先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを4頭更新しました
◆後駆がデインヒル
「全兄ロードプレミアムはHabitat譲りの後駆の非力さがあって完成に時間がかかったが、ダノンプレミアムは後駆がDanzig的に強靭なのが兄と違う」とサウジアラビアのパドックを観ながら書きましたが、現3歳もサトノアレス(母父デインヒル)、アドマイヤミヤビ(母母父デインヒル)、サトノアーサー(母父父デインヒル)などが2歳時から大活躍していて、これらはいずれもデインヒルから強靭な後駆を受け継ぎ、2歳時から急坂コースを力強く差しました
こないだ出た『馬券に活かすサラブレッド父系入門』でも、「デインヒルはNorthern Dancer系最強のパワーを誇り、特に後駆の筋肉量が凄い」と書きましたが、ディープインパクトもハーツクライもステイゴールドも、サンデーサイレンス系の中距離型種牡馬は概して後駆が非力なのが弱点で、だから「サンデー系らしいしなやかさで走るのに、後駆はデインヒル的にプリプリと強靭」というのが一つの理想形といえるかと
ダノンプレミアムは母インディアナギャルがデインヒルを通じるDanzigとBuckpasserのクロス、自身はHabitatを通じるSir Gaylord6×6、兄はHabitat的後駆を引いたけど弟はデインヒル的後駆を引いた
◆捌きがTom Fool
「東京芝2000mだからナスペリオンな配合のジェシーとスワーズアラミスで買いたいけど、スローのヨーイドンだとブラゾンダムールが回転で抜け出してしまうんかなあ…」と新馬戦のパドックをみてつぶやいたんですが、そういう悪い予感はよく当たるもんです
ブラゾンダムールの母父Medaglia d'Oroはフィドゥーシア、エーシンメンフィス、メダリアビート、エーシンゴールド、ヴィットリオドーロなどの父で、Sadler's Wells系ながら北米で大成功したようにTom Fool的な芝ダ兼用の機動力あるスピードを伝える血なのだ、ということは何度か書いてます
El Pradoの母Lady CapuletがAttica≒Tom Fool2×2(あるいはAttica≒Cap and Bells2×1)で、こういう凄いことをやってしまうと代を経てもTom Foolらしさが脈々と伝わりつづけるわけですね
ブラゾンダムールはHalo≒Sir Ivor≒Red God3・5×5・5と表記できますが、ミルコが追い出したら上がり11.3-11.0-11.4をササササッと抜け出してしまい、あの無駄のない回転の速い脚捌きは実にTom Fool的でありHalo的
だからこれは皐月賞向きのディープインパクト産駒やと思いますが、今年のダービーは超スローになり、Tom Fool的なキンカメ産駒が機動力で制したのはまだ記憶に新しい
レイデオロの母母レディブロンドはTom Fool≒Attica4×5ですね
開幕週の東京芝はやはり外差しがきくんですが、リアルスティールやブライトバローズやブルックデイルなんかの差し方をみると、「一見すると東京芝では超絶速い上がりを出せなさそうな、手先の強いパワー型が速い上がりを出せる馬場」という感じがしますね
やはりブエナ仔オリオール魂説が有力に