ひょんなことから大人気フライドチキン店を経営することとなった麻薬捜査班の姿を、「王になった男」のリュ・スンリョン主演で描いたコメディ。忙しく走り回りながらも、思うような実績を積めずに解散の危機を迎えている麻薬班。国際犯罪組織の国内麻薬密搬入情報を入手したコ班長は、チャン刑事、マ刑事、ヨンホ、ジェフンの4人のチーム員たちとともに潜伏捜査を開始する。24時間監視のため、犯罪組織のアジト前にあるチキン屋を買い取り、麻薬班メンバーによるチキン屋稼業をスタートさせるが、絶対味覚を持つマ刑事の隠れた才能により評判が広まり、チキン屋は捜査にも手が回らないほどの大人気店となってしまう。そんなある日、麻薬班に捜査の絶好の機会が訪れるが……。監督は「二十歳」のイ・ビョンホン。(映画.comより)
これはおもしろかった!よくぞ田舎に降りて来てくれました。いや、あり得ないと言えばあり得ない設定のお話なんですが、そんな雑念を超えるほどの楽しさを得られること請け合い。個人的には、刑事たちのリーダーが微妙に安倍総理に似ているところもタイムリーだったと思います。ここ数か月と言うもの、総理を見ない日はないのではないかと思うほど、いつ見てもテレビに出てる(笑)。身体は大丈夫なのかと、実はこっそり心配しています。
さて、なかなか成果を上げれない麻薬捜査班(ここでは「チーム安倍」と呼ぶことにします)は、ある男を監視するため、その向かいにあるチキン料理店に張り込みます。でもこのお店、閉める予定だったんです。それで、リーダーの安倍総理が退職金を前借りしてこのお店を買い取り。最初は見張りだけに使う予定が、客が次々来るんですね。それで、バレないためにも普通を装って営業を始めるのですが、これが予定外に繁盛してしまう、そういうお話です。
至る所に爆笑ポイントが散りばめられ、バカ受けすること請け合い。例えば、お店を買う手続きをするとき。総理だけが後から加わるのですが(警察でなんらか用があった)、それまでに「家族経営で、僕たちが夫婦なんです」と、若いスタッフが告げてあるのに、それを知らない総理は後から来て「僕と彼女が夫婦なんです」と余計なことを(女性スタッフは一人)。驚いた前店主は「彼と夫婦とお聞きしていますが?」「いえ、僕は前夫なんです」「前夫と現在の夫が一緒に?」「は、はいそうなんです」「あ~わかった!アメリカンスタイルですね!」「yes,yes.(と急に英語を使う)」今までずっと韓国語でしゃべっていたのに、最後のシメまで「see you!」おもしろすぎる。
向かいのマフィアも粒揃い。なかなかに知的な口論を始めたところなんかは、こちらの警察も必死に聞き入ってしまう。もちろん、私たち観客もです。お店があまりに繁盛しすぎて捜査に手が回らないとなったとき「値段をうんと上げて客を減らそう」という提案に、安倍総理「う~ん、やむを得ないとはいえ、庶民の味方”唐揚げ”を値上げするとは心苦しい」などと大真面目に悩んでいたり、お店の宣伝に派手なコスプレで踊っていたりと、この辺は韓国の文化を垣間見る思いです。
またこのメンバーたち、強いんです。ジャッキー・チェンの映画に出れるんじゃないでしょうか。ただ、みんな強い理由がきちんとしている中、総理だけが「ゾンビ。死なない」だったので、ちょっと不可解(笑)。でも、こんな不死身な奴、本当にいるのかもしれませんね。あと、意図したものではないかもしれませんが、チーム安倍を叱り飛ばしていたくせに、成果を上げた途端「やると思っていたよ~」とか言う無能な上司が、文大統領にそっくりの役者さんでした。ちなみに監督のイ・ビョンホンは、ヨン様と人気を二分した、かのハンサム俳優とは違います。
ともかく、おもしろいです。疲れているときなんかにうってつけじゃないかな。おすすめです。
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