そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

誰かアドバイザーはいないのか

2012-03-30 | 政治と金

野田ドジョウ首相が、鈍牛のごとくにひたすら突き進んでいる。Photo
消費税増税のためなら、死んでもいいと思っているようである。情勢分析、あるいは調整などといったものがまるでない。ひたすら増税を目指している。

増税という手段で目的を達成するのが本来の考えのようである。しかし、健全財政や社会保障などの目的は、ほとんど語られることがない。ひたすら、増税をすることだけに突っ走っている。手段であった、増税がごたごたで目的化している。

「今は増税する時でない。国民生活のため」と、選挙公約を主張する小沢の意見が、新鮮であるのもおかしな話である。

党内調整は失敗した。民主党内の権力機構が反論を抑え込んだ。中身が充実しいたわけではない。

融通の聞かない、国民新党の亀井もあまり変わらないが、彼の主張は正しい。連立公約の真っ先に書かれている、増税はしないを彼は貫き通した。そのため連立を離脱しPhoto_2た。ところが離脱したのは彼だけだった。与党の甘みを手放したくない、現実派は残ってしまった。

小沢派の4名が政務三役を辞任した。しかしこれらの動きまでは、野田は予測していはいただろう。問題はこれからだ。

野党との話し合いは、解散を約束するか政権内にり込まなければ、法案は通るはずがない。与野党内の、消費税増税の反対派の動きが予測不可能であるから、目先の利害関係によって、烏合集散することになろう。

結局法案は棚上げになって、野田は解散して敗北するか、党首を交代することになる。いずれにしても、ほどなく辞めることになる。

野田の動きを担保する唯一の手段が、大連立であった。ところが彼の下工作はことごとく失敗した。

今回のような無謀な動き、ほとんど迷走を忠告するような側近はいないのであろうか?


政権交代が”想定外”だったのでないか

2012-03-27 | 政治と金

野田ドジョウ首相の言動を見ていると、国民に向けて発信した「マニフェスト」は一体どこに飛んでしまったのかと、思うばかりである。懸命にぶれないぞとばかり発言に力を入れる消費税である。

消費税は上げない、埋蔵金で何とかなると言って票を集めた。そして今、消費税を上げる前には選挙を行うと発言する。しかし今年度中に、閣議決定をして法案を通すというのである。

これはおかしい。消費税を上げるのは選挙後だとしても、既に法律を作ってしまっている。仮に、自民党が政権を取ったり、第3局が連立政権を立てたとしても、法律ができている以上は、誰が政権を担っても消費税は増税されるのである。

これは明らかに虚偽の発言である。選挙後には、増税が待っている。国民から選択肢を奪っている。その点では、自民党にも手を打ってある。

民主党は、最も重要なマニフェスト=選挙公約を、反故にしたのである。しかも、野田ドジョウ氏は党首選挙で、消費税を増税すると言って党首になったから、消費税増税は公約であるというのである。

これは単に党内の問題である。民主党に投票した多くの国民との、約束・公約ではない。党首選挙でも、どんでん返しで当選したドジョウ氏である。初回の選挙では、3位以下になった連中からおこぼれをもらって、数を増やしたに過ぎない。

こうしてみると、民主党のマニフェストは、自民党政権を攻撃する材料であって、決して政権交代を想定していたものではないのではないか。

つまり、政権交代は民主党にとっては、明らかに”想定外”であったのである。まさか津波が10数メートルになることはない、せいぜい6メートル程度と思っていた、東電の連中と同じレベルといえる。

あるいは、政権公約なんて”直ちに影響がない”と思って、大言豪語したのであろうか。

騙されたた国民が悪いのか!騙した民主党が悪いのか!


