そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

松井秀喜に学ぶ日本の特質

2012-12-30 | マスコミ報道

松井秀喜が引退した。今年は球団のオファーもなく、出番がほとんどなかったので案じていたが、引退を発表した。巨人時代から連続試合出場記録が続いていことで判るように、丈夫な体躯であった。が、手の骨折とひざPhoto_2の故障が彼の引退を早めた。

松井の引退で驚いたのが、ニューヨークの反応である。そういえば、松井がエンジェルスに移って、最初のヤンキースタジアムの出来事は忘れられない。

ヤンキースの選手はもちろんのこと、ファンまでが松井をスタンディングで歓迎を表したのである。前年のワールドシリーズのMVPであっただけではこれほど歓迎はされなかったであろう。

松井が甲子園で、5打席すべてで敬遠されたエピソードは有名である。松井は「相手の戦術である」と、大人というより紳士的態度で応じた。この試合松井の星陵は敗北したが、校歌を歌う勝利チーMatsuiarticlelargeムへのブーイングはものすごかった。

この時の敬遠選手は、現在高校で指導者になっている。松井の態度を、生徒たちに教訓として引用しているとのことである。

松井の紳士的態度と、チームプレーに徹した姿勢は、何かと注文の多いニューヨーク子を感動させた。イチローの、単打・走塁・守備の小技もMatsuiarticleinline、日本人としての特質の評価と言えるが、松井秀喜の姿勢も日本的であると言える。

日本の若者が失いつつある、礼節や恩義それに団体競技でのチ-ムへの姿勢にアメリカ人の共感を呼び起こしたのであろう。驚いたのは、ニューヨークタイムスが、3年前に辞めた選手の特集をやったことである。

松井の評価は、この処いたずらに好戦的・右翼的にになっている、日本政府や自民党や維新の会は見習うべきである。日本の活路がここにあると思われる。

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安倍自民党を元気づける旧民主党の動き

2012-12-28 | 政治と金

日本未来の党が分裂した。嘉田代表と小沢のそりが合わなかったということである。小沢一派は、代表がいくら無罪になったからと言っても、Photo_3
嘉田の新鮮なイメージを利用する方が得策と判断した。極めて短期間に、拙速に生活が第一が合流した。

国政選挙の経験も地盤もなく、卒原発だけで戦えるわけがない。徒手空拳の政党は、小沢一派におんぶにだっこの選挙であった。議席を減らした選挙後には、地盤を持つ小沢一派しか小選挙区で勝つことができなかった。

円満に分裂したと、嘉田代表は言うものの実態は、嘉田が名をとって外に出た。小沢一派は政党助成金8億6500万円の、実を取って党名を生活の党に変更した。人心掌握に稚拙な、嘉田のお嬢様ぶりがいかんなく発揮された。

この流れは、民主党の迷走にある。とりわけ菅と野田は、民主党に対Photo_2する国民の期待を裏切ってしまった。自民党は野田を手なずけて、民主党をほぼ解党させ、増税の汚名までかぶせることができた。

その流れが、選挙後に噴出したのである。新たな動きなどではない。そういえば、亀井静香も姪っ子のみどりの党に逃げ込んだ。

結局自民党が利するだけである。少し前なら、こうした動きは自民党にとって格好の攻撃材料であったが、政権復帰の安倍自民党にそんな暇もなく、相手にもされない動きである。

本体の民主党に残ったのは、自民党と何ら変わらない連中ばかりである。海江田代表の発言も、自民との対立軸どころか、励ましともとれる発言を繰り返すばかりである。

旧民主党グループのこうした動きは、安倍自民党を元気づけるばかりである。当分民主党は復活してこないと読まれているからである。

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安倍政権に見る集団的自衛権

2012-12-27 | 安倍晋三

今回の安倍内閣に対し、民主党の海江田代表が「3党合意を実行していただきたい」という内容の、まったく対立軸さえしめせない、哀れなコメントをしていた。民主党の体たらくを追い風にした、安倍であるが極右翼内閣と評する政党もなかった。

