
トランプの関税の乱発は、法的な根拠がないのが少なからずあるようである。トランプの発した大統領令は、ハバード大学をはじめとして、現在(6月4日)の時点で、191件にも上る。
関税に関しては、全ての国に対して25%の関税をかける。アメリカは世界各国に富を搾取されているからという、世界で最も富める国家の元首が無根拠のままぶち上げた。関税には相手国があることで、従順に受け入れる日本のような属国は別として、中国などは真っ向からアメリカに挑んだ。
トランプは直ぐに折れた。早速トランプは弱腰だ(Chickens out)と叩かれた。ある新聞社のコメントがすっかり大きくなって、TACO(タコ:Trump Always Chickens Out)(トランプはいつも逃げ出す)と皮肉られている。
あまり世情を気にしないトランプは、「TACOと言われる気分はと」、記者会見で問われるまで知らなかったようである。
しかし、勢い込んで大派手にぶち上げたか、巨大国家の恫喝に多くの国々は怯えたが、落ち着くとボロが目立ち始めてきた。
国内では移民排除の影響はまだ見えていないが、いずれ大きくこの影響はアメリカ経済に深刻な深い傷を残すであろう。その頃にトランプはまだいるかもわからないが。
トランプ政権から追放されたのか脱落したのかわからないが、イーロンマスクがまるでガキの喧嘩かのようである。マスクは、「「醜いバラマキ政策」とか「私がいなければ負けていたのの、恩知らず」「トランプは弾劾されるべき」と言いたい放題である。トランプも負けていない、「最も簡単な予算の削減は、マスクへの補助金の停止だ」と言う。マスクは大物で目立つが、こうした小ぶりの離脱者は数多く出ているようである。
これだけ急速にやれば、軋轢やトラブルは当然起きるだろう。
外交ではプーチンにすっかりやられてしまったままである。トランプがいくらいい顔しても、プーチンは総論的に賛成するが各論は全く受けつけることがない。停戦は希望していると言えば、私も同じだと反応するが、個別の内容に入ると頑として譲らない。クリミヤ半島はロシア領と認めることが前提だと、トランプに発言させる。24時間で決着させる豪語したウクライナ戦争は、半年経っても1ミリも動いていない。むしろドローン攻撃は過去最大となって、過激化している。プーチンはどうやってトランプをTACO状態にさせるかを、考えればいいだけである。いとも簡単な事であった。
トランプには世界の超大国を仕切る大統領の資格などない。