津波と原発を読む

2012-03-26 | 原発と再生可能エネルギー

佐野眞一著、講談社刊の「津波と原発」を読んだ。佐野の手慣れた文書と、豊富な人脈と洞察力が生かされた本であった。
津波の現場に病み上がりの佐野は、行かざるを得Photo_3ないと行政の指導を振り切って入った。彼を動かしたのは、石原慎太郎と東京都知事の「天罰」発言である。阪神淡路などの震災地を見た目で確かめる必要があったとしている。

過去の知り合いを捜し、彼らから生の声を聴いている。彼らからの人脈から、手を広げ被害の様子などを聞き出している。そうしたこともこの本を語るに良いものである。

なんと言っても、後半の「原発街道を往く」の原発がなぜ福島に来たかや、原発前夜は佐野の豊富な資料と経験が、厚みを増している。

津波を扱った前半に比べて、後半は原発の本質を佐野は洗い出している。正力に翻弄された、核の平和利用である。東海村の竣工に、天皇まで駆り出されていたことは知らなかった。

原発推進するためには、ありとあらゆることをやっていた。従業員の不祥事まで、報道規制をしていた東電と警察。不安がる知事を懐柔し、原発へを動かす政治の力。住民の思想調査までやっていた東電。

堤康次郎は、3万で購入した土地を3億円で販売していた。山と海に挟まれた、浜通りは産業もなく貧困の地帯であった。原発に働く人たちが、貧困の僻地に1万5千人もいて、彼らが地域を支えている。何も言えない構図がここにある。

仮に今回の事故が起きていなくても、原発はいずれは何らかの生き詰まりが生じていたであろう。

今日(26日)の報道では、2号機の水はわずか60センチしかなかったとのことである。3メートルは予測していたようであるが、毎日8.8トンも注水していてこの状況である。メルトダウンは、想定以上に深刻であるかもしれない。野田の終了宣言は茶番でしかない。

本書による、原発建設前の経過を知ると、いま起きていることは当然のことと思えてならない。これからもっと深刻なことが起きるかもしれない。


ノーベル平和賞は剥奪できないのか

2012-03-25 | 政治と金

日本で唯一ノーベル平和賞を受賞している、佐藤栄作なる人物がいる。非核三原則を評価されたのであるが、ウソだったことがばれている。日本人なら誰でも知っていたはずのことである。ウソがばれた時点で、本来なら返還するべきである。

彼はこの世にいないから、返還はかなわないとしても、3年ま120314えだったかに受賞したオバマはどうだろう。ブッシュの尻拭いの感はあったが、就任後のイラクやアフガンの対応を見ていると、とても平和賞に値する行為とは思えない。

平和賞受賞の大きなポイントになったと思われる、核廃絶への運動はどこかに飛んでしまった。早い話が、言葉だけで終わっUs_solder_to_be_chargede_with_17couている。
とりわけアフガニスタンでの、無人戦闘機での無差別殺害は、平和賞どころか極めて非人道的殺戮行為である。アフガンの住民を恐怖に陥れている。

Iraq_isurael_atack先ごろ起きた兵士による、一般住民の無差別殺害行為は中東の多くの住民に、アメリカに対する反感を抱くに充分であった。(カットは中東の新聞からパクったものである。クリックすると大きくなる)

イラクの治安は決定的に悪化している。改善の見込みすらない。こうなることは判り切っていた。オバマは言葉とは裏腹に、陰でイスラエルOngoing_cycle_of_violenceの、イランの核施設攻撃を促している。

経済交流が盛んになったため、チベットの人権問題を黙って見過ごしている。同様のことは、ウイグルやチェチェンについても言える。平和賞受賞した現役の大統領なら、ふさわし行為を行うべきである。選挙活動当時の発言と大きく異なる。そういえば捕虜の拷問はどうなった?

