そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

お米を真ん中に据えた食事が日本の食文化である

2017-11-17 | 農業と食

ここ数年妙な記事と言うか噂の類が世に出回っている。「炭水化物」を食べないようにしましょうというのである。炭水化物を40%も抜いたうどんのコマーシャルを見て驚いた。淡水化物とはほぼ穀類であるといって良い。炭水化物を取らないようにとダイエットし、健康になると言っていた男は、原因不明の病気で突如死亡した。肥満の原因が炭水化物と言うのである。
現在人類の歴史は750万年と言われていが、人類は森を出て狩猟をするようになって共同社会を作るようになった。およそ200万年前であろうと思われる。多分そのころは、平均寿命は20歳もあったろうかと思われる。
人類の最も大きな革命は5~1万年前に始まった農耕である。定置生活をするようになり、格段に平均寿命が延びた。定置生活することで、社会が上下関係や法支配など現在に至る制度ができたこともあるが、食糧の改善が何といっても大きい。安定供給されるようになった食糧とは、穀物が主体である。住環境なども置きいであろうが、炭水化物でm足された人類の姿がここにある。もちろん栄養のバランスがいいことに越したことはないが、耕作によって飢餓が解消された社会が人々に文化や文明を促した。

日本の国を支え、国民の食糧を支えてきたのが水田でありお米である。直接食べることのできる穀物はお米だけである。必須アミノ酸のバランスが良いのもお米の特徴である。稲作は日本の文化である。神社には米を作った稲わらが綱として張られている。棟上げのお払いもお米から作られたお酒である。
上表はお米の個人消費量の推移である。1963年には120キロも食べていたが、現在は、50キロ程度であるから半減以下になったといえる。しかも半量は外食である。コメの消費量をこれ以上落としてはならないだろう。国土が荒れるのも困るが、若い人たちがすぐに切れるのは米の食文化化から離れたことにある。しかも調理すらしなくなっている。
豊芦原瑞穂の国のお米作りの労働環境と、水を通じて協力し合い支えあう社会が忍耐や勤勉さや器用さをこの国に定着させた。肉や甘い食べ物に傾倒する酸性食品が苛立ち生むと言われている。
お米をベースにした食生活をこの国に戻すべきである。その上での肉や魚や野菜があってこそ健全な食文化と言える。穀物を全否定する風潮には納得できない。
コメント (5)
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