■東京ガスは、天然ガス高圧導管ネットワーク整備のため、群馬幹線Ⅰ期工事として、安中市磯部の信越半導体の横野平工場隣接のブロックバルブステーションから、高崎市下小塙町のガバナーステーションまで工事中で、来年4月からの運転開始に向けて、導管敷設工事は、最終段階に入っている模様です。安中市では、現在、安中市岩井地区の藤井坂から県道前橋安中富岡線に合流するまでの約200mを交通規制して開削工法で高圧導管を敷設中で、8月中にはこの区間の工事が完了する見込みです。あとは、岩井地区の県道の地下の2区間を推進工法でトンネルを掘り、その内部に、高圧導管を挿入して溶接で接続すれば、足掛け3年間にわたった安中市における導管敷設工事は、今年12月末までにすべて終わることになります。
↑群馬幹線Ⅰ期ルートの起点となる(仮称)磯部MS(現在はMS:メータリングステーションではなくBVS:ブロックバルブステーションという呼称に変更)から(仮称)安中GS(現在はGS:ガバナーステーションではなくVS:バルブステーションという呼称に変更)でも、当初計画と実際のルートは大幅に変更されている。東京ガスからこれらの変更理由について、未だに住民説明がない。↑
■さて、そのような状況下で、東京ガスから当会に対して、当会が6月17日付で東京ガスに提出していた公開質問状への回答書が、7月31日付で、FAXで送られてきました。その後、いつものように本紙が、8月3日消印で郵送されてきました。内容は次のとおりです。驚いたことに、回答書の後半部分は、当会への批判と迅速対応を求める要望が綴られています。
↑北野殿の(仮称)安中GSから高崎市上豊岡町を結ぶルートでも、当初は碓氷川を最短ルートで結び、国道18号を開削工法で敷設し、板鼻堰用水路と雨水幹線のみ推進工法で潜らせる予定だった。結局、碓氷川は、鼻高町を経由して推進工法で、国道18号はほとんど路面下を推進工法に変更した。その結果藤塚町で路面陥没事故が起きた。↑
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【FAX送信状】
2009年7月31日 17時28分
送付先 小川賢様
発信元 東京ガス株式会社 群馬幹線建設事務所 渉外課○○
FAX番号027-324-5542 電話番号027-324-5438
送信枚数(本送信状を含む)7枚
連絡事項
平成21年6月17日付貴殿発送の質問書に対する回答書をFAX送信させていただきます。
【東京ガスからの回答書】
平成21年7月31日
小川賢様
東京ガス株式会社 群馬幹線建設事務所
平成21年6月17日付貴公開質問状に対する弊社回答
拝復 盛夏の候、貴殿ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、平成21年6月17日付貴公開質問状について、弊社の見解を下記のとおり回答申しあげます。 敬具
記
1. 貴公開質問状1),2)および7)について
「クリーンエネルギー 天然ガスを皆さまへ 高圧ガス輸送導管の維持管理/エネルギー・フロンティアTOKYO GAS 導管部・幹線グループ」は、現在首都圏で供用されている高圧ガス輸送導管の維持管理について、道路上で工事を行う道路管理者様や他企業様を対象に取りまとめたものです。
群馬幹線I期の標準的な断面は、平成19年10月の工事説明会にてお配りしましたパンフレット「天然ガスが運ぶ環境にやさしくより豊かな暮らし 一群馬幹線I期計画概要-平成19年10月 東京ガス株式会社」のとおりです。
2. 同3)について
本質問に対しては、平成19年10月31日付弊社文書「安中市北野殿地区における輸送用ガス管埋設工事に関する質疑について」の添付資料にて既に回答しておりますので、再度ご確認下さい。
3. 同4)について
当該地は、所定の手続きにより安中市農業委員会事務局より農地転用許可を受けております。
4. 同5)について
流れているガスの圧力および温度によって変化しますが、秒速数mです。
5. 同6)について
ルート選定につきましては、平成19年11月27日に開催した「岩野谷地区第4区説明会」で配布致しました「ガス輸送導管建設工事についてのご質問と回答について」等、再三にわたり貴殿へご説明いたしましたとおりです。
なお、離隔距離については、平成19年11月19日に貴殿と面談した際に、「溶接および溶接の継ぎ目の塗覆装だとか人間がする仕事がある。そのための空間としてパイプの他に60cmの空間が必要」とご説明しております。
6. 同8)について
「導管明示テープ」とは、企業者名、埋設年度等を印字したテープで、ガス管の外側に巻きつけています。
「防護鉄板」は開削工法にて施工した全区間に敷設しています。
7. 同9)について
①技省令
「技省令」とは、ガス事業法第28条の規定に基づいて制定された「ガス工作物の技街上の基準を定める省令」を指しています。
②解釈例
「解釈例」とは、「ガス工作物の技術上の基準を定める省令」を満たす具体的な仕様規格の一例を、国が解釈例として示したものです。
③流電陽極法
貴公開質問状では「放電陽極法」との記載がありましたが、「流電陽極法」の誤記かと思われます。
流電陽極法とは、土中に設置した陽極と埋設導管を電線で結び、陽極金属との電池作用により防食電流を得るものです。埋設導管に設置する陽極としてはマグネシウム陽極が一般的です。
④外部電源法
外部電源法とは、直流電源装置の正極側を土中に設置して電圧を加え、電極から地中を経て埋設導管に防食電流を流入させるものです。
なお、平成19年9月29日に貴殿と面談した際にも、防食方法については説明させて頂いております。
8. 同10)について
ガス管の外面に施された絶縁性の商いポリエチレン製の塗覆装により、他の構造物と電気的に絶縁します。
軌道敷内の軌道に沿ってガス導管を埋設する際には、軌道の安全確保上の問題があります。仮に埋設したとしても維持管理上好ましくありません。またルート選定につきましては、前記の5.をご覧下さい。
9. 同11),12),13),14),15),18),19)および20)について
野殿に建設中のバルブステーションは大地震等の緊急時に備え、ガスの流れを遮断するバルブ、およびガスを大気中に安全に放散する設備等を設けます。この施設を建設することにより、ガスの圧力を24時間365日遠隔監視すると共に遠隔操作によるガスの遮断と安全な放散を行なうことが可能となります。
バルブステーションは、下記のような設備を有する施設となる計画です。
名 称 / 役 割
①計測室 / 計測したガスの圧力情報などを管理する装置や弊社維持管理拠点との通信機器を収納するための建物です。
②ガスしゃ断装置 / ガスの流れを制御する設備(バルブ)です。なお、ガスしや断装置は、弊社維持管理拠点からの遠隔操作が可能です。
③放散施設 / 緊急時等にガスを大気中に安全に放散する施設です。なお、放散施設は、弊社維持管理拠点からの遠隔操作が可能です。
また、貴殿もご参加頂いた平成19年10月に間催した工事説明会でご説明したとおり、停電時に瞬時に非常用電源に切り替わります。
10. 同16)について
路線パトロールは、埋設環境、他企業による工事の施工状況等に応じて定期的に実施します。なお、工事説明会でもご紹介したとおり、他企業による工事が頻繁な地域の既設高圧パイプラインについては毎日のパトロールを実施しています。
11. 同17)について
工事説明会でもご説明したとおり、全線について一定区間ごとに土壌との電位差や地表面との相対変位などを年に1回以上測定します。
12. 同21)について
保安管理体制は保安規程により定められています。なお、弊社保安規程に開する事項につきましては、外部への開示をご容赦いただいております。
災害防止協定に関するご質問につきましては、平成20年2月14日付および11月21日付の弊社文書にて回答いたしましたとおりです。
13. 同22)について
平成19年10月に工事説明会にてご説明したとおりです。当日にお配りしましたパンフレット「天然ガスが運ぶ環境にやさしくより豊かな暮らし ―群馬幹線I期計画概要―平成19年10月 東京ガス株式会社」をご確認下さい。
14. 同23)について
