市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大同有害スラグ問題を斬る!・・・県都前橋スラグ撤去!で注目される同市の有言実行方針の行方

2016-03-11 23:46:00 | スラグ不法投棄問題
■群馬県では、連日のようにスラグに関する報道が続いています。5周年目の3.11を迎えた本日ですが、前日の3月10日に、またしても「スラグ」の3文字が新聞紙面を飾りました。


osxopj.pdf
**********2016年3月10日朝日新聞 群馬版
前橋市、スラグ撤去方針
環境基準超す市道8路線

大同特殊鋼(本社・名古屋市)の渋川工場から出た有害物質を含む鉄鋼スラグが県内で使われていた問題で、前橋市は、環境基準を上回るフッ素が検出された市道8路線について、道路表面を舗装で覆ったり、スラグを撤去したりする対応に乗り出す方針を決めた。費用は大同側に応分の負担を求める考えで、処理に関する協定を大同側と結ぶことで最終調整している。
★費用、大同側に負担要求へ
 市道路建設課によると、大同から排出された鉄鋼スラグは市発注の公共工事14カ所で使われた。富士見地区の市道8路線(延べ約1200メートル)の路盤材で使われた鉄鋼スラグから環境基準を上回るフッ素が検出され、このうち7路線は土壌で基準値を上回った。市は「ただちに健康被害が出る状況ではない」と説明するが、住民らから早期の処理を求める声が出ていた。
 鉄鋼スラグをめぐっては、国と県、渋川市が昨年11月、3者による連絡会議で、環境基準を上回る道路や駐車場などについては、スラグや周辺土壌を撤去し、盛り土や舗装で覆う対策を取り、大同側に費用負担を求めることを確認した。県は鉄鋼スラグの使用状況を調べるよう各市町村に求めており、「各市町村は連絡会議の方針に準じた対応をとってほしい」としている。
 県によると、昨年9月時点で、大同から排出された鉄鋼スラグは県内の道路や駐車場の路盤材など225カ所で使われ、93カ所で基準値を上回るフッ素など有害物質が検出されている。
(仲田一平)
**********

 ご覧のとおり、県都前橋のスラグ対策第1弾は「スラグ撤去方針」となっています。

■一方で、大同特殊鋼(株)渋川工場の企業城下町である渋川市の場合は、ほとんどの現場で何も対策を講じず、一部、市民体育館駐車場などで有害物質が基準値を超過している場所を、とにかくアスファルトで被覆舗装する対策にとどまっています。渋川では大同様に強く命令的な態度がとれず、協議の結果、アスファルト被覆で誤魔化す対応に終始しています。
 
この点、前橋市の場合は、毅然とした態度で「費用は大同側に応分の負担を求める考えで、処理に関する協定を大同側と結ぶ」となっており、前橋市がスラグ対策を決定する内容になっており、評価できます。

 環境基準の無い、古い時代のスラグは、産業廃棄物処理法による対応が難しい中、土壌汚染対策法でも、撤去に向けて道筋をつけた内容となっています。撤去について行政の及び腰が目立つ中、一筋の光のような印象を受けます。

 ただし、惜しむらくは8カ所のうち1カ所で、土壌の汚染が環境基準を下回っており、アスファルトで被覆する対策に終わることも考えられることです。しかしこの場所も、土壌の数値は0.68mg/Lと基準値の0.8に近く、また危険スラグ自体は基準値をはるかに上回っており、撤去していただけると、前橋市の住民としては安心できます。前橋市にはぜひ、前向きな対応をお取りください。

■前橋市では、上記8カ所に追加して、2015年6月に「鉄鋼スラグを含む再生砕石」が6カ所で使用されていることを発表しています。こちらも早期に撤去していただきますよう重ねてお願い申し上げます。

 前橋市内の汚染状況は、同市のホームページで「鉄鋼スラグを使用した道路の土壌分析結果を公表します」を検索して、ご確認ください。↓
http://www.city.maebashi.gunma.jp/jigyousya/353/364/001/p013977.html

 また、前橋市内のスラグ不法投棄については、当会の次のブログ記事も参照ください。
<参考:6カ所の鉄鋼スラグを含む再生砕石について>

○2015年6月3日:大同有毒スラグを斬る!…不法投棄実行犯を刑事告発せよ!「追及第12弾」前橋市でもスラグ汚染が判明↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1635.html

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする