バレエを踊り続けることで喪失を乗り越えようとする少女の姿を描いたオーストラリア発のヒューマンドラマ。
バレエの名門校に通う才能豊かなダンサーのサムは、自身がプリマを務める演目「赤い靴」の上演間際に、同じバレエダンサーで憧れの存在である姉の訃報を受け、ショックのあまり踊れなくなってしまう。心に深い傷を負った彼女はバレエから離れ、自堕落な暮らしを送るように。ある日、万引きをして社会奉仕活動を命じられたサムは、以前通っていたバレエ学校で清掃の仕事をすることになり、当時のライバルやひそかに恋心を抱いていたダンスパートナー、厳格な師との再会を通して、バレエへの情熱を取り戻していく。
世界有数のバレエコンクールで金賞を受賞した経験を持つ主演のジュリエット・ドハーティを始め、キャストには実績のあるダンサーたちを起用し、バレエシーンもすべて本人が演じた。オーストラリア・バレエ・カンパニーのプリンシパルであったダニエル・ガウディエッロが振付を担当。(映画.comより)
<2024年4月7日 劇場鑑賞>
昔テレビでやっていた「赤い靴」は、見てませんでした。主題歌(踊ろう赤い靴~♪)はかすかに覚えているのですが、貧乏家庭だった私は、幼いながらも「自分には関係のない世界の話」と自覚していましたから。多分、今回の映画も昔からあるこの話をテーマに作られているのでしょうね。
主人公は憧れの姉を持つ少女サム。姉は、バレエも上手だったし、明るく社交的で美人。バレエも姉に憧れて始めたようなものでした。そんなサムも、今回の公演では主役。応援し続けてくれてた姉は、当日の朝、花束を持ち携帯電話の向こうからエールを送ってくれていました。しかし、やっぱり歩きスマホはいけませんね。もう少しで会場だったのに、お姉さんは信号が赤になっていたことに気付かず、車にはねられ帰らぬ人に。携帯でリアルタイムに事故の衝撃音を聞いてしまったサムは踊れなくなってしまい、そのままバレエをやめてしまいました。今では、何をするでもなく空虚な日々を過ごしています。
そんな彼女がいかにして再び立ち上がることができたのか、というお話です。友人の応援、厳しいばかりだと思っていたバレエコーチの本当の姿、あるいは支え続けてくれた両親など、才能のある彼女の周りには、実は素敵な人がいっぱいだったことに気付く話です。よくある話といってしまえばその通りなんですが、それでもつい、単純な私は彼女を必死に応援してしまいました。だって、そんな才能、もったいないじゃないですか。何も持たない私のような人間でも必死に生きているのに(?)、がんばれ!と思いました。近くにいればそんな思い、迷惑かもしれませんが、これは映画なので(笑)。
話は単純なので、疲れているときでも見れます。上にもありますが、バレエは本当のバレエダンサーが踊っているようですし、目にも美しい映画でした。ちょっと一息つきたいときにおススメの映画です。
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