そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

何の意味もない野田の訪米

2012-04-30 | 政治と金

この休みを利用して、野田首相がアメリカにオバマに会いに行く。日米首脳会談というような、ご立派なものではない。基盤のなくなりつつある野田が、オバマの威光を貰い受けに行くのである。

当初の腹づもりでは、消費税を10%にしました、TPP参加を決めました、程度は手Photo土産にできるのではいかと思っていたであろう。ところが、これらはすべて何も決まっていない。オバマを失望させるに十分である。

更には、アメリカでのBSEの発生で、昨年ちょっとばかり口にした、20カ月を30カ月にしますと、牛肉の輸入緩和も怪しくなってきた。韓国が中止したのに日本が、規制緩和をできるわけない。第一、国内関係者の何の了解もとっていない。

更に、米軍移転合意も直前になって反故になってしまっている。普天間はこう着したままである。何も野田の手土産がない。せいぜい、北朝鮮への姿勢の確認くらいである。

アメリカメディアは、野田の訪米を全く報じていない。小沢の無罪判決の方がよほど大きい。要するに、これに支持率の低下も加わり、野田の相対的な地位の低下を見ているのである。

国際公約をした消費税のアップも、更には原発の再稼働という短期的な視点だけではなく、中長期の方向性も打ち出せないでいる。

最もオバマが望んでいるTPPは口にも出せないであろう。すべてが国内で、中途半端に、というより宙ぶらりんになったままである。

野田の訪米は予定通りの行動である以外の意味がなく、選挙で頭がいっぱいのオバマと、総論以外何も話すことはないのである。野田の訪米は何の意味がないのである。


おかしくないか検察審査会

2012-04-28 | 政治と金

小沢一郎が無罪になった。検察が不起訴にした案件である。小沢は何かと胡散臭い、剛腕の政治家である。私は嫌いである。

田中角栄の失脚を見てきた小沢は、金の学習はしたが権力掌握の姿勢はそのままである。

そもそもこの事件は、西松建設の贈収賄として検察が探りまくっPhotoた、見込み捜査による枝葉の案件であった。

個人資産として4億円は大きいし、出所も胡散臭かろう。しかしそれにしても、年度をまたがった単なる記載漏れでしかない。どう考えても微罪である。

長年法案や事件を見てきたエリートの専門家が、複数集まって不起訴の結論をだしたのであるが、ど素人が集まってこれを否定するのが、検察審査会制度である。

被告に異議申し立てなどの手続きがない。審議内容が公開されない。小沢の場合の平均年齢は、31歳未満であった。

不特定の市民の判断で、強制起訴に持って行ける、極めて不確実性の高い制度である。小沢の場合も、その道の男性が「この男許せん!」と義侠心を発揮し、異議申し立てした。

さらに今回、朝日新聞の報道によれば、平均年齢31歳の委員たちは、わずか一度しか会議を開いていないとのことである。

3度行っているとのことであるが、後の二度は集まっただけで何の論議もされなかったと、朝日はすっぱ抜いている。2009年に導入された、この制度で判決の出た2例とも、無罪となっている。

ワイドショー的に面白おかしく取り上げられる傾向が強く、目的も手法としても欠陥が多く、検察審査会制度は意味不明の制度といえる。


米農務省の発表は嘘である

2012-04-27 | ゲノム編集

カリフォルニアでアメリカで4例目の、BSE(牛海綿状脳症:狂牛病)が確認されたことで、農務省の主任技師が記者会見を行った。

クリフォード獣医官は「アメリカはしっかりと検査をやっており、それで発見できた。今回のは非定型であり、牛も高齢である」Photoいうのである。

報道では獣医官の発表は、特発性(Sporadic)ということであるが、点在しているという意味であろう。しかし、点在しているのは検査された牛である。

年間4万頭しか検査をやっていない。これは飼養頭数の、僅か4.4%でしかない。検査体制がしっかりしているとは、とても思えない。

本来なら、同居牛をすべて殺処分して検査をするべきである。抗体反応がないために、生前診断はできない。すべて殺処分して、脳閂部を中心に検査をしなけば、陰性の確認はできない。