これらの情報等については工事説明会や貴殿との面談等でご説明してきたものと認識しております。
弊社は平成20年1月まで、貴殿のご要望あるいはご意向をできる限り伺い本事業に対するご理解を賜るため、電話での質疑応答1回[8/25]、面談(訪問またはご来社)でのご説明4回[9/8,9/29,10/31,11/19]、ご質問への文書回答7通[9/13付,9/27付,10/12付,10/31付(2通),12/10付,12/21付]、施工現場のご案内1回[12/8]および地元説明会6回[10/18,10/19,10/21(3回),11/27]等、精一杯取り組んで参ったつもりでございます。
その後の平成20年1月以降も、貴殿からの公開質問状に対して、10通[平成20年2/14付,5/29付,6/27付(2通),10/24付,11/21付,平成21年1/30付,4/28付,5/22付(2通)]の文書回答を弊社より行っております。しかしながら、依然として貴殿ご認識と弊社認識との間に大きな差異があることは大変残念に存じております。
加えて、貴殿の以下4点の行動は大変遺憾であります。つきましては貴殿のご認識を改められ、誠意あるご対応をいただくことを強く要望いたします。
1.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のように事実無根のまたは事実を歪曲した内容が、あたかも事実であるかのような表現で掲載されているものがあります。
【HP掲載日】平成20年12月31日
【HP掲載内容】①東京ガスは「いろいろなルートを検討した結果だ」というだけで、詳しい説明を避けました。
【掲載内容に対する弊社コメント】群馬幹線I期工事について弊社は、工事説明会および面談ならびに書面回答にて、貴殿に対し以下のとおり再三の説明を実施している。・平成19年9月27日付け回答書・平成19年9月29日面談時・平成19年10月12日付け回答書・平成19年10月および11月に開催した工事説明会・平成19年10月31日面談時・平成19年11月19日面談時
【HP掲載日】平成20年12月31日
【HP掲載内容】②環状大橋に添架工法で導管を設置し、対岸の高崎市下小塙町の高崎GSに接続する計画でした。
【掲載内容に対する弊社コメント】今回のガス管を既設橋に添架することが極めて困難であることは、平成19年11月19日に貴殿にご説明したとおりです。従いまして、当初より烏川の横断は推進工事として計画しております。
【HP掲載日】平成21年2月12日
【HP掲載内容】平成18年7月ごろ、東京ガスが当初計画したルート図では、烏川にかかる環状線の橋梁に添架工法で導管を設置するようになっていました。
【掲載内容に対する弊社コメント】同上
【HP掲載日】平成21年1月8日
【HP掲載内容】東京ガスには、CSR委員会とか、コンプライアンス室などという部署が存在しないことが、これではっきりしました。
【掲載内容に対する弊社コメント】CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【HP掲載日】平成21年6月17日
【HP掲載内容】東京ガスの場合、いかにもCSRに熟心な企業であるかのように振舞っていますが、実際には、CSRとかコンプライアンスを担当する部署はありません。
【掲載内容に対する弊社コメント】CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【HP掲載日】平成21年5月27日
【HP掲載内容】自分では、孫請けに書かせたプレスリリースの内容さえも理解できないのかもしれません。
【掲載内容に対する弊社コメント】国道18号陥没事故に関してのプレスリリースの内容は弊社が作成し、4月17日、5月1日に記者発表している。
2.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のようにブログのタイトルを中心に弊社に対する誹謗・中傷とも受け取れる表現が見受けられます。
HP掲載日 / ブログのタイトル
◆平成20年12月31日/コンプライアンス無縁のガスパッチョ、東京ガスのやりたい放題
◆平成21年1月18日/コスト・工期・安全意識ゼロのガスパッチョ、東京ガスの唯我独尊
◆平成21年3月10日/住民の生命・財産より企業利益を優先するガスパッチョ東京ガスと群馬県
3.平成21年1月に弊社社員の顔写真を撮影し、その写真を本人の許可なく平成21年1月18日に貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載した。
4.平成21年3月10日の貴殿管理ホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載された弊社施設の写真の出典元を明示願います。弊社ホームページから無断転載したものである場合、速やかかつ適切な対応を要請します。
(注)弊社ホームページでは次のように記載しております。「弊社ウェブサーバ上の著作物は、著作権により保護されています。本サーバに含まれている全ての著作物を、著作権者の事前の許可無しに、複製、変更、改変、翻案、翻訳、頒布、実演又は展示することは禁じられております。」 以上
連絡先 渉外課 課長 ○○○○ 電話 027-324-5438
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驚きました。そして、かねてより危惧していたことが、本当だったことを痛感しました。なぜなら、東京ガスは、群馬幹線Ⅰ期工事の計画や工事着手段階では、自治体や地域住民などのステークホルダーに対しては、姿勢を低くして「よろしくご理解ください」と猫撫で声で言い寄ってきましたが、いざ工事が完成目前になると、持ち前の大会社意識を丸出しにして、高飛車な態度に打って出るかもしれないし、道路への導管敷設においても、当初計画では水道管等の既存施設に配慮するポーズはとっても、今後、地元で道路下に下水管、その他のユーティリティを敷設しようとすれば、今度は立場が逆になり、東京ガスは高圧的になるかもしれない、という危惧が地元住民の間にあったからです。東京ガスは、埋設工事完成をあと4ヶ月あまりに迫ったこの時期に、いよいよその本性を現わし始めたといえるでしょう。
■それにしても、世界最大のガス会社を自称する東京瓦斯株式会社が、一介の市民団体のブログを非常によくチェックしていたことは、光栄でもあり、意外でした。東京ガスの群馬支社にある群馬幹線事務所では、毎日当会のブログをチェックしながら、「やっと工事完成のメドがたってきた。よし、今こそ反撃してやろう」と思っていたのかどうか定かではありませんが、当会の公開質問状への回答準備のために、約1ヵ月半もの期間を費やしたことからも、東京ガスなりに、用意周到な調査と検討を行っていたことを窺わせます。
■しかし、真の事情や背景を考慮せず、あるいは事実を歪曲した観点からの批判や要望コメントについては、看過しておくわけにはまいりません。当会では、東京ガスの批判やコメントに対して、次のような見解書を8月6日付で送付しました。宛先は東京ガス代表取締役社長名で広報部及びCSR部御中としました。CSRの権限を授かったと自称する群馬幹線建設事務所長宛にも写しをFAX及び郵送しました。
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平成21年8月6日
〒105-8527東京都港区海岸1-5-20
東京ガス株式会社 代表取締役社長(兼社長執行役員) 鳥原光憲様 (広報部及びCSR部御中)
CC:〒370-0045高崎市東町134-6東京ガス群馬ビル
群馬幹線建設事務所所長 鹿沼 正広 様 (FAX:027-324-5442)
〒379-0114安中市野殿980番地 小川 賢
平成21年7月31日付 貴群馬幹線建設事務所書面に付記された貴要望事項に対する弊見解について
拝啓 盛夏の候、貴社いよいよご隆盛のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび貴社群馬幹線建設事務所から、平成21年7月31日付FAX及び同日付け8月3日消印の郵送で、「平成21年6月17日付 貴公開質問状に対する弊社回答」と題する書面を受け取りましたが、回答の後に、以下の内容の要望事項が付記されていました。