党三役に女性を二名登用したが、政調会長の高市早苗がサ01ンデープロジェクトで、「あの戦争は日本の自衛のための戦争だった」と発言し、田原が「あれが侵略戦争だったことははっきりしている。こんな下品で無知な人物にバッチをつけてもらいたくない」と反論した。田原はすぐさま右翼各団体にねじ込まれ謝罪し、この番組を降りることになった。

ありもしない事件(柳条湖事件)をでっち上げて、その「自衛」のために日本が満州に派兵し傀儡政権を作り、暴れる支那を抑えるために口実を作り(盧溝橋事件)大陸奥深く兵を送った。大量の中国人を殺害し略奪し、日本人も多くの人が亡くなった。これが、新政調会長の主張する「自衛」の戦争である。

高市はその後、マッカーサーも自衛だったと発言していることを引用している。東西冷戦がはじまる最も、共産圏と対峙した時の発言の引用は、政治的で意図的な発言である。アメリカの事実とは無関係な恣意的で政治的な発言である。

安倍内閣の最も先鋭的な右翼の人物が、安倍に引き抜かれ政界入りした稲田朋美である。過去幾度となくこの戦争の正しさを発言をしている。仕組まれた戦争と、戦勝国裁判を認めていない。映画「靖国」の上映を阻止している。慰安婦問題は、存在しないとも発言している。

安倍の後輩で今回総務大臣として入閣した、新藤義孝と竹島に上陸すると韓国に行き、入国を拒否されている。この男は安倍と通じる極右翼人物である。

安倍内閣の顔ぶれを見ると、ほとんどの人物が満州事変、シナ事変、太平洋戦争を自衛の戦争と主張している。

彼らが、自衛に”集団的”という冠詞を付ければ、どんなところにでもいつでも戦争ができることになる。

安倍内閣は、集団的自衛権を入り口にして、憲法九条を破棄しようとしている。いつでも戦争ができる国家を目指す動きは恐怖である。

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国内外の追い風を受ける安倍

2012-12-26 | 安倍晋三

今日安倍内閣が発足する。困ったことに、世界は安倍にとって追い風のPhoto雰囲気が強い。二度目の登板とはいえ、よくよく運の強い男のようである。

何よりもオバマが自民党の復権を歓迎している。安倍は早々に日米同盟の深化を打ち出している。小泉純一郎の外交は、アメリカの言いなりになることだけと言ってよい内容であった。この間にも世界は多極化している。とりわけ中露の台頭は目覚ましいものがある。

小泉のような単純外交は許されないだろう。オバマも日本との関係の強化は、自国の問題でもある。安倍との連携を深めたいのは、安倍にとっても好都合である。

時を同じくして登場した、中国韓国のこれまた二代目のボッチャマ・お嬢様がいるが、彼らの試運転期間に登場したことも幸いするだろう。

民主党政権の迷走は、短期内閣が続いたことにある。国内外では、人物の特定はともかくとして、長期政権を望んでいる。これも安倍にとっては好材料である。

今回の選挙は投票率が低かったが、その多くは民主党支持者が棄権したことと、経済対策を第一に挙げた人たちの登用率が極めて高かった特徴がある。タブーと言われる日銀に手を出してまで、どうなるかわからない経済対策を打ち出したことで、早速市場が動き出している。行方不明の政策であるが、期待感が強くこれも好材料である。

民主党政権時代に、東北大震災が起きてこれが民主党にとっての打撃になった。国土強靭化なる土木公共事業を打ち出したことも、安倍
にとっては好材料になった。旧態依然としたバラマキであるが、土建屋の支持が強い。

野党に転落した民主党とほぼ同数の、維新の会が登場したことも大きい。旧態依然たる国粋主義者の安倍は、外なる賛同者を持ったことになる。

民主党の脱官僚に比べて、経済対策の成果は見え難い。3年はかかPhoto_2る。早くも続原発を打ち出した安倍は、こうした好材料を追い風にして何をしでかすかわからない。

土木事業を主体とする公共事業は、後の世代にツケを残すことをこの国は学習したはずである。この国は近隣諸国のみならず、世界各国に宣戦布告した経験が生んだ平和憲法破棄も、安倍の視野に入っている。とても恐ろしい時代になった気がしてならない。