日本は、発生牛舎でこうしたことをやっている。また、市場に出回る前に全頭検査を行ている。だから安全宣言を行うことができるのである。

また同居牛の餌の検査も行っているとは思えない。なんの見解も発表されていない。せいぜい「特定部位を除去いています」という程度である。

アメリカの、検査体制がしっかりしているも今後の対策も現状の特定もすべて不完全で、発表そのものが嘘である。

韓国は、アメリカ牛肉の検査強化を行うと発表している。日本は野田ドジョウ氏が、緩和を発表したばかりである。

アメリカにはそれがまったくない。それでいて、この主任技師は安全宣言を行っているのである。願望でしかなく、科学的根拠は何もない。

TPPに参入するということは、こうしたこともアメリカ基準に従うということである。

アメリカは、”安全”を売り物にしているのではなく”安価”を売り物にしているのである。


BSE発生に見るTPPの危険性

2012-04-25 | ゲノム編集

アメリカで4頭目のBSE(牛海綿状脳症:狂牛病)の発生が確認Photoされた。2006年以来、4頭目であることと、食品として流通していませんと、現地の電子新聞は強調している。

日本はこれまで、4年前を最後に36頭も確認されている。アメリカに牛は9千8万頭いるが、日本には僅か420万頭しかいない。アメリカの20分の1である。

消費者には、極めてアメリカのBSE発生頭数が少ない印象を残す。

日本は食肉の対象になっていない死亡牛まで含め、全頭を検査している。ところがアメリカのBSE検査牛は、4万頭程度である。僅か4.4%の検査でしかない。単なるアリバイ工作としか言いようがない、極めて貧相な検査体制である。

日本の36頭も、屠場・死亡処理場の検査で確認されたものであって、生前に症状のあったものはいない。今回のアメリカの発生牛は、セントラルバレーというところの、乳牛であることは報道で確認できたが、症状などの中身は不明である。

発生経過と検査体制に不自然なところがあり、症状のあっMad_cow_disese_was_discoverdた牛の検査でないかと、個人的に推察している。

前述のアリバイ工作としか言いようのない検査とは、輸出のためのものである。TPPに向けて、先般野田が訪米でオバマに差し出したお土産は、牛肉の輸入規制の20か月を30か月に緩和するというものであった。

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20111210

TPPが怖ろしいのは、アメリカの規制を、とりわけ従順な日本などに自国制度の正当性を、圧倒的な経済力で押し付けてくることである。

日本の畜産農家は、トレイサビリティーを含めたきめの細かい、食品の安全体制を、日々実行しているのである。その労力と負担は生産者が負っている。

TPPはそうしたことを、根幹から崩すことになる極めて危険な、無関税・経済優先の制度なのである。


原発の避けて通れない使用済み核燃料処理

2012-04-23 | 原発と再生可能エネルギー

この表は、北海道新聞の先日の記事である。放射性廃棄物・Photo使用済み核燃料の、日本全体で保存されている量である。

日本全体では、僅か残り30%というのが現状である。使用済み核燃料は、原発が必ず生み出すものである。とりわけ、プルトニュウムは発がん性においても、半減期の長さにおいても、極めて危険な廃棄物である。

六ヶ所村の処理場が作られてはいるが、この施設も過去に何度も事故を起こしている。この唯一の処理施設も、この表の作成された昨年9月ですでに95%になっている。

3月末の時点で、97.3%にもなっている。使用済み核燃料はいく当てもなく、各発電所の施設が抱えることになっている。

福島の事故が起きて、関係者は処理施設を作らないまま、原発を稼働したことの問題を指摘している。いまさらと思われるが、ともあれ使用済み核燃料は、極めて深刻な現状にであることが判る。

原発の大きな事故はほとんどが人的なものである。チェルノブイリもスリーマイル島も福島も、人的な事故である。

原発推進派の人たちは、何とか上手くやれば、事故は起こさなくて済むと思っているに違いない。信じられないような、津波対策の堤を作っているのを見るとわかる。

それでも、危険な使用済み核燃料は発生する。フィンランドで、10万年の処理施設を作っている。人類が存在するかもわからないスケールの時間である。

日本の原発は、政治主導で作られた。アメリカのアイゼンハワー大統領の「原子力の平和利用」に踊らされて、アメリカの施設をそのまま導入し、現在に至る。導入が決まっていたために、原爆マグロで日本中が汚染されても、金で蓋をした経過は今でもあまり知られていない。