QUOTE(中略)UNQUOTE
このことにつきましては、以下のとおり、弊方の見解説明及び対応案をご提案申しあげますので、よろしくご検討ください。
1.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のように事実無根のまたは事実を歪曲した内容が、あたかも事実であるかのような表現で掲載されているものがあります。
掲載日;平成20年12月31日
掲載内容:①東京ガスは「いろいろなルートを検討した結果だ」というだけで、詳しい説明を避けました。
貴社コメント:群馬幹線I期工事について弊社は、工事説明会および面談ならびに書面回答にて、貴殿に対し以下のとおり再三の説明を実施している。・平成19年9月27目付け回答書・平成19年9月29口面談時・平成19年10月12目付け回答書・平成19年10月および11月に開催 した工事説明会・平成19年10月31目面談時・平成19年11月19日面談時
【弊見解】貴社は、面談時及び、弊方から再三要請してようやく実現した工事説明会で、住民から強く要請のあったルート変更について、住民側から出された、北野殿地区の地下を一気に2キロくらい推進工法で掘削する案も含め、A案、B案、C案など、幾つかの提案ルートに対して、ネガティブな説明ばかり並べ、最短距離による最小限のコストでないと株主への説明がつかない、などと理由をつけ、ことごとく住民からの変更提案を拒否しました。一方、住民に対しては、集落のど真ん中を通過するルートを選定した理由や背景について「いろいろなルートを検討した結果だ」としか説明せず、具体的にどのようなルート案を、どういう理由で検討したのか、その経緯はまったく説明しませんでした。したがって、このような表現をさせていただきました。歪曲したり、でっちあげたりした部分はどこにもありません。
掲載日;平成20年12月31日
掲載内容:②環状大橋に添架工法で導管を設置し、対岸の高崎市下小塙町の高崎GSに接続する計画でした。
貴社コメント:今回のガス管を既設橋に添架することが極めて困難であることは、平成19年11月19日に貴殿にご説明したとおりです。従いまして、当初より烏川の横断は推進工事として計画しております。
【弊見解】平成20年12月26日に安中市情報公開条例により入手した、「各部連絡会議の概要について」(平成18年度 第5回)という書類に、平成18年8月1日(火)午前9時8分~10時45分の間、安中市役所第202会議室で、各部の部長クラスが出席して開催された各部連絡会議の席上、建設部長からの連絡事項として、「(2)東京ガスに係る天然ガスパイプライン「群馬幹線Ⅰ期ルート」の変更について 周辺の水田、河川への影響等を考慮してルートを変更したいとのこと。道路法、河川法の見地から指導中である。(別紙資料のとおり)」との情報提供があり、別紙資料の「群馬幹線第Ⅰ期ルート図」を見ると、変更前ルートとして、環状大橋に重なって黒線が引いてあり、変更後ルートとして、下流側に離れた場所に「烏川推進」と示してあります。面談時の貴社の説明では、「通常、橋の架け替えを考慮して、橋の直下には導管敷設はできない」ということでしたので、環状大橋と重なって黒線が引いてあり、しかも「推進工法」と明記されていないため、添架工法であると判断しました。貴社は、よそでは橋梁の添架工法による導管の渡河の工事例は相当あるはずですが、なぜ群馬幹線では、添架工法をそんなに忌避するのでしょうか。
↑東京ガスは、高崎市の上豊岡町から下小塙町の(仮称)高崎GSを結ぶルートで、当初は烏川にかかる環状大橋を通す計画だったが、その後、約500メートル下流側で推進工法に変更した。↑
掲載日;平成21年2月12日
掲載内容:平成18年7月ごろ、東京ガスが当初計画したルート図では、島川にかかる環状線の橋梁に添架工法で導管を設置するようになっていました。
貴社コメント:同上
【弊見解】同上です。HP上でも、それを踏まえて説明したつもりでした。
掲載日;平成21年1月8日
掲載内容:東京ガスには、CSR委員会とか、コンプライアンス室などという部署が存在しないことが、これではっきりしました。
貴社コメント:CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。 しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。 「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【弊見解】通常、CSRとかコンプライアンス室は、品質保証部などと同様に、事業部から独立した組織とされます。さもないと、きちんとした客観的な判断や対応がしにくいからです。だから、弊方では、CSR委員会とか、コンプライアンス室、あるいは国道陥没事故のときは、貴社のHP上にも示されているように、広報部あてにとい合わせたものです。しかし、どうしたわけか、いつも出先の群馬幹線事務所から返事がきます。群馬幹線事務所では、導管建設は導管ネットワーク事業部の権限だというわけのわからない理由で、あくまで、CSRやコンプライアンス関連の窓口は自分のところだと言い張っています。先日、NHKを見ていたら、アフリカなど開発途上国で、食事に事欠く子どもたちに給食を提供するための活動をしているTable For Two(TFT)というNPOを支援するために、貴社の社食で、カロリーを抑えることで浮いた食材費用20円(1食当たり)を寄付する取り組みに貴社のCSR室が中心となって実践していることが報じられていました。CSR室があるのであれば、ステークホルダーの住民の声を謙虚に聞いていただけるはずです。再考をぜひお願いします。
掲載日;平成21年6月17日
掲載内容:東京ガスの場合、いかにもCSRに熟心な企業であるかのように振舞っていますが、実際には、CSRとかコンプライアンスを担当する部署はありません。
貴社コメント:CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。 しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。 「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【弊見解】通常、CSRとかコンプライアンス室は、品質保証部などと同様に、事業部から独立した組織とされます。さもないと、きちんとした客観的な判断や対応がしにくいからです。だから、弊方では、CSR委員会とか、コンプライアンス室、あるいは国道陥没事故のときは、貴社のHP上にも示されているように、広報部あてにとり合わせたものです。しかし、どうしたわけか、いつも出先の群馬幹線事務所から返事がきます。群馬幹線事務所では、導管建設は導管ネットワーク事業部の権限だというわけのわからない理由で、あくまで、CSRやコンプライアンス関連の窓口は自分のところだと言い張っています。先日、NHKを見ていたら、アフリカなど開発途上国で、食事に事欠く子どもたちに給食を提供するための活動をしているTable For Two(TFT)というNPOを支援するために、貴社の社食で、カロリーを抑えることで浮いた食材費用20円(1食当たり)を寄付する取り組みに貴社のCSR室が中心となって実践していることが報じられていました。CSR室が存在するのであれば、なぜ、ステークホルダーの住民の声を、ストレートに聞いてくださらないのでしょうか。現場の事務所では、工事優先にものごとを判断しがちですので、どうしても、客観的な判断をすることが難しくなります。今回の例でも、貴社の事務所では、なんども説明したと、回数だけを誇示していますが、中身のない説明に終始していては、何回面談や書面による質疑応答を重ねても効果は生まれないことは証明済です。
掲載日;平成21年5月27日
掲載内容:自分では、孫請けに書かせたプレスリリースの内容さえも理解できないのかもしれません。
