そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

驚異の中国経済は脅威

2007-05-31 | 中国

3m_vehicles_is_good_and_bad_news03 中国が自家用車1000万台になるのに、30年以上の年月を要したが、あと1000万台増えるのに僅か5年しかかからなかった。ここ10年近く二桁に近い成長を見せる、中国の底力を垣間見る現象である。3m_vehicles_is_good_and_bad_news02

九州地方では、時折日本では見られなくなった中国産の「光化学スモッグ」が出現する。高度成長期の日本そのままである。違うのはそのスケールの大きさである。

Photo_122 この国は、民主国家ではない。共産党の独裁国家である。鄧小平が打ち出した「先豊論」は、儲けたい奴から儲けろというものであるが、これは完全な資本主義体制である。しかも、社会主義体制といってはばからないために、多くのことが無秩序的に拡大している。

その象徴が公害であり、ペットフードで犬が死亡したり、偽ブランドの商品が氾濫したり、偽ディズニーランド施設だったり、あるいは世界の半数以上の死刑執行をする国家だったりするのである。

20万人を越えるとされる自殺者の数にも驚かされるし、未だ文化大革命当時の田舎もあれ3m_vehicles_is_good_and_bad_news01ば、年収数億円の企業家が出現する貧富の格差にも驚かされる。これは資本家が労働者を搾取しているのではないか。マルクスもレーニンも毛沢東もきっと、今の中国を見ると革 命が必要と思うに違いない。

本部ログの3月1日を参考にしていただきたい。http://okaiken.blog.ocn.ne.jp/060607/cat5506113/index.html

1党独裁が、民族問題も含めて不都合な真実を覆い隠して、次第に軍事力も着実に増強しているのである。中国は、何時、何から破綻するのか見物である。


そりゃ無知なだけだろ

2007-05-30 | 安倍晋三

Photo_121 松岡農林大臣が自殺した。ナントカ還元水や緑資源をを巡る金の問題について彼をかばうものは何もないが、農政通が又一人いなくなった。

郵政民営化選挙で、与野党を問わずそれまでいた農政通の代議士がほとんどいなくなってしまった。カウント基準は難しいものがあるが、60名ほどいた農政通が僅か10名ほどになってしまっていた。裏を返すと、農政通=地方・田舎出身者である人たちが、こぞって郵政民営化を反対していたのである。

国会が次第に農業を知らない、おぼっちゃま・都会人が農業政策に携わる中、彼は金に汚い成り上がりをしたのであろう。鈴木宗男と一脈通じるものがあり、引き合うのは理解できる。

その鈴木宗男が、松岡農相が政府から口止めされてりたと証言している。他にも複数55_1の証言がある。又彼が緑資源機構を巡る疑惑が身辺に及んできていることも、彼を追いつめたと推察される。

事実、旧役員であった元官僚と同級生だった秘書がこれを巡ってか、自殺している。 何時の時代も、疑惑は弱者が自らの口を封じることで決着がはかられる。彼も弱者なのだろう。

この事件に関して、安倍首相の次の一言が、各方面で物議をかもしだしている。

「ご本人の名誉のために申し上げておくが、『緑資源機構』に関して捜査当局が松岡農水相や関係者の取り調べを行っていたという事実もないし、これから取り調べを行う予定もない」という発言である。

これは、ある意味「指揮権の発動」を匂わすと、立花隆氏や野党は指摘するが、この男にそれほどの見識はない。それは阿倍ボンに対するかいかぶりである。同情からでた無意識の言葉であって、首相としての資質のなさを露呈したに過ぎない。


こりゃ同床異夢だろ

2007-05-29 | アメリカ

Usiranxjpg_01 イランとアメリカがイラクの治安問題のために話し合った。話し合ったと言うよりも、同じテーブルについた。26年ぶりだそうだ。

アメリカは手詰まりで行き場のなくなったイラク情勢の打開のために、昨Ua_vs_iran 年11月に出されたイラク研究グループのアドバイスに従った格好である。イラクやレバノンに影響力のあるイランの協力をもらいたい本音を、何処で出せるか見物である。

