Farewell our youth ＠ 龍龍亭

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気がつけば31年続いたという現在ある青山ビルの店舗に移る前のカウンターだけのお店時代から幾度となく足を運んでいた“ マレーシア、シンガポールのローカルフッドの店 ”である『龍龍亭』が、屋台時代も含めると34年に及ぶ歴史にとりあえず幕を下ろすこととなった。

思えば金沢でちゃんとした最初のエスニック料理店だったこの店、時代的に渋谷に台湾料理の『麗郷』などが登場した頃とちょうど重なり、それは第一次エスニックブームへと繋がり、そういった意味ではこの街に残した功績は本当に偉大で、閉店と聞いて驚く人も数知れず、周りに目を回すと、過ぎ去った自分の青春と重ね合わせ遠くを見る目で感慨に耽る人の多いこと、多いこと。

ということで昨日は仲間たちとともに急遽閉店間近の『龍龍亭』でファイナルディナー


まずは定番中の定番。タイガービールのお供「カーリーヤンロー（マトンの唐揚げ）」
これだけでもどこかの誰かが引き継いでもらえないものか。


これまたお馴染み「健康中国野菜炒め」こと「豆苗炒め」
思えば「豆苗」の存在をはじめて知ったのもこの店でありました


ピリッと辛くてうまい“ ゆがきもやし ”の「イポー」
「イポー」は料理名ではなく地名だということを昨日はじめて知りました


マレーシア風蒸し春巻である「ポピアン」
思えば“ 生春巻き ”デビューもこの店だったはず


いつもなら蒸したての蒸しパンが付くところ残念ながらパンなしだったけれど
大車エビを使ったプリップリな「エビチリ」ならぬ「チリエビ」




この日は最後だからと20年ぶりくらいに東南アジアの海鮮鍋である「スチームボート」を
これが本当にありえないくらい美味しくて一緒に行った某フレンチのスーパーシェフをも唸らせる見事な味のスープに一同感涙。アハッ


〆にはこれを基準としてしまうとアジアではつらくなるほど旨い「ナシゴレン」


そして屋台時代からの看板メニューで、〆には欠かせない
ココナッツミルクを使ったマレーシア風スープ麺「ミークワ」
これがもう食べれなくなるかと思うと、ホントしみじみであります。



ということで、栄枯盛衰、時代とともにいろんなことが起こるのはしょうがないのは承知の上だけど、今回改めて『龍龍亭』の料理をフルで食べさせてもらって、このままフェードアウトするのは、（最近昔みたいに繁く通わなくなっていた自分の不明を恥じつつ）あまりに惜しいなと思い、中華の空白地区である泉野エリアで出店できないものかと、勝手に夢想してしまうのでありました。

ちなみに閉店日である8月28日当日と前日の27日はすでに予約で埋まっているそうなので、今日か明日しかチャンスはないのだけど、都合がつきそうだたら是非！