貴社コメント:国道18号陥没事故に関してのプレスリリースの内容は弊社が作成し、4月17日、5月1日に記者発表している。
【弊見解】国道18号線の路面陥没事故については、国道下のシールド工法によるトンネル施工を孫請けの専門業者による杜撰な工事によるもので、貴社の工事管理能力が問われた事故でした。そのため、プレスリリースは貴社が主体で行ったのでしょうが、事故原因や対処方法については、専門性を有する孫請会社が、記者発表のための原稿の執筆に相当係わっていたと考えるほうが妥当だとおもわれます。また、貴社の下請けのパイプ製造業者も、シールド工法については、専門外であり、弊方の記述に特段の間違いはないと考えます。
2.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のようにブログのタイトルを中心に弊社に対する誹謗・中傷とも受け取れる表現が見受けられます。
HP掲載日 / ブログのタイトル
◆平成20年12月31日/コンプライアンス無縁のガスパッチョ、東京ガスのやりたい放題
◆平成21年1月18日/コスト・工期・安全意識ゼロのガスパッチョ、東京ガスの唯我独尊
◆平成21年3月10日/住民の生命・財産より企業利益を優先するガスパッチョ東京ガスと群馬県
【弊見解】ステークホルダーである住民の声を聞こうとせず、再三にわたり住民説明会を要請してようやく2回開催いただきましたが、当初の計画案に固執するだけでは、なにもなりません。代表区長の同意だけにこだわり 、導管敷設ルート沿線の地権者や住民にたいして、手拭いを配るだけでは理解を得られません。だから、「やりたい放題」という表現を使わせていただきました。
貴社のコスト・工期・安全意識については、ここであたらめて申し上げることはありません。株主への説明上、最小限のコストで、安全に配慮しつつ、最大限のパフォーマンスをあげることが義務付けられていると貴社は説明してくださいました。しかし、実際はどうだったでしょうか。最短ルートにこだわったため、地域の交通量の多い箇所、生活道路や通学道路でのルート選定など、安全性に配慮してとは到底思えませんし、当初の工事予定が大幅に遅延して、通行する車両や住民に及ぼした影響は計りしれません。掘れば岩がゴロゴロでてくることは、住民の声を謙虚に聞いておれば、あらかじめルート選定や工法選定に役立ったはずです。しかし、結果は、陥没事故や、工法変更、挙句の果てにあれほどこだわったルートも微妙に変更となりました。ステークホルダーの声に真摯に耳を傾けない態度について、「唯我独尊」という表現を使わせていただきました。
情報公開に対する消極性、地元の集落の真ん中の生活道路や通学道路に高圧ガス導管を敷設し、地元との災害防止協定の締結には全く関心のない対応について、「住民の生命・財産より企業利益を優先する」という表現を使わせていただきました。
もちろん、表現はアナログ的ですから、その受け止め方には個人差や地域差、あるいは時間差等でいろいろあることは承知しています。しかし、他に適当な言葉が見つかりませんでした。もし、同等な意味で、貴社にとって、適当と思われる表現があればご教示ください。検討したうえで、よりふさわしい表現と大多数が判断すれば、修正することは吝かではありません。貴社の広報部ならこうした表現についてよくご存じでしょうから、有効なアドバイスをいただけるかもしれません。
3.平成21年1月に弊社社員の顔写真を撮影し、その写真を本人の許可なく平成21年1月18日に貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載した。
【弊見解】当該写真を撮影した場所は、弊方の所有する畑地に隣接する場所です。この場所は、かつて、弊方の所有する畑地でした。その後、岩井との交通の便のため、細かった藤井坂の道を拡幅し、昭和50年代後半には、子どもたちの通学路のために、55平米の土地を市に提供しました。したがって、地元としては、藤井坂に高圧ガス導管を通すことには抵抗があります。このことは面談時にも説明会時にも、再三ご説明申し上げました。さらに、不同意書も提出しました。次第に、工事現場が近付いてきたので、平成20年12月26日には、災害防止協定を地元と結んでいただけるなら、やむを得ないと考えて、書状を直接、貴幹線建設事務所に持参しました。しかし、弊方の声は届かず、貴社は工事を強行しました。その際、現場で工事の中止をお願いしましたが、無視されたため、現場責任者と思しき人物を撮影しました。ヘルメットにマスク姿のその姿は、弊方としてみれば「目出し帽」をかぶったドロボーと大差のないように思えました。掲載からすでに半年以上経過していますが、これまで特に誰からもコメントは寄せられておりません。群馬幹線Ⅰ期工事が最終段階を迎えつつあるこの時期に、こうしたコメントを寄せてこられた貴社の真意を計りかねます。貴社はそれでもなお、本人の許可を必要だと主張するのであれば、貴社がそうお考えになる判断基準を教えてください。検討してみます。
4.平成21年3月10日の貴殿管理ホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載された弊社施設の写真の出典元を明示願います。弊社ホームページから無断転載したものである場合、速やかかつ適切な対応を要請します。
(注)弊社ホームページでは次のように記載しております。「弊社ウェブサーバ上の著作物は、著作権により保護されています。本サーバに含まれている全ての著作物を、著作権者の事前の許可無しに、複製、変更、改変、翻案、翻訳、頒布、実演又は展示することは禁じられております。」
【弊見解】貴社のいう当該施設の写真とは、「放散塔」のことを指していると思われます。ご案内のように、面談時にも地元説明会時にも、放散塔のことについては、まったく説明がありませんでした。野殿VSに、高さ30mのタワーが建つらしい、という噂を聞いて、貴社に情報提供を求めましたが、応じてもらえませんでした。そこで、群馬県にも情報開示請求をしましたが、開示対象となりませんでした(現在、異議申立て中です)。そこで、「放散塔」のキーワードで、ネット検索したところ、当該写真をヒットしたので、住民にひろく参考情報としてしってもらおうと、掲載しました。その後、4か月以上無断掲載との指摘は受けていませんでした。今回、貴社の指摘で、あらためで出典元を確認したところ、貴社のHP上の「安全と防災」に関する記事であることがわかりました。この放散等の写真が、いわゆる著作権法に定めた「著作物」にあたるのかどうか、貴社の判断は「著作物」相当としている根拠はわかりませんが、安全と防災に関するのであれば、事前の許可などは不要とすべきではないのでしょうか。また、貴社は「当社のウェブサイトへのリンクは、『エコ・クッキング』へのリンクを除き、原則として自由です。『エコ・クッキング』へのリンク以外はリンクの際のご連絡は不要です。」と定めているようですので、この観点からも、放散塔の写真の掲載について、柔軟に対応可能とすべきではないでしょうか。あるいは、無断リンクはよいが、無断転載は厳禁というのであれば、具体的にどこまでが許されどこまではダメなのか、解りやすく、ご教示くださいますか。
以上
資料:
群馬幹線Ⅰ期ルート図(平成18年8月以前に貴社にて作成されたと思しき情報)ほか
**********
■当会は、東京ガスの関係者と接触を始めた当時から、「天然ガスへのエネルギー転換は世界的趨勢で重要性は理解できるが、地元住民への説明責任をおろそかにしたり信頼関係を軽視するようなことはしないでください。今後、円滑な事業推進のためにも、きちんとステークホルダーへの情報開示、説明責任の姿勢重視で臨んでください」と説明しました。今後、全国に天然ガス供給網が展開されることになるため、ケーススタディとして、東京ガスにはしっかりと対応するように釘をさしてきました。
しかし、残念ながら、東京ガスの体質は変わることなく、ガス事業法を盾に、道路を自由に使える権限を有しているから何をしても良いという錯覚を持ち続けたまま、工事を強行してしまったわけです。
今後、東京ガスの高圧ガス導管敷設ルート沿線の自治体や住民の皆様には、東京ガスの事業の進め方には十分注意をして、円滑な事業推進のためには何をどうすべきか、東京ガスに対して、情報開示、説明責任の重要性を理解させることが必要であることを認識していただければ幸いです。今後、群馬幹線Ⅱ期工事のルートにかかる高崎市から東に向かった地域のかたがたに、今回、安中市住民が被った経験を参考に、東京ガスへの監視の目を厳しく注ぐことをお勧めします。
【ひらく会情報部・東京ガス高圧導管敷設研究班】
↑群馬幹線Ⅰ期ルートの起点となる(仮称)磯部MS(現在はMS:メータリングステーションではなくBVS:ブロックバルブステーションという呼称に変更)から(仮称)安中GS(現在はGS:ガバナーステーションではなくVS:バルブステーションという呼称に変更)でも、当初計画と実際のルートは大幅に変更されている。東京ガスからこれらの変更理由について、未だに住民説明がない。↑
■さて、そのような状況下で、東京ガスから当会に対して、当会が6月17日付で東京ガスに提出していた公開質問状への回答書が、7月31日付で、FAXで送られてきました。その後、いつものように本紙が、8月3日消印で郵送されてきました。内容は次のとおりです。驚いたことに、回答書の後半部分は、当会への批判と迅速対応を求める要望が綴られています。
↑北野殿の(仮称)安中GSから高崎市上豊岡町を結ぶルートでも、当初は碓氷川を最短ルートで結び、国道18号を開削工法で敷設し、板鼻堰用水路と雨水幹線のみ推進工法で潜らせる予定だった。結局、碓氷川は、鼻高町を経由して推進工法で、国道18号はほとんど路面下を推進工法に変更した。その結果藤塚町で路面陥没事故が起きた。↑
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【FAX送信状】
2009年7月31日 17時28分
送付先 小川賢様
発信元 東京ガス株式会社 群馬幹線建設事務所 渉外課○○
FAX番号027-324-5542 電話番号027-324-5438
送信枚数(本送信状を含む)7枚
連絡事項
平成21年6月17日付貴殿発送の質問書に対する回答書をFAX送信させていただきます。
【東京ガスからの回答書】
平成21年7月31日
小川賢様
東京ガス株式会社 群馬幹線建設事務所
平成21年6月17日付貴公開質問状に対する弊社回答
拝復 盛夏の候、貴殿ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、平成21年6月17日付貴公開質問状について、弊社の見解を下記のとおり回答申しあげます。 敬具
記
1. 貴公開質問状1),2)および7)について
「クリーンエネルギー 天然ガスを皆さまへ 高圧ガス輸送導管の維持管理/エネルギー・フロンティアTOKYO GAS 導管部・幹線グループ」は、現在首都圏で供用されている高圧ガス輸送導管の維持管理について、道路上で工事を行う道路管理者様や他企業様を対象に取りまとめたものです。
群馬幹線I期の標準的な断面は、平成19年10月の工事説明会にてお配りしましたパンフレット「天然ガスが運ぶ環境にやさしくより豊かな暮らし 一群馬幹線I期計画概要-平成19年10月 東京ガス株式会社」のとおりです。
2. 同3)について
本質問に対しては、平成19年10月31日付弊社文書「安中市北野殿地区における輸送用ガス管埋設工事に関する質疑について」の添付資料にて既に回答しておりますので、再度ご確認下さい。
3. 同4)について
当該地は、所定の手続きにより安中市農業委員会事務局より農地転用許可を受けております。
4. 同5)について
流れているガスの圧力および温度によって変化しますが、秒速数mです。
5. 同6)について
ルート選定につきましては、平成19年11月27日に開催した「岩野谷地区第4区説明会」で配布致しました「ガス輸送導管建設工事についてのご質問と回答について」等、再三にわたり貴殿へご説明いたしましたとおりです。
なお、離隔距離については、平成19年11月19日に貴殿と面談した際に、「溶接および溶接の継ぎ目の塗覆装だとか人間がする仕事がある。そのための空間としてパイプの他に60cmの空間が必要」とご説明しております。
6. 同8)について
「導管明示テープ」とは、企業者名、埋設年度等を印字したテープで、ガス管の外側に巻きつけています。
「防護鉄板」は開削工法にて施工した全区間に敷設しています。
7. 同9)について
①技省令
「技省令」とは、ガス事業法第28条の規定に基づいて制定された「ガス工作物の技街上の基準を定める省令」を指しています。
②解釈例
「解釈例」とは、「ガス工作物の技術上の基準を定める省令」を満たす具体的な仕様規格の一例を、国が解釈例として示したものです。
③流電陽極法
貴公開質問状では「放電陽極法」との記載がありましたが、「流電陽極法」の誤記かと思われます。
流電陽極法とは、土中に設置した陽極と埋設導管を電線で結び、陽極金属との電池作用により防食電流を得るものです。埋設導管に設置する陽極としてはマグネシウム陽極が一般的です。
④外部電源法
外部電源法とは、直流電源装置の正極側を土中に設置して電圧を加え、電極から地中を経て埋設導管に防食電流を流入させるものです。
なお、平成19年9月29日に貴殿と面談した際にも、防食方法については説明させて頂いております。
8. 同10)について
ガス管の外面に施された絶縁性の商いポリエチレン製の塗覆装により、他の構造物と電気的に絶縁します。
軌道敷内の軌道に沿ってガス導管を埋設する際には、軌道の安全確保上の問題があります。仮に埋設したとしても維持管理上好ましくありません。またルート選定につきましては、前記の5.をご覧下さい。
9. 同11),12),13),14),15),18),19)および20)について
野殿に建設中のバルブステーションは大地震等の緊急時に備え、ガスの流れを遮断するバルブ、およびガスを大気中に安全に放散する設備等を設けます。この施設を建設することにより、ガスの圧力を24時間365日遠隔監視すると共に遠隔操作によるガスの遮断と安全な放散を行なうことが可能となります。
バルブステーションは、下記のような設備を有する施設となる計画です。
名 称 / 役 割
①計測室 / 計測したガスの圧力情報などを管理する装置や弊社維持管理拠点との通信機器を収納するための建物です。
②ガスしゃ断装置 / ガスの流れを制御する設備(バルブ)です。なお、ガスしや断装置は、弊社維持管理拠点からの遠隔操作が可能です。
③放散施設 / 緊急時等にガスを大気中に安全に放散する施設です。なお、放散施設は、弊社維持管理拠点からの遠隔操作が可能です。
また、貴殿もご参加頂いた平成19年10月に間催した工事説明会でご説明したとおり、停電時に瞬時に非常用電源に切り替わります。
10. 同16)について
路線パトロールは、埋設環境、他企業による工事の施工状況等に応じて定期的に実施します。なお、工事説明会でもご紹介したとおり、他企業による工事が頻繁な地域の既設高圧パイプラインについては毎日のパトロールを実施しています。
11. 同17)について
工事説明会でもご説明したとおり、全線について一定区間ごとに土壌との電位差や地表面との相対変位などを年に1回以上測定します。
12. 同21)について
保安管理体制は保安規程により定められています。なお、弊社保安規程に開する事項につきましては、外部への開示をご容赦いただいております。
災害防止協定に関するご質問につきましては、平成20年2月14日付および11月21日付の弊社文書にて回答いたしましたとおりです。
13. 同22)について
平成19年10月に工事説明会にてご説明したとおりです。当日にお配りしましたパンフレット「天然ガスが運ぶ環境にやさしくより豊かな暮らし ―群馬幹線I期計画概要―平成19年10月 東京ガス株式会社」をご確認下さい。
14. 同23)について
これらの情報等については工事説明会や貴殿との面談等でご説明してきたものと認識しております。
弊社は平成20年1月まで、貴殿のご要望あるいはご意向をできる限り伺い本事業に対するご理解を賜るため、電話での質疑応答1回[8/25]、面談(訪問またはご来社)でのご説明4回[9/8,9/29,10/31,11/19]、ご質問への文書回答7通[9/13付,9/27付,10/12付,10/31付(2通),12/10付,12/21付]、施工現場のご案内1回[12/8]および地元説明会6回[10/18,10/19,10/21(3回),11/27]等、精一杯取り組んで参ったつもりでございます。