放射性廃棄物・使用済み核燃料の処理を考えてこなかった「トイレなき高級マンション」は、直ちに原発を止めても、未解決な深刻な問題はそのままである。


クマ牧場事故に思う

2012-04-21 | マスコミ報道

秋田県八幡平のクマ牧場で、クマが逃げ出し職員が2名殺害された。日本の多くのクマ牧場は、ずさPhotoんな管理で事故が絶え間ない。多くは個人経営の観光牧場である。

今回は雪が積もって塀にまで届き、逃げたようである。目視で十分管理できた事故であると言える。

特別な資格も何もなく、飼育されている観光牧場は経営が立ちいかないことが多い。経営者も管理人や飼育係りの質も問われるものである。この牧場は、以前から動物愛護団体(ALIVE)が、忠告していいたところでもある。

今回逃げたクマが、二人の命を奪ったようであるが、何があったかこれから新たな証言があることだろう。通常は何もないのに、人を襲うことはあまりない。何があったのであろうか?

動物園は古くは見ることのできない動物を見る場所であった。ところが近年、映像技術と観察力の向上で、お茶の間で動物Photo_2の姿かたちだけでなく、生態まで見ることができるようになった。

動物園で直接見れる楽しみはあるだろうが、展示動物がストレス状態になっていることは、一目瞭然である。狭い飼育場を行き来するばかりである。また、悪徳業者が今回と同じことを繰り返すことは、火を見るより明らかである。

絶滅危惧種の捕獲や保護など特殊な場合を除き、動物園や観光地での動物展示施設は、なくすべき時期になっていると言える。


有機農業と再生エネルギー

2012-04-19 | マスコミ報道

今読んでいるとても面白い本がある。「雑食動物のジレンマ」という本である。人は効率を求めて、トウモロコシの炭酸異化作用に頼っているといものであるが、ここは難解なので別の本を読むことになってしまった。いずれ紹介したい。

本書の一文である。有機農業をやっているある農家の声である。

うちの商品には全部の経費が入っている。今の社会では、水質汚濁や、抗生物質の耐性や、食物感染や、穀物に石油に水の助成金やらの、環境と納税者が払っている代償が隠されている。安い商品は安いと感じるだけだ

何のことはない。これはそっくり原発生産のエネルギー(電力)に当てはまる。安全や事故に関わる予防も含めた経費を、いずれ納税者は払うことになるのである。

日本は今回のフクシマの事故で、それを学んだはずである。それを無視した、原発の電力価格は安価であると言い続けてきたのである。

農産物も同じである。大量生産と生産効率を追求することで、農産物価格はとりあえず安いだけである。

さらに最近では、小農は効率が悪いと切り捨てられて、大農に多くの補助金が支払われている。大農、大型生産体系は環境、エネルギー、家畜、水質などに多くの負荷をかけることになるのである。

結局はいずれかの時点で、我々の子孫がその代償を払うことになるのである。

原発の放射性廃棄物も同じである。農業の場合は、物理学ほど明快な数字を出すことはないが、こうした生産構造は、原発依存社会とまったく同じである。

有機農業により生産された農産物が高価であることは、将来の代償も納税者への負担も、生産者が行っているためなのである。


そりゃ集団他殺だろう

2012-04-17 | 政治と金

仙石由人民主党政策調査会長が名古屋で講演し。「原発をなくすことは集団自殺である」と発言した。何が何でも早急に、原発の再稼働を目論む野田政権の後押しをしたかったのであろう。Photo
原発推進派の焦りが見られるが、言うに事欠いて”集団自殺”とはいただけない。民主党の政策調査会長なら、原発を今後どうするかの、党としての基本方針を打ち出すべきである。

民主党が混乱しているのは、浜岡や大飯など目先の原発稼働に、右往左往しているからに他ならない。菅前首相が脱原発を打ち出した(・・・ような気がする)たが、その後さっぱりである。

