そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

北朝鮮への経済制裁は核とミサイルの開発の口実を与えるだけである

2017-07-31 | 朝鮮半島
現在北朝鮮が抱える最大の問題は食糧問題である。FAOの報告によれば、北朝鮮は2001年を下回る穀物(コメ、トウモロコシ、小麦、大豆)の収穫減になっているとのことである。危険域とされる200万トンをも下回るとFAOは報告している。
北朝鮮が今回は本格的とされる大陸間弾道弾の発射をやった。国連の警告を無視する度重なるミサイル発射である。世界各国は制裁を行っているはずである。何の効果もない。経済制裁をやって最も影響を受けるのは一般国民でる。上流階級の人物たちは何の影響もない。
北朝鮮は恒常的な食料不足である。今年来年は更なる食糧難が予測される。餓死者や脱北者がどれほど出るか解らない。金正恩は食糧問題には無関心である。
世界各国は兵糧攻めにすれば、即ち経済制裁を行えば金正恩と言えども白旗を掲げるだろうと判断したのであるが、考えが浅かった。北朝鮮には建国の父金正日の主体(チェチェ)思想がある。自主独立思想であるが、いまだ実行しているのである。今では指導者による指導者のための自己保全思想であるが、国民にそれを指摘する能力も体制もない。情報と食糧を断たれた国家に復元能力などない。
経済制裁はほとんど効果がない。経済制裁で苦しむのは、一般国民である。FAOは食糧支援の必要性を訴えている。それが金正恩を支援する結果になることがはっきりしているので、どの国も政治的判断を優先し食糧支援を渋っている。
北朝鮮内では経済制裁はアメリカがやっていると宣伝され、さらなる国家の団結が必要であると訴え、金正恩体制は一層強固になる。経済制裁による国家的困難に民衆を耐えさせ、その不満を国外に向けさせているのである。
繰り返すが、北朝鮮への世界各国の経済制裁は全く効果示していない。その不満を中国やロシアに向けても意味がない。中国やロシアの経済制裁が十分でないと責め立てても、経済制裁そのものが効果がなかったと判断する時期に至っている。
アメリカは、北朝鮮が核保有国であることを認めないために、核とミサイルについての交渉のテーブルにも着くこともできない。北朝鮮に核とミサイルの開発の口実をいつまでも与え続けることになる、経済制裁の無効性をそろそろ気が付かなければならない。金正恩体制は通常の理解で判断することはできない。話し合いの場を用意することこそ最も求められることであって、強固な米韓、日韓の軍事訓練を誇示することではない。
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稲田辞任劇の本質はPKOの違法派遣の隠蔽である、稲田のアホキャラに騙されてはならない

2017-07-29 | 教育勅語

稲田朋美の辞任記者会見で記者から、「岡部陸幕長と黒江事務次官から、日報の存在をみとめ対応を求めたが、大臣から返答がなかったとある。大臣は問題を理解していなかったのではないか」と質問があった。これに対して稲田朋美は、「説明は受けた認識はない」と、何度も答えている。つまり記者の質問は否定しなかったのである。
この時に報告を受けていながら隠蔽をしたのであれば、稲田に問題がある。稲田の言う通りに報告がなかったのであれば、事務方に問題があることになる。どちらにしても、ボロボロである。
多分前者の方が正しいのであろう。自分たちが処分を受けるのは納得がいかなかったのであろう。事務次官は即日辞任を提出し、陸幕長は8月8日に引責辞任する。こんなアホ大臣の下にいたのではたまらんと思ったに違いない。制服組の陸幕長は、現場で身を挺して働いている隊員を思ってのことである。戦闘状態と書かざるを得なかった実働部隊の無念を届けられなかったのである。
事務次官は、多分最後まで隠ぺいを通したかったであろうが、中途半端なところで大臣が手を打ってしまった。約束破りである。派兵された自衛隊員の日報は非公開であることもあろう。それを受けてもらえなかったのである。
稲田が制服組も背広組も掌握できていなかった。防衛省の中を土足で踏みにじった11ヶ月である。そもそも、安倍晋三がこのウルトラ右翼の稲田朋美を、自らの思想に近いからと抜擢し続けたことの問題がる。大臣の資質も力量も経験も問わない大抜擢であるから、このざまである。

しかし、この問題はアホのウルトラ右翼の稲田朋美のキャラクターを笑って済ませることが、この問題の本質ではない。PKOの南スーダン派兵が、5原則を逸脱している状況だったことを問題にしなければならないのである。憲法違反の安保関連法の実績作りの第一弾になるはずであった、南スーダン派兵の自衛隊の駆けつけ警護が、虚偽によって固められていたことが問題なのである。
だから自衛隊員は日報で、”戦闘”状態を報告しているのである。それを制服組は困ったことで隠蔽したかった、制服組は隊員の置かれている実態を報告したかったのである。そこでアホ稲田は、「戦闘と呼べば憲法に抵触するから戦闘とは呼ばない」という回答をしたのである。
野党は、どうしても目立つ稲田のアホぶりばかりを攻めるのではなく、自衛隊派兵が違法行為であることと、PKOの5条件を満たしていないことの指摘をしなくてはならないのである。安保関連法が国会を通った厳然たる事実があり、こうした騙しの手法がこれからは頻繁に行われる可能性があるという事である。そして都合の悪いことはこれからも隠蔽され続けることにはなるだろう。
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稲田は無罪放免されPKO活動の実態は封印され隠蔽工作は成功した

