そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

原発再稼働へ動く日本

2011-06-30 | 原発と再生可能エネルギー

 海江田経産相が玄海町を訪れて、町長に玄海原発の再稼働へ協力を要請した。町長の要求に応えて、国が安全性は補償すると返答した。海江田は何の根拠を示したか解らない。単なる口約束である。町長も知事も容認へと傾いた。

 今回の、あるいはこれまでの原発行政を見れば解ることであるが、原発推進のためなら国は何でもやってきた。金はばら撒くし嘘もつく。脅しもやれば自治体を恫Biz11062912300014p5喝させる。知事さえ貶めることもやってきた。

 海江田は経済評論家であり、新自由主義者でもある。この男は、産業の停滞の方を優先課題と考えている。

 この二日間で行われた、電力会社の株主総会では、個人投資家たちの悲痛な声が沢山上がっていた。各総会の会場では、人的には脱原発が圧倒していたBiz11062912300014p1ようである。しかし、基幹投資家は圧倒的な株数を誇っている。

 どの会場も原発については大いに論議があったようであり、そのことは評価しなければならない。しかし、結局は原子力行政は多大の金を地域に落とし、地域は潤うし産業は安価な電力を得ることになる。

 政権与党の民主党内でも、脱原発へと動いた人たちも大勢いる。政党としての態度も決めかねている。そんな中で、菅首相は脱原発を旗印にしようとしているような、いないような解散含みの発言である。

 しかし、現実には日本は原発再稼働へと大きく舵を切りなおしたと言える。世界中にショックを与えた、福島原発事故である。ドイツやイタリアやスイスは脱原発を決め、フランスもイギリスもアメリカも論議をまき起こしている。中国もインドも当惑しながらも、原発稼働へと恐る恐る歩もうとしている。

 こうして見ると、福島原発事故で最もショックを受けていないのは、日本の政界と産業界ではないだろうか。ヘンな国である。

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バブル崩壊が始まったか中国

2011-06-29 | 中国

 世界で最も順調に経済成長を続ける中国であるが、中央と地方の格差からバブルの崩壊が始まったかもしれない。

 中国の地方債務が、GDPの3割にもなる133兆円の負債にあえいでPhoto いると言うのである。この地方が抱える債務は、リーマンショック以降に、地方が思い切ってインフラ整備に投資したことがほとんどである。

中央政府は投資会社を使って、土地の購入やインフラ整備をさせたのであるが、その多くが回収不能な債務となって残っている。債務の4分の1を占める土地購入は、農民の土地を取り上げたのが殆どで、これに関しては汚職が氾濫して目的が十分に達せられていない。

 こうして更に都会との格差がさらに広がり、中国経済の大きな足かせになろうとしているのである。

 しかし、こうした発表は政府の公式機関によるものである。政府の目的は、引き締めのためであろうが、実態はこれを上回る債務抱えているのではないかと推察される。

 あるいは、習近平の就任に向けて露払いをやっているのではないかとも言われている。

 いずれにしても、中国のこうした国家的に不利な材料の公式発表には、何らかの意図があるものである。

 それらを差し引いてみても、中国の二桁成長のバブル経済は終焉に近づいうていると思われる。

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原発を容認する電力会社

2011-06-28 | 原発と再生可能エネルギー

 今日は東電をはじめとする電力会社の株主総会であった。原発を巡っ110628 て、各会社は多いのもめた。特に東電は、昨年の3342人の参加が、今年は3倍の9204人にもなり、夕方までかかった。

 東電は毎年反原発運動家たちが脱原発を提案している。今年は、当然のように様子が変わっていた。一般投資家も基幹投資家たちも、原発に 対する不安があった。

 こんな危険な施設を、一般企業で持つことに対する、企業運営としての問題点を誰もが抱いていた。東電の株価は、10分の1以下になり、002脱原発を議決するのかと思っていた。

 ところが、各電力会社は脱原発の提案をこぞって否決した。それでも原発を手放さないのである。電力供給の建て前はいつまで掲げるのであろうか。国策として進められた原発の甘い汁は、運営者たちにとってはそんなに簡単に抜け出せるものではないらしい。

 しかし、エネルギーの在り方を企業内でとはいえ、真剣の討論するのはかつてなかったことである。国策として掲げられてきた原発ではあるが、企業内の討論がいくら真剣であっても限界がある。推進主体であった自民党政府が崩壊したにも拘らず、民主党は脱原発を掲げる勇気すらないのは困ったものである。政権交代の意味がない。