その後の平成20年1月以降も、貴殿からの公開質問状に対して、10通[平成20年2/14付,5/29付,6/27付(2通),10/24付,11/21付,平成21年1/30付,4/28付,5/22付(2通)]の文書回答を弊社より行っております。しかしながら、依然として貴殿ご認識と弊社認識との間に大きな差異があることは大変残念に存じております。
加えて、貴殿の以下4点の行動は大変遺憾であります。つきましては貴殿のご認識を改められ、誠意あるご対応をいただくことを強く要望いたします。
1.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のように事実無根のまたは事実を歪曲した内容が、あたかも事実であるかのような表現で掲載されているものがあります。
【HP掲載日】平成20年12月31日
【HP掲載内容】①東京ガスは「いろいろなルートを検討した結果だ」というだけで、詳しい説明を避けました。
【掲載内容に対する弊社コメント】群馬幹線I期工事について弊社は、工事説明会および面談ならびに書面回答にて、貴殿に対し以下のとおり再三の説明を実施している。・平成19年9月27日付け回答書・平成19年9月29日面談時・平成19年10月12日付け回答書・平成19年10月および11月に開催した工事説明会・平成19年10月31日面談時・平成19年11月19日面談時
【HP掲載日】平成20年12月31日
【HP掲載内容】②環状大橋に添架工法で導管を設置し、対岸の高崎市下小塙町の高崎GSに接続する計画でした。
【掲載内容に対する弊社コメント】今回のガス管を既設橋に添架することが極めて困難であることは、平成19年11月19日に貴殿にご説明したとおりです。従いまして、当初より烏川の横断は推進工事として計画しております。
【HP掲載日】平成21年2月12日
【HP掲載内容】平成18年7月ごろ、東京ガスが当初計画したルート図では、烏川にかかる環状線の橋梁に添架工法で導管を設置するようになっていました。
【掲載内容に対する弊社コメント】同上
【HP掲載日】平成21年1月8日
【HP掲載内容】東京ガスには、CSR委員会とか、コンプライアンス室などという部署が存在しないことが、これではっきりしました。
【掲載内容に対する弊社コメント】CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【HP掲載日】平成21年6月17日
【HP掲載内容】東京ガスの場合、いかにもCSRに熟心な企業であるかのように振舞っていますが、実際には、CSRとかコンプライアンスを担当する部署はありません。
【掲載内容に対する弊社コメント】CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【HP掲載日】平成21年5月27日
【HP掲載内容】自分では、孫請けに書かせたプレスリリースの内容さえも理解できないのかもしれません。
【掲載内容に対する弊社コメント】国道18号陥没事故に関してのプレスリリースの内容は弊社が作成し、4月17日、5月1日に記者発表している。
2.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のようにブログのタイトルを中心に弊社に対する誹謗・中傷とも受け取れる表現が見受けられます。
HP掲載日 / ブログのタイトル
◆平成20年12月31日/コンプライアンス無縁のガスパッチョ、東京ガスのやりたい放題
◆平成21年1月18日/コスト・工期・安全意識ゼロのガスパッチョ、東京ガスの唯我独尊
◆平成21年3月10日/住民の生命・財産より企業利益を優先するガスパッチョ東京ガスと群馬県
3.平成21年1月に弊社社員の顔写真を撮影し、その写真を本人の許可なく平成21年1月18日に貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載した。
4.平成21年3月10日の貴殿管理ホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載された弊社施設の写真の出典元を明示願います。弊社ホームページから無断転載したものである場合、速やかかつ適切な対応を要請します。
(注)弊社ホームページでは次のように記載しております。「弊社ウェブサーバ上の著作物は、著作権により保護されています。本サーバに含まれている全ての著作物を、著作権者の事前の許可無しに、複製、変更、改変、翻案、翻訳、頒布、実演又は展示することは禁じられております。」 以上
連絡先 渉外課 課長 ○○○○ 電話 027-324-5438
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驚きました。そして、かねてより危惧していたことが、本当だったことを痛感しました。なぜなら、東京ガスは、群馬幹線Ⅰ期工事の計画や工事着手段階では、自治体や地域住民などのステークホルダーに対しては、姿勢を低くして「よろしくご理解ください」と猫撫で声で言い寄ってきましたが、いざ工事が完成目前になると、持ち前の大会社意識を丸出しにして、高飛車な態度に打って出るかもしれないし、道路への導管敷設においても、当初計画では水道管等の既存施設に配慮するポーズはとっても、今後、地元で道路下に下水管、その他のユーティリティを敷設しようとすれば、今度は立場が逆になり、東京ガスは高圧的になるかもしれない、という危惧が地元住民の間にあったからです。東京ガスは、埋設工事完成をあと4ヶ月あまりに迫ったこの時期に、いよいよその本性を現わし始めたといえるでしょう。
■それにしても、世界最大のガス会社を自称する東京瓦斯株式会社が、一介の市民団体のブログを非常によくチェックしていたことは、光栄でもあり、意外でした。東京ガスの群馬支社にある群馬幹線事務所では、毎日当会のブログをチェックしながら、「やっと工事完成のメドがたってきた。よし、今こそ反撃してやろう」と思っていたのかどうか定かではありませんが、当会の公開質問状への回答準備のために、約1ヵ月半もの期間を費やしたことからも、東京ガスなりに、用意周到な調査と検討を行っていたことを窺わせます。
■しかし、真の事情や背景を考慮せず、あるいは事実を歪曲した観点からの批判や要望コメントについては、看過しておくわけにはまいりません。当会では、東京ガスの批判やコメントに対して、次のような見解書を8月6日付で送付しました。宛先は東京ガス代表取締役社長名で広報部及びCSR部御中としました。CSRの権限を授かったと自称する群馬幹線建設事務所長宛にも写しをFAX及び郵送しました。
**********
平成21年8月6日
〒105-8527東京都港区海岸1-5-20
東京ガス株式会社 代表取締役社長(兼社長執行役員) 鳥原光憲様 (広報部及びCSR部御中)
CC:〒370-0045高崎市東町134-6東京ガス群馬ビル
群馬幹線建設事務所所長 鹿沼 正広 様 (FAX:027-324-5442)
〒379-0114安中市野殿980番地 小川 賢
平成21年7月31日付 貴群馬幹線建設事務所書面に付記された貴要望事項に対する弊見解について
拝啓 盛夏の候、貴社いよいよご隆盛のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび貴社群馬幹線建設事務所から、平成21年7月31日付FAX及び同日付け8月3日消印の郵送で、「平成21年6月17日付 貴公開質問状に対する弊社回答」と題する書面を受け取りましたが、回答の後に、以下の内容の要望事項が付記されていました。
QUOTE(中略)UNQUOTE
このことにつきましては、以下のとおり、弊方の見解説明及び対応案をご提案申しあげますので、よろしくご検討ください。
1.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のように事実無根のまたは事実を歪曲した内容が、あたかも事実であるかのような表現で掲載されているものがあります。