圧倒的になった脱原発の世論を背景に、官僚や財界それに電力会社の思惑をはっきりということが出来ない野田閣僚たちの、代弁をしたつもりなのであろう。仙石らしい義侠心であろうか。

原発がなければ真っ暗になる、経済が動かなくなる、それでもいいのかという恫喝である。原発推進することによって、失われてきた多くの可能性を引き出せばいいのである。そうした中期的でもいいから、党の方針すら出せずに、目先の原発再稼働に躍起になる焦りからの発言であろう。

これは官僚体制も同じことが言える。官僚がいなくなると明日から日本が動かなくなる。だから現状を容認しろということである。公共事業も同じである。そのことによって削がれてきた可能性こそ大切なのである。

消費税の増税は官僚国家を残して、一般庶民から金を巻き上げようということなのである。原発容認・再稼働も同じレベルの、無能で無策な選択である。

集団自殺とは自らが選ぶ死のことである。仙石の場合は自殺であっても、多くの国民は原発稼働による他殺であり、人災を実感しつつあるのだ。


平気で嘘ついて、原発再稼働させる枝野と野田

2012-04-14 | 政治と金

多少疑ってはいたが、どうやら政府は本気で、大飯原発2基を稼働させるようである。こんな短期間で、何が一体変わったのか判らないが、枝野大臣は再稼働に向けて、福井県知事を説得に行ったりと懸命に動いている。

枝野は、菅内閣の官房長官であった。原発事故の時に、官僚や東電から情報がもらえず、四苦八苦してよく判らないまま、政府の方針などを、自分の頭からひねり出してしゃべっていた。

情報がなく記者会見する苦しさを最近述べていたが、野田内閣で滑り込んできた、通産大臣の仕事でPhotoも同じ目にあっているようだ。

「おおむね適合している」と、大飯原発にゴーサインを出しているが、根拠がない。「ただちに影響がない」と同じ発言である。現状はほとんど変わっていない原発に、以前と同様の稼働を認めたのである。

そもそも枝野は、「再稼働は政治的判断はしない。純粋に科学的な判断をする」と言っていたが、おく目もなく政治判断をしている。電力不足の根拠がないと、1月に関電を批判してもいたではないか。

再稼働は安全性ではなく、必要性で判断していることは、枝野自身が認めている。局面では平気で嘘つく。ご立派な政治家である。

勢いのある大阪維新の会が、原発8か条なるものを出してきた。ブレインは飯田哲也である。内容的には十分である。

周辺自治体にご理解を求めているが、ご理解は必要条件ではないと、野田が発言している。汚染が心配なのは、琵琶湖である。京都と大阪の飲用水の、汚染が懸念される。ご理解ではなく、同意を取り付けるべきではないか。

こうした、一見話し合っているような野田政権の姿勢は、消費税でもTPPでも同じである。反対者とはいくら話し合っても同じであり、当初の方針を変えることがないからである。


最も望ましい型で終わった

2012-04-13 | 政治と金

北朝鮮のミサイル発射が失敗した。最も望まれる形で終わったと言って言いだろう。結果的にミサイルを発射しなかったし、後継者の威厳が傷ついてくれた。

Photo未熟な技術も露呈してくれた。国威発揚と、ミサイル発射や核兵器の所有を関連付けることが、本来国民生活と関係ないことを、彼らが知ってくれればいいのであるが、それは少し無理があるかもしれない。

左のに写真は、公開された衛星写真である。かなり広範囲に、白い煙が満ちていることが判る。(クリックすると大きくなる)

最貧国が、これほどの面積にロケットガスを散りばめる、その愚かさを知ればそれでよい。

現実彼らにはそれほどの余裕があるとは思えないが、無念さPhoto_2
は覗える。異例ともいえる、北朝鮮国営放送が即座に失敗を認める放送をしている。「南はもっと失敗している」「失敗は成功の母」というのである。

国威発揚はどこに行ったのだろうか?