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震災で失ったモノ

2011-06-26 | マスコミ報道

 東日本大震災で物理的に、具体的に失ったものは数多くある。震災地に限らず、関連企業や事業の行き詰まりなど枚挙にいとまがなく、無数にある。

 しかし、本来なら失うこともなかったようなモノまで失くしていることに Photo_3 気が付く。その原因は、原発と政治の貧困である。

 世界では、この3カ月の間に大きな動きが、日本の震災とは関係なく展開されている。日本は、世界から同情され3486169625てはいるが、部外者的な扱いになったままである。

 リビア情勢が混とんとしている。カダフィは意気軒高である。NATO軍が空爆を繰り返しているが、これは明らかに内政干渉である。カダフィは擁護されるべきと言っているのではない。国家は自らの国民の力で解決すべきなのである。そのことへの協力は、あくまでも非軍事的であるべきである。

 オバマはリビア出兵を議会によって拒否された。アフガン撤退のスケジュールは、渋々容認されたが、結局はオバマも武力によって解決を試みているのである。

 東南アジアで、大陸棚なの資源確保のために、中国の領海進出が活発になってきた。中国は尖閣列島に対しても、同じ発想である。ベトナムやフィリッピンとの協力する、絶好の機会である。

 金正日が息子のために、中国更にはロシアとの関係を深めようとしている。今こそ、韓国と密接な連携を確認するべきであろう時期である。金体制は当分続くのか。

 IAEAの閣僚会議で、日本は今こそ脱原発を基軸にした政策を打ち出し、世界をリードするべきであった。現実には、各国の国内事情に配慮した、具体性のない内容に収まってしまった。唯一の被爆国家としては、あまりにもお粗末な閣僚会議の結果である。

 普天間基地は、結局は自民党が取りまとめた案に、2プラス2で決めてしまった。民主党の言ってきたことが、アメリカの言いなりで具体的に反故にされたのである。

 この他にも多くの問題ややらなければならにことがたくさんある。震災だけならともかく、政治のドタバタ劇の中で、あるいは放射能対策が後手後手になる中で、日本はほとんど何もできずにいる。

 政治の貧困と言うにはあまりにもお粗末な現実であるが、どこかでツケを払わされることになる。

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玄海原発が危険と言われている

2011-06-25 | 政治と金

 佐賀県の玄海町にある、九州電力の玄海原発1号機が、極めて危険な状態にあるPhoto_2と言われている。この原発は作られたのが1975年である。実に36年も経って老朽化が進んでいる。

 この原子炉は、鋼材そのものが均一でなく圧力容器が不良品であると言われている。ご多分にもれずその辺りの情報は、悪く言えば風評の域を出ていない。しかし、 この噂は絶えることがなく続いている。

 老朽化した圧力容器が壊れてしまうのを、脆性破裂と言われている。脆性破裂は一気に起きるために、広範囲に放射能が拡散する。大阪から朝鮮半島まで広がると言われている。この危険性を裏付けるのに、脆性遷移温度と言うのがあるらしい。この温度かこの数年で一気に跳ね上がるいるとのことである。

 玄海原発は4基あるが、玄海町だけに存在する。いわば岬の先端部に、原発を作らせ周辺の自治体とは一線を引いている。原発の甘い汁、交付金はほとんど独り占めである。

 直線距離で数キロと、原発に近いところでも玄海町でないところでは何の恩典もない。勿論事故があれば、真っ先に被ばくするのは同じである。

 玄海町に行くには必ず、唐津市を通らなければならない。原発に関する多くの決めごとも、玄海町が独断で行っている。唐津市をはじめとする周辺の自治体は大いに不満である。放射能には自治体の境界などない。

 そうした交付金を独り占めしようとする自治体と、それを羨む自治体との複雑な関係も、この原発の存在を危険なものにしてしまっている。 

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消防団員のケアーを

2011-06-24 | 政治と金

 地方出身の人や田舎に勤務したことのある人なら、誰でも知っている「消防団員」と呼ばれている人たちいる。都会にもあるようだが、公務員の消防士が主体になってよく見えてこない。

 消防団員とは、本業を持ちながら自らの住むところで火事などの緊急事態に対Photo処する、民間人のことである。広さがある田舎では火事など真っ先の駆けつける、重宝であ有難い存在である。