返還にしないのであれば、ノーベル賞選考委員会は、オバマから賞を剥奪するべきである。少なくとも中東の人々は喜ぶことであろう。


大飯原発再稼働をもくろむ野田

2012-03-23 | 政治と金

原子力安全委員会は23日、関西電力大飯原発3,4号機の再稼働の前提となる、保安院のストレステストの一次評価を行い、妥当とした。安全委員会が、安全評価を下したのは初めてである。

ところが、斑目委員長は、原子力委員会は安全評価する組織ではないと、会見で述べた。斑目はこれまで、解読困難な発言を繰り返している。

原子力委員会は、政府の諮問機関である。これまでは安全性については、科学技術庁の原子力安全・保安院の判断を追随するだけの機関であった。斑目の意見は精一杯の皮肉かもしれない。しかし、福島以降の状況を考慮せず、いかにも無責任発言である。

複数の原発推進体制が凭れ合う体制が作り出した、原子力ムラの構造である。斑目の意見は、これまでの原子力行政にどっぷり浸かっていた人物の意見である。

大飯原発の評価を、福島以前の体制で行うことが問題なのである。福島以前の体制・体質・人物・思考方法のままで、津波の予測や地震の震度を倍に評価したところで、何の意味もない。

原子力行政そのものが問題であった以上は、少なくとも多元行政体制を見直した、「原子力規制庁」の発足を待ってからでもいいはずである。原子力規制庁は、4月から発足の予定であったが、今回の評価はそれを見越しての抜け駆けともいえる。

環境省に置かれる「原子力規制庁」であるが、どうも相変わらずのごたごたで、8月になるとまことしやかに言われている。一元化になることによって、そして福島の事故を受けて大きく変わることを期待したいが、どうやらこの間に相当骨抜けになるかもしれない。

国民の60%以上は、原発の再稼働を望んではいない。受け入れ自治体のどこも、積極的再稼働を希望するところはない。

枝野大臣は、安全についての政治判断は行わないと明言している。しかし、もやはどこも再稼働への決断をしない以上、政治判断だけが残されている。 

野田はどう見ても、再稼働の機会を覗っているとしか思えない。原発稼働を望む、官僚と財界の意向を反映させようとしているのである。消費税増税の発想と同じである。


国民を飢えさせる北朝鮮

2012-03-22 | 朝鮮半島

韓国側の計算によると、北朝鮮のミサイル製造にかかわる費用Photoは、テポドン2号機発射でおおむね6億ドルかかっている。これをコメのキロ50円ほどの国際相場に換算すると、141万トンになる。これは、北朝鮮のおおむね600万人の飢餓を救うためのコメの量、70万トンの2年分に相当する。

飢えてまで、強制大国を建設するのだという、国家としてのメンツを地で行くものではある。国民を飢えさせてまでも、核Photo_4やミサイルを製造するというのである。金体制の維持しか、この国の存続に意義を見出さない国家体制を、社会主義国家と呼ぶことができるのだろうか?

北朝鮮の最大の問題は、飢える国民である。国家がどのような体制を保とうと、あるいは国益を追求しようと、すべては国民のためになるはずという前提があってこそ容認される。
北朝鮮にはそれがなく、為政者みずからとそれを取り巻き、権力の暴力に恐れる人たちの保身しか、前Photo_5提にない。

情報を極端に制限された人たちには、選択肢を模索する手段も知識も持たせない。極めて不条理な政治体制といえる。

北朝鮮の持つ脅威と暴力性ばかりを前提に多くの報道がなされているが、情報と食糧を奪われ国家暴力におびえる人たち、国民の人権こそ最も大きな問題なのである。


吉本隆明の死について思うこと

2012-03-21 | 政治と金

吉本隆明(私たちはリュウメイと呼んでいた)が亡くなった。吉本は、戦後最も高揚した運動であった60年安保闘争が、敗北した空虚な時代を埋める存在であった。

吉本は、経済学者でもなく活動家でもなく、さりとて哲学者でもなかった。当初は詩人と自称していたが、文芸評論家が妥当であったかもしれない。この中途半端な存在が、彼の存在の本質といえなくもない。

日本共産党が、レッドパージで大きく勢力を削ぎ、60年安保で反体制から非体制へと変わったことも、大きな要因であった。吉本は、運動ではなく思想でこれを埋めようとした。