イランは核開発による、国連経済制裁が発動される直前になんとか、国是とする反米を一旦横に置きアメリカとの交渉である。ペルシャ湾に二隻もの空母と120機の艦載機の圧力を受けながら、経済制裁の解除を得たい本音をアメリカに出せるかがUs_iran_at_daggers_drawn交渉の全てである。

元々がこうした思惑が背景にあるので、当然であるが極めて事務的な交渉であったようである。 本音で話し合えば相互に非難し合うことが余りにも多くてしかも大きいことばかりである。

アメリカは、お願い事をするつもりはないと、決別したときの言い訳と思える発言を会談前にライス長官が話している。イランはアメリカが中東政策の失敗を認めるところから交渉が始まるとしている。イラクはこの会談が転機になることを願っている。

アメリカは中東政策の失敗を認めたりイラクから撤退することはない。イランは核開発もイIran_nuclear_activities_reach_industrial ランやレバノンやヒズボラ支援を止めるはずがない。2国間に譲歩するような余地があるとは思えない。

この会談、交渉はお互い話し合いをしたというアリバイ工作と、話し合いのルートは持ったというレベルで終わることになる。


そりゃ田舎が健全だろ

2007-05-27 | 国民投票法

桂敬一立正大学講師の方の分析である。地方新聞は、こぞって改憲反対あるいは護憲55 の論調であるようである。

日本新聞協会に加盟している主要47紙について、社説などの分析である。

憲法改正を主張する新聞は「読売」、「産経」、「日経」の全国3紙と「北國新聞」(金沢)の僅か4紙だけだというのである。発行部数の合計は、1530万部で35.2%でしかない。

残りの地方紙、とりわけ「中日」(名古屋)、「北海道」、「信濃毎日」、「中国」(広島)、「高知」、「徳島」、「南日本」(鹿児島)、「沖縄タイムス」、「琉球新報」は明快な、護憲を主張している。地方の結びつきも強く簡明であり説得力があると、桂氏は述べている。

とりわけ、「朝日」は3日の憲法記念日には、21本の社説を掲載しるが、護憲の主張が10年前に比べると後退しているようである。同様のことは、「毎日」にも見られるとのことである。

結局、改憲を主張する人たちは、永田町だけで騒いでいるだけである。参議院選挙の争点にするには、年金問題などに比べはるかに重きをなさないものである。

阿倍ボンは、DNA以外の論拠など持たず、中身を述べず”にカイケン”を唱え”戦後レジューム”とする姿こそ異常なのである。

それにしても、地方は健全な感覚でいるようで、一安心である。


そりゃ似て非なるものだろ

2007-05-25 | 二酸化炭素

阿倍首相が、ほとんど唐突と思えるが、20050年までに温室効果ガスの排泄を半減す ると提案した。それ自体は歓迎するべき似ようである。

阿倍ボンの提案の中には、京都議定書から離脱したアメリカや中国それにインドまでこの計画に乗るようにとう提案している。このことは評価しなければならないだろう。ところが、半減にする元になる数値や、現状については一切内容がない。

日本はもうすでに京都議定書のCo2排出量の目標値7%を達成できないばかりか、8%も上回っている。結果的に、15%も上回っている現実がある。この問題点を明らかにしないで、新たな目標を出すことは、単なる政治的なパフォーマンスとしか思えない。

Merkel_eu_sumitt_1京都議定書からすでに10年経っているが、温暖化・異常気象は更に進行している。異常気象が、目に見えるような現実を多くの人たちが体験している。

翻って今年3月にEUのサミットでは、議長国のドイツのアラン・メルケル首相は、温暖化対策の合意について「EUの地球温暖化対策における新たな局面を開いた。EU諸国は協力して気候変動対策に取り組んでゆく」と結んだ。具体策を掲げて取り組むEUに比べて、阿倍ボンにはこのような、格式の高い発言は見られない。

温暖化はすでに対策が及ばないレベルに来ていると、レスたーブラウン博士は訴えていLester_rbrownる。経済行為で発生する弊害をコストに換算してこなかったことを指摘する。新たな経済行為「プランB」を提案する。http://www.worldwatch-japan.org/

そして、博士はそれぞれの地域にあった、エネルギーの開発や消費、「ローカル化」を主張する。食べ物は地元で、発電も遠くに持って行かない、持って来ないことと提案する。阿倍ボンの提案とかけ離れた内容だろうか。