2017-07-28 | 教育勅語

これは今日報告された、特別防衛省監査報告書の末尾に一段と小さく付け加えられていた補足文である。一般庶民が見ても良く解らない文章である。共同通信などの報道は、稲田朋美防衛相と黒江、岡部両氏らが2月15日に緊急幹部会議を開いてデータの非公表方針を決め、稲田も隠蔽を了承したとされている。防衛省幹部が稲田朋美防衛大臣に報告したが、稲田は国会ではその報告がなかったと回答したので双方の顔を立てた、意味不明の文章である。
実態は日報の存在が確認されたと稲田は報告受けたが、稲田は報告内容を理解できずに無言で受けたのである。特別監査は稲田が責任者であるから、突っ込むわけにっもいかず上司の顔を立てたのである。「何らかの発言があったのは否定できない」というのは、否定したいができなかったと読むべきである。
稲田は無意識に隠蔽をしたのであるが、そうは報告できないので事務方の処分して、失態をかさべてきた自分はやっと辞任したのである。菅官房長官の言葉を借りれば、『大臣の椅子に恋々としていた』のである。

黒江哲郎事務次官を停職4日、岡部俊哉陸上幕僚長は減給1カ月などの処分にするとした。しかし、岡部俊哉陸幕長が事実上の引責辞任し、事務方のトップの黒江哲郎事務次官は更迭されることになる。防衛省はかつてない上部ほぼ全員の交代であるが、組織として用をなさない時期がこれから当分続くであろう。
今回調査にあたった監察官は「強制力がない聴取では限界だ」と述べ、約4か月をかけ安倍と稲田が「厳正かつ公正に行われる」などと意義を強調してきた特別防衛監察報告は、何の実績も残すことなく事実上隠蔽効果しかなかったといえる。
来週にも予定されている閉会中審査に、最大の当事者の稲田朋美は出席することがないあろう。追及する野党の民進党が崩壊しているので稲田の出席は考えられず、新大臣が受けることになる。
南スーダンではその後、さらに”戦闘”が激しくなったが、安倍晋三は役目を終えたなどと事実と異なる理由でPKO派遣を撤退させたので、ほぼ永久に事実関係は解明されることがなくなった。

※処分を受けて岡部俊哉陸上幕僚長は来月退職、黒江哲郎事務次官は即日退職した。
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政治素人を露呈した蓮舫の辞任劇

2017-07-27 | 立憲民主党
民進党代表の蓮舫が辞任した。かなり唐突に見えるが、自らの辞任も政治的パフォーマンスを発揮するべきなのであるが、いかにも稚拙な辞任劇である。閉会中審査が終わったの受けて早速籠池がしょっ引かれた。当初逮捕と報道されたが、とりあえず事情徴収に終わった。一方で、唐突と見えもするが稲田朋美の辞任発表があった。しかしこれも十分予測できることであった。スーダンのPKO派遣の日誌隠蔽調査が終わる日である。何らかの動きがあるはずである。
蓮舫の辞任劇はこうした動きの中で発表され、その存在感すら希薄となる野党第一党の代表の辞任発表となった。敵前逃亡も含めた計算をすれば、東京都議会選挙は民進党は自民党を上回る大敗北であった。それを受けて、かなりずれた時期の一昨日に野田幹事長が辞任を表明した。蓮舫は後任に奔走したが、どこからも協力を得られなかった。総理経験者を幹事長に据えたが、その蓮舫が師と仰ぐ野田の辞任は後任さえ決められない混乱を、政治素人の蓮舫がまとめることができなかった。
自民党が安倍の政策外の問題で急速に失速しているまたとないチャンスに、民進党は浮上するどころか連動して支持率さえ落としている。民進党は若い議員や党員の政策論が展開されず、野党共闘についても憲法に対する姿勢についても、うやむやのまま経過した党の体質がある。
蓮舫なら選挙に勝てそうだと見たのは、民進党が国民を所詮ポピュリズムに乗った判断しかしないだろうと見たのであろう。民進党は、一年持たなかった蓮舫の辞任に伴う表の選出に、党内をまとめられる経験と力量、そして清新さという極めて困難な人選が求められる。
明かに政治家としての力量が不足し迷走する稲田朋美の辞任騒動にかき消された感のある、民主党代表の辞任である。最後まで存在感すら示さなかった、蓮舫代表の後任は選出とその後も極めて困難な傷跡を残したままの修復作業に追われることになる。
民進党が存在感を示めさなければ、政権交代の可能性で与党を追い詰めることができない。安倍一強の最大の奉仕要因は民進党のふがいなさである。
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津久井やまゆり園事件から一年経過したが、”内なる植松”を問い続ける