吉本の国家論である「共同幻想論」は、当時としては新鮮な感覚を与えてくれた。国家を暴力装置としたレーニンや、上部構造によって支配されるとしたマルクス思想の間を埋めるものであった。

吉本は、60年安保の敗北がなければ生まれなかった思想家である。吉本は混乱の時代を解釈したに過ぎない。或いは、その後の存在としては、時代への上品な意味づけには長けた人物であったといえよう。

しかし、安保後は硬質は文章、広がりのある思想を披歴することはなくなってきた。とりわけ、反核に反対したりオーム真理教を擁護する逸脱を繰り返し、現実から遊離する存在になっていった。

晩年の講演を、NHKで映像で見る機会が数年前にあったが、失望するには十分な内容であった。

吉本隆明は、60年安保が生み出した幻想思想家であったと言いえる。


ナマズにもなれずに終わる?

2012-03-20 | マスコミ報道

野田内閣は八方ふさがりになっている。消費税の増税については、「ネバー、ネバー、ネバー、ギブアップ」(もう一回ネバーはあったかもしれない)と、強く宣言していた。

ところが党内にあっては、小沢グループのみならずかなりの周辺の議員も、増税ありきの論議には食傷気味になっているようPhoto
である。景気条項やさらなる増税を織り込むことへの、議員としての立場を考えるようになったからである。

さらには、党外協力を願いたいと自民党に、声かけてみた。結果が得られなかったことで、党首同士の密談や、副総理の幹部への度重なる秋波は否定することで、体面を保とうとしている。

結局は自民党には、すっかりコケにされてすごすご戻ってきた。条件付きの解散にも応じることができなかったようである。

頭越しの交渉を見て、公明党がすっかり民主党にそっぽを向いてしまった。増税派の民主党議員には、公明党とのパイプも薄い。根回しが得意な連中は、すべて小沢の傘下にある。ついでに、中国や自民党とのパイプについても同様である。

連立与党の国民新党も、閣議決定なら離脱をほのめかしている。消費税の増税については、首相のパフォーマンスが際立つばかりで、党内外の根回しも論議も進んではいなかったのである。

野田はナマズにすらなりきれなかった。大連立は画餅に終わった。閣議決定をすることもできない。今後野田政権は、党内決定を待たずに法案を提出するか、総辞職か解散以外に選択肢はない。

自らも、ドジョウはドジョウでしかないと言っていたが、どうやらそのようになる風向きになってきた。ドジョウ氏は、民主党政権で、最も短命内閣になる公算が大きくなってきた。


そりゃドジョウでなくてナマズだろ

2012-03-17 | マスコミ報道

自らを確か「ドジョウ」と言っていた、野田首相であるがどうやらナマズ的行動にでているようだ。

海外で消費税を2010年の半ばまでに、10%ほどにするとか大見得を切ってきた。国内論議はなおざりにされたままであるが、、一向に構わず突っ切ってきた。

ここ数年の首相がぶれてばかりいたので、ぶれないのはいいことだとばかりに走っている。ぶれないことと、人の意見を聞かないこととは大違いである。

やっと動き出したと思ったら、自民党総裁の谷垣と密談した。両人は否定しているが、2月25日の密会は公然の事実となっPhotoている。

ここにきて、腹心の岡田副総裁に動いてもらっている。要領の悪い、岡田は自民党の幹部に次々と密会を重ねている。消費を一緒になって上げましょうと、話しているようである。

これまた岡田は、不器用に「誰にあったかは発言しない」と言っている。岡田のもちかけは原則論過ぎて、裏がなくおいしい餌もないようである。結果的に、大連合になる話のようでもある。

自民党の幹部連中は、ここで手を貸すと野田を助ける、延命行動になってしまうというのである。消費税に対する思い込みには、大差がないにもかかわらず、ごたごたする民主党内で野田がこけるのを待っているように見える。