金正日体制を世界遺産に

2007-05-23 | 朝鮮半島

North_korean_leader_kim_jongil_is_pictur_4 国内に大量の飢餓人口を抱える世界最貧国の北朝鮮であるが、世界唯一の超大国アメリカと堂々と渡りあう。これはお見事である。North_korea_has_finally_moved_ahead_with_11

政治的にはすっかり破綻していながらも、政治体制の問題とはせず、ひ たすらアメリカ、日本を悪人に仕立ててて結束を図っている。

社会主義体制を標榜する独裁国家、金王朝を堅持する世襲制の国家、国家予算の60%を越す軍事予算の先軍体制の国家。

成功したかどうかも確認されていない、核兵器、あるいは核兵器開発を武Grand_parade_marks_75th_birthday_of_n_ko Grand_parade_marks_75th_birthday_of_n_ko_1器に、各国におねだりをする。とても理性的と思えない国家を堅持する金正日体制。それに、従順に従うアメリカや中国それに韓国も判断基準すら失っているように思える。

最貧国の、わがまま国家のために用意された、6者協議の合意事項などどこ吹く風と平気で無視するし、交渉経過などあってないように予告も無しに新たな課題を突きつける。この国の政治にに”矛盾”と言う言葉は存在しない。金正日体制堅持しか存在しないのである。

世界史上にこのような国家がかつて存在したであろうか。これからもこのような国家は出現することはないだろう。もうこれは、世界遺産に指定するしかない。Abebon_11

日本の、復古的国粋主義者の安倍晋三にとっては、これほどありがたい存在はない。憲法改正、軍事強化、アメリカ従属、拉致問題、教育改革、愛国心・・・これらを訴えるためには、北朝鮮の存在、金正日体制は、危機感を煽るためには欠かせない存在である。

そうした意味でも、金正日体制を世界遺産に指定すると、安倍ボンが一番喜ぶことになるであろう。ぜひとも世界遺産に。


国民投票法付帯決議について

2007-05-21 | 国民投票法

5月14日に国民投票法案が可決した。この法律には18項目もの付帯決議が付けられている。この付帯決議は、あまりにも拙速にこの法案を可決させた、言い訳あるいは傷跡のように見える。

低投票率による疑義が生じないように、施行までに最低投票率の意義・是非に検討を加えること。

 ?文言として残してはいるが見直すつもりは毛頭ないようである。

棄権の数を明確にするように。

 ?当然のことである。

公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の規制については、意見表明の自由、学問の自由、教育の自由等を侵害することとならないよう特に慎重な運用を図るとともに、禁止される行為と許容される行為を明確化するなど、その基準と表現を検討すること。(原文のママ)

 ?よく判らない。教師を中心に規制を加えようとしている?学外なら良い?専門分野が重なる教師は講義できない?教員を規制するための不十分な内容である。日教組がターゲットか。

凍結期間の3年間は、憲法審査会は私的事項を十分調査すること。

 ?当然のことである。

憲法審査会は定足数や議決用件を明定氏、少数会派に十分配慮するように。

 ?少数会派は配慮されることはほとんどないだろう。

国民の意見を反映するように公聴会の実施、請願審査の充実に努めること。

 ?結局は多数派論理になり審議が強行される。

この法律が設定する「憲法審査会」が国会議員などにより国会内に設置することが、憲法99条に違反するものと思われる。これには解釈改憲の跡すらない。    


再度食料自給率を考える

2007-05-20 | 再生可能エネルギー

食料自給率がカロリーベースでおよそ40%程度である。自給率と言うとなんとなく安心感があるが、これを逆に「食糧依存率」として考えると良い。食糧依存率は60%にもなっているのである。

Photo_119 独立国家としての意味がなくなる。拙書「そりゃないよ獣医さん」新風舎刊などでも主張しているが、この歪な国の体系を作ったのは、市場経済である。食糧依存率がダントツに高い日本が、世界中どこからでも食べ物を買い付ける結果、食料の価格を吊り上げているのである。

世界中で8億人の飢餓人がいるが、昨年肥満人口がこれを上回ったとFAOが発表している。

食料が足らないのではない。偏在しているだけなのである。わが国の食べ残しは、年間で1100万トンにもなるが、これはWFP(国連世界食糧計画)が、年間援助する量の約3倍にもなるのである。

