キンカメ×アドマイヤグルーヴなんてアドマイヤセプターが生まれたときから絶賛しているので今さらですが、皐月賞馬の配合についてあまり触れていないのでこれまで書いてきたことをまとめると
・母父にサンデーサイレンスが入って「3/4Northern Dancerクロス、1/4サンデーサイレンス」になるぶん、ルーラーシップよりも配合的完成度が高い
・キングカメハメハの代ではMr.Prospector、ドゥラメンテの代ではサンデーサイレンスと、Northern Dancerクロスに対して1/4異系(1/4米)の形で、2世代にわたって米血を注入している
・Northern Dancer4×4・6のキングカメハメハはきわめてNorthern Dancer的な種牡馬で、Northern Dancer的なものをよく伝える種牡馬で、頑強でややパワーが勝っているが配合に素直なオールラウンダーで、だからキンカメ×サンデーというのは様々なタイプが出る組み合わせだが、それだけに残りの1/4、母母のところで何をやるかを明確にしたほうが成功しやすい
ローズキングダムは母母がMill ReefとSecretariatを通じるナスキロクロス(自身はMill Reefのクロス→東京向きの斬れがON)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103404/
トゥザワールドは母母が濃厚なHyperionとLady Jurorのクロス(自身はNureyevのクロス→内回り向きの粘着力機動力がON)
http://db.netkeiba.com/horse/2011103975/
そしてドゥラメンテは母母エアグルーヴがHornbeam≒パロクサイドのニアリークロス3×3(自身はHyperion≒パロクサイドの継続クロスにSpecialの「Hyperion+Nasrullah」が絡む→Hyperion+Nasrullah的ナタ斬がON)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104511/
トゥザワールドはナスキロのクロスがないので東京&外回りでは斬れが平凡なのだとよく書いていますが、ナスキロをクロスしなかったからこそ、弥生賞をうなりながら4角先頭で勝てる脚を手に入れることができたのです
ドゥラメンテもエアグルーヴらしさを活かす以外に、あれこれよけいなクロスを持たないのがいい
アドマイヤグルーヴのサンデー×トニービン×ノーザンテーストの累代の間に、リアルシャダイとかジェイドロバリーとかヘクタープロテクターとかジャッジアンジェルーチとか、何が入ってももう話は全く変わってしまいます
下記エントリで書いたように、ソルレヴァンテのようにあらゆる血をクロスしてしまうと、斬れなのか機動力なのかパワーなのかスタミナなのかストライドなのかピッチなのかハッキリしない玉虫色の脚質になってしまいがちで、上記3頭はあれもこれもクロスするんじゃなく、「3/4と1/4」「緊張と緩和」のメリハリをつけながら、クロスすべき血だけをクロスしてきたという、この色づかいがシックなところもポイントやと思うのです
最近ではラブリーデイがNijinskyとGraustarkとHornbeamとGold Digger≒Bramaleaのクロスで、中山内回りを捲り京都外回りで流れ込みと多才なところをみせていますが、これはキンカメ玉虫の最上級というべき馬だろうと私は思っています(・∀・)
ソルレヴァンテの欲深い配合から学ぶべきこと
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ce6d87c64420ea2b684a30e0a44f1e33
でも傷は傷として大技クロスで挽回可能という、実に対称的なクラシック2戦でした
今まで勝てなかったことが不思議な様な気がしますが、キンカメ産駒は芝だとやっぱりサンデー系産駒に決め手で負けるという部分がが大きいんですかね~
なんて思いつつもキンカメ牝馬はもっと前にクラシック勝ってるし(--;)
母父フジキセキを1/4異系にしたエイジアンウインズ13とかラズベリータイム13は面白そうですが果たして上手く行くかな。
それにしてもものすごい末脚で、リアルスティールを筆頭に、思い描いた通りの競馬で抜けだした各馬を蹴散らした強さには度肝を抜かれてしまいました。
バックパッサーを想起させる、三頭の歴史的名馬、マルゼンスキー、サイレンススズカ、そしてキングカメハメハ、尋常ではない、破壊的な体感スピードを通底しうる怪物達の血糖構成表には、必ずや、バックパッサーの渾名が、垣間見える。モデルフールにも、ようやくモーリスという後継種牡馬が、発現しましたね。喜ばしい限りです。 我が国日本を含めて、現代の世界競馬を支配しているのは、サドラーズウエルズでもサンデーサイレンスでもストームキャットでもなく、もしかしたらバックパッサーかも。 デインヒル、ガリレオ・シーザスターズ、ドバイミレニアムetcらにも、影響大ですね。 エピファネイア、トーホウジャッカル、ホッコ―タルマエ、レッツゴードンキ、ドゥラメンテetc。時代が、やっとバックパッサーの速さに、追随したと思うと、灌漑深き、今日この頃です。