東京11R優駿牝馬
◎17.シンリョクカ
○5.リバティアイランド
▲12.ハーパー
△16.ドゥアイズ
×6.ゴールデンハインド
×18.イングランドアイズ
近5年のオークス馬の血統表をみると、デアリングタクトはサドラーズウェルズ≒ヌレイエフの3/4同血クロス4×5で、アーモンドアイはヌレイエフ5×3。スターズオンアース、ユーバーレーベン、ラヴズオンリーユーもヌレイエフの血を引いていた。それとキングカメハメハ経由が多いのはたしかだが、勝ち馬はミルリーフの血も引いていることが多い(ここ7年の勝ち馬でいうと6頭がミルリーフもち)。東京2400をシッカリ差す斬れといえば、今も昔もヌレイエフとミルリーフなのだ。
リバティアイランドは名配合の名牝だが、これが桜花賞で何馬身ちぎろうが、あの鮮やかな新馬勝ちを見たときからオークスは◎シンリョクカと決めていた(桜花賞もつい◎にしてしまったが…)。母方のカーリアンが表現された実に品のある中距離馬で、母レイカーラは5勝したオープン馬だがキングカメハメハ×カーリアン×シャーリーハイツでミルリーフ5×4。細身でしなやかな斬れはどこから見てもオークス向きで、ブエナビスタに似ているがブエナビスタよりも品がある。
ハーパーはドウデュースやリバティアイランドと同じく「トニービンとストロベリーロード」のニックス配合。友道のハーツクライの中距離馬だから、マイルのHペースではビュンと反応しないが2400なら違うだろう。ドゥアイズもナスペリオン的ストライドで走るルーラーシップ産駒で、どう見ても大箱向きの中距離馬で、なのに桜花賞路線で決して崩れなかった地力と根性は高く評価できる。この2頭もリバティとの差は詰められるはず。
ゴールデンハインドは父ゴールドシップが名うてのフィリーサイアーで、オークスにはこれまで3頭が出走し2頭(ユーバーレーベンとウインマイティー)が馬券に絡んでいる。母オレゴンレディは繁殖牝馬として満点の血統だし、フローラSはゴールが近づくにつれてストライドが伸びて、あの勝ち方はフロックではないと思う。そのフローラで後ろから行きすぎたイングランドアイズも小柄なヌーヴォレコルトの娘で見限れない。
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例によってNETKEIBAの全頭血統解説より1~3着を
リバティアイランド
ロムネヤの妹で、母ヤンキーローズはATCサイアーズプロデュースS(豪G1・芝1400m)などに勝った豪2歳女王&3歳女王。そこにドゥラメンテでトライマイベスト=El Gran Senor5×4が光る好配合に。同父のスターズオンアースと比較するとこちらのほうが母のマイラーっぽさも表現されているが、そのぶん桜花賞を見てのとおり爆発力はケタ違い。ベストは1800ぐらいとみるが、たとえばソダシやダノンファンタジーよりは2400はこなせるだろう。(距離○スピード◎底力◎コース◎)
ハーパー
ダノンセレスタの全妹でヴァレーデラルナの半妹。母セレスタはエストレラスジュヴェナイルフィリーズ大賞典(亜G1・芝1600m)に勝った亜2歳女王。母父Jump StartはサラトガスペシャルS(米G2・ダ6.5F)に勝ったA.P.Indy系。配合パターンはドウデュースと似て、この時期のハーツクライ産駒にしては緩さはあまりなくマイル戦にも対応する。とはいえ桜よりオークスというタイプには違いない。ヌーヴォレコルト以来のハーツ産駒の制覇なるか。(距離◎スピード○底力◎コース◎)
ドゥーラ
オシリスブレインの半妹で、クリスマスやタカミツリリーの姪。父ドゥラメンテは二冠馬でタイトルホルダーやスターズオンアースなどを輩出し成功。母父キングヘイローはイクイノックス、ピクシーナイト、ディープボンドなど最近よく走っている。父似の脚長の中距離馬で、近走は度重なる不利もあって着順は悪いが、もともとマイルの高速戦に向いたタイプではない。1800ではドゥアイズやドゥラエレーデに先着していることを忘れてはならない。(距離◎スピード○底力◎コース○)
「ゲート入りからスタートまでは歓声を我慢してほしい」という川田のたっての願いが届いて、これがG1かと思うほど静かなスタートとなった今年のオークス
途中から12.0で淡々と流れたこともあり、テンションが高かったリバティアイランドは中団のインで折り合いがついて、直線は文字どおり一頭だけ大爆発で独走、ハーパーやシンリョクカなどとの着差は桜花賞よりも拡がったほど
ハーパーはリバティの直後をついて回って、直線は瞬く間に突き放されてしまいましたが、ゴール前の2着争いの脚色は一番良くて、持続的に脚を使うという持ち味は出せた2着やったと思います