願わくば、実況中継中に爆発炎上してくれれば、もっと良かっPhoto_3
たであろう。彼らも自らの愚かさに気が付いたかもしれない。

それとも噂されるように、核実験をやるのだろうか?それは自らを封じ込めるだけの行為である。国民生活と無縁のものだとm気が付くのは何時であろう。

まさか責任者は公開処刑されることがないだろうと思うが、気になるところである。ともあれ、失敗は最も望ましい結果と言える。


権力抗争の結果である

2012-04-12 | 中国

次期政権の中枢、政治局乗務員になると思われていた、薄熙来が失脚した。重慶では、毛沢東を倣う手法で重機で人気のPhoto_3
あった人物であるである。

簿は親が党員であった太子党と呼ばれる位置にいたが、改革開放派とは一線を画していた。薄の失脚理由は表面的には、妻の谷開來が昨年重慶のホテルで死亡した英国人の事件にかかわっていると、大々的に報道されている。彼女はすでに逮捕されている。

死体の処理を巡って、谷が指示したとも取りざたされている。

事件のきっかりは、部下の副市長である。王立軍がアメリカ領事館に助けを求めたことである。共産党を解任されている。

事件の真相は将来とも解明されることはないものと思われる。Photo_2
薄熙来の失脚は多分純粋に権力争いであり、一連の不祥事は単なる言いがかりに過ぎないだろう。

習近平の周辺が、簿の古いタイプの運動と人気を嫌っての権力抗争ではないかと思われる。

それにしても、今後とも中国はこうした政治スタイルを変えることがないのだろうか? 経済大国になった以上、密室の権力抗争と、共産党一党独裁政権を見直す時期に差し掛かっているのではないか。


ミサイルの破片が落ちてくるかも・・しれない・・?

2012-04-11 | 政治と金

北朝鮮がミサイルを発射する。こんなことでしか国威を発揚できPhotoない国家である。技術も稚拙で危険極まりない。確かにどこに落ちるか判らない。

しかし、日本の騒ぎようは、異様である。アメリカの高官が破片の一部が落ちることもありうると、ちょっと発言したおかげで、PAC3をあちこちに配備している。

沖縄ならともかく首都圏でも南の空に向けて睨んでいる。マスコミは大喜びで詳細を見せつける。なんと恐ろしい国かと、庶民はPhoto_2怯える。
ミサイルでも衛星でも構わないが、弾道の破片が落ちてくることは当然ありうるが、それはこれまで多くの国がやってきたことである。その都度騒いでいたわけではない。

その確率は、天文学的に低いものである。文字通り空が落ちるかもしれないと怖れる、「杞憂」である。大騒ぎの目的は、拉致問題が解決どころか糸口すら見えない苛立ちの原因を、国民に不条理国家を見せつけるためである。

破片落下の大々的なキャンペーンは、北朝鮮の意図の本質を見落としてしまうことになる。

小学生に屋外に出ないようにとか、漁船に出漁を思い止まら120408せたり、飛行機に航路の変更をさせるなどというのは、とても面白い発想であるが、反北朝鮮キャンペーンそのものでしかない。

喜んでいるのは北朝鮮である。こんなに大騒ぎしてくれて、新しい指導者の門出に相応しいと思っているに違いない。ついでに核実験でもすれば、効果はもっと上がる。何しろ最貧国の指導者の門出を、世界中が注目してくれるからである。


失業率を疑う

2012-04-10 | 政治と金

アメリカの経済が好転しているという。その指標の一つが失業率であるという。10%ほどあったものが、6%程度まで下がっているというのである。オバマの再選まで担保する、失業率とはなんだろう。

完全失業率は、労働人口を完全失業者で除した%であるということである。完全失業者とはないかといことは意外と語られていない。

家庭に入って専業主婦だった女性が、就労を希望すると完全失業者として、カウントされる。この数字が意外と、この20年で増えたのではないか?

