負荷をかけるばかりなのである。農家は補助金を目当てに経営の実態、農業の本質を失ってはならない。いつも責任を取らされるのは農家自身だからである。

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イスラエルを火種にしたトランプ外交に展望はない

2017-02-13 | トランプ
トランプ米大統領が在イスラエル米大使館をエルサレムに移転する方針を示してるが、パレスチナや中東諸国が大きな懸念を深めている。国際社会はイスラムなどの聖地エルサレムを「首都」とするイスラエルの主張を認めず、世界各国は大使館をテルアビブに置いている。
もしトランプ氏が計画を実現すれば「イスラエルとパレスチナの和平プロセスに終止符を打つことになる」と、アッバス・パレスチナ自治政府議長は告を発している。
トランプは大統領選挙戦中、「エルサレムをイスラエルの真なる唯一の首都と認め、大使館をエルサレムに移転する」と繰り返し発言していた。これまでトランプは大統領選の公約を、クリントンを収監するといった以外はほとんど実行している。トランプには世界情勢などは全く関係ないのである。聖地エルサレムがどれほど、歴史的にも宗教的にもセンシティブな存在であるか全く理解していない。
日本のジャーナリストがISに拘束されている最中にも拘らず、イスラエルに資金援助すると公言して捕虜が殺害されてしまったが、無神経な安倍晋三の感覚と符合する。
これまでのアメリカの政権はエルサレムの最終的な地位は、未決着との立場を取ってきていた。米議会は1995年、在イスラエル大使館のエルサレム移転を求める法案を可決したが、クリントン以降の歴代大統領は、安全保障および外交上の懸念を理由に、大統領の権限で移転を見送ってきた経過がある。
パレスチナのアッバス議長はトランプに書簡を送り、移転計画を実施しないよう求めていた。
イスラエルと最も良好な関係にあるとされるヨルダンの外相も、大使館の移転は「越えてはならない一線」と警告、「イスラム教国やアラブ諸国の路上を炎上させるだろう」として中東の大きな火種になりかねないと訴えている。
外交経験の全くないトランプは、中東に大きな火種をわざわざ置いたことになるが、そのことに見気が付いていないようである。プーチンと上手くやれば、、中東問題は解決するとでも思っているのか、アメリカ国内のユダヤ票が欲しいための発言だったと思われるが、トランプにはそうしたことへの修正能力が極めて低い。世界の超大国が結果責任すら予測することなく、ツイッターのように政策をポンポン出すようではお先が知れている。
安倍晋三に、難民受け入れ拒否は国内問題と容認してもらったが、これは明らかな国際問題である。世界中が非難する中、ごろにゃん外交してくれた安倍をトランプはお気に入りのようである。
日本のメディアはすべて岩田明子(NHKの安倍のスポークスマンの)化して、安倍外交礼さんのオンパレードである。外交音痴政治音痴のトランプのばら撒いた火種はまだ拡がってはいないが、ある時ほぼ同時に手が付けられなくなるほどの大火災になるであろう。その時安倍政権も火種を頂くことになる。

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恥ずかしげもなく”ごろにゃん外交”をアメリカに展開する安倍晋三

2017-02-11 | 安倍晋三
初の日米首脳会議がワシントンで行われた。思いついたとを根拠もなく発信する大統領に世界が手を焼いている。トランプとの位置関係を模索する世界各国の首脳をしり目に、日本の首相の安倍晋三は「ニチベイドウメイ」の深化とか確認とかのために出かけてい行った。
尖閣諸島を日米安保条約の5条の対象にするというお言葉をもらって返礼に、トランプが泣いて喜ぶ51兆円の市場と70万人の雇用を約束した。どこからそんな金を出すのだろうかと訝る向きもあるが、どうやら国会で否定したGPIF(年金積立金管理運用独立法人)の金を当てにしているようである。年金を賦課方式にしたのはバブルの間最中である。金が金を呼ぶ時代の遺物である。積み立て方式を放棄して、私たちの金を投棄につかいようになった。その金を差し出そうというのである。言葉ないならない。
日本が為替操作をしているとか、車を一方的に売りつけるといった30年目の時代遅れの話や、駐留米軍の負担のことなど、どこに行ったのか解らないが、いい加減な話である。双方で触れないようにしているのであろうか。
TPPの離脱後の二国間協議は、全く論じた気配もない。アメリカファーストをそのまま受け入れ、移民制限については国内問題と突き放し、世界各国と大きな違いを見せた。トランプは遠からずず世界から、総スカンを食らう時が来るだろう。これだけ従属外交を展開する日本はどうなるのだろう。主体性のない日本に行き場あるのだろうか。
安倍晋三の従属外交に、トランプはいたくご機嫌である。わずか数時間の首脳外交はこれで終わり。後の二日間は、トランプの別荘の豪邸でゴルフ三昧である。こんな外交があっただろうか。世界の首脳から顰蹙をかうような、豪華なトランプのお招きである。
ところでこんな超豪邸を持つ政治家が国民のための政治を展開できるのだろうか?