2017-07-26 | 格差社会
相模原市の障がい者施設、「津久井やまゆり園」に植松という男がいくつかの刃物などをもって侵入し、19人を刺殺し26人の入所者に重軽症の傷害を与えた事件から、今日で一年経った。この事件は戦後最大の殺人事件である。
この事件の異様性は殺傷された人数の多さもさることながら、園の内部事情を熟知する施設の元(臨時)職員でもあった殺害犯、植松聖の犯行理由である。植松は、「障がい者は社会的悪である」「障が者は不幸の元となる」などと、犯行理由を述べている。犯行直前には衆議院議長に社会保障費を減らすからと表彰を希望し、友人には障がい者を600人殺害すると述べている。犯行直後に植松は自首し、犯行の理由をいまだに曲げずにむしろ誇ってさえいる。東京新聞への手紙は論旨は一貫して、「障がい者にも幸せを与える行為がどうして理解できないのか」と述べ、障がい者の差別思想と幸せはお金という考え方は変わっていない。
やまゆり園の入所者の家族で作る家族会の会長,大月和馬さんは、「家族としても,『障害者はいらない』という言葉は,私たちにとって本当に心を傷つけているんです。非常に間違った言葉を世の中に発しておりますんで、それを是非取り消して欲しいなと、本当に心から思ってます」と、複雑な心境を述べている。
障がい者は社会にとっても家族にとっても負担になる存在であることには変わりない。同じ人間であるとか同じ人権を有するものという認識は、現実に発生する多くの負担を背負う家族や社会にとって、植松の思想が入り込む隙があることも否めない。特に家族には、健常者よりも愛おしい存在でもある、障がい者である。
作家辺見庸が、我々は障がい者には、「無作為のくぐもった犯意をもっている」と述べている。我々はいつでも差別する側に立ち得ることを否定はしない。しかし、それがためにこそ効率的でないことを人権にまで及んで障がい者を差別する思想にが育まれる社会にこそ、発信していかなければならない。
石原慎太郎が、こうした人たち人権にあるのかねというのも、”内なる植松”である。ヒトラーがユダヤ人殺害のモデルにしたのが、障がい者の集団的殺害である。いずれも、社会の効率化から外れた存在として障がい者を位置付けている。
この事件以来、日本中の障がい者施設は頑丈な扉や鍵の改善などセキュリティーに走るのは、理由は理解するがお門違いの対応と言える。やまゆり園が死亡の氏名の公表をいまだにやらないのは、家族への配慮であろうが障がい者の社会的に置かれている現状への憂慮とも思える。こうしたことの解決を困難にしているのが、我々自身と社会の”内なる植松”の存在なのである。人間を社会的効率を基軸だけで捉え評価するのは、経済効率優先社会が生んだものである。実行犯の植松の犯罪性だけを非難するのは容易なことである。それでは施錠など防犯設備の問題に行き着くだけである。やまゆり園殺傷事件の本質を、施設のセキュリティーの問題に矮小化することなどあってはならない。今一度差別社会、格差社会の自分たちの意識や社会の在りようを考えるべきなのである。
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平気で虚言を続ける安倍晋三

2017-07-25 | 安倍晋三
昨日に続き参議院で閉会中審議が行われた。支持率回復を狙っていつもの横柄な態度を封印し、「丁寧なうえにも丁寧に、批判には耳を傾けて、真摯に率直に誠意をもって」野次にも「そこ黙ってくださいよ」などとは言わず、借りてきた猫のような態度でのぞんだのであるが、効果は逆であった。
腹心の友の加計孝太郎が獣医学部の新設を希望していたのをいつ知ったかを、安倍晋三は二転三転させている。国家戦略特区の申請があった、1月20日に知ったと信じられない嘘をついた。腹心の友との忌憚のない時間を何度も過ごす安倍晋三である。知らないはずがないが、安倍が知ったと答えたのは、仮に請託が行われたと指摘されても逃れられる、最も安全な時間を選んだだけである。それが今年の1月20日である。過去には閣議決定してまで2011年に知っていたというのであるが、だとすればその後の事業申請者との会食は違法となる。そのための虚言である。それ以外の理由はない。
経済特区だの戦略特区だのと急な質問で間違えて答えたというのであるが、事前にこのことは通知してあるという言葉を無視して、前言を撤回した。周辺でなにを指摘されようが、公的な立場の人間が国権の最高機関の場所で、平気で前言を撤回するのである。安倍一強の真骨頂である。丁寧とか真摯にとかという言葉を軽々しく使う安倍晋三の傲慢な態姿勢である。
口調が丁寧になったとか、野次に反応しなくなったとか、手もみをしながら答える姿勢に騙されてはならない。重要なことについては何の説明もしていない。
取り巻きも同じである。加計に決まる前から、工事は始まるし高圧電流の設置の申請はしてしまっているし、今治の職員を特段の配慮で官邸に招き入れるし、加計ありきがありありである。工事単価が異常に高く、請負い業者が自民党幹部の遠戚である。
もっとも今治の職員が官邸に来た記録は残っていない。今治には記録が残っているが、官邸にはない。破棄したとのことであるが、官邸のセキュリティーは地方自治体以下である。
年に7回も会食を重ね4回もゴルフをした腹心の友の加計の、最大の関心事について全く知らなかったとは、疑惑の穴をさらに大きくしただけである。加計学園の獣医学部の新設の認可はするべきでない。
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急に神妙な答弁をして、結構演技派の安倍晋三

