市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

防災ヘリ墜落事故の原因究明を裏付ける情報開示請求に対し県が早くもよこした2か月の開示延長通知

2018-08-24 23:44:00 | オンブズマン活動
■群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が8月10日午前9時15分ごろ、前橋市の群馬ヘリポートから県防災航空隊員4人を乗せて離陸後、同9時半ごろに、西吾妻福祉病院(同県長野原町)のヘリポートにいったん着陸し、そこで吾妻広域消防本部の職員5人が加わり再び離陸し、西に向かった後、登山ルート「ぐんま県境稜線(りょうせん)トレイル」沿いに飛行中、午前10時ごろ、群馬・長野県境にある渋峠(しぶとうげ)ホテル付近で消息を絶ち、その後墜落が確認された事故で、当会はいろいろと不明点があることから、8月14日(火)午後1時半に県庁2階を訪れて、県民センターに開示請求書を提出していました。ところが、ほぼ1週間後の8月22日付で、開示延長通知が発出され、当会事務局に8月24日に届きました。開示請求の様子については次のブログを参照ください。
○2018年8月14日:防災ヘリ墜落事故の原因究明を裏付ける情報開示を群馬県に請求
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2726.html




*****決定期間延長通知*****PDF ⇒ 20180824jm.pdf
別記様式第7号(規格A 4)(第5条関係)
            決定期間延長通知書
                             消保第34-2号
                           平成30年8月22日
市民オンプズマン群馬
代表 小川 賢  様
                      群馬県知事 大澤 正明   印
 平成30年8月14日付けで請求のあった公文書の開示については、群馬県情報公開条例第19条第2項の規定により、次のとおり開示決定等の期間を延長したので通知します。
<開示を請求された公文書の内容又は件名>
県の防災ヘリコプター「はるな」が8月10日、中之条町の山中で墜落し乗っていた9名が全員死亡した事故に係る次の情報。
①防災へリがなぜ8月11日に開通予定の「ぐんま県境稜線トレイル」の直前に、現地状況視察のために飛行したのか、その理由がわかる情報(飛行計画書、および当初9日フライト予定だったのが、10日に変更になった経緯などにかかる情報を含む)
②なぜ9:15に群馬ヘリポートを離陸した防災航空隊員4名に加え、9:27に吾妻広域消防本部の5人が西吾妻福祉病院で搭乗したのか、その理由がわかる情報(吾妻広域消防本部から防災航空隊ないし消防保安課等関係部署宛に提出された出動要請に係る情報を含む)
③防災ヘリに昨年4月導入されたGPS利用の「動態管理システム」の導入の経緯と費用がわかる情報。
④8月11日に予定していた稜線トレイル全線開通を祝するオープニングセレモニー開催に関する情報(式次第、参加者・招待者への通知案内等を含む)
⑤防災ヘリの運航委託先の東邦航空(東京都江東区)との委託条件の内容がわかる情報( 委託契約書や保険付保の内容、機長・機関士の雇用形態を含む)。
⑥昨年11月に岡県上野村で同社へリが墜落し、乗員4人全員が死亡する事故発生について、同社から県に提出された報告等の情報。
⑦国土交通省が今年2月、機体修理の際に部品の一部を交換しないなど多数の整備規定違反が確認されたとして、航空法に基づき事業改善命令を出していたことに関する同社から県に提出された報告等の情報。
⑧この命令に基づき、同社が整備体制を見直すべく今回墜落した防災ヘリについて実施した機体の点検結果に関して同社から県に提出された報告等の情報。
⑨同社が今年4月にエンジン不調のために防災ヘリを修理し、6月に運航を再開するにあたり同社から県に提出された報告等の情報。
⑩6月中旬以降、運航再開後から墜落前までのすべてのフライトにトラブルがなかったのかがわかる情報(業務報告、整備報告等を含む)
<群馬県情報公開条例第19条第1項の規定による決定期間>
  平成30年 8月14日から
  平成30年 8月28日まで
<延長後の決定期間>
  平成30年 8月14日から
  平成30年10月12日まで
<延長の理由>
 開示請求された公文書が多岐にわたり、対象公文書の特定や開示・非開示の審査に時間を要するため

<事務担当課等>
 総務部消防保安課保安係
      電話番号027-226-2247(直通)
<備考>

**********

■驚きました。目いっぱいの2か月間もの期間延長決定です。その頃には、この事故のニュースは世間ではかなり風化している可能性があります。また、きちんと開示を請求した情報が、公開される保証もありません。

 一方、今回の事故の原因解明が別の観点から進む可能性もあります。しばらく封印されてしまう形ですが、当会では、逐次、さらなる情報開示請求を行うことで、先日の8月18日の例会の席上でも活発な討議が為されました。引き続き、この事故の原因と責任の明確化、そして再発防止策を見据えていきたいと思います。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする