田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

心霊ドクターと消された記憶(Backtrack)

2016年06月26日 16時58分59秒 | 日記

ポスター/スチール 写真 A4 パターンA 心霊ドクターと消された記憶 光沢プリント

 「戦場のピアニスト」のオスカー俳優エイドリアン・ブロディが主演したミステリー。「ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島」「ザ・ライト エクソシストの真実」などの脚本を手がけたマイケル・ペトローニが、自身2作目の長編監督作として手がけた。娘を亡くし、悲しみに暮れる精神分析医のピーターのもとに、ある日、エリザベスと名乗る少女が現れ、1枚のメモを残していく。メモを調べていくと、ピーターが受け持つ患者全員が、23年前の1987年7月12日に、ピーターの故郷で起きた列車事故で亡くなっていたことがわかる。そのことをきっかけに、自身の記憶が塗り替えられていることに気付いたピーターは、事故の調査を続け、自身の歪められた記憶の先に隠された真実に迫っていく。(映画.comより)

 

 

 

「情けな顔」のエイドリアン・ブロディの面目躍如。蓋を開けてみればなんてことのなかった物語が、サム・ニールの重厚な演技と、どこまでも「優(やさ)おとこ」なエイドリアンの演技が相まって、最後まで目の離せない映画に仕上がっていました。

人は耐えられないほどの大きな衝撃を受けると、本当に記憶が飛んでしまうことがあります。本当に、ある期間の記憶がまったくないのです。その間、普通に仕事をこなし、普通に普段の生活を送っていたとしても。そこに一年に一度の「職場旅行」が入っていたとしても。これは一種の生存本能というか、生きてゆくために自分を守れるようになっているのでしょうね。

そして、その後の記憶が書きかえられていることもあるようです。こちらの方(記憶の書き換え単独)では、大きな衝撃でなくとも、その人の性格などにより、まま起きることがあるようです。これらを同一視してはいけないのかもしれません。いや、きっとそうなのでしょうね。

ということで、テーマはまさにそういうことでした。数年前に、自分の不注意から愛娘を死なせてしまった(といっても、目を離したすきに車にはねられたのだから、彼一人の不注意ってことはないと思うけど。個人的には娘さんもわりと大きかったようにも思うし・・・)精神科医(エイドリアン)が、失意のまま診察を続けているシーンから始まります。妻はあれ以来伏せってばかりでノイローゼだし、「自分がしっかりしなければ」と気負い、恩師であるサム・ニールに患者さんを紹介してもらいなから生活しています。それにしても妙な患者ばかりです。いくら精神科でも、みんながそろいも揃ってそんなに辻褄が合わないことを言うなんて、変です。でも、エイドリアンは精一杯対応しています。

そしてある日とうとう、忽然と消えたり変な時間に診察室に入り込んでいたりする少女が現れ、さすがにエイドリアンはおかしいと思い始めます。恩師に相談しながら、真相を暴こうとするのですが、突き詰めれば突き詰めるほど、原因が自分と自分の周りにあったことがわかる・・・そんなお話です。

事実がわかってみると、案外ありがちな筋です。もっと練れなかったのか、と思うほどです。そのことと娘さんを亡くしたこととの関連は低いように思うし、ショックの大きさは確かに想像を越えるものだったと思うけど、当時「おかしい」と思う者はいなかったのかとも思うし・・・。まぁ、お話は突っ込みどころ満載としても、映画は短くて見やすかったし、エイドリアンがハマってました。それにしても、あんまりよなぁ・・・。そりゃショックだったと思うよ。かわいそうに。(当時は)小さい子供なのに。

エイドリアンのファンなら、是非。そうでなければ「機会があったら見よう」でいいと思います。

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