貧困国家に食料を援助することも問題である。彼ら自身に生産させることが、先決でWq_cows_1 ある。また、貧困の原因を探ることも、先進国の重要な責務である。多くの場合、先進国の収奪や利権争いなどが貧困の原因であることが多いからである。

あるいは、先進国が海外依存を下げることも重要である。先進国は、消費穀物の半分以上を家畜に与えている。その家畜が肥満状態の発病寸前である。ところがここにきPhoto_120 て、家畜ではなく車に穀物を与えようとする動きが、更に貧困国家の飢餓を促進させてりる。

エタノールは、余剰農産物や非食料炭水化物のセルロースなどを対象にして、人と競合させてはならない。農産物価格が他産業に比べて極端に抑えられている先進国では、安価な労働力で生産される発展途上国から何時までも、市場論理で買い付ける横暴を反省しなければならない。


戦争は自衛のものばかり

2007-05-17 | イスラム

戦争は自衛のために行なわれる。子どもの喧嘩がその良い例である。

「だってフセちゃんが先に殴ったんだモノ」

「殴ってなんかないょーだ、ジョーちゃんが先に手出しただよー」

「フセちゃんが殴ったの隠してるよ。僕知ってるモン」

「隠してなんかないよ、ジョーちゃんが僕のもの盗ろうとしたからだよ」

「盗ってなんかないよー」

「僕知ってるモン、ジョーちゃんが僕の近所の子いじめてるの」

「だってフセちゃんの友達は不良ばっかりだモン」

「近所の子友達でないよー。ジョーちゃんが、勝手に不良と思ってるだけだよ、皆善いやつばかりだヨー」

「この前だってフセちゃん、隣んちにかっぱらいに入ったんだよ」

「あそこは前は僕んちのものだったモン。先にかっぱらったのはフセちゃんのお友達だモン」

「こんな悪いことするフセちゃん、学校で問題になってるよー」

「学校だって、お友達だって、お金持ちのジョーちゃんの言うことから聞くモン」

「フセちゃんが乱暴なことするからだよー。持っちゃ駄目って言われてるの持っててモン」

「持ってないモン。黙って僕の机の中見たのジョーちゃんだモン」

「みんなフセちゃんおかしいって言ってるモン」

「みんなってだれサ。そんなこと言うのジョーちゃんのお友達ばかりでしょ」

「とにかくフセちゃん、いけないことばかりするんだよー。みんなの代わりに殴ってやったんだ」

結局、二人とも自衛のために喧嘩(戦争)をしていると言い張るのです。

集団的自衛権とは喧嘩をするための理屈でしかないのです。


まだイラクにテコ入れするのか

2007-05-15 | イラク

欠点だらけの「国民投票法」が、衆議院よりもすんなりと参議院を可決した。この法律は、憲法の賛否を問う以前に、多くの欠陥を持った法律である。本ブログの4月17日にかなり細かくく指摘した。http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20070417

Was_iraq_really_lostしかし、国民投票法の陰にか隠れて「イラク特措法延長案」が衆議院を通過する。好戦的であり平和と対峙する意味でこの二つの法案は同質のものである。

今すぐの形で見えるところは、この法案の目指していることが具体的で解かりやすい。戦争をやりたいときには、理屈などなくても出来るという環境の整備に他ならない。

Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer_6 Us_troops_inspect_the_scene_of_a_car_bom_1   アメリカのイラク侵攻は、イラクに復興不能なほどの破壊と殺戮をもたらした。この戦争の全ての責任者であるブッシュ大統領を未だに支援する安倍ボンは、犯罪的行為であるといえる。

現実のこの程度の自衛隊の支援など、3500人(イラクの発表では1万5千人になるとされる)も兵士を亡くしているアメリカにとっては、軍事的にはへのツッパリ程度の意味しかない。しかし、政治的意味は、アメリカを含む世界的な反戦運動の中できわめて大きいといえる。議会にイラク戦争を否定されるブッシュを励ます効果は十分である。

安倍ボンの発言は、平和と安全保障とを同義語として用いている。中東の平和は不Palestinian_hope_held_hostage_1可欠だそうだが、平和のためには先ず武器を持つことが前提になるということである。