2017-07-24 | 安倍晋三
安倍晋三は今日(24日)の衆院予算委員会の閉会中審査で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、友人の加計孝太郎理事長から「働きかけや依頼は全くなかったと明確に申しあげたい」と、これまで見たことがないような神妙な顔つきで述べた。「李下に冠を正さず」と何度も言ったが、李下で冠を正していたのではなく李下で李(桃)を盗っていたのである。
加計学園が獣医学科の新設計画を知ったのは、学園が特区の事業主体に認定された今年1月20日だと説明した。これに対して民進党玉木議員の、数年も前から申請していたのに腹心の友の念願について、知らないはずはないと問い質したが、知らなかったと述べた。それが嘘だったら辞任するかと問われ、誠実に日々首相の仕事していると言葉を濁した。安倍は嘘ついてるとしか見えなかった。安倍は相当以前から知っていたのだ。
支持率の低下は国民の声だと思っていると、殊勝な言葉を口にした。言葉遣いも丁寧に変身して、福島瑞穂に加計問題を問われた時のそっくり返った姿勢で、彼方責任とれますかと、恫喝した姿勢とは全く違った言葉遣いである。見事な変身であって演技力にも長けているところを見せた。

和泉洋人首相補佐官は前川喜平前文部科学次官の、「総理は自分の口からは言えないから私が代わって言う」言われたとする証言を否定した。これは客観的なものがないので、言った言わないの水掛け論になろうが、証人としてあるいは記者会見に、何度も証言している前川氏の発言の方が重みがある。
獣医師の需要動向や研究内容の充実の必要性を、全国の獣医学科を擁するどの大学に聞いたか問われ、「どこにも聞いていない」と答えたのにはあきれた。そんなこと聞いたら、加計学園が開設でき二からだろう。

獣医学部設置認可を巡る経過について記載されたものはあるかと問われ、破棄したと山本大臣は答えている。全国に展開しようとするのに、50年振りとなる新設が重要な前例となるハズであるが、廃棄したというのである。官僚の職務放棄である。
今治市には経過についての資料が大量に残っているのに、認可する側の国には資料がない。しかも、今治との事前協議を疑われるような協議については、資料もなく記憶もないという相も変わらない返答である。
不都合な資料はない、廃棄したと言い、不都合な言い回しや会合については記憶にないという、相も変わらない官僚と政治家の常とう句である。
支持率が落ちたので急に神妙な姿勢に転じて、下向いて答えているのが何とも奇妙に見える、疑念が深まるばかりの閉会中審査である。加計学園の獣医学科の開設は中止するべきである
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安倍内閣の支持率がやっと26%まで下がったが

2017-07-23 | 教育勅語
国家戦略特区を担当する山本幸三地方創生担当相が昨年11月17日、日本獣医師会を訪問し、加計学園の名前を挙げ「四国で新設することになった」などと伝えていたことが、獣医師会作成の面談記録で明らかになった。事業主体の公募を始めた今年1月4日から約1カ月半も前のことである。
これに対して山本大臣は、「加計という名前は口にしないようにこころがけていた」と反論している。なんだもうその時点で決めていたと、自白したと同じだ。だから、言っていないので獣医師会の面談記録は間違いだ、自分たちの記録は廃棄した。そんな身勝手で一方的な理屈が通ると、山本大臣は思っているのだろうか。
安倍政権下の閣僚などの要職にある人物たちは、都合の悪いことは記憶がないと言い、不都合な経過についての文書はことごとく廃棄したというのである。安倍晋三の腹心の友の加計孝太郎が理事長を務める「加計学園ありき」で、国家戦略特区の計画が進められたことを否定する材料はない。

