新型コロナウイルスの台湾の対応が素晴らしい。SARSの時に、84人の死者を出した経験が生きているとといえ、日本のもどかしい対応を見ていると羨ましくもなる。
12月31日から1月8日まで武漢地区からの帰国者について1193名検査しており、疑義のある案件数やその症状国民に報告し、管理体制が整っていることを積極的に国民に開示、1月16日に武漢からの帰国者の初の感染者が出ると、翌日には「法定感染症」に指定して即刻対応に取り組んでいる。同日日本でも初発が確認されているが、厚労省はホームページで「ヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はない」と表明し、なんとのんきな発言をして、人心を惑わせないようにしている。
例えば台湾では、マスクが足らなくなれば、輸出の禁止、高値販売の禁止、政府備蓄を低価格で放出、増産要請、政府買取などたて続けの対策を素早く取り組む。日本では全く放置状態である。こんな無策でありながら、「先手先手で取り組んでいる」(菅官坊長官)など発言する無責任ぶりである。
クルーズ船の対策は全く間違っている。少なくとも、2,3日以内で半数は下船させるべきであった。世界各国の報道もWHOの見解も、日本の無策を指摘する。結果も悲惨でありながらも、まだ正しかったという自己弁護を続ける。
安倍晋三は、新型コロナ対策会議の冒頭せいぜい10分ほど顔をだしたら、その足でそそくさとほぼ毎日ほぼ御会食に向かう。やっと捻出した予算が、周辺国の20分のⅠの153億であるが、台湾は特別予算2200億円組んでいる。因みに日本は次年度当初予算には1銭も組まれていない。台湾の蔡英文総統は、この間一気に支持率を、68.5%から75.3%あげている。
安倍晋三の、金を掛けない小中学校などの休校要請のやったふり対策は、疫学的にはあまり意味がない。そもそも子供の感染が低く重症にまで至っていない。本当にやるべきは、積極的なPCR検査の実施である。休校の要請を否定するものではないが、いつものように論議もなく唐突な思い付きでしかない。自治体も官邸も困惑している。おかげで二日間も記者会見することになった。
韓国では毎日一万件を超えるPCR検査数をこなしている。日本は1000件に満たない。韓国では医師の認定があれば無料、自己申告なら有料(約1万円)と街頭でも検査をしている。屋外も含めた検査場も492カ所ある。日本では相当重症になって初めて検査対象となる。
韓国のPCR検査対策こそ重要なのである。軽傷の保菌者こそが、屋外を出歩きウイルスをまき散らすからである。重傷者は病院にいて、治療対象で医療関係者に感染者が日本の場合多いのも当然である。
日本の新型コロナウイルスの終息宣言は、相当遅れることになる。何時までも散発的に患者がで続けることになるだろう。これほどの無策を続けているのだから仕方ない。
五輪は中止すべきである。