野田は小沢とは密会しないのだろうか? 変な党首である。

民主がマニフェストの多くをコケにして、自民党が横柄な態度を変えてきたので、今や両党に大きな差はないように見える。

かといって民主・自民の大連合は、国民から選択肢を奪うばかりではなく、政治にとって理念とは何かを問いただすことになる。彼らには無理なことであろうが、

まるで地震の予知行動のような、今回の民主党正副総裁のナマズ的所作である。


ハシズムの終焉は近い

2012-03-16 | 政治と金

閉塞した日本の政治であるが、その対極的にマスコミ受けする行動で大阪市長選で勝利した橋下徹である。彼が登場する絶好の基盤が今の日本にある。ほとんど意味もなく、急激な勢いで突っ込んでくるパフォーマンスが、庶民に受け入れられるのであろう。

この男は極右翼の人物である。それがために、直線的で攻め場所が一点的で効果十分なのである。

そのよい例が、知事時代に指摘した国営事業の負担である。誰もが疑問に思っていながら、国には逆らえないと黙していた負担内容をこの男は明らかにさせたのである。こうしたパフォーマンスは、さすがに見事である。

こうしたことに気を取られて、彼の本質的な思想はどんどん進められていくのである。この男は、核武装主義者であり、純粋の国粋主義者である。

君が代の中身を問うことなく、新生国家がナショナリズムを高揚させるために用いる方法を引き出した。国歌・国旗を教師に歌え・敬えというのである。

この男の狙いは、日教組の影響を抑えることである。思想調査を行ったのも、そうした勢力の締め出しを、憲法違反と認識しながらも、やったほうが勝ちという戦術で行ったのである。

新自由主義者とレッテルを張る人がいるが、彼にはそれほどの突き詰めた経済学理念があるとは思えない。この男の成果は、慣行的な仕事に堕していた公務員を、恫喝によって動かしているだけである。

当初は効果があるかもしれないが、職員に効率を求めることは、行政の手詰まりを導くことになる。給与の削減は質の低下を招くことになる。ボロが出る前に、知事から市長に転身したのは、保身的で賢明な方法であったと思われる。

国政進出への勢いに、既存政党がオロオロしている。維新の会の八策は、実現不可能なことが半分を占めている。参議院の廃止や首相公選や憲法改正である。

その維新の会であるが、大挙して府政や市政に議員を送り込んだために、質が悪い議員の不祥事が相次いでいる。

次回の国政選挙に、200~300名の擁立を準備しているようである。俄か仕立ての候補者が、時の勢いで当選しても、所詮は烏合の衆でしかない。何の成果も出せずに終わるであろう。

それより先に、候補者の半数も当選はしないであろう。大阪という限定された地域の勢いは、地方での国政選挙にまで及ぶとは思えない。

橋下のやり方は、小泉の手法に似てはいるが、下品さが際立っているが、お上品な細川護熙の「日本新党」にむしろ酷似する。

既成政党のふがいなさに乗じた、泡沫政党でしかない。


永続的な健康検査が必要である

2012-03-15 | 政治と金

11日放映された、NHKの「ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)である。昨年ドキュメントの賞を受賞している。今回は、「汚染された初期被ばくを追え」という副題がついていた。結論から言えば、東電や原子力ムラの連中の手抜きと、民間の作る作業の見事さが浮かび上がってくる。

ヨウ素131は2週間もすれば、痕跡すら確認できなくなるが、甲状腺への影響が大きい。とりわけ乳幼児にとっては、将来深刻な問題となることが予測される。したがって初期の情報こそ重要なのである。

ところが、もっとも重要な原発周辺の初期の観察データが、皆無なのである。

福島原発周辺には、放射能などの自動測定装置が24か所に設置されている。それらのすべてが、電源を失ったり地震や津波で、情報が得られていないというのである。

それでは手動でモニターを試みるが、20キロ圏内は追い出され、やっと観測した場所の公表はされなかった。住1_800x490民の不安を煽るためとされているようだ。右の表は表ヨウ素の排出量である。