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松下政経塾の終焉

2012-12-25 | マスコミ報道

経営の神様と言われた、松下電器の創設者の松下幸之助が私費をはたいて創立した、松下政経塾であるが30年を経過してそろそろ限界に来たと言えよう。あるいは底が見えたともいえる。

松下幸之助が、「国家観や人間観を持つ政治家を作る」のが目的であった。松下が私費を投じたくなるほど、当時の政界は極めて不透明な私欲と金の渦中にあった。

授業料が無料で二年制の完全寮生の塾である。講師は財界に重きを置かれ、剣道などの心身の鍛錬なども行われていた。

ディベートが得意なのは、野田を見ればよく判る。相手の言葉をほとんど否定することなく、真摯に受け止めてその後は知らん顔である。とにかく前原や野田を見ての通り、お話し好きである。

300名ほどが卒塾しているが、半数近くが政治家になっている。自民党と民主党が相半ばする。それに近頃は、維新の会やみんなの党がちらほらいる。当初は10名の枠に1000名ほども応募があったようであるが、今年はその枠にすら満たない応募者だったようである。

創設当初から係る関係者は、「人間を作るはずであったが、政治家の肩書に塾がなっている」と嘆いている。松下政経塾出身の政治家が増えたのは、新党ブームに乗ったからである。それなりの新鮮さもあり、地盤や看板など持たない政治家志望の若者に追い風になった。

ところが、卒塾生の所属政党を見ればわかるように、政治的な理念がないのである。野田たちを見ていると、人を動かすような思いがないのである。

小沢一郎塾や維新政治塾や河村たかし政治塾のように、一定の方向性が乏しく、松下政経塾は一定の評価を終えた存在になったといえる。その象徴が、一期生の野田である。

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イラク戦争の検証を官僚にコケにされた民主党

2012-12-23 | イラク

2003年にブッシュがイラクに大量破壊兵器が存在して、スカッドミサイルはロンドンも攻撃できる。自衛のために、独裁者フセインの支配するイラクに侵攻すると、イギリスとともに攻め入った。確認できないとする。国連案保障理事会の決定を無視しての、ブッシュの起こし戦争である。

ブッシュの戦争にいち早く反応したのが、日本の小泉純一郎である。その後、全く大量破壊兵器など存在しなかったことが判っている。情報もでっち上げだったことも分かっている。

イラク戦争の検証は各国で進められ、米国は2004年に「大量破壊兵器は存在しJapans_military_prepares_for_a_more
なかった」と断定する約500ページの報告書を公表。英国やオランダでも議会を中心に、当時の首相などの証言も含め、厳しい検証が行われた。日本だけが、イラク戦争支持を正当化し続けてきた。

民主党政権になり、岡田外相が早速この戦争の検証を命じた。政権交代の意義を、多くの国民は実感した。その後、岡田は沖縄本土移管の密約なども命じた。それは、忘れかけていた民主党の成果と言える。

このイラク戦争の検証が、12月21日に提出された。わずかA4用紙4枚である。関係各国との関係が損なわれえると、主要部分については全く触れることがない。大量破壊兵器の存在についても、ないと否定できなかったのが、あるとして侵攻した米英を支持する内容になっている。

イラク戦争の検証がこの程度で、封をされる理由ははっきりしている。これから民主党政権が崩壊し、自民党政権に代わるからである。小泉の子飼いの安倍は、外務官僚の期待に応えることだろう。

政治主導を実行できずに、官僚に封じ込まれた民主党の象徴的な出来事である。

イラクに自衛隊を派兵したのは、集団的自衛権の暗黙の了解を国会に取り付けた結果と言える。集団的自衛権とは、勝手な解釈で何処にでも自由に派兵できることである。

この侵攻で、イラク国民は50万人程も殺害され、その10倍以上の人たちが国を離れている。国内は自爆テロと政治暴力の修羅場になって、いまだ終息のめどすらPalestinian_hope_held_hostage
立っていない。

さらに周辺国家はもちろんのこと、中東の全ての国家は政情不安の暴力の渦に引き込まれている。ブッシュの仕掛けた戦争が原因である。

小泉の集団的自衛権実践による派兵と、戦争加担の責任問題は全く解決されていない。今になって外務官僚が提出したいい加減な「検証」とする文章は、安倍によって破棄され、永遠に問われることはない。

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銃規制と自衛権

2012-12-22 | 政治と金

アメリカのコネチカット州でまたもや、小学校で銃乱射事件が起きた。今年になって8度もこうした事件が起きているというのである。今回は死者Connecticut_shooting_02が26人で、小学1年生が20人もいる。悲惨な事件である。

犯人は3本ほどの銃を持って、母を射殺した後母が教師として勤める小学校に侵入し乱射したものである。無抵抗の子供たちを打ち殺して、自らも命を絶った。撃たれた子供たちは、数発の弾丸を受けていたということである。Connecticut_shooting03

コネチカット州はアメリカでも、比較的銃規制の厳しいところである。引きこもりの、母子家庭の子どもがおこした乱射事件である。社会的な病巣の結果と言える。

驚くことに、アメリカでは毎年銃による死者が、10万人にもなるそうである。今回のような弱者を狙って起こす乱射事件も、毎年数件起きている。

オバマも銃規制の必要性をコメントしている。これを受けて、NRA(全米ライフル協会)が、反対の記者会見をした。この会見は、NRAによっPhotoて子供を殺されたとする市民団体によって、何度も中断された。

NRAの主張は「銃は身を守るものであって人を殺すものではない」「銃が人を殺したわけではない」「銃によって身を守る権利がある」と言ったものである。

NRAの主張は、自民党などが主張する自衛権とそっくり置き換えることができる。相手が銃(軍隊)を持っているから、こちらも持たなければならない。あるいは、もっと発展してあちらが10個持っているから15個持たなければならない。あちらの殺傷能力が高いのでそれ以上にしなければならないというものである。

結局銃は自衛のものであって、使用したのは相手が悪いといことになる。いつでも使える凶器は、その目的以外に使用されることはない。

自衛のための戦争も、自衛のために銃を手放さないことも同じである。「相手が俺より悪い奴」理論が戦争となり銃による殺人事件になる。オバマが、核無き社会を就任当時掲げたのであるが、それは正しい。

核も軍も銃も同じである。日本国憲法はその所有を禁じている。

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安倍政権が長期政権になる兆し

2012-12-21 | 安倍晋三

安倍晋三次期首相が、走り回っている。二度目なのでそつなく手を打っている。選挙前報道では、原発・TPP・消費税があたかも論点であるかのように扱われたが、世論はは景気浮揚を最も望んでいることが判っていた。

それを受けて、早速金融緩和という禁じ手を打ち出してきた。市場は早速反応している。日銀総裁は、残り3か月の任期を見ながら、安倍に従ったふりをしている。次は、安倍の息のかかった人物が、小沢が引き出した現白河総裁に代わって就任するであろう。

Photo経済対策は、パフォーマンスが大きければその分市場が反応するが、効果のほどは、金融緩和であれば早くて3年先であろう。景気の動向がどのようになるかは、その時次第である。希望的政策と言える。

経済効果が見える前に、安倍はやりたいことをやればいいのである。最も重要で国民に不人気の消費税は、野田がかぶってくれた。安倍はのうのうと続ければいいのである。

うまい具合に同時期に韓国でも、大統領の娘が就任した。先ごろ就任した中国の習近平国家主席も、副主席の息子様である。北朝鮮は色合いが違うが、一年前にやはりお坊ちゃまが就任している。期せずしてか、北東アジアの気候風土か知らないが、最高権力者のお坊ちゃまやお嬢様が最高権力者に就任した。

韓国との関係は、旧知の二人であることもあって、いち早く親書を携えた親韓国の額賀を特使として送っている。あれほど強硬だった竹島についても、祝い事は棚上げするようである。

経済対策のもう一方は、公共投資である。これも一時的に特定の地域や企業を潤すではあろう。しかし、この手法は国家に大きな負の遺産をかけ、財政不良の原因になって、国家の礎が揺らいでいる原因になっていることを忘れてはならない。

こうしたことを見てみると、安倍は3年ほどはボロが出る前に走るかもしれない。国民は騙されて、それとは知らずに支持することなるだろう。周辺の動きや、世界的経済動向も上向いていることもあって、安倍政権は意外と長期政権になるかもしれない。