稲田朋美は今や安倍政権の自爆材料でしかない。PKO派遣の日誌の存在を自らの責任で明らかにすると指示しておきながら、その会議での部下の伺いを受けていないと何度も繰り返す。幕僚長たちは今公表すると叩かれるから時間を置きたかったのであろう。もしくは本気で、日誌の存在を最後まで否定するつもりだったのかもしれない。彼らの報告を、稲田は黙って聞いていたとのことであるが、仰がれた判断の指示はなかったのである。
執拗に稲田は隠蔽を指示していないを繰り返すが、これは本当かも知れない。役人たちが隠蔽の相談を持ち掛けても、稲田朋美に理解する能力がなかったと見るのがただしかろう。組織を主導した経験もなければ、お役人に仕事を任せるなどする、政務官や副大臣の経験もない。何を言われたかを理解しろというほうが無理というものである。
そのあからさまの姿が、スーダンで「戦闘行為と認めれば、憲法九条に触れるので戦闘という言葉は使わない」と平然と言ってのけたのは、反論する気にもならない。政治的訓練も知識も人的交流もなく、政治家志望の意思もないまま安倍晋三の一本釣りで政界に入っての寵愛である。いくら失言を繰り返しても、更迭などされない。それもよかろう。
もう少しの間、安倍内閣の象徴として稲田朋美を晒し者にしておけばよい。できれば、改造内閣でも新たな大臣職に就かせておけばよい。

毎日新聞の最新の全国世論調査では、安倍内閣の支持率は6月の前回調査から10ポイント減の26%、不支持率は同12ポイント増の56%。支持率が2割台になったのは2012年12月の第2次安倍内閣発足後初めてでとのことである。やっとここまで下がったかという感じである。稲田朋美がいてくれれば、もっと下げてくれるであろう。
「あんな人たち」は進んで安倍に存在を知らしむべきである。
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平尾昌晃さんが亡くなられた、一つの時代の終わりを感じる

2017-07-22 | 平尾昌晃
敗戦に打ちひしがれ何もかも失くした日本を励ましたのは、白黒映画とラジオから聞こえる音楽であった。映画は勧善懲悪ものが主流の娯楽の王様であったが、音楽は権威ある作詞作曲家の曲を基礎訓練をしっかりした歌手が歌うという時代であった。
主に流行りのアメリカの音楽を歌う、ウエスタンカーニバルに、「ロカビリー三人男」の一人として歌手の平尾昌晃は登場した。そうした中、洋楽の影響を受けた音楽、「星は何でも知っている」がラジオから流れてきて、大きな衝撃を受けた。何しろ音楽が明るいのである。これまでの日本音楽と全く違う新鮮な驚きがあった。このヒットした曲を受けて、平尾は自ら作詞作曲した、「ミヨチャン」を発表した。その後平尾は歌手というよりも、作曲家としての才能を発揮していくようになる。
後に結核で長野で療養することになるが、自身の作った「おもいで」が札幌から火がついたが、布施明に歌わすことになり、平尾は事実上歌い手を引退する。その後は、五木ひろしや小柳ルミ子、それにアグネスチャンやアン・ルイスや梓みちよなどに曲を提供する。山口洋子とのゴールデンコンビは、多くのヒット曲を生んだ。
平尾昌晃の曲は、日本的な堅苦しさがなく、明るく開けた形に囚われないが、それでいて日本的な情緒を失わない曲が多い。日本に一つの時代、全く流れの異なる多くの楽曲を提供した、平尾昌晃氏の死を悼む。
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稲田朋美は防衛省にとって最も不用な人物である

2017-07-21 | 教育勅語

稲田朋美ほど話題に事欠かかないバカ政治家も珍しい。「稲田朋美はアホでござる」と書いた時には、自民党の政調会長としてNHKの政治討論会に出席していた。野党の質問には全く答えることができなかった。安保法制が議題であったが、言葉を並べるだけで回答が皆無に等しい。司会者の安倍晋三のお友達の島田敏男がカバーする始末で、全く情けない悲惨なものであった。安倍晋三の寵愛を受けて党の三役を任され、政務官も副大臣も飛び越えて大臣を任された。
国会答弁で詰まると、突如女の子に戻って泣いてしまう情けない”ダイジン”である。森友学園に深く関わっていながら、しらばくれる。答弁の言質の軽さと虚言が何とも言えない。
日本国民を戦争へ、侵略へと向かわしめた「教育勅語」を肯定するのは、戦争は霊魂進化にとって最高の儀式と信じているためであろうか。霊魂のなにかは知らないが、そんな実態不明の進化の意味を理解する必要もない。戦争は人殺しである。そしてこの女のこの言葉を受けて、多くの右寄りの自民党や維新の会の連中が、教育勅語を肯定し始めたのである。
日本は、「道義大国」になるべきとも主張する。観念的な言葉を稲田がボロボロ吐くのは、成長の家の創始者である谷口雅春の著書、「生命の實相」に影響されているためであろうか。霊魂の進化にしても、道義大国にしても戦争を前提にした、思想体系と大和民族の優位性という驕りを信じて疑わないためであると思われる。政治にとって、「国民の生活なんて関係ない」と主張するものその流れであろう。
スーダンのPKO派遣については、稲田朋美は防衛省の幹部にもてあそばれたのである。幕僚長の資料の公表についての質問に、稲田は答えなかったという事であるが、理解する能力がなかったのである。下積みもなく官僚組織の仕組みも、官僚のしたたかさも理解でいなかった稲田は、今度はリークという形で報復を受けているのである。
防衛省は武器を持ち戦う組織である。組織に緊張感がなければならない。「戦にとって真に恐れなければならないのは、有能な敵ではなく、無能な味方である」と言われる。防衛省にとって、稲田は最も恐れなければならない存在なのである。
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平和憲法を擁護した日野原さん大往生