2_800x726_2事故が起きたら必要な装置が、事故が起きたために使えないと弁明する。何のための装置か? まったく責任感すらない通産官僚である。


4_1024x918弘前大学の調査で、浪江町の住民65名中50名がヨウ素を浴びていたことが、甲状腺等価量測定で明らかになった。もっとも高い人は、最大量で許容される量の5~7倍も浴びていた。

24基の測定機のうち、何とかバッテリーが稼働していた1基5_1024x938の初期データーがみつかり、水素爆発のあった15日のヨウ素の拡散データが作成された。

黄色は許容量の1千~1万倍の量である。東京や、北関東にまで広く拡散していることが判る。民間の努力で、初期にこそ必要なデーターが、1年経って判明した。変な国である。

それにしても、これらの場所の子供たちは未来永劫にわたって、健康検査が必要となるであろう。それ以前に多くの障害が出る可能性すらある。


脱原発に動かない世界

2012-03-13 | マスコミ報道

世界に原発は、90カ国で436基もある。日本は12%も所有していることになる。福島原発事故の後、日本はウジウジする政治をしり目に確実に、脱原発に向かっている。少なくとも新たな原発建設は、容認派が相当台頭してきても無理であろう。

福島原発事故を受けて、ドイツとスイスが脱原発へと動き出した。しかし、世界を見る限り原発依存の傾向に陰りは見えない。

104基を有するアメリカは、オバマが早々に”安全”な原発依存を打ち出した。さらには、34年ぶりに新たな原発を建設することも決めた。日本の東芝の子会社が請け負う。

アメリカが日本と異なるのは、福島原発事故を受けて「福島原発事故特別分析チーム」を立ち上げたことである。政府から独立した、原子力対策室(NRC)という組織もある。実際はたった一つのチームでありながら、政府と一体になった日本の原子力村とは異なる。

福島を教訓にするべく、アメリカは動き出している。多分に政治的な動きである。

新興国はさらに積極的である。中国とインドとロシアで、現在40基が建設中である。IAEAの予測では、2030年までに世界で90基ほど増えるとしている。

世界各国の政治家は、原子力の安全性は言及するが、実際には依存傾向は収まらない。

原発事故に国境はないことは、チェルノブイリが如実に語っている。福島で汚染水を海洋投棄というバカなことをしたら、即座にロシアと韓国が異論を唱えた。国境など放射能にはないことは明らかである。

スイスのエネルギー関係者は「原発の安全性は高められても、ゼロにはできない」という発言は当然である。これは、事故を起こした日本が発信しなければならないことである。

さらには原発は、短期的に有利なことが少なからずあるものの、使用済み廃棄物や採掘にかかわる放射能汚染問題は、永久に解決不可能なことである。


またしてもアメリカ兵の蛮行事件

2012-03-12 | アフガニスタン

またしても、アメリカ兵がアフガニスタンで蛮行を働いた。駐留地近くのカンダハル州で、民家3軒に押Us_soldier_stationed_at_a_base_in_aし入って16名の民間人を殺害したのである。

16名のうち、9名は子供で3名は女性であった。さすがにカルザイ大統領も、意図的な殺人事件であると声明を出している。

先月アメリカ兵が、駐留地でコーランを焼却して、アフガニスタン国民の反米意識に火が付いた直後である。思い起こしてPhotoいただきたい。このブログで、何度にもわたってアメリカの中東の人々に対する、蛮行は数限りなく行われて尽きることはない。

つい先だっても、銃撃で殺害したタリバン兵に放尿する映像が流れたばかりである。okaiken.blog.ocn.ne.jp/060607/2012/01/post_7725.html

欧米人は、単に宗教的な意味ばかりではなく、優越感を持っている。彼らに対して、平等もしくは同等の人間的な感情を持っていない。

つい100年前まで、中東はイギリスやフランスそれにロシアが分割していた。第1次世界大戦までは、トルコが多くの勢力を占めていた。

捕虜の扱いにしても、イラクでもグアンタナモでも数限りない、非人道的な扱いが行われている。武力や拷問から、ひと時の_59016253_59016250治安や証言が得られたとしても、人々の心まで変えることはできない。