 今回の東日本大震災でも彼らの活躍は際立っていた。津波襲来に向けて、一刻の猶予もない時に現場で多くの人を救った。

 しかしその一方で、それがために亡くなられた方も多い。東北三県で行方不明・死者が249名にもなっている。

 極めて不謹慎になることを承知で書くと、岩手県では消防団員は116名の方が亡くなられたり行方不明であるが、消防士は27名、警察官は3名である。今回のような場合、現場に最も近い消防団員が、最前線でいかに働いていたかが良く解る。

 近所の老人や子供たちを探しに行ったり、地域の人を誘導中に津波に巻き込まれたりした方が圧倒的に多いのである。防潮堤を停電のために、手動で操作していた方々も亡くなっている。

 目の前で友人や仲間を津波に持っていかれたり、仲間内で自分だけ助かった消防団員の方たちの多くが、自らを苛み心的外傷後ストレス障害(PTSD)になっている。

 私的に消防団員を何人も知っているが、彼らは職業的な消防士ではない。ボランティア精神によって支えられた、地域を強く思う人たちである。今回のような惨事では、彼らこそが本当に働き機能した人たちと言える。

 総務省は、彼らのために「緊急メンタルサポートチーム」を結成して、現地に派遣することを決めた。遅きに失した感はあるが、消防団員の存在を改めて知らさされた、今回の惨事である。

 最前線で被災と向き合ったこうした人たちのことを思うと、国会のドタバタ劇はいかにも陳腐であり、到底許されるものではない。

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国会ゲームに興じる菅直人

2011-06-23 | 政治と金

 それにしても菅直人の粘り腰は見事というよりも、財閥坊ちゃまのフランケン岡田のお人好しには、ほとほと感心する。

 一体民主党は、何をやろうとしているのか、与党としての自覚が全くな001 い。党首と幹事長が押し問答する意味と内容が理解できない。

 国会延長を70日したことが、菅直人の花道になると・・・・誰も言っていない。後日、岡田は鳩山と同じように、確かに約束したはずと、言うことになるだろう。

 そもそも、こんな時期に国家の指導者を事実上解任する交代劇はどう考えても理解できない。不信任案についても、意味が良く解らない。菅に落ち度があったとするなら、そのことを具体的に示すべきであろうが、それがない。指導力がないと言うだけである。では誰がやるのかもない。

 誰かが首相であったら、菅とどこが違っていたか、それが誰だったのかも見えてこない。菅に対する不満は数多くあるであろうが、今の政治家のレベルならこんなものである。

 原発などは、自民党の負の遺産である。自民党が政権を担っていれば、もっと複雑な隠ぺいと長期化が起きたであろう。震災の対応も、小沢派に引っ張られて、多くの法案も審議できなかったのではないか。

 そう考えると、否決された不信任案の意味も、直前に寝返った議員たちの意味も全く解らない。

 菅直人は国会ゲームをやっているのである。彼は補正予算より、国民受けする再生エネルギー法案を盾に、ひょっとすると解散を考えているのかもしれない。つまり与党の民主党は、国民の生活のことなど考えていないのである。

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日本のスパコン世界一位

2011-06-21 | 政治と金

 日本の理化学研究所のスーパーコンピューター「京」が、計算速度世界一位に、ハンブルグで開かれているスーパーコンピューター国際会議で認定された。2004年11月依頼、7年ぶりの快挙である。何Photo はともあれめでたいことである。

 この事業は、昨年だったか事業仕分けで「なぜ一位なのですか?二位じゃ駄目ですか?」と、アホな質問をしたレンホー発言で有名になったものである。一旦切られた事業であるが、現実には復活したのである。1120億円かかっている。

 法整備などの手続きも知らずに、事業の現実的な効果や現場の検討もなく、たった1時間であらゆる事業を切りまくった事業仕分けである。民主党もやるもんだと思って見ていたが、終わって見ると単なる政治ショーでしかなかったことが解ってきた。かなりのものが復活している。

 スパコン事業も復活したおかげで、世界一位となった。何でも、インターコネクト技術が優れていて、800台のコンピューターを繋げて、毎秒1京(1兆の1万倍)回計算するそうである。良く解らんが、素晴らしいことである。(あろう)

 今回際立っているのは、エネルギー効率が優れていることである。機能がます毎に電気量は増えるものであるが、京は効率を上げてむしろ減らしたのであるがこのことは評価されて良かろう。

 さらに、一位になったことで、マクロ経済モデルによると、3兆4億円の経済効果が期待できるとのことである。スパコンそのものの能力アップによるものもかなりあるが、周辺産業などへの海外などからの取引などの増加等もある。何にしても単純に喜びたいものである。レンホーさんはこのニュースをどのように聞いたか、コメントをいただきたいものである。