アジアでいち早く経済成長をしたこの国が高齢化したにもかかわらず、発展途上時の政策を打ち出して経済浮揚を行おうとしている。経済効率が優先された社会がもたらした矛盾をさらに拡大させることになる。

もっと落ち着いた国家の建設をすべきである。具体的には、格差をなくし、医療や福祉を充実させ、食料自給を上げ環境保全を重視し、持続可能で安定した社会にするべきなのである。

安倍のやろうとしている、集団的自衛権の容認を機にして、もっとも危惧されるのが憲法改正である。軍隊を持ち戦争のできる国家が、彼の目標である。それが国家を強くするとお思い込む、軍事大国への道はさらなる軍事大国へ歩むだけである。怖ろしいことである。

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敗軍の兵に将を語らせよ

2012-12-20 | 政治と金

民主党が代表選挙ができない。両院総会で22日までに決める予定だった。新代表を首相選出の名前に書きたかったのであろう。こうしたスケPhotoジュール優先、形ばかりにこだわった民主党政権後半であった。特に野田はひどい。

「敗軍の将、兵を語らず」と彼は言ったが、敗軍の兵には将を語らせるべきなのである。

「拙速だ」「落選した人や地方議員の声を聞かないで新代表の選出はあり得ない」「大敗の総括が先だ」「そもそも先の参院選の総括もできていない」などなど。

野田は小沢への私怨としか思えないような対応で、自公にすり寄ったことを検証すべきである。この過程で自党内の反対者を切り捨ててまで、特に自民党にへつらったことが今回の敗北の最大理由である。

このままであれば、自民党との違いが鮮明にできないまま、参議院選挙を戦うことになる。維新の会やみんなの党や未来の党に支持者を失うばかりである。自民党との対立軸を際立たせよ!

そもそも、もう一方の将である安倍は「我々が勝ったのではない。民主党の失政で議席を戴いた」と謙虚を装う言葉で、語っている。安倍は党内の引き締めに言った言葉ではあるとはいえ、これは一応正しい。

それを受けて民主党は、国会議員だけで「仮」の代表を選んだところで次がない。前回自民党が、敗軍の将でなく引退する農水大臣だった人物を首相候補に記載したこともある。拙速な代表選出をするべきではない。

綱領もなく党内の正式な決定機関もなく、細かい論議は先送りと打ち切りで対応してきた現状では、民主党の再建はない。こんな時こそ、民主党の中核の形、コアになる部分を作り上げるチャンスなのである。

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マスコミの協力で勝てた自民党

2012-12-19 | マスコミ報道

選挙前にマスコミは、消費税とTPPと原発の、3点を並べて各党の比較を盛んにやっていた。〇×でフリップを作って見せていた。

選挙後にこれらのことを勝利した自民党が取り上げることはない。安倍が動いたのは、ほとんどが経Photo_2済対策であり、憲法・外交問題である。上記の3点は、僅かに経済対策がTPPと関連する程度である。これが彼らの思惑であったが、表に出さずに勝利できたのはひとえに協力してくれた、マスコミのおかげである。

まるでオセロゲームのように、勝敗が大きく揺れる小選挙区制は、回を重ねるごとに政党の掲げる内容が酷似してくる。本来は2党間の相違が鮮明になるはずであったが、民意におもねるための結果である。

民主党の敗北は、政権運営の失敗にあることがはっきりしている。国民の期待を裏切った犯罪的行為は容認できない。が、本当に民主党は敗北したのだろうか?

