俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

早川義夫 with HONZI @ もっきりや

2007年08月28日 23時37分56秒 | 時系列でご覧ください
先日、ジャックスのデビューアルバム「ジャックスの世界」(68年)をとてもとても久しぶりに聴いたのだけど、40年近く過ぎてもそのほとんどの歌詞(特にA面!)を覚えていたことに我ながら驚いてしまった。
そんな中、その伝説のグループのヴォーカリストだった早川さんのライヴがあると知って、いそいそと「もっきりや」へ。

そして早川さん自ら持ち込んだというセルジオ・レオーネの遺作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のサントラ盤(エンニオ・モリコーネ!)が流れる中、まさに飄々とした中年男になってしまった早川さんが登場し、静かにライヴはスタート。

そこで演奏された曲の多くは、当然のことながらジャックス時代のものは前半では「ラブ・ジェネレーション」のみで、あとは音楽の世界から身を引き20数年に及ぶ書店時代を経て、再び歌い始めてからの曲で占められ、そのあまりに直接的な歌詞とピアノの前で跳ねながらの情念的な歌いっぷりに、正直言って最初はいささかたじろいでしまった(苦笑)。



ところが、その包み隠さないストレート極まりない歌詞をどんどん聴いているうちに、何だかジャックスの云々というのは別にどうでも良くなって、とても真摯に歌い上げる早川さんの姿にどんどん魅せられてきてしまった。

それにしてもこの直球ぶりはどうなん? と休憩時間中に隣にいた同世代の友人と話していたところ、もっきりやの平賀さんが大いに納得しているのはともかく( ← 歌詞ごとに頷いている平賀さんの姿も結構感動ものだったのだけどね)、大学生のアルバイトの女の子が、「こんな風に言われたら、断れないと思う」とポツリ。
うへぇ~、おじさんの思いが伝わるって、こういうことなのかと強く納得してしまった … 。

とにかく、かつて自身のソロアルバムには「かっこいいことは なんてかっこ悪いんだろう」というタイトルが付けられていたけれど、「かっこ悪いことは なんてかっこいいんだろう」的な意味合いが大いに成り立つとっても真面目でとっても「伝わる」ライヴだったのだ。
そして、やっぱ、この世代のオヤジは凄いなと改めて実感でありました。



今日の1曲 “ みんな夢の中 ” : HONZI



とにかく早川さんも素晴しかったけれど、それよりも何よりもセッション・ミュージシャンとしてUAやフィッシュマンズなどと共演している HONZI 嬢のパフォーマンスにすっかり見とれてしまった。
時に激しく時に優しく奏でるヴァイオリンや絶妙な存在感を醸し出すピアニカはもちろんのこと、いささかエキセントリックながらとろけてしまいそうなウィスパーヴォイス!
久々に出会った本当にキュートな女性でした。
ライヴの終盤、早川さんが歌ってくれた「 I LOVE HONZI 」に込められた想いには激しく納得。まさに音楽は彼女の上に降りてきていました!

そしてそんな彼女がヴァイオリンを爪弾きながら歌ってくれたのが浜口庫之助の名曲であるこの曲だったというのも、オヤジたちの心は大いに揺れ動いたのでありました。
You Tube でもその歌声は聴くことが出来ます。コチラから


ちなみにこれがこの日のセットリスト。
若干順番は違っていましたが、ほぼこういった流れでした。
「ラヴ・ジェネ」は最初ではなく5曲目で演奏。
第一部の最後に演奏してくれた「僕らはひとり」での HONZI のピアニカ、最高でした。

それにしても「からっぽの世界」からアンコールで「サルビアの花」、これはこれでやはり嬉しかった。



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3 コメント

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高田恭子の名前が… (pandaful)
2007-08-29 14:32:56
素晴らしいライブでした!
HONZIさんは初めてでしたが、ハマクラの名曲を唄っていた歌手の名前が思い出せなくて(笑)
店を出た後で「高田恭子」だと思い出して、慌てて店に戻りましたが…
良い歌でしたね。HONZIさん。
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★合掌★ (ツボヤキ)
2007-10-04 21:17:51
★HONZI嬢のご冥福を祈ります。。。。
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◇ツボヤキさん (nikidasu)
2007-10-06 10:12:57
おはようございます。
実は1ヶ月前のライヴの際、かなり病気が大変だとは
聞いていましたが、ここまで差し迫っているとは知らず、
訃報を聞いたとき言葉がありませんでした。

そして恐る恐る早川さんのHPを訪ね、早川さんの日記を
読んで、やっぱり涙が出てきました。
それにしてもここまで多くの人に愛されながら、残念で
残念で堪りません。
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