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怒るべきして起きた原発事故

2011-06-20 | 原発と再生可能エネルギー

 『福島第2原発事故は、想定外の津波によって起きた』ことになっている。事故発生3カ月を経て、徐々に判明してきた事実が数多くある。

 それらのことを総合的に考えると、この原発は起きるべくして起きていることが解った。

 この原発は、“想定外”の津波によって電源が消失したことが最大の原因であると、東電が発表している。しかし、通常の配電装置が、津波前の地震そのもので、供給できなくなっていたのである。55

 確かに自家発電は津波によって破壊されてしまい、電源を失くしてしまった。しかし、最も危険な海岸側に自家発電装置を設置したことそのものも、大きな過失である。それより何よりも、蓄電装置による電源の確保も十分でなかったことも解ってきた。

 当初最も先に行うべきであった、圧力の開放”ベント”という作業が、電動以外では訓練すら行われてこなかった。手動のベント作業は、本を見ながら、放射能との戦いの中の手探りの作業であったのである。

 もっと恐ろしいことは、2009年の安全基準の見直しの時に、耐震の見直しはやられたが、津波への見直しは不要と却下されていたことである。直前に専門家から、今回と同程度の貞観大津波の報告を受けていたのもかかわらず、考慮すらしなかった。

 更に恐ろしいことは、この時に作成された安全基準に、電源消失は考慮する必要がないと、わざわざ盛り込まれたことである。電源は消失することはないから、マニュアルも訓練もする必要がなかったのである。

 こうして、ベントも行われず、冷却も出来なかった結果、地震発生間もなくメルトダウン、更にはメルトスルーが起きてしまった。そして、爆発。そして周辺への大量の放射性物質の拡散。

 そして、3ヶ月間の事実の隠ぺい。いつまで続くか解らない、20万人以上の人たちの終わりの見えない避難。政府のうろたえと、政治の混乱。

 彼方はそれでもまだ原発を必要と思いますか?原発行政を信じますか?

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ビンラディンより怖ろしいザワヒリ

2011-06-19 | 政治と金

 アルカイダの最高指導者に、ザワヒリがついた。正式にオサマビン・ラディンの死亡を認め、アメリカへの更なる報復を宣言している。

Photo オバマは、ビン・ラディンの不法な殺害で、世界からテロが遠のいたと宣言している。パキスタン政府に内緒で、自分たちはホワイトハウスの一 室で、他国に不法潜入し住民を殺害する様を、利あるた意味で見ていた。

 およそ、ノーベル平和賞を貰った人物とは思えない行動であり、発言である。

 ところで、ザワヒリは通常のテロ組織なら、指導者がなくなると活動の質も量も低下するものである。ところが、この組織はそれらとは明らかに異なる。

 ザワヒリはかねてから、ビンラディンに寄り添っていたが、決して満足ではなかった。彼は、イスラム社会の指導的立場にある、エジプトの出身で、とてもプライドが高い。実践志向でリーダーとしての、激高し易く資質に欠けると言われている。

 その分、テロの煽り方は見事である。ビンラディン死去後に、パキスタンでは大型の事件が相次いでいる。子どもや女性による大型の自爆事件が後を絶たない。

 アメリカは、9.11に対して暴力による解決を試みている。ブッシュがオバマになっても大きく変わらない。アメリカは、どうして9.11の同時多発事件が起きたのかを知ろうとしない。ただひたすらに、暴力的な解決を行おうとしているに過ぎない。それは、解決とは無関係な報復としか見えないからである。

 そろそろ、暴力は世界を平和にしないことを知るべきである。アメリカは、いま懸命にザワヒリを追っている。ザワヒリを殺害しても、新たな、そしてもっと恐ろしい指導者が変わるだけなのである。

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奉安殿を知ってますか?