2017-07-20 | 平和憲法

100歳を超えても現役医師として活躍していた日野原重明・聖路加国際病院名誉院長が亡くなった。延命治療を施さず105歳の大往生である。よど号ハイジャックの乗員として命を拾ったとして、その後の医師としての生き方に大きく影響を与えることとなった。
日本初の人間ドッグを開設したり、血圧計は医療品としての枠をなずさせ一般家庭でも購入できるようにしたり、終末期治療の充実を提唱するなどした。地下鉄サリン事件発生時には病院をすぐさま開放する迅速な対応するなど、常に患者の側に立った姿勢を持ち続けたことで知られている。2005年には文化勲章を受章している。
晩年には自らの聖路加病院などでの戦争体験を通して、平和へのメッセージも送っている。それらは、2015年に刊行された『戦争といのちと聖路加国際病院ものがたり』(小学館)を発刊し、「武器には武器、暴力には暴力で応じる悪循環を断ち切り、戦争ではなく話し合いで物事を解決する、根強い精神が必要」「知性こそ人間の授かった宝である」「憎い相手を許す、その勇気で戦いを終わらす事が出来る」と、高い理念を掲げ戦争の無用を訴えおられた。
安倍晋三の改憲の動きに対して危機感を抱き、2014年に『十代の君たちへ』ーぜひ読んで欲しい憲法の本ー(冨山房インターナショナル)を発刊し、平和の大切さと改憲に強く反対を表明している。2004年の憲法調査会公聴会に公述人として参加し、「押しつけ憲法論」を否定、憲法は私たち国民の合意のもとで制定されたものと訴えている。
戦争を体験した人たちの多くは、思想信条は異なっていても戦争はあってはならないものと強く否定りている。日野原氏のような戦争の悲惨さと不条理を体験した人たちがどんどんいなくなっている。北朝鮮が攻めてきたらどうするとか、自衛のためには戦争も必要と訴える人たちが、こうした戦争体験者の声も届かなくなっている。この100年、自衛以外の戦争など起きていないことを知るべきである。
日野原重明氏の平和へのメッセージは、安倍晋三一派には届くべくもない。日野原氏のご冥福を祈り、合掌。
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政治家としての能力の資質もない稲田朋美をいつまで野ざらしにする

2017-07-19 | 教育勅語
南京の日本人による大量の民間人の虐殺などなかったなど訴訟までする極右翼の女を、安倍晋三は政界に引き込んだ。稲田朋美である。
稲田の父は、関西の極右翼団体の総元締め的存在の椿原泰夫である。稲田は後に日本会議設立の核となった成長の家の創始者である谷口雅春の著書、「生命の實相」に感銘を受けボロボロになるまで読んだと述べている。「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の儀式である」とは本書の引用である。
これまで南京事件の100人切りの名誉回復訴証を起こし敗訴、ヘイトスピーチの在特会の関係を問われ訴訟したが敗訴、沖縄戦の集団自決について大江健三郎の著書に疑問をつけた訴訟でも敗訴している。
自民党政調会長時代に、憲法違反の集団的自衛権行使容認や武器輸出三原則の放棄し兵器を防衛装備品言い換えて兵器の開発研究を促進する政府の方針を受けて、旦那名義で大量の兵器会社の株を購入して、数億円の利益を得ている。これは罪に問われないのか不思議である。かつての右翼は思想的に純化し世俗に疎かったが、稲田は立場を利用し金儲けに熱心である。
このウルトラ右翼の女には、元々政治的素養などない。安倍晋三が雑巾がけをし実績を積む議員を尻目に、自民党の要職や政権の内部に取り込んで、ご寵愛である。お友達内閣とは、思想信条の近いものを並べることで、政治的手腕や資質などがどこかに飛んでしまった感がある。それが稲田に特に顕在しているのが今日この頃の出来事である。

スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽問題で、電子データが保管されていた事実などについて稲田朋美は報告を受けていたことが今日(19日)複数の政府関係者の証言で明らかになった。これは今年2月15日の会議であったが、その2日前にも陸上自衛隊側から報告も受けていた。稲田は、「隠蔽を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実は全くない」と述べている。その後の経過を見て見ると、稲田朋美が嘘をついているとしか思えないのである。
陸上自衛隊では岡部俊哉幕僚長に1月17日、データが見つかったと報告受けたが、10日後の27日に、統合幕僚監部の防衛官僚が「今更陸自にあったとは言えない」と陸幕の担当者に伝えていた。稲田朋美にはこの事前説明もなされていたようである。
要するに防衛官僚に稲田朋美名は軽くあしらわれたのである。その後のスーダンが、「戦闘状態というなら、憲法9条に触れるので戦闘状態とは言わない」などとまるでコントのような回答をしている。国会での答弁はいつもしどろもどろで、ロクな答弁ができていない。失言を繰り返したり、的外れの回答であっても安倍の寵愛もあって与党からは誰も表では指摘もしない。
今回は何処まで安倍が寵愛を示すかが見どころであるが、このウルトラ右翼の女にこれ以上清家縁側につかせる非常識をどこまで貫こうというのであろうか。


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財政再建を全く無視するばかりか、さらに悪化を招くアベノミクス

2017-07-18 | アベノミクス
政府は財政の健全化のためには、「基礎的財政収支の健全化」が必要であると発表した。当ったり前のことでしょう!更に、これから毎年3%の経済成長があり、1019年末に消費税を10%に上げても、毎年8兆2千億円の赤字が生じるというのである。この克服のためには、アベノミクスをさらに進める必要があると言ってのけた。安倍晋三の言葉は現実を無視した、荒唐無稽のものと言える。
アベノミクスの三本の矢即ち、1、金融緩和 2、財政投資 3、経済成長であるが、形として1と2は何とかやっている。
しかし、金融政策では異次元のと言わしめ、円安と株高を人工的に誘起し株主や大企業などを儲けさせた。自民党支持者の大企業や大株主など金満家にとっては成功しているといえるだろう。庶民には関係ないが。
2の財政投資であるが、一部の土建屋など政策に乗ったものは、成功したといえるかもしれない。だがその儲けは税金である。3の経済成長への道は全く功を奏していない。デフレが今起きるぞもうすぐ起きるぞ、来年には起きるぞと言い続けた黒田日銀総裁は、もうすぐ退任である。規制緩和をやるといって、お友達に特定した配慮などやるいい加減な経済成長の喚起である。
要するに財政支出こそが、アベノミクスの本質なのである。これで潤う企業者や投資家や輸出業者がアベノミクスを称えることが大きく報道されることばかりが報道される。その結果財政支出ばかりが際立ち、1080兆円もの財政赤字が生じているのである。政府の発表の経済成長に依存してさえも、目標とした2020年までには8兆円以上のものが毎年増えるというのである。
借りに毎年10兆円もの黒字を出したとしても、財政の健全化には100年以上の時間がかかる。10兆円の黒字も夢のまた夢の数字の物語である。負債はゼロにすべきまでは主張しないが、余りにも偏った経済政策の結果の是正が必要である。
高齢化社会、少子化、人口減少という絶対背景を無視して、一億活性化などはアジテーションでしかない。財政の健全化は、未来の国民への負担を減らすために必要であるが、票にならないが財政支出の削減を国民に訴える以外ないない。格差の是正と福祉国家を目指すべきである。GDPの呪縛から逃れる必要もある。
アベノミクスで投入された金は、企業内留保という形で残っている。この4年間で約100兆円も増え、企業内留保は378兆円にもなっている。この4年間の労働者の名目賃金は4%も落ちている。GDPの6割を占める個人消費を抑え込んで、税収増など望むべくもない。アベノミクスで雇用が増えたというのも、65歳以上の高齢者を中心とする安価な非正規雇用者の増加でしかない。
アベノミクスは、金満家を満足させる一方で貧困層を増大させ、国と地方の赤字をただひたすら増やし続けていたのである。国家財政を破たんに導き格差社会がさらに増大させるなど、こんなにボロボロにされても安倍晋三をまだ30%もの人が支持する理由が理解できない。
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テレビでこの男たちを見たらチャンネル変えろ

2017-07-17 | 報道
以下の文章は元外交官で評論家の孫崎亨氏のブログからの引用である。
<首相動静―7月13日、6時49分、東京・紀尾井町のホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」。レストラン「WASHOKU 蒼天」で曽我豪・朝日新聞編集委員、山田孝男・毎日新聞特別編集委員、小田尚・読売新聞グループ本社論説主幹、石川一郎・BSジャパン社長、島田敏男・NHK解説副委員長、粕谷賢之・日本テレビ報道解説委員長、田崎史郎・時事通信特別解説委員と食事。>
もちろん何を話し合ったかは報道されていないので判然としないが、この日は3時もの長い時間話し合っていた。
官邸の広報費用は民主党政権下では、年間約41億円(2012年度)であったが、安倍晋三は2114年度は65億円に、さらに2015年度には約83億円に増やした。わずか3年で2倍である。
その一方で、高市早苗総務相は国会で、政府が「政治的公平に反する」と判断した放送局には停波を命じることができると答弁している。安倍晋三もこれを支持する発言をしている。停波発言は報道側を委縮させ、一方でそのトップと会食を重ねるのである。
特に、頻繁にメディアに登場し安倍晋三を擁護する、田崎史郎は別名”スシロー”とも呼ばれている。この男がテレビ画面に出たら切るかチャンネルを変えるべきである。又NHKの政治討論会の司会をしている、島田敏男はさらにひどい。公平であるべき公共のメディアの公党の討論会であるにも拘らず、野党の発言には注文などを付けて制限するのがありありである。安保法制を討論する時には、大学の先輩でもありクラブの先輩でもある高村自民党副総裁を持ち上げること甚だしい。その一方で、現自由党の山本太郎の発言に何度も制限を加える醜さである。これでNHKも安泰だ。