掲載日;平成20年12月31日
掲載内容:①東京ガスは「いろいろなルートを検討した結果だ」というだけで、詳しい説明を避けました。
貴社コメント:群馬幹線I期工事について弊社は、工事説明会および面談ならびに書面回答にて、貴殿に対し以下のとおり再三の説明を実施している。・平成19年9月27目付け回答書・平成19年9月29口面談時・平成19年10月12目付け回答書・平成19年10月および11月に開催 した工事説明会・平成19年10月31目面談時・平成19年11月19日面談時
【弊見解】貴社は、面談時及び、弊方から再三要請してようやく実現した工事説明会で、住民から強く要請のあったルート変更について、住民側から出された、北野殿地区の地下を一気に2キロくらい推進工法で掘削する案も含め、A案、B案、C案など、幾つかの提案ルートに対して、ネガティブな説明ばかり並べ、最短距離による最小限のコストでないと株主への説明がつかない、などと理由をつけ、ことごとく住民からの変更提案を拒否しました。一方、住民に対しては、集落のど真ん中を通過するルートを選定した理由や背景について「いろいろなルートを検討した結果だ」としか説明せず、具体的にどのようなルート案を、どういう理由で検討したのか、その経緯はまったく説明しませんでした。したがって、このような表現をさせていただきました。歪曲したり、でっちあげたりした部分はどこにもありません。
掲載日;平成20年12月31日
掲載内容:②環状大橋に添架工法で導管を設置し、対岸の高崎市下小塙町の高崎GSに接続する計画でした。
貴社コメント:今回のガス管を既設橋に添架することが極めて困難であることは、平成19年11月19日に貴殿にご説明したとおりです。従いまして、当初より烏川の横断は推進工事として計画しております。
【弊見解】平成20年12月26日に安中市情報公開条例により入手した、「各部連絡会議の概要について」(平成18年度 第5回)という書類に、平成18年8月1日(火)午前9時8分~10時45分の間、安中市役所第202会議室で、各部の部長クラスが出席して開催された各部連絡会議の席上、建設部長からの連絡事項として、「(2)東京ガスに係る天然ガスパイプライン「群馬幹線Ⅰ期ルート」の変更について 周辺の水田、河川への影響等を考慮してルートを変更したいとのこと。道路法、河川法の見地から指導中である。(別紙資料のとおり)」との情報提供があり、別紙資料の「群馬幹線第Ⅰ期ルート図」を見ると、変更前ルートとして、環状大橋に重なって黒線が引いてあり、変更後ルートとして、下流側に離れた場所に「烏川推進」と示してあります。面談時の貴社の説明では、「通常、橋の架け替えを考慮して、橋の直下には導管敷設はできない」ということでしたので、環状大橋と重なって黒線が引いてあり、しかも「推進工法」と明記されていないため、添架工法であると判断しました。貴社は、よそでは橋梁の添架工法による導管の渡河の工事例は相当あるはずですが、なぜ群馬幹線では、添架工法をそんなに忌避するのでしょうか。
↑東京ガスは、高崎市の上豊岡町から下小塙町の(仮称)高崎GSを結ぶルートで、当初は烏川にかかる環状大橋を通す計画だったが、その後、約500メートル下流側で推進工法に変更した。↑
掲載日;平成21年2月12日
掲載内容:平成18年7月ごろ、東京ガスが当初計画したルート図では、島川にかかる環状線の橋梁に添架工法で導管を設置するようになっていました。
貴社コメント:同上
【弊見解】同上です。HP上でも、それを踏まえて説明したつもりでした。
掲載日;平成21年1月8日
掲載内容:東京ガスには、CSR委員会とか、コンプライアンス室などという部署が存在しないことが、これではっきりしました。
貴社コメント:CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。 しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。 「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【弊見解】通常、CSRとかコンプライアンス室は、品質保証部などと同様に、事業部から独立した組織とされます。さもないと、きちんとした客観的な判断や対応がしにくいからです。だから、弊方では、CSR委員会とか、コンプライアンス室、あるいは国道陥没事故のときは、貴社のHP上にも示されているように、広報部あてにとい合わせたものです。しかし、どうしたわけか、いつも出先の群馬幹線事務所から返事がきます。群馬幹線事務所では、導管建設は導管ネットワーク事業部の権限だというわけのわからない理由で、あくまで、CSRやコンプライアンス関連の窓口は自分のところだと言い張っています。先日、NHKを見ていたら、アフリカなど開発途上国で、食事に事欠く子どもたちに給食を提供するための活動をしているTable For Two(TFT)というNPOを支援するために、貴社の社食で、カロリーを抑えることで浮いた食材費用20円(1食当たり)を寄付する取り組みに貴社のCSR室が中心となって実践していることが報じられていました。CSR室があるのであれば、ステークホルダーの住民の声を謙虚に聞いていただけるはずです。再考をぜひお願いします。
掲載日;平成21年6月17日
掲載内容:東京ガスの場合、いかにもCSRに熟心な企業であるかのように振舞っていますが、実際には、CSRとかコンプライアンスを担当する部署はありません。
貴社コメント:CSRおよびコンプライアンスの機能を持つ社内組織が存在し、本件についても情報を共有している。 しかし、幹線建設に関する権限は建設事務所が有していることから、貴殿への平成20年2月14日付けの回答文書では以下のように記載している。 「上記貴状は弊社CSR委員会宛として提出されておりますが、本事業に関する窓口はあくまで弊事務所でございますので、弊事務所より回答させていただきます。」
【弊見解】通常、CSRとかコンプライアンス室は、品質保証部などと同様に、事業部から独立した組織とされます。さもないと、きちんとした客観的な判断や対応がしにくいからです。だから、弊方では、CSR委員会とか、コンプライアンス室、あるいは国道陥没事故のときは、貴社のHP上にも示されているように、広報部あてにとり合わせたものです。しかし、どうしたわけか、いつも出先の群馬幹線事務所から返事がきます。群馬幹線事務所では、導管建設は導管ネットワーク事業部の権限だというわけのわからない理由で、あくまで、CSRやコンプライアンス関連の窓口は自分のところだと言い張っています。先日、NHKを見ていたら、アフリカなど開発途上国で、食事に事欠く子どもたちに給食を提供するための活動をしているTable For Two(TFT)というNPOを支援するために、貴社の社食で、カロリーを抑えることで浮いた食材費用20円(1食当たり)を寄付する取り組みに貴社のCSR室が中心となって実践していることが報じられていました。CSR室が存在するのであれば、なぜ、ステークホルダーの住民の声を、ストレートに聞いてくださらないのでしょうか。現場の事務所では、工事優先にものごとを判断しがちですので、どうしても、客観的な判断をすることが難しくなります。今回の例でも、貴社の事務所では、なんども説明したと、回数だけを誇示していますが、中身のない説明に終始していては、何回面談や書面による質疑応答を重ねても効果は生まれないことは証明済です。
掲載日;平成21年5月27日
掲載内容:自分では、孫請けに書かせたプレスリリースの内容さえも理解できないのかもしれません。
貴社コメント:国道18号陥没事故に関してのプレスリリースの内容は弊社が作成し、4月17日、5月1日に記者発表している。
【弊見解】国道18号線の路面陥没事故については、国道下のシールド工法によるトンネル施工を孫請けの専門業者による杜撰な工事によるもので、貴社の工事管理能力が問われた事故でした。そのため、プレスリリースは貴社が主体で行ったのでしょうが、事故原因や対処方法については、専門性を有する孫請会社が、記者発表のための原稿の執筆に相当係わっていたと考えるほうが妥当だとおもわれます。また、貴社の下請けのパイプ製造業者も、シールド工法については、専門外であり、弊方の記述に特段の間違いはないと考えます。