それではイランや北朝鮮の核開発を否定は出来ない。もちろん平和憲法も目障りなのだろう。


そりゃアメリカの無能政策の露呈だろ

2007-05-13 | イラク

アメリカのチェイニー副大統領が、ペルシャ湾上で海兵隊を前にイランに警告を発した。This_cheneys_warning_is_about_saberrattl 02_op_rice_recipe01_4_4 核の開発を許さない、イラクへの武力援助を許さないというものである。イランをテロ国家と断じて、アメリカは交渉の窓口を閉ざしておきながら、テヘランへの圧力である。先だってのエジプトの会議でも、外相同士の接触すらすることがなかった。

ブッシュは議会のイラクからの撤退案を、大統領権限で拒否している。予算削減にも拒否権を発動している。アメリカは力を誇示し、中東各Us_soldiers_sleep_beside_their_striker_f国を押さえつけようとしている。かなり強引な行為であることは誰の目にも明らかである。

その中東は今収拾のつかない状況にある。1昨日は、アメリカ兵が五人殺害され3人が誘 拐されている。計画的に襲撃されたようである。誘拐された兵士の交渉は明らかにされていない。

アフガニスタンでは、カンダハールでタリバンのトップ兵士が殺害された。力を回復しつつあるタリバンの反転攻勢が気になるところである。

The_dead_body_of_the_talibans_top_militaパキスタンのカラチでは同じ日に、車爆弾が仕掛けられて30人以上の死者がでる事件が起きている。ほとんど同じ日の出来事である。

イラクの復興にイランの協力は、財政的にも地理的にも全面的な協力が必要になるのは明らかである。アメリカは、議会の撤退案を蹴るばかりか今後の見通しにどうしても必要なイランに協力を求めるどころか、圧力をかけるしかしていない。無能な政権の暴走のように見えるのは、私だけであろうか・・・


こりゃ情けない民主党だろ

2007-05-12 | 国民投票法

国民投票法案が参議院の特別委員会をすんなり通った。現在国民の間で盛んに憲法論2007042000000021maippolview000_1 議が行なわれているような現状で、何事もなかったようにこの法案が若干の付帯決議を含みながらも、すんなり通った。

野党第一党である、民主党の覇気のなさばかりが目立つ。民主党は党内に護憲派と改憲派を抱く寄せ集め政党であろう。

鳩山幹事長は、自由党と日本民主党が合併したときの片方の党首であった、祖父の自主憲法作成の理念を抱く、もう一人のDNAを持つ人物である。そうした矛盾を抱える野党第一党をすっかり見通した、自民党の行動であるかに見える。

これで、自民党は参議院選挙の争点に出来ると読んだようである。民主党は反対できなPhoto_118いのである。現在直面している格差社会、福祉や年金の問題、環境破壊や温暖化の問 題、政治資金規正の問題どれにも関係しない。

多少の数字の違いはあるが、憲法改正には国民の半数を少し上回る人たちが賛成している。おおむね50~65%であったと思われる。が、こと九条に関しては、ほとんどのアンケートが10%を下回っている。

こうした国民の意識の図式が全く国会の場に反映されているとは思えない。これが民主国家なのだろうか。

争点のはっきり見えるフランスの大統領選挙が、いわば日本なら自民党の右派と民主党が戦っているようで、投票率が85%にもなるのを羨んではいけないのだろうか。


そりゃ軟弱だろ

2007-05-10 | TPP

今放映されている、NHK朝の連続ドラマ「どんと晴れ」を見て、30年ほど前になるだろうか「細うで繁盛記」を思い出した。いずれもが、旅館の女将として主人公の女性が、難関を越えて建て直すドラマである。

「細うで繁盛記」ではそれまでは、お嬢さん女優として目鼻立ちがはっきりした富Photo_117士真奈美が、ぶ厚いメガネを付けて着膨れ衣装の静岡弁丸出しで、主人公の新玉三千代を徹底的にいびるのである。

多くの視聴者が、富士真奈美に嫌悪感を抱き、新玉三千代を哀れむ同情心を抱いたものである。富士真奈美が失敗するのを、ブラウン管の前で今か今かと待ちながら見ていたものである。