小選挙区に限ると、自民党は43.0%の得票率で79.0%(237人)の議席を得ている。民主党は22.8%の得票率で9.0%(27人)の議席をとっている。小選挙区制の魔術である。

比例区では、自民党は僅かに2議席延ばしたに過ぎない。前回の民主党票が、維新の会と未来の党その他の政党に分散した結果と言える。自民党は得票を伸ばしたわけではないのである。

選挙制度に完全はないと言われているが、時に流される人たちの浮ついた考えが、国家を支配する小選挙区制はおかしな制度と言える。マスコミが大々的に報道することが、多数意見になるからである。

前回から一変して、全選挙区に候補を擁立した日本共産党が、掘り起こしを狙った比例でも大きな成果が見られなかったのは、直前の尖閣問題や北朝鮮のミサイル発射が大きく働いている。共産党は、マスコミが掲げた上記の3点を、絶え間なく主張していたが、他政党にパクられた感がある。

原発反対を結党時から主張していた、社民党はさらにひどく既に存続すら危うくなっている。少数政党が連綿と主張してきたことは、取り上げられることなく、新参政党に食われてしまっている。

代わって登場したのが、憲法9条を目の敵にする右翼たちである。彼らの改憲思想の根底には、先の戦争は仕組まれたもので日本は悪くない、上手くすれば勝てた戦争であるとの考えがある。

今回の選挙の隠されていた彼らの目的、集団的自衛権を容易にする解釈改憲からの憲法改悪が見えてくる。

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韓国を反面教師とした反TPP体制を

2012-12-17 | 政治と金

今回の選挙で公然とTPP参加を訴えていたのは、みんなの党だけである。どの党も推進者と反対者が混在する。維新の会に至っては、暴走老人を代表に選ぶまではTPP参入であったが、慎重姿勢に転じている。

TPPに乗り遅れるぞと、無関税システム導入に躍起になっている、財界などが引き合いに出すのが、大統領選挙の真っ最中の韓国である。韓国はEUともアメリカとのFTA協定を結んでいる。

財界出身の李明博が大統領になってからは、経済成長が著しい。韓国はEUに車を売ると日本の車より、5~8%安く売れる。液晶テレビも同じである。日本の企業の競争力が削がれてしまうと、財界の連中は主張する。

韓国は3年ほど前から、自殺率が世界一位である。日本も高いが今年は、15年ぶりに3万人を切る見込みである。

韓国は10万人あたりの自殺者が、3年前で33.5人である。日本は23.8人である。韓国の自殺者の特徴は、女性と高齢者に多いということである。若者も増加が著しい。自殺者は10年前のほぼ倍になっている。

これは韓国が急激に経済成長した時期と一致している。

韓国のGDPに占める上位10社だけで、75.3%にもなっている。特にサムスン電気の13%にヒュンダイとLGの3社で20%を超えるのである。

韓国では競争と格差が、経済成長の陰に隠れて実態が報道されることが少ない。「躍進する韓国、凋落する日本」と報じられるのは、GDPに偏った見方に過ぎない。

既に韓国の農業は崩壊して、この10年で農家戸数は半減している。企業は、東欧やロシアに農地を買い付けに走り回っている。ランドサッシュと言われる現象であるが、食糧生産体制としては極めて危うい供給体系であると言える。

医療も福祉も放置されたままである。上記の高齢者の自殺は、医療負担が日本の倍もあり(34%と16%)、原因の一つと考えられている。死亡者数も、昨年度は25万7千人超で、歴史上最高の死者数となっている。

韓国経済の最大の欠点は、国内需要がきわめて少ないことである。GDPの80%は、貿易によって成り立っている。

若者の大企業の就職競争率は、驚くことに100倍以上となっている。日本の就職難とは全く異なる、極めて厳しい競争社会が韓国経済を支えているのである。

その競争と貧困格差の歪が、一般庶民に降りかかり、社会問題化している。李明博は竹島に上陸したり、過激な発言を日本に向けて繰り返しているのである。

日本は、一定の生活レベルになり、豊かであることを背景にした文化的な営みの中で、格差をなくし国内需要を高め、食糧の自給率を上げて、自然環境に逆らわない社会を創り、憲法の前文を尊重した国際協力をする国家になるべきなのである。

韓国を反面教師として、TPPなる無関税競争社会に日本を導くべきではないのである。

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敵失による自民の勝利は

2012-12-16 | マスコミ報道

民主党は大敗北を喫した。前回の308議席から5分の1という、政権与党としては恥ずかしい結果と言える。これまでの歴史になかった公然とした公約違反や、党内の合意もない『決断』などで大量の離党者を出しPhotoてきた結果である。