しかし、例えば私が診療している肉牛農家がある。ここは規模が大きく、常時労働者を求めている。

常時求めているのは、継続的な労働者がいないということである。実に様々な人たちが来る。

この人たちの多くはすぐに辞める。ウンコまみれで汚いし、牛の扱いはすぐにはできない。仕事が多様であり、習熟が求められる。同じことの繰り返しは少なく、牛の観察や扱いは常に予断を許さない。

要するに典型的な、3K職業である。給与は悪くはないと思うのであるが、辞めていく牧夫の多くは「嫌なことはやりたくない」のである。

雇用保険など社会的なセフティーネットも、不十分であるかも知らないが、それなりに充実している。失業者には、切迫感がなく、ハングリーではないのである。

英国人女性を殺害して、整形手術をして逃走していた犯人がいた。彼は逃走の数年間、ほとんど失業することがなかったと発言している。その気になれば、職はいくらでもあるというのである。

こうした選り好みをする労働者も、「完全失業者」にカウントされる。パート希望の主婦も同じである。失業率を、経済学者か社会学者かわからないが、学者の懐の中に入れておくと、実態が見えなくなる。

3K職業に多くの東南アジアの人たちが、就労している現実もある。

失業率を数字だけで見ると、社会で何が起きているのか、どうするべきなのかの指標や対策も十分にできなくなる。


鳩山さん、あんたこんな仕事に合うよ

2012-04-09 | イラン

鳩山由紀夫元首相がイランを訪問した。訪問に先立ち、野田内閣は外相も官房長官も不快感を示していた。与野党から2元外交であると非難されていた。

総論が得意の、鳩山ボッチャマは思ったことを率直12049に述べる。今回もイランのアフマディネジャド大統領に、IAEAはダブルスタンダードであると述べたようである。関係者は否定しているが、鳩山ボッチャマなら言うであろう。

事実、核兵器を持ってい国家と、核兵器を持とうとする国家では明らかに対応が異なる。インドとイランがいい例である。信用していないする点は、確かにある。

それを差し引いても、先進国の身勝手さは、これにとどまることない。

しかしながら、外交はいわば社交でもあり、総論を語るだけで十分である。そう考えると、鳩山ボッチャマに責任のない外交はお似合いである。

イラン大統領と信頼関係を構築し、「核兵器のない社会を実現Nuclear_genie_2
するためにともに努力する」「イランは核兵器に完全に反対の立場である」という、言質を引き出してきた。十分である。

イランも出口を模索しているのである。こうしたお人よしのエライお方が訪れて、コメントを引き出せがいいのである。経済制裁と封じ込めばかりが外交でない。

多分民主党が恐れているのは、鳩山ボッチャマが今度は、なんと小沢一郎の親書を持って、次期国家主席の習近平に会いに行くというのである。

政権交代直後、小沢一郎が500人ほどの国会議員などを連れて、訪中し胡錦濤と全員が握手し写真を撮らせたことがあった。

まったく外交がお留守になっている民主党政権である。野田は小沢の復権と、鳩山の復活を恐れている狭量でどうする。

それにしても、こんな無責任な外交は、鳩山ボッチャマにお似合いである。


最悪の原発再稼働

2012-04-07 | 政治と金

昨日野田の行う、原発の新基準作成は単なるアリバイ工作だと断じたが、その通りとなり、新聞各紙は一斉に反発している。僅か2日で決めた新基準(安全性に関する判断基準)であるが、イPhotoンフラに手を付けたわけではない。

原発に免震構造を付けたわけではないし、津波対策に新たな堤を作成したわけでもない。人員を増やしたわけではない。

早い話がほとんどが現状のままで、みんなよく頑張ってくれという類のものである。極めて強引な再稼働に向けた、野田の手法である。

昨日は、野田は時間稼ぎばかりをやって、反対意見には耳を貸すことはないと書いたが、時間稼ぎもなくそれ以上である。

近隣の自治体に理解を求めるが、同意は必要ないとしている。これまで蚊帳の外だった、京都府と滋賀県は独自の調査をするなど、反発が目立つ。第一関連自治体の範囲も具体的ではない。

再稼働についての世論調査では70%前後の反対がある。再稼働についてのもっとも大きな要素は、需給関係とされている。必要がなければ再稼働しないと、枝野経産大臣は言っている。

安全基準とされながらも、需給関係がその上にあるのである。これは原発に関する、政府の視点がないまま目先の問題ばかりを優先させるために起きる、自己矛盾である。

政府のごたごたで、すでに廃止が決まっている保安院がいまだ存続し、今回の基準策定に携わった。数多くの問題を指摘された死に体組織が作った基準を、誰が責任を持つのだろう?


羅臼港

春誓い羅臼港