ところが、この朝ドラに限らず最近のドラマの中に、徹底的に主人公をいびり倒す悪人キャラクターが登場しない。いびることがあっても、多少の理由を視聴者に示しながら「悪人」の理由付けを必ずどこかで行なっている。

要するに、いびり役のタレントが別のドラマに出演する機会を失わないようにして いるのである。タレント個人のために徹底した悪人を、ストーリーの中に盛り込まないのである。

限られた数のタレントの中でお互いが傷つかないように、それぞれのキャラクターをいたわりあいながらドラマを構成しているのである。

バラエティー番組に出演しても、自分を出して喋る機会を失わないための、知恵のようの思える。

この構図はどこか大相撲に酷似する。お互いが、限られた数の中で傷つけあうことがないように、阿吽の呼吸の中で取り組むのである。

今年度、映画「バベル」でアカデミー賞助演女優賞にノミネイトされた、菊池凛子は「与えられた役で女優としての自分を評価されたいと」発言していた。自分に対する、プライベートを含んだ評価に対する、彼女なりの回答である。

役者根性と呼ぶには少々古臭い表現であるかもしれないが、日本の文化そのものが馴れ合いと「なぁ、なぁ」社会のぬるま湯に立ちすくむのでいる。


そりゃセコイぜ

2007-05-09 | 安倍晋三

安倍首相が靖国神社に、内閣総理大臣の肩書きを付けて、真榊とやらをを贈っていた。明らかな宗教行事である。

Mm20070428013439929l0安倍ボンはとにかく何とかして、靖国神社に参拝したいのだろう。泰樹に神社に行きたくて行きたくて仕方ないけど、首相でいたい気持ちが上回っているために「行くか行かないかは言わない」などとした発言に見られる。今回は本心を隠した苦肉の策である。

なんとも”セコイ”話である。これくらいなら、韓国も中国も見逃すだろうと思っているようである。彼には、復古的国粋主義の臭いがプンプンする。これが美しい国の本体であろう。

対外的には、アメリカとうわべは同盟国とした従米主義を貫いている。その頼りのアメリカも、靖国神社の存在を歓迎はしていない。

私の父も靖国に祭られている。本ブログの昨年8月28日にも書いたが、靖国神社には、真摯の愛国心で祭られている国民がいる一方で、

靖国神社は、1976年(昭和51年)ころからら急に変質した。A級戦犯の合祀をひっそりと行なったり、遊就館を戦前の愛国心や軍国主義で塗り固めたり、遺族会に拡大整備したりしてしまった。

昭和天皇がこのことに不快感を表したのはある意味正常な感覚であったろう。なぜ自民党などには、こうした靖国に何時までも固執するのであろうか。


こりゃこの国の意識だろう

2007-05-08 | 朝鮮半島

今、この国の人間たちは何を考えているのだろうか?ネット上では好き勝手なことが、即座にかかれる時代である。最も驚いたのが、本ブログの4月15日の北朝鮮だけが悪いのかを書き加えたオーマイニュースの記事にアクセスが異常に多いことである。http://www.ohmynews.co.jp/news/20070501/10638

同じく、FTAについて書いては見たが、あまり閲覧されない。人気がないのである。食糧問題は誰もが直面することであり、日々のことであるが関心が薄い。北朝鮮に対する異常と思える嫌悪感は、マスコミが増幅させたものである。それに乗っかった安倍ボンである。http://www.ohmynews.co.jp/news/20070501/10639

Photo_116偏重するマスコミではあるが、国民の意識レベルを反映はしていると思われる。非日常的な異常と思われる北朝鮮報道に比べて、毎日関わる日豪のFTA問題には極めて少ない。北朝鮮の異常さは間接的に、安倍内閣を支えている。この国が無法であればあるほど、安倍内閣の支持率はさほど下がらないであろう。

今回も、アメリカがせっかく軟化したにも拘らず、あいも変わらずごね回っている。寧辺の核施設の凍結など全く手をつけていない。安倍内閣にとっては、ありがたい限りである。

深刻さを増す環境問題や食糧問題、高齢化に伴う年金をはじめとする多くの目前の課題には、この国の人間は関心が薄い。それが問題を増大させていると思うのではあるが・・・


羅臼港

春誓い羅臼港