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共謀罪の必要性をほとんど説明できない法務大臣、罷免に値する

2017-02-09 | 安倍晋三
官僚を三人もアドバイスに控えさせ、文章をなぞって読むだけの金田法務大臣である。民進党の山尾議員に質問され、現行法では3つの穴があると説明していたが、これは全て論破された。現行法内で十分であることだけなく、必要とする官僚の文章はことごとく出鱈目であることを、結果として認めた。そしてほかにもたくさん穴はあると言ってはみたが、一つも例が出せなかった。
そして、「当時の経緯を、突然の質問で承知はしていません」とまで言ったのである。法案提出の最高責任者が、共謀罪をテロ等準備罪と化粧治して出してきた理由も経緯も、知らなかったのである。組織的犯罪防止条約(TOC条約)と共謀罪との関わりや、過去の立法過程と国会審議上の問題点を問われて、何ひとつ答えられない無能さ、無知を告白したのである。それを、公共の場、しかも国会の法案審議の場で発言する無責任さ、バカさ加減は昨日の文章で一層上塗りされた。
宛先もなく署名もない文章を、予算委員会に配布したのである。内容は、「私はこの法案については十分知っていませんので、質問しないでいただきたい」という内容である。法務委員会で論議してくれという内容であったが、法務委員会はそのような場所ではないと、浜田委員長にまで指摘される始末である。
金田法務大臣は文章を取り下げたが、法務大臣でありながら、法律を作るという作業の意味すら知らないのである。
この背景には、ほとんど説明できなかった安保関連法案の強行採決や、とりわけ最近のカジノ法などは全く審議することなく、数の論理で押し切ってきた、政権の慣れ、数の驕りがある。稲田大臣の、300人の衝突の人殺しはあったがそれは戦闘はなかった、を繰り返すバカ回答と併せて、二人の大臣を罷免するべきである。
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明らかなPKO違反を取り繕う禅問答もどき

2017-02-08 | 安倍晋三
稲田朋美防衛大臣は国会で、南スーダンでのPKO活動に参加している陸上自衛隊が日々の活動を記録した「日報」について、一度は「廃棄した」としながら、その後、一転して隠し切れずに見つかったよと出してきたのである。
稲田朋美は、「陸上自衛隊においては文書管理規則にのっとり管理し、また廃棄もしておりましたが、隠ぺいにあたるというご指摘はあたりません。行政機関の作成した文書の開示請求については、関係法令等に基づき適切に対応することは当然であって、防衛省としては情報公開請求に適切に対応してまいりたいというふうに考えております」と答えているが、隠蔽の事実を認めながらも、隠蔽はなかったというのである。何のこっちゃ!
その「日報」には、去年7月に首都ジュバで起きた事態について「戦闘」という言葉が使われていたことが明らかになっている。ウルトラ右翼の稲田朋美は、これまでの国会審議では「戦闘行為ではなく武力衝突」と繰り返し説明してきた。
そこで今回は、「ここに書いてある戦闘とは、法律上の戦闘ではない。戦闘行為と書けば、憲法九条に触れるから、戦闘という言葉は書けない」と、禅問答にもならない、わけのわからない説明をしている。中谷前防衛大臣は、「発砲事案であって、戦闘ではない」と説明している。そしてこれは衝突であったというのである。
戦闘状態を認めれば、PKO派遣に反する。憲法九条にも抵触するから、どうしても認めないのである。しかしながら、戦闘状態にあることは事実である。
事実を言葉で覆い隠すのは余りにも姑息である。こんな低レベルの官僚の文書の棒読み答弁を繰り返す大臣は、以前ならとっくに辞任している。金田法務大臣も説明能力すらなく、辞任すらできない哀れな両大臣である。任命者の安倍晋三はアメリカに、トランプに丸め込まれにゴルフにお出かけである。
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原子炉の底でやっと見つけた”穴”、これからどうする

2017-02-06 | 原発と再生可能エネルギー
この連続写真が撮影されたのは、福島第一原発2号基の圧力容器の真下にある空間部分である。横から穴をあけて、ロボットが汚染部分に入り込んで、やっと撮った連続写真である。直径2メートルほどの穴が開いている。内部の放射線量は、最大で1時間あたり530シーベルトと極めて高く、人なら3秒で死に至る高汚染度である。
しかもわかったのは穴の大きさだけである。溶融した核物質がメルトダウンしたどころか、メルトスルーしている可能性すらある、この穴である。しかも解ったのはたった一基の特定部分だけである。
この時生まれた我が家の孫は、この春小学校へ入学する。6年経ってやっと一基に核燃料が抜け落ちている、”かもしれない”穴を見つけたのである。廃炉に40年とも50年ともかかると言われているが、それらの数字さえ怪しいだろう。
人間と原子炉とでは、時間のスケールがあまりにも違い過ぎる。人が原発を扱うためには、時間の長さから見るだけでも、管理などできるものではない。たった一週間しか生命を維持できない蝉に、80年以上生きる人間の管理を任せるようなものである。
事故当初は、「爆発が起きても人体に直ちに影響はありません」と、東京大学の研究者が入れ替わり説明を繰り返し、民主党の枝野もこの無根拠のフレイズを何度も吐いた。
事故処理すら未だに取り組むことができていない日本が、再稼働を平気でやり、世界に売り込もうとさえする姿は、客観的に見ると異常ですらある。まるで犯罪者が収監されずに罪の償いをしないまま、社会復帰するようなものである。防波堤内にコントロールされていると平気で嘘つく、安倍晋三にとっては原発に対する矜持など持ち合わせてはいないのである。

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羅臼港

春誓い羅臼港