2.貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」には、下記のようにブログのタイトルを中心に弊社に対する誹謗・中傷とも受け取れる表現が見受けられます。
HP掲載日 / ブログのタイトル
◆平成20年12月31日/コンプライアンス無縁のガスパッチョ、東京ガスのやりたい放題
◆平成21年1月18日/コスト・工期・安全意識ゼロのガスパッチョ、東京ガスの唯我独尊
◆平成21年3月10日/住民の生命・財産より企業利益を優先するガスパッチョ東京ガスと群馬県
【弊見解】ステークホルダーである住民の声を聞こうとせず、再三にわたり住民説明会を要請してようやく2回開催いただきましたが、当初の計画案に固執するだけでは、なにもなりません。代表区長の同意だけにこだわり 、導管敷設ルート沿線の地権者や住民にたいして、手拭いを配るだけでは理解を得られません。だから、「やりたい放題」という表現を使わせていただきました。
貴社のコスト・工期・安全意識については、ここであたらめて申し上げることはありません。株主への説明上、最小限のコストで、安全に配慮しつつ、最大限のパフォーマンスをあげることが義務付けられていると貴社は説明してくださいました。しかし、実際はどうだったでしょうか。最短ルートにこだわったため、地域の交通量の多い箇所、生活道路や通学道路でのルート選定など、安全性に配慮してとは到底思えませんし、当初の工事予定が大幅に遅延して、通行する車両や住民に及ぼした影響は計りしれません。掘れば岩がゴロゴロでてくることは、住民の声を謙虚に聞いておれば、あらかじめルート選定や工法選定に役立ったはずです。しかし、結果は、陥没事故や、工法変更、挙句の果てにあれほどこだわったルートも微妙に変更となりました。ステークホルダーの声に真摯に耳を傾けない態度について、「唯我独尊」という表現を使わせていただきました。
情報公開に対する消極性、地元の集落の真ん中の生活道路や通学道路に高圧ガス導管を敷設し、地元との災害防止協定の締結には全く関心のない対応について、「住民の生命・財産より企業利益を優先する」という表現を使わせていただきました。
もちろん、表現はアナログ的ですから、その受け止め方には個人差や地域差、あるいは時間差等でいろいろあることは承知しています。しかし、他に適当な言葉が見つかりませんでした。もし、同等な意味で、貴社にとって、適当と思われる表現があればご教示ください。検討したうえで、よりふさわしい表現と大多数が判断すれば、修正することは吝かではありません。貴社の広報部ならこうした表現についてよくご存じでしょうから、有効なアドバイスをいただけるかもしれません。
3.平成21年1月に弊社社員の顔写真を撮影し、その写真を本人の許可なく平成21年1月18日に貴殿管理のホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載した。
【弊見解】当該写真を撮影した場所は、弊方の所有する畑地に隣接する場所です。この場所は、かつて、弊方の所有する畑地でした。その後、岩井との交通の便のため、細かった藤井坂の道を拡幅し、昭和50年代後半には、子どもたちの通学路のために、55平米の土地を市に提供しました。したがって、地元としては、藤井坂に高圧ガス導管を通すことには抵抗があります。このことは面談時にも説明会時にも、再三ご説明申し上げました。さらに、不同意書も提出しました。次第に、工事現場が近付いてきたので、平成20年12月26日には、災害防止協定を地元と結んでいただけるなら、やむを得ないと考えて、書状を直接、貴幹線建設事務所に持参しました。しかし、弊方の声は届かず、貴社は工事を強行しました。その際、現場で工事の中止をお願いしましたが、無視されたため、現場責任者と思しき人物を撮影しました。ヘルメットにマスク姿のその姿は、弊方としてみれば「目出し帽」をかぶったドロボーと大差のないように思えました。掲載からすでに半年以上経過していますが、これまで特に誰からもコメントは寄せられておりません。群馬幹線Ⅰ期工事が最終段階を迎えつつあるこの時期に、こうしたコメントを寄せてこられた貴社の真意を計りかねます。貴社はそれでもなお、本人の許可を必要だと主張するのであれば、貴社がそうお考えになる判断基準を教えてください。検討してみます。
4.平成21年3月10日の貴殿管理ホームページ「市政をひらく安中市民の会」に掲載された弊社施設の写真の出典元を明示願います。弊社ホームページから無断転載したものである場合、速やかかつ適切な対応を要請します。
(注)弊社ホームページでは次のように記載しております。「弊社ウェブサーバ上の著作物は、著作権により保護されています。本サーバに含まれている全ての著作物を、著作権者の事前の許可無しに、複製、変更、改変、翻案、翻訳、頒布、実演又は展示することは禁じられております。」
【弊見解】貴社のいう当該施設の写真とは、「放散塔」のことを指していると思われます。ご案内のように、面談時にも地元説明会時にも、放散塔のことについては、まったく説明がありませんでした。野殿VSに、高さ30mのタワーが建つらしい、という噂を聞いて、貴社に情報提供を求めましたが、応じてもらえませんでした。そこで、群馬県にも情報開示請求をしましたが、開示対象となりませんでした(現在、異議申立て中です)。そこで、「放散塔」のキーワードで、ネット検索したところ、当該写真をヒットしたので、住民にひろく参考情報としてしってもらおうと、掲載しました。その後、4か月以上無断掲載との指摘は受けていませんでした。今回、貴社の指摘で、あらためで出典元を確認したところ、貴社のHP上の「安全と防災」に関する記事であることがわかりました。この放散等の写真が、いわゆる著作権法に定めた「著作物」にあたるのかどうか、貴社の判断は「著作物」相当としている根拠はわかりませんが、安全と防災に関するのであれば、事前の許可などは不要とすべきではないのでしょうか。また、貴社は「当社のウェブサイトへのリンクは、『エコ・クッキング』へのリンクを除き、原則として自由です。『エコ・クッキング』へのリンク以外はリンクの際のご連絡は不要です。」と定めているようですので、この観点からも、放散塔の写真の掲載について、柔軟に対応可能とすべきではないでしょうか。あるいは、無断リンクはよいが、無断転載は厳禁というのであれば、具体的にどこまでが許されどこまではダメなのか、解りやすく、ご教示くださいますか。
以上
資料:
群馬幹線Ⅰ期ルート図(平成18年8月以前に貴社にて作成されたと思しき情報)ほか
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■当会は、東京ガスの関係者と接触を始めた当時から、「天然ガスへのエネルギー転換は世界的趨勢で重要性は理解できるが、地元住民への説明責任をおろそかにしたり信頼関係を軽視するようなことはしないでください。今後、円滑な事業推進のためにも、きちんとステークホルダーへの情報開示、説明責任の姿勢重視で臨んでください」と説明しました。今後、全国に天然ガス供給網が展開されることになるため、ケーススタディとして、東京ガスにはしっかりと対応するように釘をさしてきました。
しかし、残念ながら、東京ガスの体質は変わることなく、ガス事業法を盾に、道路を自由に使える権限を有しているから何をしても良いという錯覚を持ち続けたまま、工事を強行してしまったわけです。
今後、東京ガスの高圧ガス導管敷設ルート沿線の自治体や住民の皆様には、東京ガスの事業の進め方には十分注意をして、円滑な事業推進のためには何をどうすべきか、東京ガスに対して、情報開示、説明責任の重要性を理解させることが必要であることを認識していただければ幸いです。今後、群馬幹線Ⅱ期工事のルートにかかる高崎市から東に向かった地域のかたがたに、今回、安中市住民が被った経験を参考に、東京ガスへの監視の目を厳しく注ぐことをお勧めします。
【ひらく会情報部・東京ガス高圧導管敷設研究班】