これまで報道されている、安倍晋三が抱き込のため会食した人物たち(一部である)
渡辺恒雄「読売」本社会長、橋本五郎・同特別編集委員、今井環・NHKエンタープライズ社長、清原武彦「産経」相談役、ジャーナリスト・後藤謙治、芹川洋一「日経」論説委員長、評論家・屋山太郎、西沢豊・時事通信社社長、渡辺祐司・同編集局長、阿部正人・同政治部長、阿比留瑠比「産経」論説委員、有元隆志・同政治部長、田中隆之「読売」政治部長、芹川「日経」論説委員長、内山清行・同政治部長、大久保好男・日本テレビ社長、秋山光人・日本映像社長、石川一郎・BSジャパン社長付、小田尚「読売」論説主幹、粕谷賢之・日本テレビメディア戦略局長、島田敏男NHK解説副委員長、曽我豪「朝日」編集委員、山田孝男「毎日」特別編集委員、日枝久フジテレビ会長、福山正喜・共同通信社社長、田中孝之「読売」編集局総務、前木理一郎政治部長、喜多恒雄「日経」会長、岡田直敏・同社長、朝比奈豊「毎日」会長、丸山昌宏・同社長

東京都議会選挙で自民党が壊滅的敗北を喫した日の夜、安倍晋三と麻生太郎財務相と菅義偉官房長官それに甘利明前経済再生相とノーテンキな会食をしていた。安倍晋三は会食がお好きのようである。この男には政策のことより、お友達を並べるか、でなければお友達を作っていく作業に勤しむのである。NHKが森友学園問題をが発覚してから、4日も遅れて報道していたのが象徴的である。その報道内容も、極めて誤報に近いとの内容であるかのごとくであった。
安倍一強を支えるメディアとの会食は極めて大きいな効果を発揮している。いまだに30%もの支持者がいる奇跡は、事実を隠蔽し脚色する報道の功績も大きい。
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劉暁波の死を悼む、中国の前時代的体制はいつまで続くか

2017-07-15 | ノーベル賞
ノーベル賞作家の劉暁波氏が死去した。中国初のノーベル賞受賞者、唯一の受賞者でもある。ただしチベットを正当な中国領と認めれば、ダライラマと二人の受賞がいることになる。いずれも中国の反体制人物で、中国は受賞そのものをいずれも認めていない。劉暁波氏の受賞時にも書いたが、中国は世界第二の経済大国になりながらも、何時まで反体制人物を弾圧し続けるのであろうか。
劉暁波氏はノーベル平和賞受賞を、「天安門事件の犠牲者たちの魂への贈り物である」と歓迎した。中国は反体制思想に対し極めて敏感である。インターネットも国内だけにしか通じないシステムにし、今回も劉暁波という言葉すら検索をさせないようになっている。
共産党が正しい時代もあったかもしれないし、共産党が封建社会から解き放つ役割をした時代もあったかもしれない。大衆に支持された歴史はそれなりの価値を持っていたかもしれない。しかし権力は腐敗する。初めから腐敗していたかもしれないし、それを隠蔽してきたかもしれない。一党独裁ではそれらの検証すらできない。
権力者にとって、民主化は厄介である。権力の在り方を常時国民に問わねばならないからである。安倍晋三のように嘘を連発し、国民を騙すような為政者は常時出てこようが、それでも手続きが複雑で厄介であっても、民主化と情報開示は近代国家体制として必須である。トランプのように事実関係すら認めようともしない為政者が出たとしても、近代国家の必須条件である。
劉暁波氏は、民主化への提言として「零八憲章」を発表した。中国の政治体制の基本となる、共産党一党支配を正面から批判するもので、三権分立、民主化推進、人権状況の改善などを求めた宣言文である。それほどレベルの高いものでもない。
共産党支配が有効なら国民にそのことを問えばいいのであるが、何を恐れるのか門前払いを繰り返すだけである。
中国はというより漢民族は領土拡大に古くから御執心の民族である。本来なら中国という国家から外さなければならない、ウイグル自治区やチベット自治区、それに東北地方や内モンゴルに台湾まで含めれば、現在の中国は4分の1以下になってしまう。中国は世界の厄介者への道をひた走る。
劉暁波氏の実質獄中死に強く抗議するとともに、劉暁波氏の冥福を祈る。
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羅臼港

春誓い羅臼港