現職閣僚が7名も落選する前代未聞の結果も当然である。

民主の体たらくは政治へのしらけにも大きく貢献した。沖縄では、あれほどの反基地の盛り上がりがありながら、4小選挙区中3つの議席を自民党がとった。この沖縄では、僅かに23%の投票率である。全国最低である。

多くの政党が立候補したことも強く関係しているが、県民の僅か20%ほどの支持で、75%の議席を得るのである。反基地運動にあれほどの参加者がありながら、基地の推進者が議席を得るのである。

小選挙区制に加えて、多党化が死に票を多く生む結果になり、県民の声が通らなくなってしまった。おかしな時代である。

自民党の勝利は民主党の失策によるものである。前回民主党が獲得した民意は、骨抜きになり民主党、未来の党、維新の会、新党大地などの分散したのである。おかげで、自公で絶対多数になるようである。

怖ろしいのは、来年の参議院選挙選である。更に右傾化するこの国の指導者たちに、間違った自信を与えてはならない。

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安保理非難で核実験が早まる力の論理

2012-12-15 | 朝鮮半島

北朝鮮が、「ミサイルと称する、事実上の人工衛星の発射に成功した」ようである。国Photo連安保理は、非難決議を中国がブレーキになって採択出来ない。議長声明程度で終わるかもしれない。

北朝鮮の陽動作戦に踊らされ、不意を突かれたような大統領選挙の最中の韓国が、一番動揺している。特に韓国軍は言い訳に終始する会見を行っている。例によって、金正日の命日前に成功し北朝鮮は国威が発揚されたと、大喜びである。

北朝鮮を動かせる国は、中国とアメリカだけである。中国は経済制裁のおかげで属国化した北朝鮮を手放したくない。これまで日本をはじめとする経済制裁は、何の効Photo_2果もなく北朝鮮国民を苦しめるだけで、中国と北朝鮮指導部をかえって潤す結果になっている。

北朝鮮は竹島を巡っては、当然であるが韓国の主張を支持している。日本の糸は国連とアメリカしかない。僅かに残されていた中国との糸は、尖閣で切れてしまった。オバマ政権になって、6者協議は一度も開かれていない。

やっとたどり着いた日朝の高官協議も、今回の発射でとん挫してしまった。

経済制裁が北朝鮮国民を動かせなかったことを理解すれば、さらなる経済制裁が何の意味も持たないことを理解すべきである。いや、先述のように北朝鮮の一般国民を苦しめ、中国への経済依存が高まることになり、反米・反日思想がさらに深まるだけである。

国力の発揚を軍事力で行うことは、安倍自民党総裁や石原維新の会代表と同レベルである。軍事力=暴力の論理による国際関係を断ち切る絶好の位置に、日本がいたはずである。長年の自民党政権がこれを壊した。

21世紀はこうした力の論理、暴力装置を披瀝し合って自国の優位性を誇る時代でなくなった。アメリカが北朝鮮のミサイル発射に強く反応するのは、自らも力の論理で世界を征服しようとする、同一の思想であるからに他ならない。

北朝鮮は人工衛星の成功で、次なる核開発へと進むことになる。本来なら、あるいは真の社会主義を標榜するなら、国民に自由と食料と情報を与え、豊かにするべきである。そのための協力こそが、北を開かせることになるのである。

政治が権力者の思惑や経済論理で進む時代は終りつつある。一般国民が平和で差別のない社会を目指し、自らの国を社会的に豊かにするしか、北朝鮮=力の論理の終焉させる道はないのである。

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石原慎太郎は強盛大国を目指す

2012-12-13 | 朝鮮半島

北朝鮮が「人工衛星と称する事実上のミサイルを発射」した。失敗するのでないかと思われた、ミサイルは思ったよPhoto_3り精度が高かったようである。事実、人工衛星は地球を回っているようであるが、メディアは事実上のミサイルと表現している。

世界最貧国の新しいボッチャマ指導者が、なぜ1年に2度も800億円もするミサイルを発射するのだろうか? 答えは簡単である。2012年から強盛大国を目指すとした、お父うちゃまの遺訓の実行である。今月は命日でもある。

強盛大国とは、思想・政治・軍事・経済を強くするとする、実質軍国主義国家のことである。これはどこかで聞いたことはないか?