今回もさっそくタリバンが、報復を宣言している。世界はいつまでこうした大国の論理やメンツや国益で動くのだろうか。人類の愚かさばかりが、またかと思う今回の事件である。


この国を救うもの

2012-03-11 | 政治と金

あの震災から一年経った。未曾有の震災であるから、差し引いて考えなければならないことはたくさんある。それでも、いまPhoto_2だに大きな方針を持てずに、目の前の小視点に右往左往する政治家たちには失望感以外ない。

しかし、つい最近とても気がひかれたニュースが二つあった。

一つは、いまだに多くの義捐金が寄せられている、ということである。その金額が、1日7000万円にもなるそうである。1月に、20億円以上が寄せられていることになる。この金額と持続的なことには少々驚かされる。

報道で流される画像に、多くの人が心を揺り動かされた。こうした善意はこの国の特徴かもしれない。

神戸の震災の時もそうだったが、多くの国がこの国の国民性を称賛している。このことについては、素直に受け入れようとPhoto_3思う。震災などの後、暴動やひったくりなど無秩序状態になる例を数多く見ているからである。

もうひとつの記事は、北海道新聞の世論調査の内容である。泊原発が北海道にあるのであるが、少々電気料金が上がっても、原発を止めるべきと思っている人が、なんと64%もいるのである。

再稼働をさせて電気料金を据え置かせるべきとする、30%の数字の倍を超えている。もうすでに、少なくとも北海道の人は脱原発を望んでいる、と断言しても構わないであろう。その一方で、政治はいまだに脱原発へと歩みだしてはいない。

この二つの記事は、国民はそれな入りの常識を持っていて、正常な判断を持ち、支え合う気持ちがあるということを教えてくれた。

政治がいまだに動けなく、被災地はほとんど変わっていなくても、諦めるべきではないかもしれない。政治は三流で何も決められなくても、一般庶民はそれを補って有り余るのではないか。

国の財務が破たんしていても、一般庶民がそれを補い、円が高い評価を受けているのもそうした背景があるからであろう。


AIJとオリンパスに見る凭れ合い

2012-03-10 | 政治と金

企業年金の元締めである、AIJが年金基金の約2000億円が消失していた。にわかに信じがたい事件である。が、一方でお前もかと思う。

しっかりとため込んでいた年金基金を、増やすために運用するのであるが、ここは天下り企業である。世間知らずの、元官僚たちがことごとく投資に失敗したのである。どうやら、バブルの真っ最中の事件であるようだ。

数年前に、海外の証券監視当局や年金専門誌から、資金運用に問題がると指摘されていたことが判った。これを監視するのは、証券取引等監視員会や金融庁である。ともに財務官僚の天下りの、元のお仲間である。監査に入ったのは、今年の1月である。

半年ほど前から、騒がれているオリンパス工業であるが、ここは架空企業をたくさん作って、赤字を隠していた。こんなことは、ちょっとした会社ならどこでもやっている。

ばれたのは、赤字の額が大きく隠していた間に持ち直せなかったことである。それと、白人の社長がおもいがけなく就任したからである。日本の会社は、同族会社が多く、なぁなぁで収める風習が、彼には通じなかったのである。

経済がインフレの間、成長を続けている時にはこうしたことは、成長で覆い隠すことができた。あるいは、同族間では何とかしのげたのである。

官僚同士も同じである。お互いに隠しあい、もたれ合って凌いできた。思考過程の異なる人たちが入ってきたり、低成長が彼らの思惑を壊したのである。

それは原発ムラも同じである、事故が起きるまでは、不都合なことは金をばら撒き、凭れ合って凌いできたのである。

それにしても、基金のほとんどを失って発覚した、AIJに依拠して言いた企業の年金はどうなるのであろうか?


羅臼港

春誓い羅臼港