ドゥーラはマイラーではなく中距離馬だと言いつづけてきて、マイル戦で不利を受けるのは戸崎さんのせいだけじゃなく、そもそもマイル戦は忙しいというのもあったかと
先週のナミュールとか、古くは桜花賞のシーザリオなんかもそうですが、ピュアマイラーではないから、マイラーのダッシュや機敏がないから、マイル戦だと肝心なところで不利を受けやすくなる、ということってあると思うんですよ
ドゥアイズをねじ伏せた札幌2歳はたしかに強かったんですが、東京だとナスペリオン的なドゥアイズのほうが先着するんじゃないかと私は思ってましたね
ドゥラメンテ産駒の1着3着となりましたが、これで2020年生のドゥラメンテ産駒はオークスとNHKマイルとホープフルと阪神JFを制したことになり、僅か3世代の産駒でのJRAリーディングサイアーの可能性すら出てきました
シンリョクカはパドックの雰囲気は桜花賞より良くて、ああ◎にしてよかった、これなら本命にして悔いはないという美しい身のこなしで周回
レースではリバティとハーパーの外をついて回って真っ向勝負、勝ちにいってくれて最後までワクワクできたし、私はとにかくシンリョクカのパンツが見たかったので、オークスでも見ることはできませんでしたが納得はしています
リバティアイランドの血統については何度も書いてきたので、下記の桜花賞回顧などを読んでいただければと
第83回桜花賞回顧~驚愕の大外一気!パンツ丸見えBest in Show(2)
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/b3405729624012aab2e4fbbe2ad86f43
今月のキャロ会報にも書いてますが、キングカメハメハ系で全きょうだいクロスや3/4同血クロスを狙うのならば、Nureyev≒Sadler's Wellsのラインかトライマイベスト=El Gran Senorのラインのほぼ二択になり、リバティアイランドはトライマイベスト=El Gran Senorの全きょうだいクロス5×4、Sex Appeal≒Monroeのニアリークロス6×4・5がまずカッチョいい
桜花賞一言コメント
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/49ed4dd6f4ee73377e050ff0108b6dd4
終わってみれば「桜花賞一言コメント」で書いた苺パンツのワンツーで、トニービン×Strawberry Roadは今最も熱いニックスのひとつといえ、ここ一年の間にダービー馬ドウデュース、牝馬二冠馬リバティアイランド、JBCレディースクラシック馬ヴァレーデラルナ、オークス2着馬ハーパーが出ています
┌ハーツクライ
││┌トニービン
│└△
ドウデュース
│┌○┌Strawberry Road
└△└△
┌ドゥラメンテ
│└△┌トニービン
│ └△
リバティアイランド
│┌○┌Strawberry Road
└△└△
┌ドゥラメンテ
│└△┌トニービン
│ └△
ヴァレーデラルナ
└△
└△┌Strawberry Road
└△
┌ハーツクライ
││┌トニービン
│└△
ハーパー
└△
└△┌Strawberry Road
└△
※ヴァレーデラルナとハーパーは姉妹
Strawberry Roadの母父Rich GiftはGrey Sovereignの近親で、ナスペリオンならぬグレペリオンでトニービンとRich Giftはニックしているといえるでしょう
血統を勉強したいのですが、膨大すぎて挫折しています。
何から勉強していけばわかりやすいでしょうか?
ひとまず当ブログでは下記エントリをお読みいただければと
サンデーサイレンスの血統表でみる「3/4同血」「1/4異系」「配合的な緊張と緩和」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ae4eb6626dc53f7a1fe0a44421ab3d00
アーモンドアイの血統表でみる「全きょうだいクロス」「3/4同血クロス」「1/4異系」「配合的な緊張と緩和」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f3163aa97588224613a16b359eb7a94c
POG本は今夜20時ぐらいに出せる見通しです
また追って連絡しますが、ご迷惑をおかけしていることは重々承知していますm(_ _)m
サンデーサイレンスとアーモンドアイの記事は何度も読ませていただいています。
近道はないですよね。血統みてにやにや😏したいので地道にがんばります!