ファタモルガーナとダノンジェラートで考察する「ディープとナスキロラトロのさじ加減」

2012-08-11 09:04:38 | 配合論

信濃川に出てくるファタモルガーナは母がナスキロラトロのクロスで自身はBurghclere≒Aureoleですから、外回りでナタ斬れするディープ産駒だとキャロット会報なんかでは配合をほめてきましたが、Seattle SlewとRiverman以外にもBold ReasonとBelle HistoireからLa Troienne血脈が入るので、グニャグニャに柔らかいというほどではなくちょっと力馬っぽいところもあって、だから時計や上がりはかかったほうがベター
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104467/

逆にディープ×ビワハイジだと母はナスキロ2組に対してLa TroienneはCaerleon経由の一本のみなので、ビックリするほど柔らかな動きをするけれど、あと少し力強さが出てくれば最高なのにねえ…という馬になるのです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103273/

これがディープブリランテだとRivermanとMiswaki、マルセリーナだとラストタイクーンとSir Gaylordですからナスキロもラトロも2組ずつで、これがボレアス=マウントシャスタ兄弟だと母にフレンチとCaerleonともういっちょNever Bendが入るので、ナスキロ2組ラトロ3組でラトロが一つ多いわけです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105084/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106130/

札幌7Rに出てくるダノンジェラートはSir Ivor~Sir Gaylordのクロスに対して母系にラトロなしで、だからNureyevやVaguely NobleやKrisなどが入るわりにはトーセンレーヴのような柔らかすぎるほどのストライドで、だから新潟外ならド鉄板といえるんですが札幌でもモノの違いでねじ伏せるかどうかに注目
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106332/

ようするに上にあげた馬たちはいずれもディープ産駒で母系にナスキロ血脈を2組引くわけですが、ラトロ血脈の多さでは4ファタモルガーナ>3ボレアス=マウントシャスタ>2ディープブリランテ(マルセリーナ)>1トーセンレーヴ=ビワハイジの順になるわけで、このへんの「ディープ産駒における、母系のナスキロ&ラトロの血量バランスと体質の硬軟について」考察してみるのも面白いですよ


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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例示ありがとうございます (やっぱり函館)
2012-08-11 11:35:09
帰ったらゆっくり読みます。
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Unknown (eddie)
2012-08-11 12:25:41
ナスキロ二本+Never Bendクロスを含むラトロ三本でスプリンターに完成しつつあるラトロ硬いロブロイ産駒から、次走の阪神1800で勝負になるようナスキロ柔さを引き出すにはどんな調整がいいのか。

という問題に直面しています。

体質や肉質そのものは決して変えることができないとは思うんですけどね。

3/4同血でラトロが少ないアニメイトバイオは阪神1800を勝ってたり、かなりタイムリーな話題でした。
ロブロイですけれど。

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Unknown (MJ)
2012-08-11 20:30:16
そうですね~、その2頭の体質の違いはラトロの多さと言い換えられるかもです
でも私は柔いのも硬いのもその馬の個性であって、その個性を伸ばすという方向でまず考えるべきじゃないかと思いますよ~
柔く大きく動けて強く速く動けるアスリートなんて、ヒトもウマもほんの一握りのトップクラスだけなんだなあ~と、五輪を見ててもそう思います
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