こんな田舎でも時折大型店で、犬猫ペットが販売されていることがある。日本の都会では見慣れた光景であろうが、実は先進国の多くの国ではこうしたペットの店頭販売は禁止されている。店頭に並べられた犬猫は圧倒的に、生まれて一月を経過した程度の犬猫が多い。あどけない表情に思わず購入してくれるの待つのであろう。子猫も子犬もとても可愛い。
公共広告機構が、「大きくなるとは思わなかった」と、ペットを廃棄する人の声を警告している。
また店頭に並べられた、子犬や子猫たちは訪れたお客がトントンと、悪気がなく注意を引くようにガラスを叩く。この子たちは常時、無責任なお客の興味の目に晒されるストレス下にある。本来であれば、お母さんのおっぱいを吸い、兄弟たちと遊びたい盛りのはずである。ほとんどのお客は可愛いいとは思うだろうが、可哀想だとは思わない。店頭のこの子たちに暗い空間を与えるようにと、10時以降の店頭展示は最近になったやっと禁止された。上の写真の子も、何かされないかと辺りを、キョロキョロ見回し怯えている。
さらに、可愛い時期を過ぎて売れ残った子たちは、極端に商品価値を落とすため、販売戦略から外される。つまり多くは処分されることになる。殺されるのである。
現在ペットの頭数は、犬猫ともに980万頭ほどである。ペットの数は1900万頭ほどである。これは19歳以下の人口、2200万人に匹敵する数である。ペット頭数は減少傾向にある。加計学園の思惑に反して、獣医師はそう遠くない時期に余剰となる見込みである。高齢者の減少や社会環境の悪化が予測されるためである。
若年層の減少を穴埋めしているのが、室内で飼われるようになったペットたちである。ペットの知識も乏しいお客に、衝動的に買わさせるシステムが店頭販売である。先進国の多くは、写真などのパンフレットを並べ、異なるペットショップが共有しているのである。
ペットとペット産業に起きている多くの矛盾・問題点の根源はペットの店頭販売にあり、この禁止を望むものである。