2011-06-17 | 政治と金

 別海九条の会で、この町に残る戦争の遺跡を訪ねてみた。戦前面積では、東洋最大の軍事施設がこの町にあった。軍馬補充部が、19000ヘクタール110613_30trim もあった。朝鮮人拉致労働者で建設された飛行場も、北東部に5つもあった。十分活用される前に終戦を迎えた。

 そうした中に奇跡的に残った奉安殿が、別海町の柏野にある。奉安殿とは、(国民)小学校などの、屋外に独立して建てられた天皇の御真影(写真のことである)、それに教育勅語を祭るものである。

 生徒は必ず前を通る時には、最敬礼をしなければならない。皇国日本の象徴的建物である。教師も一般人も、最敬礼して通らねばならない。

 戦後GHQに撤去を命じられ、数千ともいわれた奉安殿はことごとく廃棄された。柏野小学校跡地に残る奉安殿は、終戦の前の年に小学校の合併があった。残された奉安殿は、地域で神社の祭壇として使う110613_29trim01_3 とで残された。

 GHQの命令からも、神殿と言うことで奇跡的に生き残ったのである。中を見ると、神殿の上に菊の御紋が確認できる。奇妙な光景となっている。(写真を確認ください。クリックする大きくなります)

 日本の戦争の核になったのは、皇国史観である。軍事的遂行をする場合に、国内に世論を起こさせず、1億総火の玉となって戦うために、天皇を中心とする神の国日本の定義は欠かせないものであった。

 とりわけ子どもたちに軍事教育を行うためには、教育勅語と皇国史観を身をもって体験させるには、奉安殿は大きな働きをしたのである。

 北海道でも4基ほど、日本全国でも50ほどしか残っていない。当町のようなへき地に、奇跡的に残る軍国日本の象徴であった奉安殿の保護を、会として町に申し入れるつもりである。

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世論が下火になるの待つ連中

2011-06-15 | 原発と再生可能エネルギー

 イタリアの圧倒的な反原発の国民投票結果を受けて、反原発の高まりがヨーロッパで大きなうねりとなっている。フランスやイギリスも、いつまでも原発推進を掲げていられなくなるのではないか。

 日本の政府は、原子力政策については疎く、緩慢である。浜岡原発の稼働を、菅直人は止めさせたのではない。停止させたに過ぎない。防波堤が完成すれば認めるかもしれない。原発は必要と11061201も発言している。

 要するに、菅首相の原発についての発言は、曖昧この上ないのである。石原自民党幹事長のように、「イタリアはヒステリッ クになっている」と、無神経な発言も飛び出している。

 日本の世論調査も、これ以上原発はいらないまで含めると、原発非容認は70%を超えている。世論調査で70%を超えれば、殆ど全部と言われている。

 110612先週の日曜日には、日本各地で反原発のデモがあった。大阪では、5000人を超えたそうである。「もういらん原発」と名付けた、こんな大々的なデモすらマスコミの報道姿勢は、鈍重である。

 電力会社や官僚の考えているのが、今を乗り切りさえすればその内事故のことなど忘れると思っている。原発事故を過去のものとしすっかり忘れ、世論が下火になり日本人がすっかり他のことに気がとられるのを待っているのである。戦争もそうである。

 世界唯一の被爆国日本が、ビキニ沖で第5福竜丸が被爆した時には、日本は平和になっても放射能・死の灰を浴びるのだと、その当時は因果なものだと思ったものである。国民すべてが、死の灰はもうこりごりと思っていた。

 時が経つと、こんな重要なことも忘れてしまうのが、日本人である。いっそのこと、福島原発周辺は100年単位で無人化して、メモリアル地域としてとどめ置くべきである。でないと、30年もすればすっかり忘れてしまうかもしれない。

 それとも、晩発性の放射線の影響がその頃になると、多くの人に出てきてそれどころではないかもしれない。これはブラックユーモアでも何でもない。

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自殺した酪農家

2011-06-14 | 原発と再生可能エネルギー

 福島県相馬市の45歳の酪農家が自殺した。フィリッピンからの嫁さんPhoto を、3人の子供とともに実家に帰していた。出荷停止になって、搾乳した牛乳を廃棄する毎日だったが、結局3月末に乳牛は全頭売却した。

 この 酪農家は、昨年建てたばかりの堆肥舎で首をつった。壁には沢山の周辺知人へのお礼とともに、恨みに満ちた言葉か書き捨てられていた。農家は全てそうだが、とりわけ畜産農家は、原発の被害を深刻に受ける。

 畜産農家の中でも、酪農家はさらに厳しい。毎日生産するために、今回のような基準の、曖昧な放射線被害にうろたえるばかりである。さらに何よりも大切な牛乳を廃棄する、断腸の思いに耐えるにはあまりにも過酷である。

 酪農家は誰もが負債を多かれ少なかれ背負っている。収入を断たれた酪農家は、毎日餌を与えるかわいい牛を愛玩動物のように飼うわけにはいかない。全国の酪農家とその関係者は、昨年建てたばかりの堆肥舎で自らの命を絶ったこの酪農家の自殺を、涙なくして見ることが出来ない。110614_2

 自殺した酪農家が、壁に残した言葉である。「原発で手足ちぎれる酪農家」あるいは「原発さえなければ」と言うような心情を、東電や原発推進派の人たちは理解できるだろうか。

 このブログで何度も同じことを書くが、核の事故は一般の事故とは全く異なる。事故はつきものだとか、すぐに影響はないとか、核に対する無知な言葉でマスコミは彩られている。

 報道で、汚染物質を除去したなどと、まるで放射性物質がなくなったような表現を平気で行う。表面を削っても、汚染した土は存在する。冷却水のセシュウムを除去したとしてるが、場所を変えたにすぎず汚染物質がなくなるまで、10万年を要することなど書かれることはない。 

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イタリアも脱原発

2011-06-13 | マスコミ報道

 イタリアで、原発を将来的にも受け入れないかどうかの、国20110614k0000m030107000p_size5民投票が行われた。投票率は57%程度のようである。

 反対派はおそらく相当高い確率で投票するであろうが、反対は90%を超すようである。女問題で何かと物議をかもしだす、推進派でお金持ちのベルルスコーニ首相ではあるが、原発さよなら宣言を早くも行った。この辺は潔い。いつまでも辞めるとか、何とかイジイジいっている何処かの首相とは違う。

 EU諸国では、一旦原発再開を訴えて当選した、メリケルであるが反原発の緑の党が勝利したことで、科学者のメリケルは25年までに原発をなくすことを宣言した。

 スイスは、原発大国フランスに隣接しているが、国境付近に古い型の危険と言われる、原発に常に怯えている。スイスも脱原発を宣言している。

 先日深夜放送で見た、北欧の核廃棄物の貯蔵を扱ったドキュメントでは、10万年先まで封じ込める施設の建設を行っていた。地盤の固いヨーロッパですら、このくらいのスパンで処理施設を考えている。人類が絶滅しているであろうが、その時代への危険を知らせるメッセージの記載でもめていた。

 彼らが、具体的に脱原発に動き出しているのは、日本の福島原発事故が契機である。その本家本元の日本では、原発に対する本格的な論議もなければ、国家の大きな目標も計画も見当たらない。貧相な国内である。

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村上春樹を見習い本音の話を

2011-06-10 | 政治と金

 スペインのカタルーニャ自治政府は、日本の作家村上春樹氏に国際賞を贈った。受賞のスピーチで、自責を含め核へ反省そして脱却を発Photo言した。原爆の惨禍を経験した日本人は「核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった」と述べ、核兵器と原発を同レベルで評価する、健全な視点を示し た。

 「原発をなくしてどうする」 この声は何度も聞いたが。原発で深夜電力やオール電化など無用の分野に拡大し続けてきた、電力会社の消費作戦が慣れた国民を不安がらせているだけである。そろそろ多くの国民は気がつき始めてきている。

 村上春樹は、「エルサレム賞」受賞の時、イスラエルでガザの暴力的行為を非難した経緯がある。今回の演説も、彼は真摯に核を評価している。核の平和利用は、北朝鮮やイランがいいように使い、世界を翻弄させている。

 「非現実的な夢想家」と自らを引いて評価し、効率の良いとされた原発を国策として推進し、地震国日本が世界3位の原発国家になった。

 日本は、世界唯一の被爆国でありながらも、2度目の大きな核の被害を受けたことを、自らの手で犯したと指摘する。

 効率優先の考えが過ちの原因であるとし、国家と電力会社の責任を問う。原発推進派の現実は便宜でしかなかった。論理をすりかえたのである。我々は、核に対して「ノー」と言い続けるべきだった。

 これからは、技術力を結集し、叡智を集め、会資本を注ぎ込み、有効なエネルギーを国家レベルで開発するべきである。それが広島、長崎の犠牲者に対する「集合的責任の取り方となったはずだ」と述べた。

 村上氏の指摘のほとんどが正しい。これまでのことに余りにもとらわれすぎている人たちにとって、傾聴に値する。

 必ずできる放射性廃棄物は、解決不能な未来への負の遺産になる。浄化などできるわけない。今でもマスコミは、冷却水の浄化を御用学者に説明させる。猿芝居である。原発を上手く稼働させることなどできないのだ。

フォトアルバム、<根室の奥座敷標津岳>をアップしました。

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羅臼港

春誓い羅臼港