石原慎太郎が、これまで盛んに言ってきている内容に、ぴったり符合する。核兵器を持たないから、他国にバカにされるのだ、アメリカに頼ることになり言いなりになるのだと。

思い起こせば、彼は1932年(昭和7年)生まれである。この男が尋常小学校に入学した時は、最も軍事大国として勢いがあった。この男は、皇国史観に教育され軍事大国日本の世界制覇を、頭から叩き込まれたのであるPhoto_2

その後、慎太郎軍国少年の願いもむなしく、鬼畜米英に敗北するのであるが、彼はこの時の思想を、齢80になっても披歴し展開しているに過ぎないのである。

石原慎太郎こそは、現代の日本を強盛大国・軍事大国へと導こうとしているのである。憲法を破棄して国軍を持つことが、この国を強くするというのである。庶民の目線もなければ、国民の生活もない。北朝鮮の強盛大国そのものである。

敗戦国日本の反省もなければ、21世紀の世界が均一化しつつあるにもかかわらず、いまだに中国を「シナ」と卑語を使って呼ぶ石原は、戦前の軍事教育の、優秀な落とし子と言える。

こうした時代錯誤も甚だしい男の言葉は、勇ましく歯切れがいいので国民が錯誤するのであるが、実態は強盛大国の実現に他ならない。

石原は、憲法のためなら自民党とも手を組むと、改憲論者の安倍晋三に手を差し出している。公明党と手を切ってこいと言っているのである。急速な右傾化で、この国が危なくなってきている。

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もうすでにTPP以後を見て動く農業現場ではあるが

2012-12-12 | 政治と金

選挙は望むと望まざるとに関わらず、ポピュリズムに陥るものである。TPPを積極的に勧めるのは、みんなの党だけである。

民主党は野田が先走って、TPP参加を声高に発言していたが、選挙が近づくとトーンダウンしている。民主党公認とTPP参加は一体だったはずだが、少なくとも農業地帯の北海道の民主党公認候補は全員が、TPP反対を訴えている。

自民党はもっと狡い。賛否両論候補者を抱えたままで、交渉力で突破するなどという精神論を展開している。

維新の会はもっと卑怯である。石原慎太郎の極右翼を党首にするや否や、国益にそぐわない交渉はしないと、不透明な方針に変わってしまった。国益とはなに?

最も被害を受けると思われる農業の現場は、こうした政治公約を冷めた目で見ている。3年前の民主党に見られるように、選挙時の公約などは議員になるとどこかに飛んでしまうものである。各党がTPPにこれだけぶれてる「約束事」など、当選後に期待などできるはずがない。

農協を中心とする現場はすでに、TPP以後を見据えて動き出している。農産物価格を30%ほど下がった状態での、農業対策である。農業対策と言っても、単なる補助金の引き出しである。

農家は本音と異なる行動をしているのではない。したたかな政治への働きであり、政治家・政治体制への不信である。

農業に対しては、ほとんどの政党が例外なく大型化によって、コストダウンを行い競争力をつけるとしている。昨日と一昨日に本ブログで述べたが、規模拡大で大量の農薬と化学肥料、それに大型機械と施設の導入をすることになる。

そうした結果、農作物がとても正常とは言えない危険な、「食料」を生産することになる。TPP参入を農業関連企業が推進する理由は、大型化と大量生産にある。

残留農薬問題や大型化による環境破壊、それよりなにより投資を強制される農家の経営は一段と不安定になる。農家が大型化することで、経営が良くなった例を見たことがない。稀に経営が良い農家が、大型化で収入が増えることはあるが、決して経営が良くなるわけではない。経営の行き詰った農家が大型化によって、破産することは珍しくない。大型化で周辺企業が潤うだけである。

TPPは都会の論理である。TPPは経済効率の追求である。自然環境は世界中で様々であり、農産物の生産価格が異なるのは、自然環境に負うところが大きい。その調整のために関税が存在するのである。

環境と大きくかかわる農業に、経済効率を追求するのは不条理である。農業を放棄した韓国の後を追うことになる、無関税主義は食料の自給率を極端に下げ、国家の存在すら危うくすることになる。

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